米財務省は、対米貿易黒字が多い中国、日本、ドイツなど6カ国・地域を為替監視対象に
指定したが、中国を制裁対象の「為替操作国」に認定するのは見送った。しかし、
トランプ大統領は「ドルは強くなりすぎている」と繰り返し、世界の外為市場を
揺さぶっている。これは基軸通貨国の首脳として異例ともいえる
「口先介入」である。トランプ大統領は就任以来、個別企業の経営にも
積極的に介入しており、中国顔負けの「国家資本主義」に傾斜している。
外為市場への口先介入もその一環といえる。米国こそが「為替操作国」ではないのか。