「さかさま少女のためのピアノソナタ」(玉森裕太)
誰も聴いたことのない曲=間違えると大怪我するから封印された、ではなく
弾いている本人の周囲の時間が止まるというヒネリは良かった。
窓の外にさかさまで止まっているヒロインはシュールな絵画のよう。
玉森はいつも穏やかさが前面に出て緊迫したシーンを作るのには向いていない。
最後のオチは笑いを取るにはちょっと雑。
黒島結菜は表情の変化が魅力の女優なので、終始能面の今回は魅力なし。

「しらず森」(吉田羊)
タイムカプセルに入れた探偵団バッジを冒頭男の子が持っているのは何なのか?
吉田が子役時代とキャラが全く違いヒステリックな為違和感。
ニュースの変質者、神社の男など何の伏線だったのか。

「永遠のヒーロー」(郷ひろみ)
眉村卓の近未来SFと戦隊物の融合っぽい。
郷がオッサンすぎて合わない。沢村一樹か田辺誠一くらいが妥当だった。
娘がAIなのかヒーローが二次元キャラなのか余韻を残すテイストは良かった。

「人間の種」(木村文乃)
2度も母の死に遭遇するのは悲劇だが相変らず文乃が下手。
粟野咲莉〜山田杏奈〜岡本玲の流れは演技が光っただけに残念。
最後の指輪交換は例の指輪だと良かったが結局文乃にウェディングドレスを着せたかっただけ?

「大根侍」(浜辺美波)
ネタに詰まった筒井康隆のような作品。
浜辺の薄キャラと小手の濃キャラの対比が良く、チャンバラシーンもそこそこ絵になっていた。
期待した憧れの先輩役井上瑞稀の見せ場はそこそこでもう少し見たかった。

タモリ・佐藤二朗
シャイニングのようなエンディングだったが大根侍のつなぎに使われただけ。
二朗の犯罪者役はもっと気の小ささを表現したら面白かったかも。