サントリーホールディングス傘下のサントリースピリッツ(東京)は

6月以降、主力商品「白州12年」と「響17年」の販売を休止する。

2000年代の低迷期に立てた需要予測に基づき原酒を仕込んだのが理由。

同社は16年にも「角瓶〈黒43度〉」の休止を余儀なくされた。

アサヒグループホールディングス傘下のニッカウヰスキー(東京)は

15年、NHK連続ドラマ「マッサン」のモデルとなった創業者の人気もあって、

「余市」の一部などの販売を終えた。

ウイスキーは麦芽に良質な水を加えて発酵させたものを蒸留後、たるに詰めて熟成させる。

たる詰めから原酒ができるまで通常十数年かかるため、対応が間に合わない形。

17年の国産ウイスキー出荷量は約14万キロリットルに上り、

過去数十年で最低だった07年の2倍を超えた。

サントリーは「10年以上前に、現在ほど需要が伸びると想定していなかった」と話す。