27日に最終回を迎えたTBSドラマ「半沢直樹」は、半沢直樹(堺雅人)が劇的展開で、政府を裏で操る箕部幹事長(柄本明)を撃破した。ネット上では権勢を誇った箕部幹事長の最大の失敗は、おネエキャラの金融庁エリート黒崎駿一(片岡愛之助)を追放しながら、左遷先が国税庁になってしまったことだとツッコミが入るなど“反省会”も盛り上がっている。

【写真】「俳優は恥ずかしい」 柄本明が語った仕事論

 用心深い箕部は、黒崎が自身の不正な裏金作りの背後を追っていることを察知し、金融庁から追放。黒崎は第8話のラストで退場したかと思われたが、移動先は国税庁。ネット上では政治家の不正を追うには金融庁より好都合で、黒崎を国税に置くのは危険だと、箕部幹事長に“助言”する投稿もあったが。

 結局、黒崎はどこの銀行でも名目をつけて調査できる武器を手にし、半沢と手を組んで箕部の裏口座を突き止め、撃破。黒崎の国税異動は、政府に不満を持つ官僚の仕組んだ反逆だったとみる考察もある。

 また箕部は、妻の甥っ子が経営するファミリー企業「伊勢志摩ステート」を介して、二束三文の土地を購入したうえで、そこに空港を誘致する錬金術を繰り出していた。しかし、伊勢志摩で同社の財務資料を見た半沢に「この決算書よくできてるなあ」と言われたように、社外に持ち出せる決算書に、購入した土地の住所まで丁寧に記載してあり、悪事がすべて書いてあるあたりも反省点か。

 最終回では大和田取締役(香川照之)に、幹事長室にスパイとして入り込まれていた。箕部の前で、半沢に親亀・小亀状態になって土下座させようとした“芝居”を信用してしまった。もっとも半沢が大和田に、土下座強要は芝居でなく「本気でしたよね」と突っ込んだように、大和田の芝居に“私怨”があったのが、影響したのか。

 柄本明の怪演によって、大人気のラスボスとなり、モデルは誰?のテーマでも盛り上がりが続いている。