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乾象暦 - 呉(223年 - 280年)
景初暦 - 魏・西晋・東晋・劉宋(237年 - 444年)・北魏(398年 - 451年)


中国における日月食予測法の成立過程
https://hermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/rs/bitstream/10086/10621/24/ronso1220200670.pdf

以下、乾象暦とそれに続く景初暦の食予報について検討するが、
その前に古代中国の「度」について一言説明しておきたい。
現在では角度と時間は全く別の概念であるが、
古代中国では両者は密接に関係付けられており、
太陽が1日に動く角度が「1度」とされていた。(中略)

天体の運動に関して用いられていただけなので、
現代的に言えば角度というよりはむしろ天球上の弧長のイメージに近い。

さて、古代中国の「度」で全周をひとめぐり測ると、
一年の日数と等しくなる。(回帰年ではなく恒星年)

したがって、古代中国では全周は360度ではなく約365.25度となり
古代中国の1度は現在の1度よりやや小さいことになる。

本稿では古代中国の「度」を便宜上「中国度」と呼ぶことにする。