プーチデモン氏、一時後退 2018年3月2日(金)
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昨日のカタルーニャ州議会で、反独立派議員の退場のあと、独立派議員のみの票によってブリュッセルに逃亡中のプーチデモン元州知事の州知事再選の正当性の承認が可決されたが、
そのすぐ後にプーチデモン氏はブリュッセルからネットを通じた演説を行い、その中で、憲法裁判所から不可とされている自身の州知事就任について、
一旦引きさがり、その代りとして、彼が所属するJunts Per Cat党のナンバー2であるジョルディ・サンチェス氏を州知事候補として立てる事を宣言した。

これについて各方面から、「プーチデモン氏の敗北と諦め」としての解釈を報じるニュースが飛び交ったが、
今日になって同氏は、「ナンバー2を立てるのは、あくまでも近い将来、私が州知事の任に就くために必要な改革と準備を進めるためである」との発表を行なっており、
敗北を認めた訳でもなければ、州知事就任を諦めた訳でも無いことを強くアピールした。

同氏が立てた代わりの州知事候補、ジョルディ・サンチェス氏は、カタルーニャの一方的な独立プロセスを進めて来た中心メンバーの一人として監禁されているが、
その弁護士が本日、カタルーニャ州議会で行われる彼の州知事としての承認決議に出席出来るよう、一時釈放を求める手続きを行なうとしている。

中央政府もプーチデモン氏も、この一時釈放の要求が裁判所から却下されることを予測しており、
それによって、ジョルディ・サンチェス氏の州知事就任についても合法的な形では無理が生じると言うことが明白になったあと、
プーチデモン率いるJunts per Cat党は、次なる候補についても準備済みと見られるが、これについては同党からの正式なコメントは無い。

一方で、これらプーチデモン氏による一時的な後退のあとの州知事就任候補の代案については、あくまでもJunts per Cat党の独断による予定であって、
独立派諸政党の間で同意に至ったものでは無いことを独立派第2勢力であるERC党が強く主張。
ERCはプーチデモンの後退のあと、州知事候補となるべき人物は、これまで副州知事を務めて来たERCの党首、オリオル・ジュンケラス氏であることを主張し続けているが、
同氏についても、先の独立プロセスの首謀者の一人として監禁されているため、事実上、その州知事就任の可能性は低い。