岡田健史について

新井:当初は高校生ぐらいの年齢の子にしようと思っていました。オーディション当時、岡田くんもまだ高校生で、ちょうど子どもと大人の間にいて、田舎に暮らしている、すごく晶っぽい子だなと感じました。
東京に住んで芸能活動している子は大人っぽかったんです。お芝居は出来るんだけど、朴訥さが感じられなくて。
ある程度名前が知られている20歳オーバーの方をキャスティングすることも考えましたが、それこそ中学生には見えない。もう新人を探すしかないとなって。
事務所さんにスカウトしてきた子を連れてきてもらったり、雑誌をめくって、読者モデルのような子たちや、ストリートスナップ写真からも探しました。そういうのを含めたら、オーディションしたのは何千人になりますね。

――それくらい晶の役は重要だったんですね。

新井:原作では主人公なので、やっぱり晶を見たいと思わせたくて。こだわりもありましたし、晶を探すのはものすごく時間がかかりました。

――岡田さんに決めたのはどういう理由で?

新井:彼の場合は、初めて会った時にまだ芸能界に入るか決まっていなかったので、選考対象ではありませんでした。
でも、すごく真っすぐで目がキラキラした子だなという印象があって、「芸能界に入ることになったらまた来てください」と伝えて。そのあと事務所に入ったと聞いて、再度オーディションに来てもらいました。