「‘チープラーニング’について その2」

桜井は、「人間の脳の機能の一部を、人工知能が真似して、それで飛躍的に人工知能が進歩した」と主張しているが
ここまでの主張は概ね正しいと思う。

ただ問題なのは、その先で
【その人工知能を応用した囲碁AI :アルファ碁 が人間のプロ棋士を打ち負かした → (だから、)自分のチープラーニングも凄い!】
と意味不明の論理展開をしているところ

たしかに、アルファ碁が人間に勝ったということは凄いことなのかもしれないが
桜井は、アルファ碁が人間に勝てるようになった経緯は知っているのか?

人間に勝てるようになるまで、過去の対戦の棋譜を見せてパターンを学習させる「事前学習」で‘3000万手’も記憶させて
アルファ碁同士で対戦させる「強化学習」も‘数万局’も行った。

これは、人工知能を動かすハードウェアがコンピュータという電子制御の装置だったから可能であったことで
有機的な物体である人間の脳には絶対に不可能なこと。

‘3000万手’も記憶できて、事前に‘数万局’を頭の中でシミュレートできる大天才の人間は存在しない。

結局のところ、人工知能が進歩して、どれだけ凄いことができるようになっても、
人間の能力や英語の学習法とは全く関係のないこと。