新型コロナウイルスの感染の拡大を受け、

成田空港では中国路線以外にも運休や欠航の動きが広がり

2月16〜22日の国際線の出国旅客数は前年同期比で約25%減少した。

3月に入り、「状況が日々悪化している」(航空関係者)という。

水際対策を強化するため、一部の検疫官は、防護機能の高いガウンを着て業務を行い、

航空会社は中国便などの運航後に機内を入念に消毒している。

「欠航」の日本語と英語の真っ赤な文字が出発ロビーの案内板に並ぶ。

夕方、出発便が最も多い時間帯にもかかわらず、

国際線のチェックインカウンターの一部は使われずに閑散としていた。

運休や減便は中国だけでなく、米国や香港、台湾、韓国、モンゴル、

タイ、シンガポール、インド、豪州、タヒチなど各国・地域に広がっている。

エルアル・イスラエル航空は11日に予定していた成田―テルアビブ線の開設を、4月に延期した。

日本からの渡航者に対し、27カ国・地域が入国制限、63カ国・地域が
入国後の行動制限の措置を取った影響は大きい。

旅客が数十人しか乗っていない便もあり、複数の航空関係者は

「機内はガラガラ」「旅客の減り方が尋常じゃない。

こんな事態は2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)の時以来」と肩を落とす。