8日(土曜日)にニューヨーク州ベルモントパーク競馬場で行われたG1ベルモントSのアンダーカードで、今後の北米競馬界を牽引することが期待されるニュースターが誕生した。

 ニューヨーク牝馬3冠初戦のG1エイコーンS(d8F)を快勝したグアラナ(牝3、父ゴーストザッパー)がその馬である。

 同馬がデビューしたのは、今年4月19日にキーンランド競馬場で行われたダート6.5Fのメイドンで、グアラナはここで後続に14.3/4馬身をつける圧勝を演じてデビュー勝ち。
勝ちっぷりがあまりにも良かったことから、管理調教師のチャド・ブラウンが
「普段はこんなローテーションは絶対に組まないのだが」と言いながらも、次走に選択したのがG1エイコーンSだった。

 人気の中心となるのは、5月3日にチャーチルダウンズで行われたG1ケンタッキーオークス(d9F)を逃げ切りで制しての参戦だったセレンゲティエンプレス(牝3)かと見られていたのだが、
蓋を開けてみたら、ファンはグアラナをオッズ2.9倍の1番人気に支持し、セレンゲィエンプレスは4.2倍の2番人気に甘んじることになった。
というのも、セレンゲティエンンプレスのケンタッキーオークスと、
グアラナのメイドンでいずれも手綱をとったJ・オルティス騎手が、なんとここでの騎乗馬にグアラナを選択したのである。

 そして結果も、逃げたセレンゲティエンプレスを4コーナーで捉えたグアラナが、最後は6馬身抜け出して快勝。勝ち時計の1分33秒58はステークスレコードだった。

 次走は未定だが今後は、無敗でG1制覇を果たしたグアラナに、全米競馬ファンの熱い視線が注がれることになりそうだ。

(文:合田直弘)