<数えきれない事故リスク要因>

 福島第一原子力発電所事故は、原子力をめぐる風景を一変させ、
「原発は地球温暖化対策の切り札であり、日本に不可欠」とする意見が過半を占めていた日本の世論は逆転した。
盛り上がる反原発運動は科学的な検証や経済的な必要性を無視し、短絡的な「原発嫌悪」の感情論だけが増幅している。

 日本がすべての原発を止め、日本列島から原発を全廃すれば原発のリスクを回避できると反原発活動家が考えているとすれば、
能天気としかいいようがない。
世界では日本とは逆に新興国、途上国を中心に原発建設意欲は高まり、中国、インド、ベトナムでは新設工事が着実に進み、
原発導入を計画している途上国は増え続けているからだ。
新興国、途上国にとって原発は成長のために欠かせない電源、化石燃料の輸入を削減できるエネルギー安全保障にとって重要な電源なのだ。

 なかでも中国の原発建設意欲はきわめて強い。日中関係をしばしば「一衣帯水」と表現するように中国で起きる様々な事象は日本にも必ず及ぶ。
中国のオルドス高原で舞い上がった黄砂が日本各地に及び、時に空港閉鎖に至ることもあるように、中国の原発が事故を起こせば、その影響は当然、日本に到達する。
 日本国内の原発が再び事故を起こすリスクよりも雨後の筍のように立ちあがる中国の原発のリスクの方が桁違いに高いことは誰しも想像できるだろう。

続きはこちら
   ↓
http://www4.atword.jp/copan/archives/255