雑誌「ZAITEN」2018年10月最新号によれば、産経新聞が現在のネット受け狙い路線を止めるらしい。

ジャーナリスト・山鹿武廣氏による記事『産経新聞「安倍が日枝に救済要請」』によれば、産経新聞は今後、より一層の
Webサイトの収益化と紙面の切り捨てを行う方針だ。

記事によれば、現状、産経の文面はネット上での受けを狙った「ネトウヨ路線」となっているが、これが広告収益上の
ボトルネックとなっており、同社幹部曰く「ジャンクメディア扱いになっており、広告収入が最低ランクのニュースサイトとなっている」らしい。
また記事によると編集局長が会議で「嫌中嫌韓が酷すぎて広告収入が最低ランクのニュースサイトと見られてる」と激怒し、
正論路線の見直しも行う広告収入を上げるため飯塚浩彦社長ら現経営陣が、これまで政治部主導で行われてきた
現行路線を見直そうとしているという。

産経新聞が「最期の大改革」に乗り出した。賞与も削減され社員の士気が低下する中、広告収入の阻害要因になっているとされる
「正論路線」も見直されることになるというのだが......。 産経新聞の2018年3月期決算は9億円の最終赤字で、やはりというか
経営状況はよろしくない。

さぞかし、社内はネトウヨだらけなのかと思いきや、本気の右翼思想をもっている人はあまりいないらしい。
『検証 産経新聞報道』という本には、実のところ産経新聞記者に右派はそれほどおらず、ほとんどが「商売右翼」であり、
生き残るため仕方なしにやっている。ようするに、右派イデオロギーと政権擁護を前面に出した、ああいう紙面を本気で書きたいと思って
入ってくる記者はほとんどおらず、他紙を落ちて仕方なく入ってきた者もけっこういるらしいのだ。

しかも、驚いたのが、産経の記者たちが自分たちの紙面を恥じているという証言だ。
まあ、普通の知性があれば、あの紙面を恥ずかしいと思うのが当然だが、産経の社員にまだそういう良心が残っていたとは……。