朝鮮は、むしろ二次的に無宗教化が徹底されたため、近代以降にキリスト教が入り込んだんだよね。
東アジアの中で、完全に儒教式の礼教体制を徹底させたのは李朝しかない。
Iバード女史が書いている通り、李朝は、一種の「無神論国家」だったんだよ。

本家の中国(台湾含む。またベトナムも同じ)では、民間信仰のレベルでは道教と共存してる。
祖先祭祀と家族制度は儒教でも、個人の幸福は道教の神々に祈った。
廃仏は何度もあったが、道教はむしろ隆盛した。
宋以降の道教は、神様の総合商社のようななんでもありの多神教なので、祈る対象はいくらでもある。

日本(本土)では江戸時代まで仏教が強かった上に、
儒教といっても、宗教としては神道の衣を纏った形でしか普及しなかった。
もちろん神道から神々を消してしまう訳にはいかない。

沖縄にも儒教的家族制度が入ったが、古代的琉球神道を合理化するという形で入ったので、
やはり神々は消されていない。