やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける 内容の要約と紹介

困難に対処する力は才能とはほとんど関係がないということだった。訓練を途中で辞めていったのは、才能がなくてやめたのではない。重要なのは「絶対にあきらめない」という態度だった。
ずば抜けた才能に恵まれながらも、能力を十分に発揮できずに、挫折したり、興味をなくして辞めたりする人たちがいることであった。
見事に結果を出した人たちの特徴は「情熱」と「粘り強さ」を併せ持っていることで、つまり「グリット(やりぬく力)」が強かった。

ハミルトン・カレッジの社会学者ダニエル・F・チャンブリスは、どんなにとてつもない偉業も、実際は小さなことをたくさん積み重ねた結果であり、その一つ一つは「当たり前のこと」ばかりという。

ニーチェはいう。「天分だの、天賦の才だのと言って片づけないでほしい。才能に恵まれていない人びとも、偉大な達人になるのだから。
達人たちは努力のよって偉業を成し遂げ、天才になったのだ。彼らはみな、腕の立つ熟練工のごとき真剣さで、まずは一つ一つの部品を正確に組み立てる技術を身につける。
そのうえでようやく思い切って、最期には壮大なものを創り上げる。
それ以前の段階にじっくりと時間をかけるのは、輝かしい完成の瞬間よりも、むしろ細部をおろそかにせず丁寧な仕事をすることに喜びを覚えるからだ。」@@@