ハリウッドで最も稼いでいるポジション「ショーランナー」

日本では聞きなれない職種・ショーランナーとは、欧米のテレビドラマ製作においてトップの力を持っている存在。
プロデューサーとして予算などに携わるだけでなく、監督・脚本家として実際に製作にも深く関わるのがショーランナーだ。
日本との違いであれば、NHKの大河ドラマや朝の連続ドラマ小説制作発表を思い浮かべてほしい。
主演俳優と担当脚本家が一番大きく報道されるが、
あくまで日本では、監督・脚本家・プロデューサーは縦割りでそれぞれの役割を担うのに対し、
ショーランナーは各役割を良い意味で飛び越え、作品全体を取り仕切る。
よくハリウッドのショーランナーは自作を我が子のようだと表現するが、まさにその通り、
ドラマの原案から脚本、監督業に至るまで包括的に作品製作に関わっていく。

当然製作されたドラマがヒットすれば、DVD化、海外の放映権など含めかなりの収入が期待されることは言うまでもない。
一人でそんなにいくつもの仕事ができるのかと懐疑的になるが、全話脚本・監督する場合はあまり多くなく、
基本的には監督も脚本もチームで運営されている。
さながらショーランナーは、プロデューサー、監督、脚本のそれぞれのリーダーでもあるイメージだ。
もちろんマネジメントの仕方は各ショーランナーに委ねられるため、細かく監督や脚本に指示を出す場合もあれば、
そのようなマイクロマネジメントを行わない場合もある。
何百万ドルもかけて製作される昨今のテレビシリーズにおいて、ショーランナーは所謂会社の社長のような、
巨大なプロジェクト運営者ともいえる。