上に書いたように事務電卓は定数計算機能を使いこなせれば「使いこなせている」と言っていいと思う。
それだけ使える場面が多く、しかも案外ハードルが高い。

カシオの電卓では [+] [-] [×] [÷] のいずれかのキーを2度押しすると "K" マークが点灯し、演算と演算数が記憶され、定数計算モードとなる。
定数計算モードにならない限り定数計算はしない。
たとえば [2] [÷] [÷] と押すと "K" マークが点灯し "÷2" が記憶され、次いで [1] [=] と押すと "1÷2" が計算されて 0.5, [2] [=] と押すと "2÷2" が計算されて 1. となる。
注意すべきは [2] [÷] [÷] [1] [=] は "1÷2" を計算しているのであって、 "2÷1" ではないことである。

シャープなどカシオ以外の電卓では2度押しの必要はなく、 [+] [-] [÷] では演算と演算数が自動的に記憶される。
ただし [×] に限って演算数ではなく被演算数が記憶される。
カシオと同じ例では [1] [÷] [2] [=] と押せば "1÷2" が計算され 0.5 と表示されるとともに "÷2" が記憶され、次いで [2] [=] と押すと "2÷2" が計算され 1. となる。
こちらは乗算だけ記憶される側が異なるのに注意する必要がある。