>>274-277
「同じシリーズ」と申し上げたように、斎藤竹堂による一連の「外国詠史」中の一編です。
不與文王擬作倫 也曾羑里鎖斯身 侍臣自有宜生術 只把金銀去賺人
これだけだと何と文王の故事を対比させているのか分かりませんが、傍注と大沼枕山(永井
荷風の『下谷叢話』で知られる)の評語で、アタワルパの故事と分かります。
ワシントンも「攘夷」の人として出て来ます。
ここでいう攘夷とは独立を果たすことで、元々ワシントンはピョートル大帝やナポレオンと並ん
で江戸後期の「意識高い」系の知識人には憧れの対象でした。