EU首脳、カタルーニャ独立問題への不干渉を明言
http://www.bbc.com/japanese/41689950

◆ドナルド・トゥスク欧州理事会常任議長(EU大統領)は19日、スペイン北東部カタルーニャ自治州の独立運動をめぐる情勢について、
「懸念すべき」状況ではあるものの欧州連合(EU)が行動を起こすことはないと言明した。

トゥスク氏はジャンクロード・ユンケル欧州委員長との共同記者会見で、「いかなる調停もしくは国際的な取り組みや行動の余地はない」と話した。
カタルーニャ自治州はスペインからの独立を問う10月1日の住民投票で、独立賛成を支持。
中央政府はこれを違法だとし、住民投票後に大規模なデモが起こった。

トゥスク氏の発言の数時間前には、スペイン政府がカタルーニャ州に直接統治を行う手続きを始めると発表した。
トゥスク氏は、「当然、多くの理由から(スペインの)マリアノ・ラホイ首相とは常に連絡を取り合っている」と語った。
「スペインの状況が懸念すべきなのは明らかだが、我々の立場は(中略)明確だ」
トゥスク氏はEU首脳会議前にこう発言したが、カタルーニャの問題は「我々の議題には入っていない」とも述べていた。
ドイツのアンゲラ・メルケル首相やエマニュエル・マクロン仏大統領などほかのEU首脳らも、スペイン政府を支持する姿勢を見せた。

一方、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、今回の危機は、特定の分離独立運動のみ支持し、
そのほかの分離独立運動は支持しないという西側の偽善を浮き彫りにしたと話した。
西側諸国は、コソボがロシアの同盟国セルビアから独立することは支持したが、
カタルーニャやイラクのクルド人自治区の独立に対しては支持していないとプーチン氏は指摘した。
プーチン氏はさらに、多くの国が2014年のロシアによるウクライナのクリミア半島併合に反対したことを挙げた。
その結果、ロシアに対して国際的な制裁が科されていた。

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