「原価管理」に関する用語について説明します。世界のトップメーカー、

トヨタ自動車の強みが、「原価低減」であるように、自動車業界では、完成車メーカーから

部品メーカーまで、原価は、緻密に管理されており、「原価の造り込み」が

日系メーカーの強みである低価格と高品質を支えています。

設計、開発から工場まで一体となって取り組む原価管理には非常に多くの人が関わるため、

自動車業界で、働くのであれば、ぜひとも抑えておきたい用語です。今回は原価管理とは

果たして何か、実際にどのようにして原価は管理、低減されるのかについて説明します。

まず、製造業において、製品がどのように作られ、出荷されるのかについて整理しましょう。

研究・開発・設計部門による製品設計から始まり、生産技術部門が工程設計を実施し、

調達部門による材料購入、工場にて生産が実施され、検査を経て、最後に製品が出荷されます。

それぞれの工程には、費用がかかり、その費用の合計が、原価となります。

原価は、材料や加工の外注費や内製コスト、労務費、販売管理費などで構成されます。

構図としては「利益=販売価格ー原価」であり、利益を上げるためには原価を下げることが必要です。

これを管理するのが「原価管理」です。原価管理は大きく2種類に分けられ、

商品企画から製品設計・生産設計・試作までの技術段階での「原価企画」、

その後の製造部門での「標準原価管理」があります。