これは皆様ご存知の事でしょうが、全ての人々はステレオで聴いているのです。
すなわち、音というものをボタン穴からのような点としてではなく、
方向と遠近、すなわち、左から斜め、すなわち、前方から遠くまでという次元で聴くという事です。
あなたは音をグルグルブーンという動きをもって、ダイナミックに縦横自在に体験するのです。
一言で言うと空間的にと言えるでしょう。
そして空間的に聴くためには、これはステレオフォンと言います。
要するに二つの耳が必要です。
そう、ひとつ、ふたつ。

こうしてステレオテクニックは二つの耳のシステムを可能にします。
エジソンの円筒型蓄音機とエミールベルリナーの漏斗型蓄音機の時代から
やむを得ず欠乏していた、人間の普通の状態の再生を可能にし、
繊細で、興奮させる、空間に拡がる音を提供します。

このオリジナル、マウスオンマースの録音は音楽の真っ只中に漂える事を証明します。
聴く人も音楽の弾き手達の真っ只中にいます。この臨場感!
このマウスオンマース、ステレオ録音はボタン穴から空間へと次元を変革しました。
ステレオは音楽愛好家の世界を広げます。
純粋な真の耳の喜びへといざないます。

マウスオンマースのステレオミッション、1995年でした。