n キーロールオーバーというのは n 個までのキーが押下された状態になったときも
それを認識できるというだけの意味で、認識してどう処理するかはまた別の話です。
キーロールオーバーに対応しない例では
[1]押下→ "1" ([1]押下を認識、キーがすべて解放されるまでキー入力停止)
[2]押下→ "1" ([1]押下中なので[2]を認識しない)
[1]解放→ "1" ([1]は解放されたが[2]押下中なので停止したまま)
[2]解放→ "1" (キーがすべて解放されたのでキー入力再開)
という感じです。
PC のキーボードでは
[1]押下→ "1"
[2]押下→ "12"
[1]解放→ "12"
[2]解放→ "12"
と押下すればどんどん入力されていきますが、電卓の 2 キーロールオーバーでは
[1]押下→ "1"
[2]押下→ "1"
[1]解放→ "12"
[2]解放→ "12"
と[1]を解放するまで押下していて初めて[2]の入力が有効になります。
これはこの種の電卓の文化らしいです。
要するに間違えて[2]を押してしまった場合に、[1]を解放する前であれば取り消せるからです。
[1]押下→ "1"
[2]押下→ "1" ([2]は誤り)
[2]解放→ "1" ([2]は無効に)
[1]解放→ "1"
これはマウスクリックの取り消しに似ています。