「で、何を落とされたのですか?」

浜松中央警察署、東伊場交番で僕は遺失物の届けを出すところだ。
お巡りさん、年のころは、、同年代、、か、少し若いぐらいだろうか。
かなり分厚いメガネ、ごく普通に見かける警察官の制服だが、分厚い、、これは防弾チョッキなのだろうか、それを身につけている。
僕は告げる。

「あの、、横道侑里を落としてしまったのです。」
「落とした大体の場所と時間はわかりますか?」
「さっき森田町のマクドナルドで食事をしたときはあったので、そこからランニングして、、あ、川の辺りで落としたのに気がついたんです。」

お巡りさんはノートパソコンと小型のプリンターをつなぎ、遺失物届けの用紙を印刷して、差し出した。

「じゃあこれに書いてください。」

ボールペンを借り、住所氏名から記入していく。

交番の入り口ドアが開き、綺麗な女性が入ってきた。
「あの、すみません、、私、浜名湖の女神なのですが、、あなたの落とした横道侑里は、この金の横道侑里ですか?それともこっちの銀の横道侑里ですか?」