音楽は素晴らしく、声も(本職同等とまでは言えないが)違和感なかったし、作画も問題ない。
しかし、それ以外はイマイチだった。

3人中2人も短期間で急成長しているが、「努力」の二文字で片付けられる。
特に玉田は、『はじめの一歩』でいう「釣り船で足腰が鍛えられていたから」のような地盤がないと説得力がない。
また、主人公である大が作中で一番変化の無い人物というのも作劇上どうなのだろう。

CGは動きもお粗末だが質感がヒドく、なのに手書きと同居させる『EX-ARM』状態。
演奏中の演出もやたらと派手にし過ぎてメリハリが無く、そのくせ止め絵も多用、必ず回想を入れ込むワンパターンさ。
ただでさえバリエーション豊富だったのに最後の曲で更に新たな演出を入れられて正直クドかった。
(ロックだし漫画だが)『DESPERADO』くらい現実的か、『SHIORI EXPERIENCE』くらいぶっ飛んだものを“ここぞ”で入れるくらいが好み。

アクトの天沼や雪折の現実的な意見を、単純に間違いのように描いてるのも好きじゃない。
テンプレ交通事故展開は諦めるが、アンコール参戦させるならせめて一週間前とかにした方がよかったのでは。

話に新味もなく、ただ演奏を聴く映画でした。
『デカダンス』や『モブサイコ100』は最高だったのになぁ。。