フェブラリーSを含めて4つの重賞はすべて古馬のレース。3歳戦は地味な週だからこそのタイミングで、今週は厩舎関係者の悩みの種になっているある問題を取り上げたい。
タイトルを付けるなら「3歳新馬戦の除外馬、ちょっと多過ぎるんじゃないの?」問題。デリケートな話なので関係者コメントは基本的に某でいくが、すべてのコメントがトレセンで聞いた“真実”の話である。

毎週末の出馬表を手にするファンは「3歳新馬戦はフルゲートだけど、それ以外のレースは頭数が少ないよなあ」くらいにしか感じていないかもしれない。

しかし新馬戦に出馬投票しながら、除外になってしまった馬の延べ頭数は今開催の東京だけで169頭。無事に出走した頭数を加えて考えれば、現状の3倍(先週までの新馬戦は8競走)は番組が必要ということになる。

もちろん、関西圏の新馬戦にも相当数の除外馬がいて、予定を前倒しにされたり、逆に延ばされたりと散々な目に遭っている馬が多数。本当に大変な状況なのだ。

「クラスが上の馬でもスライド調整は簡単でないのに、それを仕上がり切らずにデビューが遅れている新馬でするんだからね。公正競馬とはかけ離れた現状を考えれば、
以前に行われていた分割レース(1日の競走数を11とし、最も出馬投票の多かったレースを分割レースとして2競走を施行する)を復活させるとかしないと厳しいかもしれない」とは某調教師だが、これに近い話はそこかしこで聞く。

この“分割レース待望論”はトレセンで多く聞かれるもので、ある騎手のエージェントも「投票するためには騎手の名前が必要だから、騎乗予定のないジョッキーに名前を借りるんだけどさ。
自分の名前で除外されて、翌週はまるで別のジョッキーが乗っているわけじゃない? 理解してくれているとは思うけど、気分のいいものではないよな。
分割レースなら騎手も二分されるので、普段はチャンスのない騎手にも乗れる機会が出てくる。悪くない制度だと思うんだけど」とポツリ。