古代の地名を付けた人はセンスがいい。
明日香が飛鳥とか淡海が近江など、微妙に変わってきたり、
神話が元になっていたり、同じ音で意味を重ねる和歌も趣深い。

ただ少々安易なものもあって、戦国武将がその場のノリで付けた
地名もあれば東北や北海道のように集団移住してきた者たちの
出身地がそのまま付けられている場合もある。

アイヌの地名の響きの独特さが残ったのは間宮林蔵の功績だろうか。
地図作りは伊能忠敬からノウハウを教わって、コミュ力の高さでアイヌと
良好な関係を築いて蝦夷と樺太の過酷な探検を成し遂げた。
歴史オタや地理オタには滾るエピソードだ。

それに魏志倭人伝の記載のいい加減さが邪馬台国論争をエンドレスにしている。
地名が変わっているとより謎解きがしにくくなる。

昔の地名が失われるのは惜しい。
明治政府はなんで都道府県名をイマイチのものにしたんだろう?
現代の市町村合併での地名の減少とひらがな化も幼稚化っぽくて残念。