>>942
一言で言うと1945年以降の長期にわたる産業政策の失敗と言える。

多くの政策の中で、これ一つによる原因というよりも、多くの政策失敗による
複合的理由と言えそうだ。以下に列挙する。

(1)1945年以降の社会保障制度の充実による財政圧迫。
    国民が原則無料で医療を受けることが出来るようになった。(国民保健サービス法)
    国民が老齢年金と失業保険を受け取ることが出来るようになった。(国民保険法)
    その他、生活保護などの政策等。

(2)1945年〜1970年代までの産業の国有化による産業医競争力の低下。
    石炭、電力、ガス、鉄鋼、鉄道、運輸などの産業の国有化。(〜1950)
    鉄鋼、運輸を一時民営化した(1950年代)が、再び国有化(1960年代)。
    自動車産業、航空宇宙産業も国有化(1970年代)。
    これらは国際環境の中で産業競争力を失わせた。(自国内だけのことしか考えていなかった)

(3)オイルショックの影響(1973〜1974)
    これによる」余波で経済停滞と物価上昇、さらに失業率の増大。
    生産性低下、通貨価値(ポンド)の下落、それにもかかわらずGDPのマイナス成長となった。
    これらにより、財政も悪化し、社会保障制度の維持も困難になった。

これらの全体が英国病と言われるもの。社会主義に方向に進み過ぎたからとも言えるし、
産業政策の失敗だとも言える。また国際的な経済環境に対応できなかったからだとも言える。
複合要因なので一つの治療薬で根治できるようなものではなかった。

日本も産業競争力を維持できている間はなんとか大丈夫だが、科学技術分野では研究開発力も低下しており、
10年後、20年後は心配だわ。民主党が政権取るようになったら結構深刻!。