2018年10月28日の午前10時8分、万州長江二橋を走行していた重慶市万州区の22号路線バスが、
突然対向車線に進入すると、前方から走って来た赤色の小型乗用車と衝突し、
その直後に橋の欄干を突き破って60メートル下の長江へ墜落した。
60メートルと言えば、ビルの20階建ての高さに相当する。
驚くことに、この事故は、乗客の中年女性が停留所以外の場所でバスの停車を求めて
運転手に殴りかかったために、運転手がハンドル操作を誤ったことが原因だった。
単純に言える話ではないと思うが、中国人は日本人に比べて自己主張が強く、
思い込んだら一歩も引かない意固地な所がある。
バスで降りるはずの停留所を乗り過ごして、慌ててバスを降りようと思ったら、
事の善悪はともかくとして、バスの運転手を自分の意のままに従わせようとするのである。
日本人ならバスの運転手に文句を言うのが関の山で、実力行使に出て運転手から
ハンドル操作を奪うなどということはあり得ない話だが、中国人の場合は、
「俺は客なのだから、自分が降りたい所でバスを停車させて何が悪いのか」
という身勝手な考えを正当化する傾向があるように感じるのである。
その根本にあるのは、「自分さえ良ければ、他人がどうなっても良い」という自己中心的な考え方である。
つまり中国人同士は、お互いの自己中心的な発想のバランスの上に立って社会生活を営んでいるのである。
自己中心的な発想の下で、自己主張を行っただけなのに、まさか自分のエゴを通した結果として、
バスと共に長江へ墜落して命を落とすとは、考えもしなかったであろう。