>>165
|環境ジャーナリストの佐久間淳子氏はこう話す。
|「商業捕鯨再開と聞くと、漁獲量が増えると思いますが、むしろその逆です。
|IWCからの脱退によって、日本は南極海や北西太平洋でおこなってきた調査捕鯨が国際法上できなくなり、
|さらにIWCに残るノルウェーやアイスランドからの輸入もできなくなります。
|鯨の供給量は大幅に減少するでしょう。
|どうして脱退という選択をしたのかワケがわからないです」

2018.12.21
○佐久間淳子
https://www.facebook.com/1488463901230917/photos/a.1514728821937758/2000055373405098/
12月20日、北海道新聞のスクープにより、「日本がIWC脱退する見込み」という報道がなされて、本日21日も話題になっている。
さも「さあ! 商業捕鯨再開だ!」と供給が増えそうに報道する機関もあるが、グラフを見てほしい、
南極海は捕りに行けなくなる。
アイスランド、ノルウェーからの輸入もできなくなる。

【訂正】輸入について:
これまではIWCの勧告に従って「加盟国同士かつCITES附属書T掲載の鯨種に留保をつけた国同士であれば輸出入可能」だったのですが、
この勧告には拘束力がないので、
脱退しても(加盟国である)アイスランドやノルウェーから輸入する可能性があるようです。
もちろん国際的な批判は浴びるでしょう。
でも、次のIWC総会は2020年で、それまでは非難決議は出ませんし、出たところで拘束力はないとタカをくくっていればいいのです。

そして、青い×で示したように、NEWREP-NPで捕獲しているイワシクジラが、CITESの「海からの持ち込み」にあたるため、十中八九、来年からは捕獲をやめるだろう。
捕るとしてもミンククジラ43頭だけだ。
あとは、沿岸小型捕鯨業者が構成する一般社団法人 地域捕鯨推進協会が実施中の調査捕鯨(ミンククジラ)が、国際的に「お目こぼし」の対象になるかどうかだ。

(コメント)

2018.12.22
○佐久間淳子
実質、日新丸船団はなくなるだろう。
勇新丸、第二勇新丸、第三勇新丸が、沿岸大型捕鯨のキャッチャーボートとしてどのくらい仕事をさせてもらえるだろう?
その反面、このグラフには含めていないツチクジラなどの沿岸小型捕鯨業者の捕獲規模と、いるか漁業の捕獲枠消化がどこまで伸びるのか。
ヒゲクジラの肉がもはや数百トンレベルにとどまるようになったときに、どこまでハクジラの肉が需要を取り戻すだろう。
1989年に起きたようなことは、こんどは起きないと思う。