4187番の歌にも、福井県の叔羅川(しくらがわ)の「早瀬で、鵜をもぐらせて」とある。
なお、可児弘明氏は、さきの『鵜飼』のなかで、

「朝鮮半島に鵜飼がひろまった痕跡はみつからない」と記している。


照葉樹林文化は、共通の文化的要素によって特徴づけられる。
イモ類、アワ、ヒエ、キビなどの雑穀類の栽培、稲作、絹の製造などを大きな特徴とする。
モチやナットウ、スシを食べ、絹や、漆(うるし)を利用する。麹(こうじ)で酒をつくり、
高床の家にすむ。歌垣(うたがき)や鵜飼の習俗がある。

照葉樹林文化は、ヒマラヤ山麓から東南アジア北部山地、南中国、
日本西部にかけての東アジアの温暖帯に分布する。