ある日都心で泌尿器科を営む青木のクリニックに50代の男がやってきた。
外性器を切除してほしいという相談だった。
性転換手術を希望してるのか尋ねると、そうではないという。
自分は独り暮らしで家族も親戚も親しい友人もなく
事故死や突然死したら見ず知らずの人間に遺体を処理されることになる。
こちらが望まない者に性器を見られたり、ましてやいじくりまわされるのは
屈辱的で不快極まりないので今のうちになくしてしまいたいのだと言う
性器がなくなったら、次は両脚、耳と、少しずつ体の部位をなくしていきたいと