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第9巡回区控訴裁判所は一審の連邦地方裁判所の命令の理由とは違うがマレー・フーパー死刑囚(76歳)の刑の執行停止申請を却下しました。フーパー死刑囚はこの判決を不服として合衆国最高裁判所に上訴しました。
また薬殺刑で針がうまく静脈に刺さるかわからないという理由で2つ目の刑の執行停止申請も提出しています。フーパー死刑囚の上訴が全て却下された場合、11月16日の山岳部時間の午前10時(日本時間は17日の午前2時ごろ)にアリゾナ州立刑務所で薬殺刑によって死刑が執行される予定です。

イリノイ州シカゴ出身のフーパー死刑囚(犯行時35歳)は共犯者のウィリアム・ブレイシーと元フェニックス市の警察官だったエドワード・ロンゾ・マッコールと共謀し、1980年の大晦日の午後7時45分頃にフェニックス市の豪邸で新年を迎えるパーティーの準備をしていたパトリック・レドモンドさんと妻のマリリンさんと義母のヘレン・フェルプスさんを強盗目的でテープで拘束し猿轡をかませた。3人は豪邸にある宝石や多額の現金を強奪し、その後フェルプスさんを拳銃で射殺した。パトリックさんはナイフで両耳を削ぎ落とされて首を切り刻まれ殺害された。マリリンさんは頭と顎を拳銃で撃ち抜かれたが一命を取り留めました。
マリリンさんは警察に犯行の様子をを全て話し、3人の殺人犯は特定されその後逮捕されました。
フーパー死刑囚とブレイシーは裁判で起訴事実を認め1983年2月11日に死刑が言い渡されたが、ブレイシーは死刑囚監房で獄中死した。
マッコールと殺害を指示したとされるロバート・クルーズも裁判で有罪判決が言い渡され死刑宣告されたが、クルーズはその後有罪判決が覆され有罪の証拠が少ないと言う理由で無罪が言い渡されたが、1997年に敵対ギャングによって殺害された。またパトリックさんの仕事の同僚の妻も殺人に加担したとして起訴されたが無罪が言い渡された。マッコールは2007年3月30日に病死した。
さらにフーパー死刑囚とブレイシー元死刑囚は他にも殺人事件に関与しており、1968年にシカゴで女性を殺害した罪で過失致死罪で有罪判決が言い渡されステートビル刑務所に収容された。その後刑務所で結成されたロイヤルファミリーストーリートギャング(現在は解散済み)の側近になり仮出所した1980年11月12日に麻薬密売でトラブルになった男性3人を拳銃で殺害し、さらに2件の殺人事件にも従属的立ち位置だった関与していたとして2人はイリノイ州でも死刑判決が言い渡されたが、2003年にジョージ・ライアン知事(当時のイリノイ州知事)によって恩赦が与えられました。

フーパー死刑囚のマグショット
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ブレイシー元死刑囚のマグショット
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マッコール元死刑囚のマグショット
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