菅田将暉『コントが始まる』28歳の孤独感が胸を締め付ける魔力
https://news.yahoo.co.jp/articles/1ebcc6d52acf3cea3ce1c2ba74ecc1d06b686802

「第7話では最後の地方ライブを終え、これまでホテル代わり使っていた瞬太の愛車シトロエンを売ることを決心。
3人で車を洗いながら思い出話をしていると、感極まった春斗が『この車にマクベスの歴史が詰まっている。”4人目のマクベス”だった』といって号泣。

解散が目前に迫り、実家の酒屋を継ぐことになった潤平。バイト先の焼き鳥屋に就職することができる瞬太。
しかし二人とは違って不安な心を抱いたまま、春斗は動き出すことができない。
そんな孤独感が回を追うごとに観る者の胸を締め付ける。このリアリティは、並大抵ではありません」(制作会社プロデューサー)

この胸を締め付けるほどのリアリティは、一体どこから生まれるのか。
菅田将暉はじめ、俳優たちの実力もさることながら、昨年のドラマ『俺の話は長い』(日本テレビ系)で向田邦子賞を受賞した脚本家・金子茂樹の脚本の魅力。
そして、菅田将暉と深い信頼関係で結ばれる日本テレビ史上最年少プロデューサー福井雄太の存在も忘れてはならない。

「‘19年ドラマ『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』(日本テレビ系)でもタッグを組んだ福井プロデューサーは、
菅田将暉の存在について『自分が伝えたいと思っていることを、最高を超えた形で表現してくれる男』と評しています。
また今作についても『現代劇、群像劇としてのリアリティかつ共感や感情のゆらぎは丁寧に描きつつ、
エンタテインメントとしてコントから始まるというところのギミック(仕掛け)を持って話題性を喚起しつつ、楽しんで見ていただける作品』と自信のほどを覗かせている。

「中高年層の世帯視聴率にこだわるテレビ朝日に対して、日本テレビは生活者ファースト。
特に若年層の個人視聴率の強化を図っています。しかも『コントが始まる』は、F1層(20〜34歳の女性)の視聴率もトップと、圧倒的な支持を受けています。
スポンサー対策といった点では、大きな成功を収めているといってもいいでしょう」(放送作家)

さらに秀逸なのが、SNS時代を意識した”伏線回収”へのこだわり。
”伏線回収”を見つけて、リアルタイムで呟くのも人気の理由の一つとなっている。