長女が亡父の代わりに家族を守る→良い話
戦後、人々の暮らしを良くする為に出版業に乗り出す→良い話

この二つの良い話が上手くジョイントしていなくて違和感がある。
常子にとっては生活の糧としての出版業で、その目指すところが
当時の日本の復興に役立ったとしても、結局は後付に思える。

花山を主役にして、後半、常子が出てくる構成だとしっくり来る。
花山はどの時期も時代の能動的当事者なのに対し、
前半の常子はただの一般庶民で、ただ作り笑いを浮かべていただけ。