大阪局が制作する場合、伝統的に関西以外を舞台にすると面白くない。
昭和50年度「おはようさん」(39.6%)、田辺聖子原作、ヒロインは秋野暢子で、大阪のOLが主人公。
同年度の東京制作、大竹しのぶ主演「水色の時」(40.1%)と互角の視聴率。

51年度「火の国に」(35.0%)は、熊本の女性造園師が主人公で印象に残らず。
52年度、神戸のパン屋さんが舞台の「風見鶏」(38.3%)で、異人館を観光地として有名にした。
53年度「わたしは海」(35.9%)は、広島を中心に瀬戸内海が舞台で盛り上がらず。
状況を打開すべく、大阪商人ものを得意とする花登はなと筐こばこに脚本を依頼した「鮎のうた」(42.7%)が大ヒット。

隔年制作の55、57、59年度はまあまあ(38.5%、38.8%、40.2%)だが、60年度は九州の旅芝居が舞台の「いちばん太鼓」(33.4%)でずっこける。
この後、連続テレビ小説全体が低落傾向になり、平成3年度、東京制作の一年放送「君の名は」(29.1%)が時代錯誤のリメイクで失敗。
それを救ったのが大阪局で、橋田壽賀子脚本の大阪商売もの「おんなは度胸」(38.5%)が盛り返す。
しかし、今度はその橋田脚本が、6〜7年度の東京制作「春よ、来い」(24.7%)の安田成美降板騒動などで失敗。
続く大阪制作「走らんか!」(20.5%)は、博多が舞台でさらに傷口を広げる。
これを回復したのが大阪バリバリの「ふたりっ子」(29.0%)と、大阪を離れて失敗し、戻って立て直す歴史を繰り返していた。

(数字%は関東地区の全話平均視聴率)

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まあしかし、愛宕(神南)は地元出身に忖度し過ぎでしょう。
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