競馬板連続ネット小説「嘘つきと太陽」
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低身長低学歴低収入、おまけにバツイチブサイク
生き甲斐がなく「人生をいつ終わらそうか」そんな事ばかり考えていた男、澄川彰人
そんな彰人がとある女の子、太田陽と出会った事により少しずつ日常が変化していく
ホントとウソが混ざりあう競馬小説に良ければお付き合いください では、特別に皐朋賞を教えてやる。
太平洋戦争の終結から74年、日本は戦後の混乱期.高度成長期.威風堂々ブリーフ一丁川俣軍事さん通り魔事件を経て、令和を迎えようとしている。
そんな表の世界とは別のところ、熱唱問題が潜む競馬の世界で、ひとつの伝説が始まろうとしている。
後に、チーム山梨.神域の馬と呼ばれ、君臨するその馬の伝説が。
加藤まさる系馬名.カートゥルマーサルである。
この馬、本当に容量が計り知れない。ただの一度も本気で走っていない。こんなことが現実にあるのか?信じ難いが、これは現実。
俺が見た感じ、せいぜい20%ぐらいの脚力しか出さずに3戦3勝。さらに同厩舎の年長馬トラフグ.セキネ連中を普段の電撃引き運動から子供扱い。本当に恐ろしい。
なぜ20%程の脚力しか使わずに勝ち上がってきたのかというと、
1984年.無敗の三冠馬.皇帝シンボリルドルフを遥かに超えるレースセンスの持ち主だからである。我々がここまで見てきたのは、本馬のレースセンス部分だけ。
おそらく、脚力全開した場合は1976年.朝日杯を中山競馬場のG1史上最大着差2着馬を2.2秒ブッチ切ったマルゼンスキーか、翌1977年.日本短波賞の向正面で一旦レースをやめながら、再度エンジン全開で後の菊花賞馬プレストウコウを10馬身ブッチ切ったマルゼンスキー級だろう。
無敗の三冠馬.皇帝シンボリルドルフ以上のレースセンスに、スーパーカーの異名を持つ無敗馬マルゼンスキーの脚力。両方を合わせ持つカートゥルマーサルは、もはや無敵としか言いようがないのである。
ルメール先生の考え方次第だが、脚力温存なしで、ぶっ放したら結構な着差ついちゃうと思うけどね。
さて、遥か後方の2着だが、
一冬越して春の訪れとともに馬体充実モタモタ解消、距離延長で重厚な母系の良さを発揮しつつ、若駒S→若葉S連勝のヴェロヴェーロだ!
さらに遥か後方、稲メン3着争いは、こちらも3戦3勝.一応無敗だし、キンタマングリーが何とか凌げるだろう。
まあ、俺は皐朋賞は
1着カートゥルマーサル
2着ヴェロヴェーロ
3着キンタマングリー
着順の入れ替わりも他馬の付け入る隙もない、
3連単一点900万円買うんだけどね。
当然、
カートゥルマーサルの単勝一点1000万円も買うんだけどね。※これが最も重要(*^_^*)
他の重賞は>>2へ続く。 俺は嘘つきだ
小さい頃からずっと嘘をついて生きてきた
幼い頃に親が離婚しそれから貧乏した、いや離婚する前も貧乏だったがより生活が困窮した
みんながゲームの話で盛り上がってても俺は買えないから当然分からないから混ざれない
だから本屋で攻略本を読みあたかも持ってるかのように嘘をついた
そうしたらみんなと仲良くできた
嘘は俺を助ける魔法だと思ってた 夏が嫌いだった
なぜなら夏休みになるとみんな旅行に行くから
俺は母子家庭で貧乏だからどこにも行けない
夏休みが終わりみんなの日記帳には旅行の思い出がいっぱいだった
「彰人はどこ行ったん?」
また嘘をつく、こうしなきゃ惨めでやってらんないだろう?
今までに数えきれないほど嘘をついたから嘘が上手くなった、いや上手くなり過ぎた 2012年春
「いやーディーププリランテ強かったなー!」
「岩田なんやねんあいつ休み明けでダービー勝ちおったとかやりよんな〜!」
「蛯名はもう一生ダービー勝たれへんのとちゃうか?笑」
日本ダービーは3番人気ディーププリランテが勝ち岩田騎手がダービージョッキーに
1番人気のワールドエース福永騎手は4着
「岩田騎手かー、ワールドエース3着には来ると思ってんけどな」
俺はほんと下手だ、競馬も世渡りも 難波WINSからトボトボ帰る
日本橋に寄って帰ろうか
昔は電気屋外だったが今ではオタク街、もっと言うならメインストリートのオタロード(通称オタロ)はメイドカフェやメイドリフレで溢れ返ってる
中には本番ありの怪しいリフレの呼び込みもいる、下品だ
こういうのを見ると女は楽に稼げていいなとしみじみ思う
今の時代にもしSNSでこんな発言をしたら炎上だなと笑いつつ日本橋のアンナカラーズでお茶をしている自分が悲しくなってくる
財布の中は小銭がいくらか
明日からどうしよう 俺は公共事業関係の仕事をしている
元嫁の父の会社だがいかんせん小さいから給与が安いしボーナスもない
なぜ元嫁の父の会社なんかでだって?なぜだろうな俺にも分からない
別れて3年ほど経つが別れた時に再就職するのがめんどくさかったのとここで働いていればいずれまたもしかしたらヨリを戻せるとでも思ってたんだ
まぁ実際はヨリを戻せることもなく元嫁は葬儀屋の高給取りとよろしくやってるらしいが 月曜は憂鬱だ
なぜならだいたいが競馬を負け越して朝早くから仕事だからだ
親方(元義父)の車で職場につく
親方の会社は孫請の会社の敷地内で仕事をさせてもらい孫請から仕事を貰ういわば孫請以下だ
だから肩身が狭く孫請会社の社員からは下に見られる
しかし中にいい人がおり路面関係の仕事を受ける班の班長、住谷さんは競馬繋がりもあり良くしてくれている
そこの池脇さんというおっちゃんも競馬が好きで毎週競馬の話ばかりだ
WINSでもよく顔を合わしレースが終われば難波のいきなりステーキ隣の喫茶店でレース回顧だ 朝礼前に食堂でゆっくりする為にみんなが集まってくる
池脇さんがニコニコしながら来た
「澄川、どや?取ったか?」
この様子だと券種は分からないが何か取ったなと感じた
「いや、ワールドエース軸のマルチでこうてたからダメでした。福永が3着に持ってきてくれてたらとれてたのになぁ」
俺と福永騎手はほんとに相性が悪い
「池脇さんはとりました?ってか昨日はWINSいてませんでしたよね?」
「いや昨日な用事あって道頓堀の方行ってたんやわ!馬券は馬連500円持ってたわ〜!」
フェノーメノから5頭流してる、池脇さんは馬連ちょくちょく当てるし参考にせねば 「澄川惜しいなー、ワールドエースは鞍上がダービーと相性悪過ぎるからなぁ」
たしかにこの時は福永騎手がダービー制覇は一生ないだろうなと思っていた
そんなこんなで朝礼が終わり仕事
なんだかんだありまた一週間が過ぎていく
なんの変化もない一週間
仕事が終わり家に帰り動画サイトで動画を見て配信サイトで素人の配信を見て気づいたら2時になっており寝る
起きるのは6時過ぎだから毎日寝不足だ 今週は安田記念
電車賃をけちる為に天王寺からは歩いて難波WINSまで行く
こういう小まめな節約が大事で後々効いてくる、現に競馬エイト代金が浮いた
歩き疲れたし日本橋で一休みしようかと思うがメイドカフェで競馬新聞は見れないしなぁ
アンナカラーズコーヒーだとWINSまで少し遠いし…
ここらへんはほんと普通の喫茶店がないのが不便だ
とりあえずポミエで景気付けにカツ丼を食べようか ポミエでカツ丼を食べた後は結局オタロードの駐車場前で缶コーヒーを飲みゆっくりした
「俺の人生どうなるんやろなぁ…」
最近は職場でよく「目が死んでると言われる」
そりゃ目も死ぬだろうよ25にしてバツイチな上に月給16万ボーナスなし車なし彼女なし、これで目がイキイキしてたら完全に頭イカれてる奴だよ
春なのに気分は晴れ晴れとしないのは自分の人生が上手くいかないからか 「ストロングリターン」
エイトを見ていたらショートカットの女の子が指を指して言ってきた
「は?」
「いやだから安田記念はストロングリターンやって!」
バカじゃねえのかコイツ、ストロングリターンの鞍上は福永だぞ?福永はダービーでやらかしたばっかりだし来るわけねーだろ
説明するのもめんどくさいので手短に
「いや福永はあかんて下手やし、先週のダービー見てへんの?」
これだから女の予想は…ってこんな蔑視発言はいけないなほんとSNSが発達していなくて良かった 「じゃあ勝負する?」
何言ってんだコイツ、そもそも誰だよ危ない女だな
見た目こそ浜辺美波みたいでかわいいがこのコミュニティ能力の高さが逆に怖い
「そもそも自分なんなん?」
「あたしは太田陽(おおたひなた)」
「うん、名前は分かったけど急にどうしたん?」
「いや競馬好きそうやな〜って!」
「まぁ好きやけど…そもそも何してはる人なん?」
俺はMrシャチホコか
「何って言われてもなぁ…ただのフリーター?あ、仕事?仕事はなんでも屋!」
また厄介そうな奴に絡まれたもんだと頭が痛くなってきた 「なんでも屋て…」
「なんでも屋ってどんな仕事でもするよーって感じ!あ、エロいのはなしやで!」
じゃあなんでも屋じゃねぇじゃん
「普段はここでメイドやってる!」
渡されたのは老舗のメイドカフェ、というよりメイド喫茶だ
ここはかなり本格的なメイドでオタロードにある今時のメイドカフェと違い落ち着けると評判だ
「へー普段メイドやってるんや。ええよ、じゃあ安田記念勝負しよ!勝ったらどうする?」
「負けた方は勝った方の言うこと聞くこと!」
「ええよ、なんでもきいたるわ!」
「じゃあWINS行こ!」
女の子とWINSに行くのは初めてだ、ましてやこんな可愛い子と行ったら浮きそうで若干気まずい WINS難波につく
ここの地下2階には女装したオッサンがいる
しかもそのオッサンはちょくちょく馬券当てるから恐ろしい
「買い方は単勝1点勝負な!二人が選んだ馬が勝たれへんかった時は着順が上のが勝ちで!」
「ええよ、まぁ可愛いお嬢さんがどれだけ上手いか見せてもらうわ」
安田記念でダービーのリベンジだ
勝ったら何をしてもらうか今から考えておかないとな 「私はストロングリターン!」
陽はストロングリターンの単勝を1万円買っていた
先週ダービーでやらかした福永騎手、ましてやその単勝を買うとは正気の沙汰とは思えない、俺なら複勝ですら敬遠する
「俺はアパパネやな。国枝厩舎やし金子さんとこの馬、ましてや蛯名騎手は先週のリベンジここでするやろ」
そして安田記念が始まった 結果はアパパネ16着、ストロングリターン1着
やはり福永騎手とは相性が悪い
買えば着外、買わなきゃ1着、なんだこれ
「な?言うたやろ?ストロングリターンに決まってるやん!」
この満面の笑みを見たら悔しさでどうにかなりそう
蛯名騎手がダメだったのか、アパパネがダメだったのかまた後でちゃんとレース回顧をしなくては
「じゃあ何をして貰おっかな〜」
満面の笑みをこちらに向けてくる
もう煮るなり焼くなり好きにしろ 「決めた!あたしの相棒になりなさい!」
は?相棒?何を言ってんだコイツは?
「いつもオタロのあの場所でコーヒー飲んで予想してたやろ?」
チェックされてたのかよ
「なんの相棒よ?」
「競馬予想とか仕事とか!いつも暗い顔してたし一人で競馬予想してもおもんないやろ?これからちょくちょく予想やろうや相棒!」
新手の筒持たせか?いやもう俺の人生なんて終わってるしどうにでもなれ
「まぁよう分からんけどええよ」
つまらない人生に少しの変化、これでよかったのかな この続きは明日また少し書いていきます
フィクションとノンフィクションが混ざり合ってますのでお付き合いいただけたら嬉しいなと思います
ひとまず大阪編は7月中に終わらせたいです
おやすみなさい 読んでて吸い込まれるようだったww
面白い!!また明日(今日??)も続き書いてくれ☆★☆ やっぱりKITAGIMAさんは面白い
文才は小説家レベル ゴルドリもさあ、秋まで競馬もスレもやらないとか口にしたんだから男らしく実行してみろよ
不幸自慢しても温室育ちの奴らにちょっとチヤホヤされるだけだぞ
命掛かったトラブルすら経験したこと無いんだから、修羅場くぐった人間からしたらママゴトみたいな人生で羨ましいよw キタギマとかゴールドドリーマーとか言われてますがどちらも違います
まぁどう思うかはご自由なのでお好きに
続きは今日の昼過ぎか夜にでも少し投下出来たらなと思います
あまりにしつこく連呼されると迷惑なのでNGに入れ以降スルーさせていただきます キタギマは直木賞と芥川賞を同時に受賞するかもしれない 太田陽子って騎手は岩手に短期免許で乗ってた事有るぞ。
芝が抜群に巧くてさすがオーストラリアで免許とっただけある。
菜々子よりも腕がいい。てか過去の日本のどの女性騎手よりも巧いと思った。 >>39
楽しんで貰えたら幸いです
楽しんで頂けている人の為に書こうと思います すまんがこういうのはブログとか日記でやれよ
公開オナニーはギマだけでいい 安田記念が外れ相変わらず仕事もつまらない、というか未来はあるのか?
どうやら親方が会社を畳もうかなと考えているらしい
というのも親方が会社を畳孫請の会社に入るのを考えてるらしい
俺達は?相変わらず人望がない人生だ
職人の菱川さんは
「うちの班(会社)も畳むかもしれんから就活しとけよ。笑」
と言ってるが笑えない、いや逆に笑えるか サイレンが鳴り昼休み
美味しくなく腹を満たすだけの弁当を食べ更衣室で20分ほどの昼寝、これがいつものルーティーンだ
さて寝ようとしたら着信だ
『神原さん』
最悪な人からの着信だ
取るか悩んだが無視したらまた後がめんどくさい、6コール目で取った
「もしもし」
「もしもしやあらへんがな!1コール目でとらんかい!ワシが彼女やったらそんなもん6コールもしたら即別れ話やで」
「あぁすいません、でどないしはったんですか?」
「今週末ヒマかい?ちょっと話あるんや」
断れる訳もなく金曜の昼に新世界で会う事になった、というのも金曜は機械メンテナンスで工場が閉鎖されるから休みなのだ 通天閣の近くの小汚ない串カツ屋でビール片手にカツを口に放り込む
だるまみたいな綺麗な串カツ屋より小汚ないこっちのが自分には合ってる
「昼間からビールとか結構なこっちゃな〜!まるで極道みたいやな〜!あ、ごめん、こっちもビール!」
極道はあんただろと突っ込みたかったが掛け合いするのがめんどくさいのでビールと共に喉の奥に流し込んだ
「神原さんどないしはったんですか?」
「昼から飲むビールってなんでこんな美味いんやろな。あぁそれかい、実はお前にええ仕事持ってきたったんやがな」
この人が話を持ってくる時はたいがいめんどくさい
神原 和平 (かんばらかずひら)
真道連合会 仁真組のヤクザ 顔は北村一輝に似たイケメンで身長は180ちょとあり日本拳法をやってたイケイケの武道派 「えぇ…神原さんが持ってきてくれた仕事いつもややこしいのばっかりですやん…」
「何を言うてんねん、ワシが仕事持ってきたらな小汚ない工場の小汚ない金のない兄ちゃんで終わってまうで?可愛い澄川くんのために特別にもってきたんやないか〜」
この人のニヤニヤした顔はほんと悪いフラグでしかない
話を聞くと日本橋にあるメイドカフェの出資らしい
「なんで出資に僕が関係ありますの?」
「ほらあのめいどりぃむとかいうぼったくりメイドカフェあったやろ?あそこに新しいぼったくりやない正規のメイドカフェ入んねんけどそこの資金集めしてるオーナーが小早川ってやつやねん、お前知り合いやろ?」
小早川?と思って考えてみたら思い出した
ガンダムとアイドルが好きな人で以前とあるイベントで仲良くしてたがもう数年は会ってない 「あぁ〜懐かしい!あの人メイドカフェやりはるんですか!」
「そやがな、んで出資すんねけど俺が200、兄貴が800出すことなったんや。んでお前に間入ってもらおうおもてな。ほんまやったら出す必要あらへんけど兄貴はお前のツレやから言うて即金で800出す決めはったわ」
兄貴と言うのは篠崎さんと言う人で仁真組の若頭
母子家庭になった時からとある縁がありご飯をよばれたりいろいろ可愛がってもらった
「毎月ワシには20、兄貴には80ずつ返済で完済後は用心棒代言うて売り上げの30%貰うことなってんや。今から渡しに行くけどついてこいや。アイツが完済したら俺と兄貴の5%、50万やるわ」
まぁ50万はデカい、ついていく事にした ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています