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――もう一つ、吉田さんというと“年下キラー”と言いますか、小栗旬さんら、
世代の離れた若手俳優さんたちと親しくされていることで有名です。
近年、年上世代とコミュニケーションをもちたがらない若者が増えていると
言われていますが、演劇界ではいかがでしょうか?

コミュニケーションが嫌? そんな奴らは“要りません”って話ですね(笑)。
僕らの業界は“コミュニケーションの渦”。相手の台詞を聞くこと、
相手に台詞を伝えることが成立しないとお芝居にならない、“喋ってなんぼ”の世界です。
稽古や本番が終わっても、“今日の芝居はどうだった、
ああだった”と反省会という名の飲み会も毎日のようにやりますよ。
確かに、人とコミュニケーションをとるのが好きでない若者も増えていますが、
それで芝居が物凄くうまいならいいですよ。でも、芝居もできない、
コミュニケーションも取れないとなれば、もうそんな奴は“要らない”。
“明日から来なくていいですよ”ということになります。

――コミュニケーションが取れないと“淘汰される”?

そうですよ、だから若手ほど淘汰されないためにあの手この手でコミュニケーションを頑張るんです。
演技のテクニカル的なヒントを先輩たちに求めにいくし、その先輩と仲良くなって仕事を紹介してもらったり。
貪欲じゃないと大きくなれないし生き残ってもいけないということを、伸びていく若手は
みんなよくわかって実践しています。
彼ら(若手)のほうが吸収したがっていて、友達になりたいという気持ちはすごく強い。
そこに芝居という“共通の情熱”があれば、年の差は何の問題にもなりません。