ICAN「日本は条約に参加を」10月10日 12時33分nhk
ことしのノーベル平和賞に選ばれた「ICAN」=「核兵器廃絶国際キャンペーン」のメンバーが、ニューヨークの国連本部で記者会見し、日本政府が核兵器の開発や保有などを禁止する核兵器禁止条約に参加しないのは70年にわたって
核廃絶を訴えてきた被爆者に対する裏切りだとして改めて参加を求めました。
ICANのメンバーは9日、ノーベル平和賞の受賞決定後、初めて、核兵器禁止条約採択の場となった国連本部で記者会見し、条約に参加しない核保有国や日本など核の傘のもとにある国々の対応を批判しました。
この中で、ICANでアジア太平洋地区を統括するティム・ライト氏は日本政府の対応について、「70年にわたって、核兵器の危険性を人類に警告し核廃絶を訴えてきた被爆者に対する裏切りだ」と述べ、改めて条約への参加を求めました。
また、ベアトリス・フィン事務局長は、ノーベル平和賞の受賞について「トランプ大統領が核兵器を放棄するとは思わないが、壊滅的な被害をもたらす核兵器に反対する運動への後押しになる。核への脅威が高まる中できわめてタイムリーだ」
と述べ、条約への理解を広め、各国政府を動かす活動をさらに進める考えを示しました。
核兵器禁止条約には、これまでに53の国と地域が署名しており、ICANはより多くの国の参加を呼びかけ、発効に必要な50か国の批准を得て、来年中の発効を目指すとしています。