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●「トレース〜科捜研の男〜」(フジ系/月・夜9時〜)★★☆☆☆
これは月9ではない。“月9らしくない月9”を模索するフジの取り組みの最新版ながら、その出来は
「『科捜研の女』+中級ジャニーズ+2時間ドラマの帝王」という苦しまぎれな足し算の答えを、間違いなく3より大きな数字で割った水準。

●「後妻業」(フジ系/火・夜9時)★☆☆☆☆
これは関東向けではない。関西(関テレ=関西テレビ)による関西のための関西の、濃くて汚れた世界。
実際、関西の視聴率が関東よりずっと高い。大竹しのぶ主演の映画版(2016年)は関西では公開されなかったのか?

●「スキャンダル専門弁護士 QUEEN」(フジ系/木・夜10時)★☆☆☆☆
これは弁護士モノではない。世論を捻じ曲げることを生業とする“スピン・ドクター”モノ。
スピン・ドクター(情報操作のプロ)が弁護士である必要性は低いのに、わざわざ弁護士に仕立てたことからよくわかるとおり、もう弁護士モノの水脈は枯れてきてる。

●「イノセンス 冤罪弁護士」(日テレ系/土・10時)★☆☆☆☆
これは「土曜ドラマ」ではない。ジャニーズが出ていない。ジャニーズ以外の大手事務所の顔を立てること、
空いてる1時間を埋めることの2点のみが存在意義に思えてならないドラマ、という意味では、これは同じ日テレの「新日曜ドラマ」である。
今期の商品が弁護士モノあるいは捜査モノになった理由は、女子高生がiPhoneを買う理由と同じで、「特に考えてないから」。たぶん。