「コア技術を成長させながら、上に載せる技術を組み合わせていくことで

新たな価値を提供していく」。経営再建中のジャパンディスプレイ(JDI)で

CTO(最高技術責任者)を務める執行役員は12月5日、千葉市の幕張メッセで開催中の

見本市「液晶・有機EL・センサ 技術展(ファインテックジャパン)」の基調講演で、

同社の技術戦略の方向性をこう語った。2019年3月期に5期連続で最終赤字に陥ったJDI。

19年4〜9月期も最終損益が1086億円の赤字と厳しい経営状況が続く。

赤字の原因となっているのが、スマートフォン用液晶パネル事業への過度な依存だ。

米アップルを主要取引先にしているとはいえ、スマホ市場の成長率が鈍る中、

状況は厳しい。再建へ向けてCTOが目指す開発の方向性は

「脱スマホ」が色濃く表れたものだった。