法律問題は,その奥深くにおいて宗教と深く絡んでいる。
儒教を背景にした法律観は「統治階級が人民に下す命令」である。
これに対し、キリスト教を背景にした法律観は「神から発するもの」である。
キリスト教の場合,統治階級と一般民衆は,神に対しては横並びである。
だからこそ「法の支配」という発想も出てくる。
日本は従来,儒教的な法律観をもっていたが,日本国憲法は
西洋伝来の一神教的法律観を胚胎している。

さて、
確かに、芦部憲法学は、現在の憲法解釈論のスタートラインと言ってよい。
ただ、芦部はそれ自体が中庸な解釈論であるから、芦部の右、芦部の左を
睨みながら勉強するのが良い。
それと同時に、芦部の統治機構についての基本的考え方を押さえておくべきだ。

芦部は立法府と司法府の関係性をどのように考えてるの?
弟子の高橋和之とどう違うの? 佐藤幸治とどう違うの?

なぁ〜んて質問をしたら、目を白黒させて「ふがふが」言う奴が多いに決まっている。

結論から言えば、上記は試験合格とは直接の関係はない。しかし、
背景に理解があるからこそ、群を抜く上位答案が書けるのだよ。