具体的に話をしましょうかね。

ある言語にcvcvcvという開音節フレーズがあって、形態素がcvc-VC-vと分かれるとする。真ん中の大文字の形態素に着目する。
これを音節文字で表記することを考える。
普通に、cv cV Cvと書いても、形態素は浮かび上がってこない。
でも、cv vc cV VC cCvと書くと、言語学的な形態素の分析をしなくても、自然と形態素VCが音節文字の形で浮かび上がる。

ポイントは、形態素がどこで切れるか考える必要がないこと。
形態素がどこで切れるのか?を正確に判断することは、素人には極めて難しく、
これでたとえば朝鮮語の正書法は非常にめんどくさいことになってる。

形態素の音素数が増えても全く同じことだし、単音素の場合も、音節の形で浮かび上がらせることができる。

特に膠着語といったのは、こうやって形態素を浮かび上がせる実益が大きいのが膠着語だから。
屈折語でも、印欧語のようなタイプなら浮かび上がらせられるが、屈折語尾は一般に複数の意味を包含するので、実益に乏しい。
孤立語ならこのような操作をする意味がない。
抱合語なら、むしろこうやって浮かび上がった形態素を表意文字化したくなるだろう(俺は実例をしらないけど)。

この話、日本語のれるられる回りの話が一番わかりやすい。