アルバム全曲レビュースレ in 邦楽版29th
People In The Box/Bird Hotel 1,完璧な庭★★★★ 拍子やビートが曲中で頻繁に変わることで、掴みどころのないクラゲのような雰囲気を演出している。その分サビ前の奇妙なフレーズの連呼が目立ってキャッチーさを醸し出しているのかもしれない。聴き込むことでこの妖しい世界観にどっぷりと浸ることが出来る。PVもあるので良ければぜひ。 2,海抜0m★★★★ 今作では唯一の開放的なナンバー。 1が仮に密室か何かの雰囲気を醸しているならば、こちらは地中海あたりの浜辺を散歩しているイメージ。水滴が跳ねるかのように生き生きしたドラム、照りつける日差しのようなギターが心地よい。 3,レントゲン★★★★☆ 一転して再び密室のような雰囲気。 冷めたスープを思わせる物静かで反復の多いメロディが歌詞の見せる壮大な世界観を内側に、内側に押し込めているようで背徳的。ともすれば無垢、少年のようだと表現されるボーカルの声がここに来てその本質を見せているようだ。徐々に熱を上げてサビで沸騰させたかのように張り上げる歌声や演奏も必聴。ホテルの一室から星空眺めているような儚い気分に浸れる。 4,月曜日消失★★★★☆ ここに来て妖しさが最高潮に。 まとわりつくような湿気はベース由来で、煮え切らない音が微かに響いている。実はここまでの曲でもそうだったのだが、歌詞の意味を汲もうとしてもビーチの白い砂粒のように手からサラサラとこぼれ落ちてしまい、そのことでますます底知れなさを感じる。というのがオチであろう。長距離電話が遠い町を震わせる、「君」はたった一夜にして別人になった… 5,昏睡クラブ ★★★★★ 今作の「動」部分を請け負うナンバーで、1と同様に変拍子が多用されたり、ドラムが暴れ回ったりと目まぐるしく展開していく。1,3,4に存在した密室的な雰囲気がここにきて爆発し、身の危険を感じるかのようなスリルを味わえる。この静と動の使い方はどっちかというとホラー?含みを残すかのようにフェードアウトして次の曲へ。 6,ヨーロッパ ★★★★★ この曲が好きになれるかどうかでこのバンドが本質的に好きになれるかどうかが決まるとも言える踏み絵的な(使い方間違ってたらごめんなさい)曲。今作の中でもテンポがかなりゆっくりで、その分ボーカルの声が堪能できるのだが、ねっとりとしていて、飴玉を舐めるかのようにゆっくりと浸食されていく雰囲気で、これを受け入れる必要がある。閉鎖的で冷たくドロドロとした雰囲気は2番が終わると同時に消え、そこからは長い長いポエトリーリーディングに入る。一曲の中で歌と語りの両方を行うミュージカルのようなこの器用さが、まさにこのバンドの真骨頂であったりする。窓を開けたかのように開放的な気分を胸に、アルバムは終了する。 総評★★★★★ 3ピースバンドPeople In The Boxの2ndEP。1曲目を聴いて得た底知れない雰囲気をかき回していくかのように展開される独自の世界観にハマると病みつきになる一枚。2を除けば曲の音は全体的にひんやりとしていて夏に聴くと心地よく、晩秋〜冬に聴くと雰囲気が出る。(レビュー主は秋にサブスクで視聴して冬にCD買いました) 30分未満の短いアルバムなので気軽に聴きやすく、レビュー主がおすすめするアルバムのうちの一つである。 タイトル「Bird Hotel」に対してジャケット水槽の熱帯魚とはこれいかに…しかも羽を休めて聞けるかといえばそうでもないし… 赤い公園/透明なのか黒なのか 1,塊 ★★★★☆ カセットの音でスタートしたら、3音のアルペジオを響かせるギターに否が応でも不穏を感じる。感情の起伏が激しいボーカルに合わせて演奏は進行していくのだが、その上げ幅は凄まじく、鬱屈とした雰囲気を吹き飛ばす様に異常な高揚感を覚える。 2,season of mine ★★★ 「有名だ。病は気からなるの」 ワイングラスを踊らせたような無機的でありながら艶やかな音をバックに上の台詞が読まれる。曲目に存在しないため事実上のシークレットトラック。派手に割ってから次へ。 3,透明 ★★★★ 乱暴だがどこか優雅な雰囲気の漂う打音に始まる。ベースはリズムキーパーで生気とは程遠い位置にいるが、そこを儚げなボーカルが補完することで霧の中を歩くような曖昧な雰囲気が生まれる。裏声主体なので、歌うのは大変そうだが、歌詞は覚えやすく口ずさみやすい語感でカラオケのレパートリーとして意外に役に立った。アウトロはノイズ多めなので音量注意。 4,Yes lonely girl ★★★★★ 「おやつはいらないから」 割れたグラスの残骸の音を聴きつつ水の中へ。水面で反響するかのように響くのは女声のユニゾン。いくつもの声が水音とともに渦巻いて、飲み込まれるようにして消えていく。2と同じで事実上のシークレットトラック。 5,潤いの人 ★★★★ 4から流れ着いた先って印象が強い湿っぽい曲。入りのアコギがいい音を出している。ドラムが活躍する曲でもあり、一曲の中で様々なパターンを叩き分ける器用さがうらやましい。多重人格のように曲調が変わるので、今作の中でも前衛的。 6,please please love mode ★★ 「三時までに…」 留守電が一件。再生すると上記の台詞が流れ、ノイズ塗れになる。このノイズがまさにテレビの砂嵐を激しくしたようなもので、そのせいか恐怖心を強く掻き立てる。最高に悪趣味だが、今作の流れにはガッチリハマってる。2,4と同じで事実上シークレットトラック。 7,副流煙 ★★★★☆ 曲の持つ世界観に飲み込まれるという点では、今作でも最強クラスのムードナンバー(使い方大丈夫かな?)。ギターのアルペジオが孤独感を煽った後に、無機的なベースとドラムのリズムが乗る。次第に激しくなるギターが自棄的に聴こえるが僅かに耽美な雰囲気を匂わせて芸術的に昇華する。このイントロは約2分と長く、待ち侘びたかのように歌い出すボーカルの心情を如何に汲み取るかが肝要。舞台女優のように飼い慣らしているのか、それとも振り回されているのか。どこまでが演技で、どこからが本音なのか…一人舞台のような曲。 8,CRAZY 4U'12 winter ver.★★☆ 「今ひとつ出来なけりゃ明日も多分足らぬのだな」 打ち込みのトラックに合わせて展開されるのは予定調和なチープ歌謡。男女デュエットでこなれた歌い方だなぁと思ったら中盤でズッコケます。ここまでの流れの後だと、このお遊びに冷えた笑いしか出てこない。もしかして、それを見越してwinter verなのかな?中毒性あり。2〜6と一緒で、事実上シークレットトラック。 9,世紀末 ★★★★☆ イントロの入りから奇妙な雰囲気のはずが、ここまでの流れからだとむしろポップで爽やか、健康的にさえ聞こえてしまうのだから面白くて仕方ない。コンッと小気味よくなるSEやピアノの音、果てはベースやドラムでさえも晴れやかに聞こえてくる。雰囲気としては、長雨の後の虹が近い。 今作の〆としては最高にハマっている。 総評,★★★★★(おすすめ度★★) ガールズバンドの赤い公園が2012年に出した1stEP。このバンドの特性である演奏の引き出しの多さやそのアクの強さ、閉鎖的なドロドロとした世界観を堪能できることから通称「黒盤」と呼ばれている。レビューでは書けなかったが、歌詞も非常に尖っていて、例えば 「かもめ、かもめ。お前が見ているのは羽織物に包まった、36℃の塊」 の様な生理的に恐怖を掻き立てる暗喩を用いて訴えかけてくる様はメンヘラのよう。 総評(続き) この黒盤は以上の理由を持ってかなりマニアックな一枚であり、興味本位で聴いた人が虜になる事は多々あるのだが、勧められて聴いた人は恐らくノイズや前衛的仕掛け、展開の多さ、演奏の静と動の温度差などのいずれかで拒絶反応が起きる可能性が高い。自分から欲しがる分にはいいが、他人には安易に勧めがたい一枚である。 歌詞も、演奏も、シークレットトラックも、全てが(1stEPでありながら)独自の世界観を確立しているので、聴き込んでこのアルバムの世界観を心ゆくまで楽しんで頂けるのであれば、それはまた自分がこのレビューを書いた甲斐があると思います。長文失礼しました。 >>165 乙です ちなみにその「シークレットトラック」の台詞は 「猛烈リトミック」の最後に収録されている「木」という曲の歌詞にもなっているので是非 ここってサブスクで聴いたアルバムも評価して良いんですか?やっぱりCDで聴いたものだけですか?もし出来るのであればTHE NIGHT SNAILS AND PLASTIC BOOGIEとEXPERIENCE MOVIEのレビューをするつもりです。 >>170 いやそんなルールはないと思いますよw 自分も前サブスクで聴いたアルバムレビューしてたので 9mm Parabellum Bullet/Gjallarhorn 1,(teenage)disaster ★★★★ 荒削りな演奏の音圧に負けじと張り上げるボーカルの声は若々しく力強い。ギターのメロディがどこか郷愁を漂わせるが曲のBPMは185とむしろ速い方です。 2,talking machine ★★★☆ デッデッデッ!とドラムが刻むイントロが耳に残るこの曲もまた、荒削りな演奏と張り上げるボーカルの若々しさが堪能出来ます。先ほどよりBPMが遅くなり比較的ノリやすいので、定番曲な匂いがしますね。 3,interceptor ★★★★ クラシカルなギターと多様なリズムを刻んでくるドラムの音像が味のあるナンバー。今作最速のBPMを誇るのだが、ボーカルの声は意外にも冷静で、1,2曲目とは異なる雰囲気を乗りこなして歌っている。異国情緒でちょっと大人っぽいかな。 4,atmosphere ★★★ 落ち着いた演奏に合わせて歌詞を聴かせてくるいわゆるバラード。クラシカルなギターは一転して踏み込み続けるように同じフレーズを繰り返すが、メロディを複雑化させたり速弾きしたりで曲の持つ感情を上手く引き出せていて素敵。2:26以降のユニゾンからの空気の変わり様は必聴。傍観のようだ。 5,Beautiful Target ★★★★★ 「和」的ないかにもな雰囲気を醸すギターのフレーズが不安感を煽りつつ、キャッチーで歯切れの良いドラムが全体の流れを引っ張ってくれるドキドキする様なナンバー。跳ねる様なリズムのベースも聴き込むと気持ちいいです。ボーカルもこのテンションで最高潮に張り上げる! 6,marvelous ★★★ 韻を踏むかの如く似たフレーズを決め込んでくる演奏がありそうでない感じがして面白いです。しかも単調ではなく、それぞれのパートがアドリブ的に聴きどころを主張してくれるので今作では聴きやすい方かなと思います。ミディアムナンバー担当(の雰囲気) 7,farther ★★★★★ これに関しては、郷愁云々よりも更に壮大な夕暮れの金色に輝く西日を感じられる切ないナンバーと表現します。涙腺に来ますよ…。 演奏はEverlastingの開幕を思わせるような激しめのバラードで、6拍子にも4拍子にも聴こえるので速度感は人によって異なるのが特徴的。締めとしてゆっくりと据えるような最後の息の合った減速がまた切ないです。 総評,★★★★ 純然たるロックバンドとしてのサウンドが聴けて満足です。音の荒さが気になる事もありましたが、この力強い求心力を持つ演奏ならそれもまた乙だなと思いました。ボーカルの声は若々しく、地声を張り上げるタイプで昔から馴染みのあるものですが、詩世界に関しては対外的に主張するタイプではなく、むしろ内向的な世界観を広げていくスタイルを取っていて、その辺りが現代にも通じる雰囲気を持っていると感じました。 (余談) 背伸びしてカラオケでinterceptorを歌おうとしたらキーが高く、上がり切りませんでした。キーを♭2くらいにすると丁度良く歌いこなせました。 (やっぱり張り上げる地声を使いこなすのは難しいです) 9mm Parabellum Bullet/Phantomime 1,Caucasus★★★★ (3:25) 歯切れの良いあっけらかんとしたドラムに対して煮え切らないナヨナヨした声で力強く叫ぶボーカルのコントラストが美味。「コーカサス」というタイトルは山脈を意味するそうですが、ここで、「コーカサスオオカブト」なんて事を思った皆さんは、きっとムシキング世代。しっかり聴き入って下さい。 2,Mr.Suicide ★★★★★ (3:25) 裏路地を思わせるヒールなシャッフルビートがたまらなく気持ち良い。悲壮感漂う歌詞に、もがくように叫ぶボーカルは今作の中でも感情の入り方が違います。囁く様なCメロも❤ティーンエイジャー過ぎたお兄さんたちには特に聴いてほしい一曲です。 3,Vortex ★★ (2:21) 荒々しく、荒々しくがなる声はもはや原型の意味を留めません。6拍子がなお混乱を呼び、ぐるぐるとかき回される様にしてスイカ割りのような要領で放り出されるサビは短いながらも爽快感抜群。個人的には青春の匂いがしました。なので 4,少年の声★★★★★ (3:35) 今作の中でも抒情的な雰囲気が立ち込めるこの曲は、薄黒い雲から降る雨を再現したかの様な湿っぽさ、心の芯に触れる様な演奏が沁みます。張り上げるように歌い上げるボーカルは、ギリギリまで感情を込めながらもやけっぱちにならないように上手くコントロール出来ていて、これがまた少年が大人に変わっていく過渡期のようで切ない。 5,sector ★★☆ (2:27) はい。4で抑えたありあまるエネルギーの渦を昇華させた一曲。裏返るスレスレまでぶつけ合うようなユニゾンからの静寂→ドラムの歯切れ良い音は気持ちいいです。このようにぶちまけて今作は幕を閉じます。 総評,★★★☆ 9mm Parabellum Bulletの2nd EP。 前作に比べて音質が良くなった分、ザラつくようなサウンドは影を潜めています。その分、より直接的に訴えかける方向へボーカルは働きかけているように感じます。演奏の雰囲気は今作の方が、歌詞や歌い方は前作の方が、私は好きでした。でも、多くの人の心を掴むには歌詞がとても大事になってくるので、こういう作品も必要不可欠ではありますね。いつか私もこのアルバムが沁み入るような歳になるのでしょうか。 追記、アイスを食べながら「わちゃもちゃぺったん」とレビューを書き進めていたので、一部マジメじゃない箇所がありますが、暖かい目で見ていただけたらと思います。 次回はKing Gnuの「破裂」あたりをレビューすると思います。ではまた。 行きつけのパン屋さんがいつのまにか閉店してて悲しくなって買ったCDをレビュー。 「theory」 1,獣 ★★★★★ 不穏なギター、イノセントな声で繰り出される意味深な歌詞、ドラムが入ると変拍子。表情が一曲の中にいくつもあり、転調してワルツ調のメロディまで出てきて、聴く側の思考を迷子に導く。 2,透明造花 ★★★★☆ 走り抜けるかのような爽やかなドラムの疾走感に少年の様なボーカルの声が合っている。間奏はドラムとギター、ベースが上手く掛け合ってそれぞれで見せ場となる様なプレイをしてくれる。2:16あたりで小休止のように緩やかになるメロディを転調で持ち上げて走らせるのが気持ちいい。次曲との世界観の混同を避けるため一旦長めの無音。 3,亡き王女のための水域 ★★★☆ 雨に濡れた土の匂いを思わせる重さが印象的。歌詞も深刻で、より一層演奏を深く潜航させているイメージ。1,2で説明したこの声質は物語を語らせるには向いているので、世界観を崩してはいない。楽器隊の盛り上げもボーカルを際立たせるときに半歩後ろに下がってていい感じ。3:54からの不協和音のようなアルペジオ、さらに6:03からの展開に初聴で感動したので+★。 4,架空船 ★★★★☆ 疾走感を取り戻して再起。2とあまり感想が変わらないので多くは言わないが、2番終わりで唐突に演奏が切って落とされる。そこからの展開は息を呑むもので、この手の曲展開を知らない人にとってはかなり衝撃的。 5,斜陽 ★★★★★ 240BPMから繰り出される跳ねる様なドラムの音が大好き。牧歌的で晴れやかな雰囲気と声質ちぐはぐしている事を除けば、レビュー主的には大満足。スネアドラムの音を聞くと、マーチングバンドの様な行進の雰囲気を思い出すのだが、この曲は前を向く原動力になり得るのか、果たして。 総評、★★★★★ 緑色の水彩画に惹かれてジャケ買いした一枚。曲数も値段もろくに確認せずに別のアルバムと抱き合わせで買ったので、詳細はよく分からないが、1,4の様な個性(アク)の強い演奏と2,5の様な爽快感を兼ね合わせている一枚だったので飽きなくてジャケ買いにしては上手くいったと思います。 (追記) 行きつけのパン屋さんのメロンパンは甘くてサクサクしていたけれど、これはしょっぱい。でも絶妙な塩梅でむしろアリ。 おお、おいしくるメロンパン! レビュー乙です! 名前とルックスで量産型ロキノンと勘違いされやすいけど 意外とpeople好きな人とかにも刺さりそうだよね >>178 なるほど。アーティスト名は「おいしくるメロンパン」でしたか。試聴動画いくつか見てきますね! NEXTレビュー→相対性理論「TOWN AGE」 相対性理論/TOWN AGE 1,上海an ★★★★ タンバリンの音や軽快なベースのリズムが、上海にやってきた主人公に降りかかる災難を茶化している様で面白い。サビで上下に振れるボーカルの音程を考えるに歌うのは結構辛そう。 2,BATACO ★★★ リズム隊の展開はおおむね予測がつくため、割と肩の力を抜いて聴けるポップス。1で苦しそうにしていたボーカルもここで持ち直す。真夏のリゾートプールを思わせる瑞々しい雰囲気が持ち味。 3,YOU&IDOL ★★★ 2をゆったりにしたようなほんわかポップ。歌詞にそれほど意味はない様に感じるが、そこはボーカルの持つ声質を活かす楽器としての役割として。スティールパンみたいな南国っぽい音やドラムが結構前に出てる気がする。 4,キッズ・ノーリターン ★★★★☆ アルバムのハイライトを匂わす緊迫した雰囲気に それまでのほんわかとした雰囲気は消え去る。テンポは速くなり、ボーカルのブレスにこちらまで息苦しさを感じる。歌詞もシリアスで、こちらが後に引けないように秘密を共有している感じでたまらなく切ない。これがいわゆる吊り橋効果ってこと? 5,辰巳探偵 ★★☆ 夢から覚めたかの様にほんわかとした雰囲気に戻る。先ほどの雰囲気はどこへやら。緊張感が緩んだところに言葉遊びっていうのもいいのかもね。 (続く) (続き) 6,救心 ★★★☆ これはわりとタイトルをしっかり回収しにかかっている。フィアンセとしての心のドキドキと、動悸を抑える救心の薬効としての役目が。 「誓いのキス」「くらくら」など、刺激的なワードも飛び出してきて聴いているこちらもドキドキしてくる。ブレスの感じは1より抑え目だけど、こっちも結構やってる感じ。 7,ジョンQ ★★★★ メロウ系なメロディに対して、サビで早口になったりするのがギャップあり。毎日が4月バカ、嘘つき放題とはよく言ったものだ。しかも自覚なしと来た。転調が続いてくるのでメロウな割には盛り上がる。特に最後のサビはメロウ系にしてはかなりの疾走感。 8,ほうき星 ★★★★★ アコギの音が綺麗で、夜空が見えます。 ボーカルのリフレインで視界が広がります。 次第に盛り上がって来てキラキラしています。 ファルセットっていいですね。 9,帝都モダン ★★★★☆ ここに来て4の様に息を詰まらせに来る曲。ドラムのリズムが心拍数とリンクして、取り返しのつかない状況をより鮮明にする。ボーカルも今作イチの必死さで緊迫感を煽る。 10,たまたまニュータウン ★★ 曲自体は佳作で、とても緩い雰囲気なんだけど、これを最後に置いたらそれはそれで締まりが無いかも。イメージとしては6と7の間が収まり良かったかも。それで★★★☆。 総評、★★★☆ 相対性理論の4th。「1st〜3rdまでのクセがとれて聴きやすくなったよ」と聞いて購入するに至ったが、緊張感のあるナンバーのすぐ次に脱力系のナンバーがあったりして少しとっ散らかっている印象。6〜9の流れは結構好みで、次第にアルバムとして盛り上がっている感じが好き。 (余談)このアルバムと同時に買ったのが数時間前にレビューした「theory」です。おまけで買ったCDの方が本命より満足度高いって…まぁそりゃ本命だし、期待はするけど… >>181 乙〜 そのアルバム真部さん抜けたあとだから雰囲気ちょっと違うよね ほぉー おいしくるメロンパンのボーカルは相対性理論に影響受けてるので、ジャケ買いとはいえ運命的な繋がりw King Gnu/Tokyo Rendez-Vous 1,Tokyo Rendez-Vous ★★★ メイン+サブのボーカルの色の対比が凄まじいビート感のある曲で、拡声器を通したような独特の尖りを見せる地声とダークさをより際立たせる裏声の双方を用いた底知れない世界観が特徴的。拡声器通してのラップって、アリなんですかね。どなたか教えて下さい。 2,McDonald Romance ★★★★ 叙情的なメロディ、天を衝くような超高音の裏声が裏で響く切ない曲で、ロマンスのかけらもない様な等身大で非常に生々しい歌詞が胸に迫ります。冷たい雨の中、傘も差さずに立ち尽くす様な感覚です。 3,あなたは蜃気楼 ★★★☆ ブラックジョークアニメ。という雰囲気が似合いそうなイントロから繰り出される拡声器越しのメインボーカルの声は悪役寄りで、キーボードのうねうねした音や、乾いたドラムの音がやけに似合いますね。どこかポップで憎めない雰囲気も○ 4,Vinyl ★★★★☆ トーキョーカオティックっていう言葉をどこかで聞いた記憶があるのですが、明らかに音の雰囲気が東京っぽく感じないです。前曲を更にディープにした雰囲気のあるこの曲も、相当に不健康な匂いがしていますねぇ。転調後の荒れる感じは、闇に染まりきれないワルみたいで、やっぱりどこか憎めないのです。デトロイト、ピッツバーグ、それとも?このサウンドはどこの郷愁ですか? 5,破裂 ★★ 三拍子で力なく始まり、揺れて船酔いの様にぼんやりとしているとドラムが入ってきて、少しずつ本調子に。静と動の切り替えが性急な部分もあって、掴みづらいことこの上ないです。熱に冒された晩に見る夢が近いかも。サブボーカルの声も病んでいるみたいで不気味。 6,ロウラブ ★★★★ Srv.vinciという名義でYouTubeに上がっていた動画を試聴したのが今作を手に取るきっかけで、先程の破裂がレビューを書くきっかけの曲です。色味が薄く、生々しく、謎の絵画が無造作に置かれた奇妙なMVを伝ってここまで来ました。生気が感じられないながらも血管が沸騰しそうになる、静かな闘争心が感じられます。MVの2:05あたりで4人の男が力なく口を動かしているシーンが一番印象的です。(怖) 7,MIDNIGHT POOL ★★★★★ 今作の中では口ずさみやすく、親しみの持てるナンバー。ろくに歌詞の意味がわからなくても、独特のカウントで刻むビートの浮遊感に目を閉じればどこまでも遠く、遠くへ行けそうで、行けなさそうで。 (安易に口ずさむと喉を痛めます。ご注意を) 8,サマーレイン・ダイバー ★★★★★ Srv.VinciのMVで知った曲です。弦楽器の耽美的なメロディ。サブボーカルの本領発揮といったところのコーラスはリフレインにより洗脳的。心の表層から深層へと向かって染み入る様にまとわりつく心情を形容するのは難しく、感動しているはずなのに真顔のままで頬も涙腺も緩まないことから、鏡の中で自分自身を客観的に見ている気分に浸れます。興味のある方はぜひ。 総評、★★★☆ 「破裂」をレビューするために残り7曲も真面目に書きましたが、全体的な雰囲気は異国寄りで、Tokyo Rendez-Vousというタイトルそのものを疑いそうになるくらい日本的な雰囲気から離れた所まで飛ばされました。ツインボーカルはかゆい所に手が届くかの様に広い音域をカバーしていて、聴いていて満足度は高かったです。ただ、健康的なJ-POPとはむしろ対極に位置する曲の多い今作は、流行りを狙って聴くと痛い目を見るかもです。まずはMVの公開されている「The hole」などを聴くのが入り口としては丁度いいと思います。(The hole→ロウラブ→サマーレインの順でMV見ました) 三浦透子/ASTERISK (2020.5.27) 1uzu ★★★★☆ 直太朗提供。浄化されるような静かな曲。 歌詞はなく、ハミングとアコースティックギターだけで進むのだけど、平たんな感じは全くない。 教会で歌ったらこういう響きになるだろうか。 2愛にできることはまだあるかい ★★★ RADの原曲と大分異なる幾何学的なアレンジで、曲全体を通して空間が大事にされているアレンジ。 それによってシャープな印象を受けるが、冷たさというよりは、淡々とした感じで、その分歌詞も入って来やすかった。 “何もない僕たちに〜答えてよ”の箇所は特にそうで、三浦さんは、問いかけるというよりは独り言を呟くように、この部分を歌っている気がする (原曲の洋次郎が、この部分を問いかけるように歌ったのかどうかはわからないが) 3蜜蜂 ★★★☆ サンタラ提供。気だるげで、初夏の雰囲気がある曲。 淡々とした歌だと思っていたら、最後の熱を帯びた表現が妙に艶っぽかったので、少し驚いた。 4.おちつけ ★★★★ TENDRE提供。この作品の中だったら、一番とっつきやすいと思う。つい口ずさみたくなるし、お洒落。 (続き) 5.波がたった ★★★ スカート提供。ポップだけど、やや単調かも。 解放感のある曲になりそうな展開なのに、彼女の靄がかかったようなアンニュイな声質の関係でそうはならないのが、この曲の個性だと感じた。 6.ブルーハワイ ★★★★★ 曽我部恵一提供。テンションの低い曲のはずなのに、暗くはならないという、5曲目とは対照的な印象を受ける。 歌詞が具体的なのもあるが、情景が色付きで浮かんでくるので飽きない。熱くない夏の夕方に似合いそう。 7.FISHANDCHIPS ★★★★★ 津野米咲提供。曲名に反してちょっと中華風な、からっとした軽い曲。 津野ちゃんの書くメロディーはあっち行ったりこっち行ったり、という奇想天外なところがありつつ、ちゃんとまとめてくるからすごい。 歌詞は、リズムと語感で選んだような言葉を使って遊んでいるので、何が言いたいのかはよくわからない。でも、“音を楽しむ”ことに徹していて良いと思う。 総評 ★★★★★ 一昨年公開の新海作品の楽曲に参加したことが話題となった、三浦透子の1stミニアルバム。 7曲目が聴きたくて(元々赤い公園が好きなので)CDを買ったら全曲魅力的だった。 楽曲提供した側と、歌い手である三浦さんの個性や良いところが、互いに上手く合わさっている作品だったから、そう思えたのだろう。 シンプルなアレンジで派手さはないけど、遊び心のある良曲が集まっていて気に入ったし、三浦さんの声も好きなタイプの声だった。 楽曲提供したアーティストが好きな方は、一度聴いてみてはいかがでしょう。 THE NIGHT SNAILS AND PLASTIC BOOGIE 1,Song for Night Snails ★★★★★ ピアノとアコースティックギターの優しい導入に合った耽美なファルセットは、何かの配分を間違えれば崩れ去ってしまいそうな儚さがあります。サビは聖歌風味で、早くもクライマックスのような雰囲気を漂わせます。フレンチを想起させるのか、何故かこの曲を聴いているとエスk…(自主規制) 2,Subjective Late Show ★★★★ 耽美的な世界を飛び降りてバンドサウンドが炸裂。一匹狼を思わせる奔放なボーカルは先程とは別人でしょうか?AメロBメロとギターやドラムが力強いのですが、サビで弦楽器が入ると一気にロマンチックになりますね。夜景が似合う曲です。 3,Oh!Golden Boys ★★ ジャングルを匂わすドラムの入りからわかるように演奏は野生児的で音圧が凄まじいですが、ボーカルの声は案外大人しい上に派手な盛り上がりを見せないので、やけに強いコントラストを生んでいます。歌詞が難解なこともあって、正直自分にはイマイチピンと来ませんでした。 4,Neurotic Celebration ★★★★ 口笛まで飛び出すご機嫌なナンバー。軽く跳ねるドラムのリズムは癖になるのでいいですね。でもやはり歌詞は難解で、どこか芝居がかったボーカルの歌い方と良く合っているんですよ。今作の中でセッションしたら楽しそうなのはこれと次の曲ですね。 5,Chelsea Girl ★★★★★ UNICORNを彷彿とさせる疾走系ナンバー。多分青(年)よりも青い男の歌なのでしょう。厨二チックで、独善的な雰囲気が、今作の中では比較的浮いているこの疾走感とマッチしています。コーラスの雰囲気はKind of Loveのようなノスタルジックが含まれていて、殊更に曲をカッコよくしています。1:34でドラムが大人しくなってからのギターのギュイーン!!というサウンドに星空を見ました。 6,不愉快な6番街へ ★★★★ シティポップ裏路地風味のしゃがれた声が生々しく。善悪の区別を超えてありのままを曝け出してるかのような独特の情けなさを匂わせてくるボーカル。曲の雰囲気に合わせて柔軟に役を変えてくる辺りに二十面相のような底知れなさを感じて怖いです。歌詞は例によって難解極まりない。 7,This is for you ★★★★★ イントロで冷たい雨に触れるアンニュイで大人っぽいナンバー。メロディはかなりキャッチーに仕上げてきていて、サウンドだけ聴くとスピッツが演っているのかな?と勘違いしそうに。歌詞はストーリー仕立てで非常に切ないです。 「気の触れた人でもいい」 「彼の目には涙のしずく」というワードに訳もなく結ばれない恋を想起してしまい涙ぐんでしまいました。 8,Foxy Bule Love ★★★★★ 7で感じた余韻を鞭で叩くような激しいドラムの入りに涙が吹き飛んでいきます。かなり爽快なナンバーで、今作でも屈指の荒々しさかつ、妖艶さを醸すボーカルはやはりここでも映えていますね。曲順も味方につけて(+☆)まさに敵なし!無双気分に浸れます。 9,真珠色の革命時代 ★★★★ メロディがかなり琴線に触れるのは、儚くも煌めく人の業をそこに感じるからでしょうか? 歌詞は6以上に難解ではあるものの、この歌詞を追わなければ本当に感動出来ないのか?と思うほどボーカルの声に役の魂がこもっていて、その高揚ぶりに触れると、自分は何も分かっていないはずなのに自然と感動してしまいます。ストリングスと合わせて盛り上げる力に長けたボーカルの真の力を感じられるナンバーです。 10,Romantist Taste ★★★★☆ 比較的長めのセッションから始まる裏路地的ナンバー。6の鬱屈とした雰囲気を飼い慣らし、4よりもシリアスに仕上げてあり、7〜9で張った肩の力を抜けるながらも気品があって聞き応えがあります。間奏のギターのおどろおどろしさが掴んで離さないのはハート。リズミカルに韻を踏んだ詩もおもしろいです。 11,Walkin'in Sunshine ★★★★ 1のような耽美的路線に戻ると、月明かりにポツンと照らされた青年の姿を想起させるボーカルの呟きを寂しくて暖かいアコースティックギターの音色が優しく包み込みます。メロで音数を絞ってサビで発散させる。このメリハリも心地よいですね。何故だろう、報われていない筈なのに多幸感に満ちていますよ。 総評、★★★★ 儚い少年も、ちょいワルなメンズも、お気楽な青年も、酔いしれた道化師も、暴力的な彼も、決して英雄ではなくとも勇敢な男も、あらゆる「男」を歌声で演じ分けるボーカルの技量に凄まじさを感じました。ここまで来るともうなんと言って評したら良いのかが分かりません。それくらいどの曲の世界観も乗りこなしていると思います。演奏が競走馬なら、このボーカルは相当の名ジョッキーですよ。ただ歌詞が難解な曲が多く、歌詞から感動を得られたナンバーは、自分の場合7のみです。耽美的な世界観に酔いしれて、ボーカルの演じる多様性のある「男」の魅力に触れる事で楽しめるなら、そういった人に勧められる一枚です。 おまけ(余談) サブスクを用いて今作のレビューを書きました。 聴き終わってフレンチが食べたくなり、レストランに行きました。美味しいですよね。エスカr…【自主規制】 EXPERIENCE MOVIE 1,Morality Slave ★★★★ (6:24) おそらくは二分構成の曲で、ホテルのバーのような優雅なピアノ演奏が次第に荒らされていき、バンドサウンドに流れ込む。1分強あるこのピアノの演奏は耽美的とはいえ、その後の展開を考えるとこれもこれで不穏ですね。ボーカルの声は前作の雰囲気を考えると割と「素」の状態に近く、カッコつけた歌い方、意味よりも雰囲気を重視した歌詞はオープニングとして掴みはいい感じです。割とサラッと流して聞くのが吉。 2,Drastic Holiday ★★★★ (4:07) お気楽なハネリズムのドラム。ブギっぽくて良いですね。チャラ男を演じさせたらこのボーカルは上手く舌が回るようで、演奏のテンポと調和して心地よく乗せられます。間奏で様々な楽器が次々前に出てくるのも楽しいです。 3,Love is Zoophilia ★★★☆ (3:06) これまたノリがイイ。イメージとしてはパブリックなバンドイメージに沿うサビの盛り上げ方で、高らかに歌い上げる役者のような姿と、好き放題に言いくるめる奔放な姿のギャップが肝。タイトルの意味はよくわかりませんw 4,仮面劇 ★★★ (4:51) キメキメのギターフレーズ、ドラムもオールドタイプのリズムを刻む西洋風味の演歌。というのが正しいのか割と耳馴染みは良い。歌い方がねちっこく、さらには字余りのフレーズも出してくる辺りは一時期の桜井さんを思わせるのですが… 更に言うとこれは演劇のエッセンスに相当影響を受けた厨二病みたいな歌詞だと思いました。2:40からのギター演奏が情熱的で+★ (続きます) 5,Vermilion Hands ★★★★★ (3:37) 今作の中では群を抜いてわかりやすい歌詞には、経験論なのか独特の性悪説が混じっていて妙に愚痴の匂い。Aメロ→サビ→Aメロ→サビ→大サビ→Aメロ→サビ→大サビ→Aメロ→サビ→大サビとひとつのメロディと二つのサビで4番までくる曲展開は、連呼される「Vermilion Hands」のお陰でスッと馴染んでいます。あと私は思った以上にブギのリズムが好きなようで、今作でも鬼リピートしています。カラオケで安易に歌おうとして喉がやられたのは良い思い出です…(hiA〜hiF#の歌唱音域が実はオクターブ上だと気づいたが、もう遅かった) 6,Donna ★★★ (5:00) 不穏にかき鳴らされるギターでようやくシリアスムードが登場します。一曲を通してアコースティックギターのストロークが流れる中、茶化しもチャラさも愚痴もないキザな男の雰囲気を雨の部屋で醸す。これもまたこのボーカルの魅力でしょう。雰囲気は4同様西洋的。 7,審美眼ブギ ★★★★ (3:54) ついさっきキザって言ったばっかりにこの手のひら返しはないでしょうと言わんばかりのムード破壊。タイトルの絶叫からスタート。ブギのリズムは予定調和的とはいえ、それでもここでくるぞ!っと言うときに盛り上がるので気持ちいいですね。歌詞の意味はよく分かりませんが、ボーカルはすっごく楽しそうに歌っているのでこれも○ これ以降シリアスな演劇調の曲がいくつか入っていることも考えるとここで発散するのが正解なんでしょうね。 8,4000粒の恋の唄★★★☆ (8:18) 唐突にムード演歌。気合の入り方がさっきとベクトル的に違いすぎるのではじめての人はここでびっくりするでしょう。個人的にはここからがこのバンドの魅せどころだと思います。 役にしっかりと入り込んでボーカルは失恋の深い痛みを情念たっぷりに歌い上げる。歌詞はストーリー仕立てなので、前作より感情移入しやすい。「人騒がせな涙が邪魔してろくに数も数えられない」という歌詞に思い当たる節のある人はいますか? 9,アバンギャルドで行こうよ ★★☆ (4:40) ストリングスとギターが未練たっぷりに余韻を残した後にやってくるノリの良いバンドサウンド。ドラムが盛り立てるナンバーが多いですが、この曲も例に漏れずその役割を発揮。ボーカルはまたも「素」に戻った感じ。タンバリンの音の軽快さを思うにこの人割と素はチャラめですか? 10,フリージアの少年 ★★ (6:52) 抽象的な歌詞でありながら、朗読劇調の歌い方。演奏はその様を彩るように平坦に進行しますが、サビではしっかりと高揚感を見せてくれます。 私の評価は上の通りですが、もしもこの世界観が小説としてパックされて、あるいはミュージカルとして体系化されて、伝達手段を変えて私たちの元に届いたら評価はどう変わるのでしょうか。今、サブスクで聴きながら考えている最中です。 11,Suck of Life ★★ (5:39) 壮大にしたフリッパーズギターのような聴き馴染みのあるイントロからスタート。頭に残るフレーズって大事ですね。Worlds endのように一度盛り上げてハードロックと耽美の狭間を泳ぎ続ける。歌詞が前作並みに難解になっていて、ここに来て感情が迷子になってまいりました。ボーカルに関しては、やっぱり素の状態は割とチャラくて、ノリがいいという感じですね。終盤で6/8拍子に。 12,Puff Puff ★★★★☆ (1:17) 小休止。ピアノの伴奏で、気楽に歌います。意図的にオネエ調に仕上げてきたボーカル。これは酔っ払ってるって言われそうなくらいの悪ノリっぽい演じ方。本当に楽しいんでしょうね?幸い私は裏声歌唱もイイと思う方なのでいいとして、苦手な人は徹底的に苦手なタイプの曲。あと音質は今作でもかなりランクダウンしていて、最初に思いついたのがタ○モトピアノのCM。いいのかなぁ… 13,シルクスカーフに帽子のマダム ★★☆ (7:58) 一言目からえげつないくらいに衝撃的なラストナンバー。情緒不安定を演じる温度差が急激に変わるボーカルのお陰で悲壮感が凄まじいです。ドラムが演奏の要で、輪郭をしっかりと作りピアノやギターで支えきれないボーカルの熱量を受け止めている。そのせいか間奏でギター伸び伸びとフレーズ弾いていますね。(この曲に伸び伸びっていうのもおかしいのかな)4:02以降のボーカルの情念のこもった凄まじい語りは必聴なのですが、内容が内容なだけにかなり重く、覚悟が必要な部類。アウトロが未練を引き摺るように長く、これもまたかなりもたれるタイプ。ラストの締めとしてはこれ以上なく合っているとはいえ… 総評、★★★☆ 次第に「素」を見せるようになってきたボーカルの歌い方に合わせて激しいノリのロックが多くなってきました。5,8,13など歌詞で訴える曲もありますが、やはり意味深で深淵の中に答えがあるような底知れない詩世界は健在ですね。 (余談) このバンドがこの作品の5年後に奇妙な語りと共に銃声を轟かせたり(「SEA」)バーンバーンとサビで高らかに歌い上げたり(「BURN」)ラブラブしよ〜うなどと軽いノリを見せたり(「LOVE LOVE SHOW」)アングラチックに音像を歪めた歌謡曲(「球根」)などを作り、アルバムとしてヒットを上げているようで、父の車で再度聴いた時に、小さい頃の思い出が蘇って来ました。まだ何年も先ではありますが父を助手席に乗せてアルバムを流しながら語り合いたいなと思えるTHE YELLOW MONKEYの2ndアルバムでした。 小田桐仁義/STARTER KIT 1,Warm again ★★★★ エレピの軽快なサウンドと、春の陽気を待つ独特なワクワク感が時期こそ違えどクリスマスソングみたいな雰囲気を醸す。 2,桜の城下町 ★★★☆ アコースティックギターでほのぼのと。歌詞は、現代の平和な城下町をバックに回想するようなもので、PVも相まって切なさが増す。聞くところによるとアコギの弦を擦る音が魅力とのことだが、むしろうたのおにいさんみたいな屈託のない爽やかさを持つ歌声の方が普通に好き。 3,クエスト ★★★★★ 電子音が華々しく彩るパレードのような楽曲。旅は続くよ♪と歌う歌詞も前向き一直線で、気持ちがいい。と、曲単体だとかなりいい雰囲気だが、時系列的には本アルバムの最新曲らしいこの曲の次作「パラレラーズ」や次アルバムのような重苦しい雰囲気は一体どこから来たのかと考えると… 4,浴衣と金魚 ★★★☆ 開幕のオルゴールソロは不気味だが、以降は比較的肩の力を抜いた楽しげなバンドサウンドが展開される。サビの清涼感は今作イチで、夏の気分に浸れること請け合い。 5,White Mirage ★★☆ 打ち込みを主体にしたデジロックで、パレードのように華やかな雰囲気のあるロック。歌詞は深夜の孤独感を歌っていて、内省的。PVが制作されているが、被り物を被った大人たちがテーマパークを歩く様子を早回ししたもので、割と不気味。 6,宇宙の海はホログラム ★★★★☆ ギターを主体としたノスタルジックロック。電子音が星の点滅のように鳴るので、雰囲気は抜群に良い。ボーカルの裏声は自然にスッと入ってくる。最後の転調で夜から夜明けに時間軸が動く辺りに曲展開の旨みを感じる。 7,陽気な春さん ★★★★★ おそらく今作の中では最も肩の力を抜いて聴けるリラックスナンバー、BPMは最速ですが。ピアノの弾けるようなフラッシュな音とドラムのフレーズが演奏にメリハリを与えている。 8,Fools ★★★★ スペーシーな電子音のイントロがおしゃれでたまらない。歌詞はもろにお喋りみたいなところ、普通なところ、リズムを挿入するなど様々な歌い方がされていて、ミクスチャー系の匂いがする。これはウケがよさそう。サビが英詩になっているのがアクセント。 9,サマーダンス ★★★★ シリアス入ります。シンプルなバンドサウンドで歌うのは後悔ばかりか。サビの入り方が大胆で、ギターをかき鳴らして、ドラムを強く叩き、Bメロを割って入っていく。ボーカルは今作イチで感情的かつ力強く言葉を発し、シリアスさを加速させる。PVがモロに夏祭りで、ナレーションらしきものまで入っているご当地的な作り。1番サビ前でお爺さんのポスターアップにしてるし。 10,トーキョーゾンビ ★★★★☆ パラレラーズや次作アルバムにつながる路線は9やこれが切り開いているイメージ。 「誰かの嘘を責めないで、正解はそこじゃない」と諭すように歌う様は、自分に言い聞かせている節もあるのか、冷静さの裏に爆発しそうな危うさを持ち合わせている。今作の中でもバンドサウンドがトップクラスで強い。 11,ラムネ ★★★ 9,10とは違う毛色のバンドサウンドで、クラップハンズ音が入ったり、タンバリンが響いたり、爽やかだったりで比較的自由な雰囲気のセッション。間奏のエレピが好み。ラスサビ前のギターの囁く様は夏の雰囲気ですね。 12,かぜまち ★★★★★ 今作のベストトラック。 開放的でありながら、どこかノスタルジックを感じるまさに一夏の儚さを思わせる演奏が2で説明したボーカルの声と合っていて、気持ちが乗りやすい。2:31からの間奏とCメロが今作のハイライトで、爽やかさや切なさを内包したアルバムの雰囲気を網羅している。 13,キャラバン ★★★ 南国っぽいほんわかとした曲。12までと歌い方が違うボーカル。低音域がしっかりカバーされている。キメのたくさん入ったBメロがいい感じ。 14,Filmy Eyes ★★★☆ 発売終了したEPに収録されていて、今作の発売までは視聴が困難であった。ピアノがメインでタンバリンが乗るフレッシュな曲で、疾走感高め。CMソングなどのタイアップが決まれば一気に浸透しそう。しないのかな? 15,Same As Yesterday ★★★★☆ 言葉は伝わらなくても、音で気持ちを伝える、という音楽の基本要素を主軸に置いているのか、多幸感に満ちたオルガンの演奏の裏に多くの笑顔が見えてきてこちらも幸せな気持ちに浸れる。また唐突に終わってしまうのが儚い。幸せな気持ちは長く続かないっていうことの暗喩だろうか。 総評、★★★★ 小田桐仁義のベストアルバム。これだけ聴いておくと彼の音楽性が掴めるというのだが、夏らしく爽やかな曲、電子音をふんだんに用いて「芸術性を見せる曲」は以降少しずつ少なくなっていき、9,10で見せたバンドサウンドのシリアスなムードや、独自感を強めた「ハートに迫る歌詞」が台頭してくるので、これで全て網羅したかと思うと次作以降はまた新たな驚きの連続になる。屈託のない爽やかさと、内省的でシリアスな雰囲気の狭間で揺れるエモい音楽に乗っかれる人におすすめ。 YouTubeで各楽曲の制作時期を辿ると15→2→9→1→12→8→10→6→7→5→3→4→11(13は不明、14はおそらく1の前)らしい。こうしてみると案外シリアスな曲の後にも爽やかな曲だしていて、時期によって作風は偏っていないみたい。 ※CDはAmazonなどで買って下さい。店頭にはありません。 ここって、サウンドトラックやシングルの議論ってOKですか?「クランベリーとパンケーキ」などのカップリング曲としてしか存在しない曲とか、つい最近手に入った35曲入りのサントラをレビューしたいのですが。 サウンドトラックは昔やってた人もいたし大丈夫じゃないか シングルは無理かな 返事を待つ間にミニレビュー。 B'z/MARS 1,孤独のRunaway ★★★★ 突然いなくなった「オマエ」を探す友人の歌。軽快なシンセとは裏腹にギターもボーカルも泣き気味の感情のこもり方。 2,Mars ★★★☆ 遠くで鳴るギターノイズの後にも不穏なアルペジオ。しばらくするとボソボソ呟きが聴こえてくる異色の曲。ギター泣きすぎじゃない?今作の雰囲気の核。 3,Loving All Night 〜Octopus Style〜★★ タイトルをいきなり叫ばないで。心臓に悪い。 ハードなギターの演奏に合わせてムードのあるラップが蛸のようにねちっこくて気味悪い…が、これが雰囲気に合っている。 いちおう以降3曲には原曲がある。いつか原盤もレビューするのでちょっと待ってて下さい。 4,Love&Chain 〜Godzilla Stlye〜 ★★☆ 物々しいハードなミックスではあるものの、要所要所で唸るようなギターが目立つだけで、リズム隊はシンプルにビートを刻んでいる。シンセがいい味出してるし、ボーカルは程よく舐めた様な声で曲調に追従しているけど、歌詞はまるでわかんないw 5,LADY NAVIGATION 〜Cookie&Car Stereo Style〜 ★★★★ ノリが良くてキャッチーなサビのタイトルコールが弾けるナンバー。相変わらず歌詞はわからないけど、歌い方から楽しそうな雰囲気が伝わってくる。ファッションで流して海まで行こうか! 総評、★★★☆ 1,2は東京のシリアスな雰囲気だが、以降は吹っ切れた異国チックなミュージック。特に3〜5は歌詞の意味はよく理解出来なくても、音楽のノリやボーカルの「へい!ついてこいよ!」って勢いだけでガッと聴ける気がする。でもやはりそれだけだと物足りないな。 >>200 シングルはダメですか…じゃあサントラだけレビューします。お返事ありがとうございました 久々に見たらレビューいっぱいあって嬉しいので俺も1発 フジファブリック/シングルB面集 2004-2009 1.桜並木、二つの傘 ★★★☆ インディーズ1st「アラカルト」収録曲の再録。いかにも初期フジファブらしい、歌謡曲とディスコビートをくっつけたみたいな曲。サビの擬音使いやせわしなく上下するメロディーという志村特有のオリジナリティはここですでに出来ていたんだなあ、という感じ。 2.NAGISAにて ★★★☆ ちょっとサカナクションっぽさも感じられるナンバー。アップテンポだけどジメジメした雰囲気も残しているのが特徴的。Tr.1に比べるとメロディーの繋げ方がスムーズになってて、なんとなく成長したんだなあと思ったりしたり。 3.虫の祭り ★★☆ アコギ中心のまったりした曲。ぶっちゃけ四季盤(1st〜4th)の中じゃ1番印象が薄い。 4.黒服の人 ★★★★☆ 暗い。かなり暗い。どストレートに葬式の様子を描いた歌詞も、やたら重苦しい曲調も、最後の心電図が止まった音みたいなシンセも全部暗い。が、何か異常に引き込まれるものがある。 5.ダンス2000 ★★☆ これもインディーズ1st「アラカルト」収録曲の再録。「TAIFU」っぽさのあるマイナーディスコ調。「いやしかし何故に〜」というサビの入りはかなり頭に残るし、ライブでも盛り上がり曲として扱われていたが意外と開きやすかったりもする。 6.蜃気楼 ★★★☆ これも妙に暗い。ピアノを基調としたミディアム曲。ラストの音が外れる感じも結構ホラーっぽくて怖い。が、不思議な雰囲気のサビメロ含めやたら頭に残るので困る。 7.ムーンライト ★★☆ 「いつの日かクレーターに登ってみたり/惑星を眺めつつ花を植えたい」 このフレーズが印象的な3拍子のロックバラード(?)。後年の「Small World」とかに繋がるものがあるといえばある………のかもしれない。 8.東京炎上 ★★★★ 3rd「TEENAGER」に収録されたのでカップリングでは知名度が高い方の曲。とにかくサビの「さあ ダバダバ/ダバチ ダバダバダバ/さあ ダバ ダバチテ」に尽きる。初めは何これ???でも段々とクセになること間違いなし。タイトルも秀逸。 9.Day Dripper ★★★★ イントロで流れる低音コーラスでちょっとビックリするが、それ以降は非常にスムーズで楽しげなポップソング。Bメロからサビへの転調もナイス。 10.スパイダーとバレリーナ ★★★★ この時期のカップリングクオリティ高くない?山内氏作曲の渾身のポップチューン。これもサビのメロディーが最強。「エビバディ ウォンチュー」と英語が全部バリバリの日本語っぽく聞こえてしまう辺りが志村クオリティ。 11.Cheese Burger ★★☆ 1分ちょいの小品だけど可愛らしくて意外と頭に残る。「パラッパッパ〜」というお馴染みのマックのアレってこん時からあったんだな。ライブver.の雰囲気もオススメですよ。 12.セレナーデ ★★★ アンビエント+歌謡曲+ダブ………?虫や川の音がバックで流れてるのとかちょいエスニックな感じとか、ユニコーンの「ヒゲとボイン」のアルバム曲になっててもおかしくない。 13.熊の惑星 ★★★☆ ぶっ飛んだ感じを残してるけど初期に比べてまあだいぶ明るくなった。イントロのギターリフや「北欧の熊に対するのは/ヒゲの太極拳野郎」という歌詞も含めてチャイニーズというかカンフーというか。ノリノリなナンバー。というか何この歌詞? 14.ルーティーン ★★☆ 割と普通のミディアムナンバー。締めとしてはかなり綺麗な締め方なのが逆に、志村時代の終焉を告げているようで切ない。 総評.★★★★ 限定BOX「FAB BOX」に収録されたフジファブリックのカップリングベスト。CDで取り寄せるのは結構お金もかかるのでハードルが高いように見えるが、普通にSpotifyやApple Musicでは配信されている模様。 カップリングベスト、といってもどれもかなりのクオリティでA面行けそうなものもチラホラ。結構カップリングって実験に行きがちみたいな偏見があるが、これに関しては別と言える(基本的にこの人たちが変わったアレンジを普段から試していた、というのはあるかもしれないが)。 1st「桜の季節」〜11th「Sugar!!」までのカップリングがここには収録されているが、A面以上に音楽の方向性が変わっていったことが分かりやすくて興味深い。オリジナルアルバムもどれもハイクオリティですが、意外とここから入ってみるのもオススメですよ。 しかし3人時代になってからのカップリングベストは出てないんだよな……。EPやミニアルバムの形態もあったんで取り扱いづらい感じもあるのかもしれないが待ってます。 訂正 5.ダンス2000 意外と開きやすかったりする→意外と飽きやすかったりする 乙!最近いいね 俺もなにかレビューしたくなってきたけど思いつかないな >>205 乙です。B面集としてアルバムの形態になってればカップリング曲もレビューしやすいですね。 レビューの練習も兼ねて俺も投稿します! B'z /FriendsU 1,FriendsU★★★☆ 静かにギターの演奏で幕を開ける。音圧の小ささが、囁く様なか弱さを引き立てていて良い。 2,SNOW ★★★★ 冬のムード歌謡曲に相応しい寂しさがある。ファルセットを用いた歌唱と弱気な歌詞は中性的で、護りたいような壊したいような気分に浸れる。 3,傷心 ★★★☆ 自暴自棄とも取れる荒れた歌詞やAOR調の背伸びした雰囲気、ナヨナヨした稲葉の歌声が聴ける。アウトロの絶叫は今作の目玉。 4,Baby Moon ★☆ ブルースへようこそ。低音メインのギターと優しいキーボードが雰囲気を盛り立てる異色の作品。25年後、現在の彼らからは考えられないタイプの世界観。 5,sasanqua〜冬の陽 ★★★★★ イタリアを匂わすドルチェのような苦くも甘い後味が印象的な泣きのギター。この時期にピッタリということで今作をレビューするきっかけの曲です。どこからか稲葉の声が聞こえて来そう… さて、この孤独感は通りから人々が消えたものか人混みの中で自分が取り残されたものか、果たしてどちらでしょうかね? 6,ある密かな恋 ★★ 陽気なナンバー。三寒四温なら明らかに四温の部類。妄想の中くらいポカポカとした小春日和、味わったっていいんじゃないかな? 7,きみをつれて ★★★★☆ トランペットが鳴り響く異色のメロウ。重苦しい雲の隙間から一筋の光が見えて来たら、少し希望を感じられませんか?アウトロはピアノソロで少しリプライズっぽく〆る。 総評、★★★☆ B'zのミニアルバム。ミニアルバムという形態としては、発売から25年経った現在でもなお最新作で、シングルやオリジナルアルバムでは感じられない彼らの世界観を楽しめる。前作Friendsが12月の雰囲気なら、こちらは1〜2月の雰囲気で、より深まった寒さを体感できる。B'zのミニアルバムはセールス的には全てミリオンヒットであり、後続の作品がすぐに出なかったことからも、今作がミニアルバムのFinalである可能性が高く、この独自の世界観は完全に彼らの作風から取り残されたものであると言える。それは悲しい話。 >>210 2が「U」になってますね。すみません。ギリシャ文字の2なんですが、うまく変換できなかったみたいです。 乙乙 きみをつれてとか良い曲なのに作った本人たちが評価してなさそうなのが勿体ない Suchmos/THE ANYMAL 1,WATER ★★★★★ 転調してはまた戻ってを繰り返す、足のつかない浮遊感抜群の世界。オーケストラが優美。 2,ROLL CALL ★★★★ 裏社会風の匂いが漂う鬱屈とした雰囲気を吹き飛ばしてサビで海のような爽快感を見せてくれる。1分半以上に及ぶ間奏の焦らしがたまらない。 3,In The Zoo ★★★★☆ どん底から世界を見上げるような救いのないサウンドが何度もスケールアップして、井の中の蛙を大海へと押しやる。獣の遠吠えのようなボーカルの叫びが今作の核。 4,You Blue I ★★★ 映画のサウンドトラックのように淡々と進行する二部構成の曲。サビ前のメロディが神秘的で、引き込まれる。夢と現実の狭間に魂があるような。 5,BOUND ★★★☆ サッカーの応援曲のような独特なソウル。彼らのイメージはこういう曲におおよそ収束されていて今作の曲はほとんど変化球であると言える。夕暮れの金色の平原が見える壮大なイメージ。 6,Indigo Blues ??? 映画のワンシーンを切り取ったかのような雄大な世界観が肝。一曲の中でいくつもの展開を見せるが、捉えるのは非常に難しく、私も評価が出来なかった。ごめんなさい。 7,PHASE2 ☆☆☆☆☆ 6までがどうやらPHASE1らしい。それを聴衆にアナウンスして次の曲へ。 8,WHY ★★★☆ こういうのをオシャレって言うと思う。肩の力がほどよく抜けたコーラスが心地よい。 9,ROMA ★★★☆ これもオシャレだろうな。戯言のように希望を謳うAメロが人間味があって好き。Bメロの翼を広げるようなキーボードの超超高速アルペジオが❤ 10,Hit,Me,Thunder ★★☆ 情熱的に語りかける曲。アコースティックサウンドが核となっているので、夜の公園で好きな人の肩を抱きながら聴きたい。 (続きます。リアルタイムで見ている方はしばらくお待ちください) 11,HERE COMES THE SIX-POINTER ★★★★ 先のことはわからない。ありもしないことで沈むのはやめた。そうだろ? と優しく語りかける夜のロマンチックナンバー。 次第に視界に黒くも美しい星空が… 12,BUBBLE ★★★★ 泡のように幻想的なナンバーで締め。ありのままに、自分の気持ちに従って生きようぜ。と彼らから最後のメッセージ。 総評、★★★★★ Suchmosの最新アルバム(2021年現在) 一曲一曲の評価は特段高いものは少ないが、トータルの世界観としてみると、変化球が多くバリエーションに富んだこのアルバムはかなり好み。雰囲気は、イケイケというよりは自然体で、良くも悪くもルーズな雰囲気が漂っている。日々の生活に疲れを感じた人にぜひ。 人間椅子/人間失格 1.鉄格子黙示録 ★★ 不穏なノイズから一気にハードロック直下型なバンドサウンドへ。といっても2分ちょっとしかないんでイントロダクションみたいなもんです。 2.針の山 ★★★★☆ この時期では1番知名度あるんじゃない?Black Sabbathかはたまたレッチリの「Around The World」の様なギターリフと明治文学のような歌詞で一気に引き込まれる名曲。実は1970年代のあるバンドのカバー曲らしいが、しっかり自分達のモノにしてます。 3.あやかしの鼓 ★★☆ グイグイとヘヴィなサウンドで押し切ります。歌い方も含め全体的にクドイ感じもするが、3分半以降から急に見せ出すスピード感溢れるリフは◎。てかギターめちゃくちゃ上手いな。 4.りんごの泪 ★★★☆ 前曲と似たような感じではあるがこっちの方が幾分キャッチーか。といっても充分重たい曲調の中で急に「りんごりんごり〜んご♪」とか歌い出すし途中の訛りまくったセリフも含めシュールな雰囲気漂ってます。 5.賽の河原 ★★☆ う〜ん、ここら辺からぶっちゃけだんだん似たような感じに聴こえてくるんだなあ……。「一つ積んでは人のため〜」と始まるサビはとにかく暗い。ホラーですね。 6.天国に結ぶ恋 ★★★★ 変拍子まみれのイントロ、過激な歌詞の逆再生、歌謡曲っぽいメロと全体的に何かV系っぽい。でも間奏ややっぱり明治文学っぽい歌詞でちゃんと人間椅子にしか出せない雰囲気が出てます。 7.悪魔の手毬唄 ★★☆ こっからB面という感じ?やたらヘヴィなリフも、後半の急な曲展開も、ここまで来るとぶっちゃけ食傷気味。Aメロが「針の山」っぽいのもどうか。 8.人間失格 ★★★☆ 7分を超える大曲。今作の核でしょう。ヴォーカルが入るのは初めと最後にちょっとだけで、合間はひたすら静というか「引きの美学」で見せる展開(キンクリの「Moonchild」っぽいというか…)。中盤はダレるが終盤の勢いは圧巻。「帰る家がない 逃げる道もない 明日見る夢も ないないない!」 9.ヘヴィ・メタルの逆襲 ★★★ これこそBlack Sabbath直系な感じのハードロック。3分で終わる感じも潔くてグッジョブ! 10.アルンハイムの泉 ★★ ひたすらハイテンションで走ってきたのが嘘かのような落ち着いた雰囲気のインスト。クリーントーンでじっくり聴かせる事もできるんだぜ、という感じです。てかやっぱりギター上手えわ。 11.桜の森の満開の下 ★★★☆ こんなタイトルの癖に結局はダークで重たいハードロック。これも「人間失格」と同様、プログレっぽい展開を見せる大曲です。ラストのドラムの展開とかも含めこれはツェッペリンの「アキレス最後の戦い」っぽいな。 総評.★★★☆ BLANKEY JET CITYと同様、イカ天出身とは思えない硬派な雰囲気を持つバンドである人間椅子のデビューアルバム。 とにかく70年代ハードロックの匂いがプンプンする曲、演奏、疾走感。これがユーミンやプリプリが天下取ってた1990年に出たアルバムとは驚きです。1stからこのクオリティというのもヤバい。 ただ惜しいのが全体的に雰囲気が似ているという所。コンセプトととしてはしっかりしてると言えるかもしれないがEmでひたすら突っ切る曲がほとんどだったもんで、俺は途中でダレました。 あと録音状況があんまり良くない。「アナログ時代のLPを意識した」と言われてもなんとなくギターも引っ込みがちでドラムもパサパサで籠り気味なので消化不良な感じ。 でも「針の山」みたいなバンドの代表曲や、「人間失格」や「桜の森の満開の下」といった長編曲なんかはかなり聴き応えあるんで、人間椅子を2、3枚聴いてある程度慣れたらぜひチャレンジしてみてほしいアルバムです。 B'z /Brotherhood 1,F・E・A・R ★★★☆ 情緒不安定で胡散臭く煽ってくるボーカルと、裏街道まっしぐらなダークでヘビーなギター、ベースの低音がズシンとくる。 2,ギリギリchop (Version51) ★★★★☆ こちらのほうが好きって人はかなり多いと思う。事実シャウトが強化されているのと、間奏のギター演奏の妖しさが増しているので、こっちの方が自分も好き。 3,Brotherhood ★★★★★ 今作のタイトルナンバーで、重要なキーワードを持つ曲。泥臭い演奏と歌詞に、励まされること間違いなし。 「いざというとき手を差し伸べられるかどうかなんだ、だから何とかここまでやってこれたんだ」 4,ながい愛 ★★★★☆ ストリングスから入る1分強のイントロ。さらに泥臭くなった歌詞。苦手な人も多いであろうこの曲は、べったりくっつきすぎてだれてしまった人間模様を描いていて、アルバムの流れをしっかりと汲んでいる。個人的にこの終末感が好き。 5,夢のような日々 ★★★★☆ 和気あいあいとした雰囲気で終始和やかなセッション。気心の知れた仲間と一緒にいる時間って、本当に心地よいですよね。 6,銀の翼で翔べ ★★★☆ F・E・A・Rにも通じるハードな演奏から高揚感を煽ってサビに突入する勢いが気持ちいい。自分を叩き直すような歌詞も相まってアルバム曲の中でも特に人気が高い。 7,その手で触れてごらん ★★☆ 思い込みを捨てて自分で確かめに行けってことらしい。ハードな演奏はやはり裏街道風味で、この路線はどこまで行っても「悪」っぽい雰囲気が残る。 8,流れゆく日々 ★★★★☆ 打ちのめされたような無力感を感じる曲。5とはかなり対照的で、険しい旅を続けてきた仲間たちに言い聞かせるような歌詞がキツい。アウトロは2分間に疲労感→情けない自分に対する怒り→無力感・虚無感が詰め込まれていて、ヒリヒリする心情という今作の核をダイレクトに提示する。 9,SKIN ★★★★☆ そして欲望に支配され、強く惹きつけあった魂。その末路は夢の燃える方へ… 不可逆的なエクスタシーを肌で感じて。 10,イかせておくれ!★★★★ SURVIVEやELEVENにいてもおかしくはないだろうナンバー。一歩踏み出して自分の道を選ぼうとする様子に飽くなき好奇心を感じる。ダークな中に前向きなエッセンスが含まれていて好印象。 これを爽やかかつ一般ウケするようにアレンジしたであろう「Black Coffee」も興味がある人はぜひ。 11,SHINE ★★★★ おそらくこれ以上に過激なタイトルはもう二度とつけられないだろうギラついた曲。ギターもドラムも荒々しく疾走し、ギリギリの均衡を保つ。いざというときに手を差し伸べられるなら、と心の中で強く手を握る。 総評、★★★★★ B'zの10thアルバム 。 1,2の激しさや3,6のメッセージ性にばかり目が行きがちだが、実はアルバム全体を通してさまざまな絆の形を提示する、芯の部分にコンセプトのある一枚。一曲一曲はバラバラでも、3で提示されたキーワードを踏まえて、5や8のような曲が作られ、アルバムに一本筋を通すのだから面白い。4や9は明らかにべったりしすぎでダメな方向に、10や11は離れようとしながらもイイ方向に、その後のストーリーを想起出来る所も深みがある。 地味な曲も派手な曲も含めて、自分だけでなく、周りも奮い立たせられる一枚。 相対性理論/シフォン主義 1,スマトラ警備隊 ★★★★★ 疾走感のあるイントロは、キメのリズムが入ったドラムが気持ちいい。その後も耳に残るフレーズをベースにして少し変化させたりさせなかったりで、メロの勢いをサビに持ち込んだり、そこからしれっと戻ったりとアツイ演奏でありながらも涼しい顔で演ってそうな印象が見受けられる。 2,LOVEずっきゅん ★★★★★ イントロの妙に力の抜けた感じが、夏の終わりの切ない雰囲気を演出するロック。サビは一度聴いたら忘れられない。親しみを持てる歌詞もいい感じ。 3,夏の黄金比 ★★★★ 記憶の中に寄り添う爽やかな疾走感と、茹だるような異常気象がおそらくティーンエイジャーの夏の黄金比。テンポが半分になったり、元に戻ったりと、その雰囲気をよく表している。 4,おはようオーパーツ ★★★ 特筆して言うことのないまったりナンバー。これが無いと爽やかな9mmでこのアルバムの印象が決まってしまうため、独自性抜群の歌詞やコーラスと合わせて今作の雰囲気の核。 5,元素紀行 ★★★☆ 酸素、生物の呼吸に必要な元素で地球の大気の21%程度を占める。 水素、最も軽い元素で宇宙の大部分を構成する。酸素と混ざり高温で爆発の如く激しく反応し、水を生成する。未来のクリーンエネルギー。 二酸化炭素、生物に含まれる炭素が酸素と反応して生成する。一応地球温暖化の原因と言われているが… 総評、★★★★☆ 程よく力の抜けたインディーズな雰囲気漂う 相対性理論の1stアルバム。独自性の強い歌詞や、どこか親しみの持てる雰囲気、そして若さを感じる疾走感などのあらかたのバンド性はこの時期に既に完成していたと思われる。普通のアーティストならシングル3曲で16分弱に達することもあるが、比較的一曲一曲が短く気軽に聴ける。 小田桐仁義/STRANGER KIT 1,バイバイ2020★★★★☆ 今作は全曲リメイク。 覚えたての言葉を書き並べ、不器用ながらに自分の心象を描き出そうとするティーンエイジャーの心を思い起こさせるようなロックナンバー。一生懸命に張り上げる声がどこまでもストレートで…こういうのがクルときもあるんだよなぁ… 2,ヒエログリフ ★★★☆ 気難しいそうなボーカルの歌い方に難解な歌詞、そしてアンニュイなギターサウンドが上手く合致している曲。電子機器により、精神的な距離は近くなったかのように思えたが… 3,Lucky Dance ★★★★ 浮き足立つポップなイントロからスタート。 歌詞は、一転して軽く背中を押してくれる気のおけない友人と喋っているような感覚。不気味な転調などもなく、ひたすらやさしい雰囲気。 4,渚めぐり ★★★ アコースティックギターがいい味を出す旅行的ナンバー。風を感じる独特なテンポがいいね! 5,Sunny Sunday ★★★☆ オルガンの音色ほど心は揺れないが、マーチ調かつタンバリンやクラップハンズなど、ノリを重視したメロディは「音を楽しむ」という音楽の基本的理念に立ち返っていていい!言葉よりも、このノリを共有できたらいいなって思う。 総評、★★★★ 小田桐仁義のリメイクアルバム。 半ベスト的要素が強いのは、全ての音源が2020年の再録であることに由来する。原曲は「黒糖くるみ」というごく少数流通していたアルバムに収録されていたり、某YouTuberの動画からサビだけわずかに視聴出来たりするらしい。 アルバムそのものの感想としては、一面だけみては知りうることの出来ない人間の複雑な感情を素直に音に還元しているなぁと。ゆえに難解な言葉でなければ正確に表せない気持ちなどもあり、解釈が難しい分より深くまで迫っているんだなぁと思う。 このアルバムはAmazonミュージックなどの形式でのみ聴けるため、CDの販売はない。 なぜここ最近活気だってるの!? 正直このスレも1000コメ達する前に落ちると思ってた。 この調子でいきましょう!! 2月20日にかなり長いレビューを投稿するので、 練習も兼ねて数枚。 Homecomings/WHALE LIVING 1,Lighthouse Melodies ★★★☆ たどたどしい日本語のボーカルが庇護心をくすぐる不思議な曲。波の音が気持ちいい。 2,Smoke ★★★★ たどたどしい日本語はそのままにアコースティックギターで軽く盛り上がる。夜、家のなかで明かりを消して聴くとムード抜群。 3,Hull Down ★★★☆ 開放的な雰囲気。こちらは海辺で聴きたくなる。 4,Parks ★★★★☆ マーケットのようなワクワクする空気を多分に吸い込んだご機嫌な一曲。比較的ゆったりした曲の多い今作においてこの枠は貴重。タンバリンいいね! 5,So Far ★★★ 咳き込むところから始まるシリアスな曲。 アコースティックギターと拙い歌声がしっかりとイントロの雰囲気を汲んでいて、非常に切ない。 6,Corridor(to blue hour) ★★★ 弦の音や背後の環境音まで入れて形になっています。こういう雰囲気は好きなのでもっとやって。 7,Blue Hour ★★★★ ラストナンバー直前にはやはり不安げな曲が欠かせない。一人旅のような雰囲気は、ドラムで勇気付けられる。 8,Drop ★★★★★ 雨の降る音に飴玉の転がる音、そして流れるようなピアノの旋律。たまらなく気持ちいいムードナンバー。サウンドトラックとしても極上の出来。 9,Whale Living ★★★★☆ 事実上ラストナンバー。故郷から遠い街で生きる人の心に寄り添う歌詞や、弦楽器で奏でるメロディが毛布のように暖かい。たどたどしい歌声もここでおわかれ。 10,Songbirds ★★★★★ 映画のエンドロールとして使われていたからなのか、〆としてはピッタリな一曲。故郷に戻ってきたのか生き生きと自然体な雰囲気で歌うボーカルに落涙してしまう。青空が広がり彼の地と故郷とを繋ぐ。 総評、★★★★☆ バンドとしては日本語を多用して歌詞を書くに至った挑戦的なアルバムだが、中身としては離れた土地での生活を送る中で、ホームシックを感じている一枚。故に下宿先、単身赴任先で聴くと非常に心に響く。ボーカルの日本語の発音が好みだったので軒並み評価が高いが、人によっては10だけ聴きやすいって人もいるかも。 GReeeeN/あ、ども。はじめまして。 1,道 ★★★★ 今ならピアノバラードでしっとりと演りそうだが初期はハードなミクスチャーをメインとしていたので、こちらもノリ感重視でピアノも跳ねるように。 2,DAY BY DAY ★★★ 打ち込み主体のミクスチャー。歌詞は中学生くらいの頃を回想していて共感度は高め。合いの手でイェーイ!ってやるあたりノリが強い。 3,愛唄 ★★★★ 星影のエールで知った人が聴いたらどんな顔するだろうか。当時は本当に大ヒットしたらしい。 非常に歌いやすいのでカラオケでの人気も高め。(ただし女性は低音が辛い) 4,HIGH G.K.LOW〜ハジケロ〜 ★★★★★ 初期GReeeeNの傑作。ミクスチャーのハードなノリに早口で韻を踏んでいくスタイルがカッコいい。当時はまだ珍しいハード曲調のラップなので世間受けは難しかった。 5,NEW LIFE ★★★★ 南洋のリズムに乗せた軽快なサウンドは今作最速。社会人チックでありながらスキップしたくなる歌詞の乗せ方が上手いと思う。ファルセットの使い方が難しく、キーを上げて歌わなくては低音が出ない女性などには辛い。 6,子犬 ★★★★☆ 捨て犬目線の歌。歌詞が要になっていて、犬好きにはかなり刺さる。刺さる… 7,miss you ★★★ 具体的な評論は難しいけど、当時これはエモいサウンドだったんだろうなと思う。クラップハンズを使ったリズムキープにアコギを絡めてふわふわとした電子音。イェーイを添えて。 8,手紙〜君たちへ〜★★★ メッセージソング。イメージとしては2をしっとりさせたような感じで。 9,パリピポ ★★★☆ 弦楽器をバックに添えて今作でも屈指のハードミクスチャーで駆け抜ける。死語らしきタイトルは本当はどうでもよくて、とにかくノリに乗って楽しんでしまえという曲。 10,レゲレゲ ★★★★ 9と10で一つのグルーブを作っているので実質9〜10で一曲ってなところがある。まさか更にミクスチャーがハードになるとは思わなかった。今の邦楽ではほぼ聴けないタイプのノリで、ミクスチャーグループである彼らだからこそ創り出せた音像であると思う。コーラスワークにも注目。 11,ミドリ ★★☆ ボーナストラックのようにしれっとそこにいるタイプの曲。夕暮れを思わすイントロの音響が秀逸。歌が始まる前に終わっても良かった。 総評、★★★☆ GReeeeNの1st。メジャーデビュー直後の初期衝動の表現としてハードなミクスチャーとラップがメインで動いてるイメージ。ゆえに愛唄なんかが妙に浮きがちになるが、シャッフルなんかで聴くと結構緩衝材として役割を果たしていると思う。余談だけど転調がある曲多いなって思う。打ち込みで曲が作れるなら自分もそういう曲作りがしたい。ギターで転調やろうとすると+5とかになりがち(←それはお前だけだろw) GReeeeN/あっ、ども。おひさしぶりです。 1,SUN SHINE!!!★★★★ 上海ハニーを当時(2008年)風にアレンジしたような曲。より歌詞も大衆に寄せてきていて、爽やかなミクスチャーと合わせて若々しい。 2,またね。★★★★★ あー、ボーカルの裏声がエモいなぁ。歌詞は賛否両論気味で解釈が分かれるため放課後の夕暮れみたいなサウンドにどっぷり浸かって下さい。 3,キセキ ★★★★ 当時幼稚園生だった自分も何となく当時から聴いていたなって思う曲。今聴くとイントロにピアノを用いたり、サビにクラップハンズを入れる余地があったりと、みんながひとつになって曲に入り込める要素があっていいな。Cメロのラップも、とっかかりやすくて大衆向け。 4,君想い ★★★ イントロがふわふわしすぎていて、甘ったるい印象を受けるが、アコースティックギターがメインとなるメロディ部分は親しみやすい。サビの浮遊感やラストのサビ前の静まり方がエモい。 5,人 ★★★☆ 1stあたりにいてもおかしくないミクスチャー系の曲。ラップのリズムって割と滑舌重視ですね。あんなに早く喋れないや。 6,サヨナラから始めよう ★★★☆ バックの雨降るような弦楽器のサウンドが気持ちいい。そこに聞き惚れると歌詞のほとんどを聞き逃す。何回か聴いてみたが、歌詞を聞き取ろうとした時以外はほとんどイージーリスニングみたく聴き流す結果になった。 7,地球号 ★★★☆ ライブでのノリを意識したキラキラナンバー。ハードなノリのミクスチャーを聴きやすく加工してみんなが楽しめる曲調になっている。 8,旅立ち ★★ 喫茶レインという曲をご存知ですか?その曲のようにクラップハンズが曲中でずっと響いている。ミクスチャーのノリは薄れているため、今の雰囲気に近いが、なんか馴染めない。なんで? 9,no more war ★★★ 転調以降は★★★★★。 1分ほどアウトロの激しいギターが感情も涙腺も全部持っていってしまって肝心の曲部分の虚しさについて語れない…ごめんなさい。それにしてもこんな曲の最後にあんなアウトロおかなくってもいいじゃないか。なんか全部良い風に聞こえてくるじゃないか… 10,BE FREE ★★★★☆ 落ち着いて聴けるミクスチャーナンバー。流れるようなAメロの雰囲気とBメロのハードな雰囲気の対比が面白い。 11、ボヨヨン科ボヨヨン歌 〜愉快な大人達〜★☆ ミクスチャーが軽すぎる、人が多すぎて目まぐるしい。ボヨーンていうSEがアホっぽくてさぁ…これ評価難しすぎるって 12,涙空 ★★★ 前作なら愛唄に近いナンバー。ミクスチャーの風味をかなり聴きやすくアレンジしていて、ラップも平易で置いていかれにくい。 総評、★★★ GReeeeNの2ndアルバム。キセキだけ知っている人が手に取ると、ミクスチャー系のノリに完封されるかと言われたらそうでもなく、地球号や涙空のような歌謡曲系の曲もあるので、思いの他聴きやすい。ただ、メロディと歌詞が乖離している曲もあり、実際6,9なんかは歌詞を全く聞かずにサウンドの雰囲気だけを楽しむこともできてしまう。それがJ-POPの聴き方として正しいかどうかは別として…個人的にアルバム曲はまたね。と地球号が聞けただけで満足です。 GReeeeN/塩、コショウ 1,光 ★★★★★ グルーブ感を爽快感に全振りした曲で、ミクスチャーのハードなノリは薄いが、その分キラキラした疾走感が楽しめる。高揚感が凄まじいんじゃ。 2,口笛 ★★★(ラスサビまでは★★★★) マーチ風のノリに励ましをかけてくれる歌詞が勇気をくれるナンバー。って言いたかったんだけど3:10以降の展開に憤慨して減点。一応アルバムレビューがスレのまとめに載っていたので見てみると、10年前にも同じこと言っている人がいました。ですよね。人を励ます時に茶化すのはご法度だぜ。 3,遥か★★★★ 歌謡曲風味の曲としてはここで一旦頂点を極める。ピアノをメインに据え、ラップをほぼ使わない歌い方は合唱曲としても使えるようで、合唱祭なんかでも聞いた記憶。ようやくこれがわかる歳に近づいたんだなと思うと感慨深い。 4,歩み ★★★★ テレビなどでよく聞いた曲。サビが意外とハードな音質だが、それ以外は比較的近年にも通じるポップス。純粋に歌詞が力をくれる。 5,いつまでも ★★★★☆ ピアノが主体ですな。ミクスチャーのノリ皆無でもラップを乗せると何となくそれらしく聞こえますな。ミクスチャーと対極のメロウなメロディなはずなのに。間奏がさらりと耽美的で好み。何回も転調していくのも良いね! 6,旅人 ★★★ 次回作以降ミクスチャーのハードなノリは影を潜め、ラップも殆ど聞かなくなり、このタイプのサウンドが台頭してくる。240BPMの8分音符のリズムでまくし立てる歌詞がラップなのかどうかは怪しいが、今作以前と以後を繋ぐ過渡期的なナンバー。 7,ハレルヤ!!! ★★★★☆ この突き抜けて楽しくなるいい意味でアホな曲はGReeeeN全体でみてもパリピポ、レゲレゲとこれくらいでレア。メキシコっぽいオープンなノリがキラキラ光る太陽をイメージさせる良曲。ボーカルもノリノリで楽しそう。それがいい! 8,STORY ★★★★☆ アコースティックギターの転調にビビっと痺れた曲。ラップこそ変則的で早口とリズム難が混ざるが、キラキラしたSEなどを入れて聴きやすくアレンジされている。歌詞もよく聴くと沁みる。 9,刹那 ★★★★★ BE FREEによく太陽の光を当てたような爽やかなミクスチャー。サビのハードさと、メロのしっとりした感じが水面と水中の対比のようで本当に気持ちいい。当時はこれと扉って曲がすごく好きだった。(幼稚園生の頃は歌詞わかんなかったので、雰囲気が本当に大事だった) 10,冬のある日の唄 ★★★☆ 2月にレビューしたことをここで後悔。クリスマスソングです。共感性の高い歌詞に評価が集まることだろう。 11,扉★★★★★ 幼い頃、GReeeeNと言えばこれだったイメージ。当時はアーティスト名すら知らなかったが、今作を聴いてこれと刹那はパッと思い出せた。語感のいいBメロから開放的に飛び出すサビが印象的。ミクスチャーもここまで聴きやすくアレンジしてあるとポップスの中に上手く収まりますな。 12,空への手紙 ★★★★★ 転調とボーカルの叫ぶような歌い方が刺さりすぎて単純に評価が難しい。歌詞は決してウケの良いものじゃないだろうに…アルバム曲としては以降長らく自分の中でベストトラック。 13,父母唄 ★★★★ どうして前曲の後においたのでしょうかね。 おかげでものすごく涙腺が緩くなってる状態で聴くんですけども。この曲も転調が気持ちいいタイプ。優しくできるうちに家族には優しくしよう。と思える曲。失ってからでは遅いのだから。 Sec.髭、コソウ☆☆☆ 天体観測のような入りをして、激しいミクスチャーが流れる。その勢いを軽く伝えるとするならば ???? ??? ???? ???????? ????????? ???????。 (おおよそ こんな 感じで わけのわからない ごちゃごちゃとした 雰囲気である) 9,刹那 ★★★★★ BE FREEによく太陽の光を当てたような爽やかなミクスチャー。サビのハードさと、メロのしっとりした感じが水面と水中の対比のようで本当に気持ちいい。当時はこれと扉って曲がすごく好きだった。(幼稚園生の頃は歌詞わかんなかったので、雰囲気が本当に大事だった) 10,冬のある日の唄 ★★★☆ 2月にレビューしたことをここで後悔。クリスマスソングです。共感性の高い歌詞に評価が集まることだろう。 11,扉★★★★★ 幼い頃、GReeeeNと言えばこれだったイメージ。当時はアーティスト名すら知らなかったが、今作を聴いてこれと刹那はパッと思い出せた。語感のいいBメロから開放的に飛び出すサビが印象的。ミクスチャーもここまで聴きやすくアレンジしてあるとポップスの中に上手く収まりますな。 12,空への手紙 ★★★★★ 転調とボーカルの叫ぶような歌い方が刺さりすぎて単純に評価が難しい。歌詞は決してウケの良いものじゃないだろうに…アルバム曲としては以降長らく自分の中でベストトラック。 13,父母唄 ★★★★ どうして前曲の後においたのでしょうかね。 おかげでものすごく涙腺が緩くなってる状態で聴くんですけども。この曲も転調が気持ちいいタイプ。優しくできるうちに家族には優しくしよう。と思える曲。失ってからでは遅いのだから。 Sec.髭、コソウ☆☆☆ 天体観測のような入りをして、激しいミクスチャーが流れる。その勢いを軽く伝えるとするならば ???? ??? ???? ???????? ????????? ???????。 (おおよそ こんな 感じで わけのわからない ごちゃごちゃとした 雰囲気である) お詫び、238を連投してしまいました。見づらくなってしまい申し訳ありませんでした。 総評、★★★★ GReeeeNの3rdアルバム。前作以上にミクスチャーのハードなノリが薄れて、聴きやすいポップな曲が多い。今作ではミクスチャーの効いた曲でも聴きやすくアレンジしてくれているのが殆どで、 曲の一部にさりげなく埋め込むなど、個性として魅せる要素が増えてきた。バラエティにも富んでいて、しんみりしたい時も、盛り上がりたいときも、元気になりたいときも、いつでも聴ける。 父が車の中でよく流していたアルバムだったので当時を思い出しながらレビューしました。 前作同様、歌詞聴くとこんな曲だったんだ。って曲も多かった印象。幼稚園生の頃じゃ曲のノリしかわかんないからね。(わかる幼稚園生の皆さんすみません) 乙です!最近またGReeeeN再ブレイクしてるよね てか、キセキリリース当時幼稚園生ですか!? 若い... 僕は小学校高学年でしたが、愛唄〜遥かの頃マジでみんな聴いてると言っても過言ではなかったですね 卒業式でも6年生を送る会でも合唱曲は「歩み」「遥か」とGReeeeNの曲ばかり使われてましたw 愛唄が歌いやすいって冗談やろ、高音曲の代名詞みたいなもんだぞ え、キセキって2008年だろ… 意外と若い人多いんだなここw GReeeeN/歌うたいが(略)うたわぬ!? 1,歌わぬ!?〜言えるかな〜☆☆☆☆(4/10点) 早口言葉。 「歌うたいが、歌うたいに来て、歌うたえと言うが、歌うたいが、歌うたうだけ、うたい切れば、歌うたうけれども、歌うたいだけ、歌うたい切れないから、歌うたわぬ!?」を言い切ろうと何度も苦心するもの。僕は噛まずに言い切るのに9.4秒かかった。寿限無は8秒未満で言い切れる。 2,weeeek ★★★☆ 盛大にイライラしたところで、かつてのGReeeeNを思い出すお気楽ミクスチャー。これに関してはハードにミクスチャー、ラップをAメロでやっているので、初期感が強い。 3,ソラシド ★★★☆ べつにソラマメやソラニンの亜種ではない。 透き通る程青い空にジャンプするような爽快感と高揚感は2期GReeeeN(前作までが1期だと勝手に思ってるよ)の味で、これでその旨みを存分に味わえる。味わえるからと言ってソラマメではな… あーリライトしてぇな(小並感) 4,恋文〜ラブレター〜★★ ん?となった曲。2作前の旅立ちでも思ったが、歌詞やメロディに問題が無くてもたまにガチで合わない曲がある。今作はこれか。はぁ… 5,Green boys ★★★☆ 今作の中でも聴き馴染みのある曲。ビート感を重視して背中を押すタイプの曲もこの時期から増えてきている。 6,花唄 ★★★★ !!? ミクスチャーを投げてロックに走ったか!ハードさこそミクスチャーに比べると薄いものの、疾走感が段違いで、よりわかりやすくメッセージ性を載せた歌詞とともに路線変更の妙を感じた。これによりハジケロ、パリピポ、レゲレゲの路線から大きく離れたと言える。 7,オレンジ ★☆ 息が切れる程激しく一曲駆け抜ける。途中でテンポが半分になったりするが、そのあたりのアップダウンもまさにランニングみたいで辛い。 当時まだ10歳未満だった気がするが、その当時からこの曲苦手だったな。今聞いても心拍数が上がって呼吸が辛い。寒い日は余計にこたえる。 (突然の自分語りすいません)普通に聞けば★4つは確実にありますぜ。 8,pride ★★★★ 歳を重ねれば重ねるほど深みを増すであろうナンバー。シンバルを使うと中々に壮大で、ピアノメインで静かなメロとの対比が凄まじい。Cメロは待望のラップ(風)。メロディがリズミカルでその後の転調も合わせていい感じ。作り込まれてる。 9,緑のたけだ ★★★ あのぉ〜(笑)この曲わぁ〜3分でぇ〜終わりますのでぇ〜お湯とか入れて頂いても結構ですよwww 唐突に入るネタ感満載の曲。言いたいことは上で言ったのでもういい感はあるが、もうひとつだけ言うと、タイアップ曲って時間おいて聴くともうさっぱりわかりませんな!!!曲自体は面白いのでいいです。 10,GOOD LUCKY!!!!! ★★★ イントロから絶叫、更には「グッキー☆」などとびっくりして腰を抜かした人を煽っていくが、別に曲自体は何てこと無くハッピーな雰囲気で進化する。コラボ曲なのか女性ボーカルの声も入るが、基本的には遊園地的なノリが楽しい。あ、ちょっと!Cメロでしんみりするな!!転調でさらにぶち上げていくな!!!(イントロで腰抜かした人並み) 11,ミセナイナミダハ、きっといつか★★★★☆ これも初期の匂いがする。メロディはむしろピアノ主体であるのだが、Bメロのグルーヴ感と、2番のCメロが明らかに幼稚園生の頃たくさん聴いたあのメロディ(1st,2nd)たちの雰囲気だ。 思い出して感傷に浸れるだけ成長したのかな… 12,every ★★★★☆ 当時から何となく良い曲ってイメージで定着していた。盛り上げ方が大団円的で、アルバムのフィナーレ感を煽っていく。歌詞がまた地味に刺さるタイプの曲で、これも歳を重ねれば重ねるほど良い曲に聴こえるのだろう。2:09のコーラスとか、もう気持ちいいくらいに壮大だね。 13,ワイはワイワイでいいワイ 〜おまえワイ?〜★★★☆ ここでまたノリノリな前向きソング。このあたりのアゲアゲなノリを継承して以降のイメージが生まれて行ったんだなって。TVで聴いたことがあるような無いような。気のせいかな… コーラスが初期っぽく、またラップが入っているのも気持ちいいね。 14,OH!!!! 迷惑!!!! ★★★★★ おふざけソングな筈なのに歌詞は深いというトンデモソング。当時は爆笑して聴き、レビュー前にも爆笑したが、今聴くとこの深さに驚かされる。 サビの呪文みたいなフレーズの空耳がキャッチー(さのかけらもないが)に耳に触れる。 ⤵これね シクダのカステイ巻レソウロイロイデルアショー 実はこのフレーズこそが伏線でちゃんと後で回収されていくんだよ… 15,友達の唄 ★★★★★ 始終頭をかき回していったアルバムの終わりを〆る優等生的ナンバー。他で言えばサザンの「素敵な夢を叶えましょう」中村一義の「素晴らしき世界」などにも通じる素朴なエモみを感じる。とりわけこの曲はAfteglowとでも言える楽しかった快感を回想するような懐かしい気持ちになれる。 2回ある転調やラストのピアノソロも含めて本気でエモい。 総評、★★★★☆ 一聴して「変なアルバム」 何度も聴いて「面白いアルバム」と一枚の中で少しずつ評価が次第に変わっていったGReeeeNの4thアルバム。中学生が高校生になるほどの期間を空けて作られた今作は、ミクスチャー、ラップと言った従来のGReeeeNの看板を見事なまでに作り替えた。サウンドによる前作までとの差別化、ノリばかりに頼らない伝えるための歌詞で別人かと言うくらいの変貌を遂げているので、かつてのファンが離れたのも無理はないかもしれない。 しかし、「青春」を拠点に様々な心情を歌うようになった事で、流動的ではあるが、多くの若者に届くアーティストへと着地できたのは見事だと思う。こうして現に自分も聴いているしね。 余談だけどアルバムタイトルはいっそのこと、 「っぬ!?」でよかったと思う。ジャケットも、ウォークマンで見る限り「っぬ!?」だし。 キセキの時点で幼稚園生だったらしいし まぁ10年以上経てばそういう聴き方するリスナーが出てきても不思議ではないかなと あと最近書き込み増えてきたから一応言っておくと レビューは全部書き終えてから投稿したほうがいいよ テストも兼ねてレビュー。 ゴールデンボンバー/The Golden Best-Pressure- 1,抱きしめてシュヴァルツ ★★★☆ ヴィジュアル系特有のギラギラ感を静と動でクールに表現。ただし歌詞はかなり女々しく、このなさけない感じが格式高い雰囲気を上手く中和して聴きやすくしている。 2,女々しくて ★★★★ 説明不要のお祭りナンバー。パフォーマンスが話題となったが、歌詞は失恋の模様をかなり生々しく描写していて、とても他人が歌える雰囲気にない。それでも老若男女盛り上がれるのだから凄いと思う(小並感) 3,Sick Lady…たぶん ★★★★ まくし立てるだけの歌詞に意味なんか無いぞと言わんばかりにがなるギターとドラムがエグい位に痺れる。おかげでボーカルの影が薄いように感じるが、独特のナヨナヨした声は健在で、裏声も混ぜてしっかりとムードを作る。 4,ごめんね、愛してる ★★★★ メロディアスな歌謡曲だが、秋の街をサイクリングするような軽い疾走感が癖になる。泣きの入ったボーカルの声がこれまた絶妙に寒々しい歌詞とマッチしている。転調も気持ちいい。 5,TSUNAMIのジョニー ★★★★ ピアノのメロディラインとシャカシャカ音が絶妙に海っぽい。日本人の心の中にこの手のメロディが刻まれているのかどことなく懐かしい。サビの開けていく感じがたまらない。 6,ultra PHANTOM ★★★★★ これもまた聴き馴染みのある雰囲気。サビ〆で入るかけ声とかプールに飛び込みたくなるようなむさ苦しさと独特の爽快感がある。間奏のギターはハード。歌詞は彼ららしくナヨナヨしているね。 7,Tomorrow never world ★★★★☆ 夕暮れにしんみりと聴き入れるミドルナンバー。曲展開の妙で、Aメロ→Bメロ→サビと次第にホップステップジャンプする高揚感がGood. 転調後のメロディはこのあとの10に次いで好き。 8,もうバンドマンに恋なんてしない ★★★★ 1,2,4と失恋歌が続いた後にお腹いっぱいだが、これもまた切り口を変えて絶妙に女々しい歌詞が刺さる。バックでキラキラするシンセ、ピアノ、踏みしめるようなドラムが絶妙に寒さを煽ってくる。転調で堪えていた涙が溢れる。 9,愛してると言えなくて ★★★ イントロからまくし立てる超高速&半速と目まぐるしいナンバー。告白前のどうしようもなく昂る気持ちをここまでわかりやすく表現されるとこっちが恥ずかしくなるんだよ。オチが秀逸。 10,タイムマシンが欲しいよ ★★★★ お腹いっぱいです。一体いくつの視点から失恋歌うんですか。この曲はシンセの転げ回る間奏に、手数の多いドラムの疾走感、メロで燻り、サビで爆発するギター、転調に泣きの入るボーカルなど、テンションをぶち上げる要素が盛り沢山。失恋後にこれを聴いたらはたしてどんな気持ちになるんだかw 11,トラウマキャバ嬢 ★★★★ オールドタイプのディスコナンバーで、盛り上げ方も型にハマっている。打ち込みのビートがチープかと言われるとギラギラしていて上手く溶け込んでいるし、めちゃくちゃ盛り上がると思うんだけど、どうですか? 12,春が来る前に ★★★★★ 泣きの表現の上手いボーカルが、堪えに堪えてメロを歌いきり、サビになだれ込む瞬間にもらい泣きしそうになる。このボーカルじゃ無いと出せない味だと思う。間奏のギターに心が抉られてく。 総評、★★★★☆ 失恋歌こそ多いものの、持ち前のパフォーマンス能力でそれすらも盛り上げる要素に変えていく凄まじいパワーをもつエアーバンド、ゴールデンボンバーの初期ベストアルバム。 それもただバカ騒ぎみたいに盛り上がるだけではなく、ナヨナヨしたボーカルが提示する繊細な人間の心象から浮かび上がる様々な曲世界はどっぷりとハマれること間違いなし。以降多くの人の心に染み入る存在となったエアーバンド、ゴールデンボンバーの出世作。 メモ、 全曲レビュー執筆後コピペで字数制限に合わせて切り貼りすると素早く書ける。 それを踏まえた上で短文レビューの練習に、 9mm Parabellum Bullet/The world e.p. 1,The World ★★★☆ 荒めの演奏で暴風雨の中にいる気分。静と動の切り替えが上手い。 2,Heat-Island ★★★☆ こちらも静と動の切り替えが上手い。かけ声がえげつない曲世界を演出しているためより熱っぽい印象。 3,(teenage)Disaster ★★★★ 音質が比較的良くなったデビュー作のリメイク。疾走感がより強調されてる。 4,Mr.Suiside ★★★★ 2nd EPの曲のリメイク。全部の楽器の音がより生々しく聴こえる。好みは分かれそう。 5,marvelous ★★★★ 1st EPの曲のリメイク。バンドの曲としてはミドル寄りだが、クールな雰囲気と激情的な雰囲気の交差するメリハリの効いたナンバー。 6,Talking Machine ★★★★ 1st EPの曲のリメイク。ノリ感重視のビートの効いた演奏が若々しくていいね! 7,sector ★★★ 2nd EPの曲のリメイク。疾走感と音圧が強調されてより殺気立っている。起きてたら大目玉じゃ済まないだろうな。 総評、★★★★☆ 2曲の新曲、5曲のリメイクで成り立つプレデビュー盤。どの曲にもパワーがあるが、オリジナルを知っているとより映えるリメイクの出来は上々で洗練されておりバンドとしての成長が窺える。 現在、全力でサントラのレビューを書いております。曲数が多いので10〜13曲ずつに分けて1レス約15分間隔で数レスで収める予定です。この後言う暇が無くなるので先に言うと長文失礼します。 太鼓の達人オリジナルサウンドトラック 〔サントラ2008〕 〔Disc 1〕 1,七色ハーモニー ★★★★ 目の前が開けていくような晴れやかなリズムと笛や太鼓の軽快な伴奏が気持ちいい。冒険の始まりを想起させる。 2,どん子のファーストデート★★★ 初デートの初々しさを拙い声で歌う。この素人感がまたリアル。アップテンポでキラキラしてる。 3,うなぎのたましいロック★★★★ 疾走感のある演奏とV系を思わせるボーカルがキャラソンにしては思いの外カッコいい。いくぜお祭りだ。 4,シャイニング65★★★★ おじいちゃんのロック。ダジャレまみれの歌詞と明らかに年齢不相応な若作りのノリがたまらなくシュール。孫にはつまんないと言われてるけど… 5,キミにタッチ!★★★★☆ 男の子版どん子のファーストデートと解釈しそうになる。初々しい恋心の芽生えが微笑ましく、軽快なノリと合わせて元気元気な印象。 6,われら無敵のドコン団★★★★★ 和風でポップなノリが全面に出ていて、悪役でありながら憎めない雰囲気がある。演出ありきなのだろうが、ゲーム内では結構カッコよく化ける。 7,太鼓乱舞★★★★☆ 文字通り太鼓の演奏がメイン。太鼓の音だけをじっくりと聴ける珍しい曲。これくらいカッコよく演奏してみたいものだ。 8,闇の魂★★★★ 架空言語を用いてダークな雰囲気。バックの音はおどろおどろしく、まさにラスボスの雰囲気。 9,メカデス。★★★★ ゴリゴリのメタル。デスボイスが入っていたり、ギターの音がハードだったりで、ポップな太鼓の達人のイメージからは想像できない風味。 10,MEKADON〜宇宙に消えたメカ太鼓〜 ★★★★★ 民族音楽風味のボンゴが鳴り響く謎な一曲。サビのコーラスがやけに感動的なので評価は高い。 11,ラ・モレーナ・クモナイ★★★★★ 変拍子と独特な架空言語、ジャズのようなフリーなセッションで構成される曲。どこか浮世離れした雰囲気から狂信的なファンもいるらしい。 12,軽いざわめき★★★☆ 「軽井沢」と「軽いざわ(めき)」をかけたオシャレなナンバー。サビの開放感が聴くバカンスみたいでリフレッシュできそう。 13,リンダは今日も絶好調★★★★ とある男の日常を綴った歌詞がただただカオスな一曲。ビックバンド的な豪勢なアレンジが◎ 14,エゴエゴアタクシ★★★ 歌詞が怖いことで話題のこの曲は束縛の強い女性目線の歌である。同じ言葉を狂った様に繰り返すサビに強い恐怖感が。 15,エンジェルドリーム★★★★★ 太鼓の達人の代表曲とも言われる爽快感と希望に満ちた歌詞が特徴。ヘンテコな曲が多い中で、ここまで聴かせるポップも少ないものだ。 16,PaPaPa Love ★★★☆ むさ苦しいくらいにバックで音がうごめくが、歌詞としては脳筋の青春ソング。なぜかわいいボーカルを起用したのだろうか… 17,The Carnivorous Carnival ★★★★ 一昔前のパラパラにありそうなビートに乗せて進行するアーバンな雰囲気の曲。疾走感が要で、ドライブなどに合いそう。 18,季曲〜Seasons of Asia〜★★★★★ 情熱的な中華ロックのインスト。笛の音がここまでカッコいいロックって邦楽にありました?それくらい独自の個性を放つ曲。 19,きょうはたいこ曜日★★★★ スピンオフのアニメみたいな肩の力を抜いた歌い方。箸休めですね。 20,冒険日和★★★★☆ 祭囃子のようなフレーズが曲中に散りばめられていて、これが和太鼓のリズムゲームであることを再認識させられる。思い出補正ですごく好きな人も多いかも。 21,くもまでとどけ!★★★★☆ ピアノと管楽器を主体としたジャズっぽいナンバー。歌詞がかなりヘンテコで、世界観としてはキャラソンに近いイメージ。個人的に凄く好き。BPMは220。 22,伝説の祭り★★★★★ 太鼓の達人を語る上で欠かせない陽気なお祭りナンバー。大団円の様な盛り上がりで楽しい気分になるよ! 23,ヌムジカac.10★★★★ 遊園地みたいな電子音のパレード。次から次へと休むことなく曲が展開していくのでアトラクションみたいな雰囲気。 24,STAGE0.ac11★★★★ 何とも形容しがたい雰囲気だが、変拍子を駆使したプログレの様なロックである。カッコいい。 25,スポーツダイジェスドン 〜Fill in the sky〜★★★☆ 実際のスポーツ中継でも流れて来そうなフュージョン系の一曲。なんかワクワクする感じがいい。 26,ドラゴンスピリットメドレー★★★★☆ ゲーム音楽とロックの融合形とも取れる疾走感のある雰囲気がエモい。 27,大打音★★★ ポヨンポヨンしている独特の浮遊感が止まらない一曲。バックで聴こえるコーラスが妙に肥えてるように感じるな(←こらこら)中盤の疾走感は、太鼓の譜面でもキッチリ表現されている。 28,バーニングフォースメドレー★★★★★ 血湧き肉躍る疾走感がたまらない。高速で流したら絶対気持ちいいタイプ。一部に7拍子が混じってプログレの匂い。 29,シンフォニックモトス★★★ ゲーム音楽を壮大に奏でる方式はすぎやまこういち氏のものが有名だが、こっちもこっちでいい感じ。ゲーム中の雰囲気が上手く音に表れている。 30,バベルの塔★★★★★ マーチ調のいかにも「冒険してます!」感と途中のおどろおどろしい雰囲気、中盤ちょっと塔の窓から光が差しているかのような優しいメロディが流れるのも良い。イイ… 31,サンダーセプターメドレー★★★☆ こちらも26,28に負けず疾走感が強い。元のゲームを知らないので何とも言えないが近未来的エッセンスが効いていると思う。 32,KAGEKIYO源平討魔伝メドレー★★★★★ ハードロックな演奏でまたこれがカッコいい。原作の雰囲気も完成度は高かったがこれは別格。 33,ドルアーガの塔メドレー★★★ 思い出に浸れる人、おいで〜w。原作に忠実なアレンジ。 34,ブルちゃんのおやつ★★☆ はらぺこブルドックの視点で人間の食べ物が美味しそうだなぁって曲。仮に食欲の権化だとしても、犬がチョコ食べると溶血を起こすからマジでダメよ。犬飼ってる人は共感してくれそう。 35,ナムコットメドレー★★★ 往年のナムコのゲーム音が2分足らずで沢山とび出るまさに宝箱のような曲。というわけで、思い出に浸れる人、おいで〜w (Disc2) 1,画竜点睛★★★★☆ 太鼓乱舞に男たちの声を乗せたような雰囲気。さっきよりも熱気がより間近に伝わってくる。 2,真・画竜点睛★★★★★ 1にさらに小鼓の音や琴の音を装飾している和風総本家みたいな曲。中盤で太鼓と笛と掛け声の合奏になる。 3,月下美人★★★★ 三味線のキレのある速弾きがめちゃくちゃカッコいい曲。疾走感に満ち溢れていてファンからの人気も高い。 4,黒船来航★★★ クラップハンズと掛け声が大きく前に出てくる。笛のソロもキレがあっていいですな。実際に黒船が来た時はこれくらいお祭り騒ぎになったんだろうか? 5,百花繚乱★★★★☆ Welcome to Japan.ということで日本の春を想起させる優雅なアレンジが要の曲です。外国人に現代版「春の海」って言って聴かせたらCoolって言ってくれるかな? 6,エリンギのエクボ★★☆ 独特なウィスパーと変拍子のせいで掴みどころがない。勝手に盛り上がって、去っていく感じ。 7,ねこくじら★★★★☆ 歌詞に特に意味を感じられないが、マーチ風味の演奏とサビの高揚感で冒険している感じはある。 8,スクロール・ミカ★★★☆ ファミコン的ポップ。少年時代の思い出をくすぐる歌詞は密かに人気が高く、10周年で筐体に出て来た時にはたいそう話題になったそうな。 9,ダイエット・パダライス★★★ 「ダイエットの楽園?」甘いんだよ!そんなものは存在しねぇよ!とでも言いたげなやけくそ風味の強いコーラスと激しいロックな演奏に位相のずれた楽園の風味を感じる。地獄か?ちなみに、ダイエーと連呼されるが、とくにダイエーと関係性は無さそうだ。 10,クレーンシティ★★★★ 夏の爽やかな風を感じるロック。比較的聴きやすいアレンジではあるが、歌詞がクレーンゲームの中の人形視点であるので… 11,わすれなぐさ★★★★★ このほのぼのとした帰省風味の田舎的な歌詞が好みです。個人的に凄く好み。こういう曲こそ、このボーカルの良さが出るってものよ。曲もセピア風味で程よく色褪せている。 12,卓球de脱臼★★★☆ バックでピンポン🏓の音が流れる異色のポップ。曲中殆どピポパポ言っていて、途中でインターホンの音や低音ラップが聴こえる謎の曲。 13,デザートde焼肉(サハラ編)★★★★☆ 中東っぽい雰囲気が否めないアラビアンロック。ギターは渋いし、民族楽器は奏でられるし、デザートに焼肉は胃に重いし、乾いたような独特のザラザラ感があるし… 14,おもちでマンボ★★★ マンボって「ウッ!!」て言わなきゃ行けない決まりとかってあるんですかね。これを喉にもちが詰まる事とかけるとは、なんて恐ろしいセンス… 15,さいたま2000★★★☆ 疾走感うんぬんよりも暴走気味の独特なセンスが気になる一曲。歌詞の殆どがとんかつとカツ丼だし… 16,ケチャドン2000★★★☆ ケチャのノリを嫌と言うほど堪能できる。焦る気持ちをケチャの速さで表現するというオシャレなセンス…たまんないぜ(思考崩壊) 17,恋文2000★★★★☆ ゴスロリメタル。こんな激しい演奏に少女の朗読を乗せるとか常人のセンスじゃ思いつかないだろうな(賞賛)オチが上手いと思います。 18,よくでる2000★★★★★ 比較的呑気で楽しい印象のあるヨーデルを悲壮感たっぷりにアレンジ出来てしまう日本の労働環境は如何に…(絶望) 19,タベルナ2000★★★★ 肩の力を抜いて聴きましょう。「食っちゃ寝」しか言ってませんから。 20,きたさいたま2000★★★☆ さいたま2000の系列だろうけど、叫びまくるコーラス群にモールス音、後ろでチンチロチンチロ鳴りまくってるサウンドエフェクトなど謎が多い。そもそもこれは曲でいいのか?歌詞は北埼玉群についてのものだそうです。 21,十露盤2000★★★★★ アーケードゲーム、ひいては機械の倫理としてこんなことが許されるのか。と小一時間問い詰めたい曲。もしも、○○だったら…みたいなアイデアから生まれたであろう曲。5回くらいサビが来るので凄く長く感じる。 22,てんぢく2000★★★★★ 仕事に嫌気がさしてインドに逃亡しようとする男の曲。間奏のヴァイオリンがいい味出してる。何気に男女デュエット曲であるが、歌詞が歌詞なだけに歌いたくないなぁ… 23,EkiBEN2000★★★★ ヘタクソなラップに合わせて、旅行中の災難を歌う外国人の曲。ゴールデンウィークとかこんな事日常茶飯事なんだろうな…(インドア派並感) 24,フニクリ・フニクラ★★★ 何のことかさっぱりわからない人へ。この曲は所謂「おにのパンツ」の曲です。様々な楽器が入り乱れるアレンジがごちゃごちゃしてて楽しいわ。 25,クラシックメドレー (ウェディング編)★★★★★ 往年のクラシックの名曲に合わせて進行する結婚式の寸劇が肝となる曲。どんどんと祝福ムードがぶっ壊れていき、しまいには… 26,オーソレミオ(私の太陽)★★★★☆ こちらはイタリア民謡のテクノアレンジ。巻き舌じゃどうにもならないレベルで加工されていくテノール歌手の歌声よ…曲自体はキラキラしていて好き。 27,アメイジンググレイス★★★★ LIVEアレンジ。開幕、MCの絶妙にまくし立てる感じが程よくウザくていい感じ。その後はR&B風のオシャレな雰囲気が楽しめる。 28,エンターテイナー★★★★☆ ポップなアレンジ。ピアノメインだけど、途中で紛れ込むサウンドエフェクトたちが可愛かったりするからいいの! 29,さくら(春)★★★★★ 春の海を大胆に小鼓とポヨンポヨンしたサウンドエフェクトとでアレンジ。優雅な雰囲気がポップに切り替わり、威厳が消し飛んでいる。 30,サーフサイド・サティ ★★★★☆ ビーチ・ボーイズを感じる海のイメージが爽やかな様だが絶妙にじめっとしてて何とも夏らしい。元ネタ?よくわからないから「ヴェクサシオン」 でもみんなで聴きませんか? 31,トッカータとフーガとロック★★★★☆ 「鼻から牛乳」でおなじみのこの曲も、ロックを入れるだけで一気にダークでちょいワルな雰囲気に変貌。いや、カッコ良すぎるんだが。 32,幻想即興曲★★★★★ 原曲にこんなルーズで性急な雰囲気は漂っていません。あしからず。のったりとルーズな開幕から、サビ部分で疾走するアレンジが面白い。 33,メヌエット★★★★☆ わー、ギターのアレンジカッコいいな〜。原曲のオシャレさ、別の方向で引き出しちゃってるな。 いつもは可愛い女の子がスーツを着たら似合ってた時くらいの衝撃。 34,白鳥の湖〜still a duckling〜★★★★☆ まいったな、荘厳な雰囲気が萌えアニメのOPみたいなドタバタになっちゃったよ。 35,カレ・カノ・カノン★★★☆ はい。お幸せにね。 曲としては電子音たっぷりなカノンと言ったところ。幸せそうな雰囲気が漂いまくっている。浮き足立ちすぎて空飛んでないか?これ。 総評、★★★★★ 太鼓の達人の楽曲の中で、ナムコがアレンジした曲や、太鼓のために作ったオリジナルソングをたっぷり70曲収録したアルバム。故に玉石混交の凄まじい物量アルバムだが、ゲームで聴くよりもより音源に集中できるので、気になる曲があればその一曲だけ重点的に聴くのも良い。このサウンドトラックを聴いてゲームを始めるか、ゲーム内で知った曲をここに聴きに来るかはあなた次第。 >>253 乙です 248でも書いたし、251もアドバイスしてくれてるけどテンプレにも 「◆レビューする側は十分に準備をして短期間に投稿を終えてください。」 とあるので次回からご注意を 「現在全力で〜書いております」ではなく全部書き終えてから投稿しよう! >>260 テンプレにもあるしそこはちゃんと守ってもらわないとなあ >>260 そうですね。活発になってきたここ100レスほぼ全部あんな感じなので気をつけます! というわけでレビュー。 B'z/B'z 1,だからその手を離して ★★★☆ (3:50) 打ち込み主体のデジタルなナンバーで次世代的な風味。サビはフレーズごとに「タンッ!」という軽快なドラマの音を挟んでより耳に残るように。フェイクの入れ方もハードロック系とは異なる突発的な風味。 2,Half Tone Lady ★★★ (3:36) この手のスリムで軽快なサウンドは時代を感じるシティロック風味。イントロのシンセのキラキラ感、サビ前のキメキメな打ち込みドラムが気持ちいい。歌詞が斜め上のお洒落さでついていけないのが玉に瑕。 3,ハートも濡れるナンバー〜stay tonight〜★★★ (4:38) 泣けないのでタイトル詐欺っぽいですが、以降のビーイング系のサウンドに近いドラムがリズムを主導するナンバーで、独特のムードがある。7thアルバムでの本曲のリメイクは演奏が豪華になっているので、そちらは★★★★★。 4,ゆうべのCrying〜This is my truth〜★★★ (5:30) こちらも王道ビーイングサウンド。歌詞が歌詞なだけに青春アニメのEDでも行けそう。曲全体に漂うデジタルなけだるさには清涼感がある。 5,Nothing To Change ★★★★☆ 稲葉以外の人が作詞したナンバー。故に歌詞の雰囲気が明らかに暗い。RINGなど、稲葉作詞の暗い曲もあるが、あちらが燻る未練に心を焼かれていくタイプの鬱なら、こちらには明らかに諦念が漂っていて、爽やかな鬱。 6,孤独にDance in vain ★★ 松本以外が作曲したかなり珍しいナンバー。サウンドの輪郭は今作に溶け込んでいるが、ギターが明らかに遠すぎて、シンセとドラムが悪目立ちデジタルロック。 7,It's not a dream ★★★ あー、盛り上げようとしているわ。と伝わるテンションの高いデジタルナンバー。ギターはあいも変わらず遠いが、稲葉のボーカルがいい感じなので評価は少し高め。今やっても似合わないけど、イントロのフェイクは現在も健在だろうな。 8,君を今抱きたい ★★★☆ Aメロの天気悪い感じを上手く表現したシンセの調に心奪われるナンバー。稲葉の歌唱もムードが意識されていて、哀を歌う声が切ない。 9,Fake Lips ★★★★ イントロが無茶苦茶カッコいいです。稲葉の高音シャウトがバッチリ堪能できます。ビート感を意識した言葉の動きが他のB'z楽曲よりも顕著で、歌詞の意味よりもサウンドに乗る「声」という意味でボーカルを起用している独特のナンバー。 総評、★★★ B'zのデビューアルバム。シティポップ風味でシンセ効かせまくり、ギターが添え物程度というロックアルバムとしてはとんでもない出来だが、あくまでも(当時)最先端の音を追求したと考えると目新しさはあったのかもしれない。しかし、この路線はB'zとしては定着せず、後にハードロックの方面で成功してからはポップでキャッチなナンバーに打ち込みを多用している印象がある。 Easy Come,Easy Go!以降本格的にロックをして成功する前のポップなB'zの源流。興味のある人はぜひ。 BUMP OF CHICKEN/jupiter 1,Stage of the ground ★★★★ (5:33) 地を踏みしめるようなどっしりしたベース音が鳴り響くイントロが心地よい。テンポが特段速いわけではないが、タイミングよくかき鳴らされるギターに風を感じる爽快なナンバー。 2,天体観測 ★★★★☆ (4:23) 流れる星空をイメージしたイントロのギターの疾走感が堪らない。こちらはテンポよく刻まれるドラムが演奏の輪郭を引き締めている。限界ギリギリの地声で叫ぶボーカルが若さの象徴のよう。 3,Title of mine ★★★★☆ (5:01) メロでボソボソ呟くように歌うボーカルの感情が次第にクレッシェンドしていくにつれて聴き手の涙腺が危なくなってくる。Bメロのギターの音圧の上げ方がその昂り方を上手く表している。曲展開の割にアウトロがあっさり。 4,キャッチボール ★★★☆ (3:41) 垢抜けないナンバーではあるが、キャッチボールを二面的に捉えた歌詞に健気さを感じるナンバー。 5,ハルジオン ★★★★ (4:35) A→B→A→B→サビという一番の構成で一度焦らされることで熱量を蓄積し、サビで爆発させるナンバー。歳をとっても根っこの部分は変わらないなって最近になって思います(←いきなりなんだ) 6,ベンチとコーヒー ★★★★☆ (6:12) ベンチに腰を据えて人間観察。自分と比較して卑屈になっていくスタイルに共感を覚える人は多そう。5番まであるが、短い大サビが2番終わりと4番の前にあったりなんかしてあんがい間延びはしなさそう。してるのかな? 7,メロディフラッグ★★★★ (5:48) イントロのアコギのアルペジオが優しくていい感じ。ここまで聴いたリスナーを受け止める配置。A→B→A→B→サビと進行していく一番で次第にサウンドが盛り上がっていくのが印象に残る。特にサビ前のボーカルの地声の張り上げ方がね。 8,ベル ★★★★★ (4:33) ペルソナを盾に生きる人々に向けたナンバー。 ラフ・メイカーの時のような好意を素直に受け取れない主人公の雰囲気をボーカルが上手く表現している。 9,ダイヤモンド ★★★☆ (4:33) アコースティックギターをかき鳴らしながら語るように歌い出してスタート。励ますような歌詞はデビュー当時の不安な自分に向けた暗示だったりしてね。これくらい素朴なロックは最近は少ない気がするからなんか安心する曲でもある。 10,ダンデライオン ★★★★ (2:58) 演奏者泣かせの超高速ナンバー。300BPMという速度は後に「歩く幽霊」が登場するまで最速だった。(315BPM。Xの紅は310BPMくらいと聞く) 歌詞としてはライオンがタンポポ(=ダンデライオン)に向けた素直な心情を描いていて、後の似たような世界観のはしりだと思う。(流星群とか66号線とかね) sec. 11〜21無音 (0:04) 評価なし いくつかの無音トラックで最終的なトラック数を数合わせする。多分ここを真面目に書く人は自分が最初で最後だと自認している。 22-1 IN MY HEART ★★★★★ (15:04〜18:25) ノリノリのアイドル風歌唱がなんかすごく楽しそう。テンポ感で言えば疾走感抜群で振り付けが付いていてもおかしくない感じ。JOY!JOY!って掛け声が耳にやけに残る。加速オチ。ライブ(風テイクの寸劇)なのでドラムのかき回しもついてまっせ。 22-2 IN MY NIKKE ★★★★☆ (18:26〜21:54) よりバンドとしてのグルーヴ感に合わせた演奏に超内輪ノリの歌詞が混ざってワケがわからない。お客さんとの掛け合い(寸劇だから自演だよw)もあってこちらもライブ(風)のノリが出ている。掛け合いで客側のノリが微妙にズレるのとか再現が上手いなってねw 総評、★★★★☆ BUMP OF CHICKENの3枚目のアルバム。天体観測で知った人なら文句無しの満点のアルバムであろう瑞々しいノリ感がたまらない。後の高技術系のバンドとは違い、ストレートなロックサウンド一本に絞っていて(RAYあたりで遂に発散したが)真っ直ぐな若者の意地を感じる。シークレットトラックのおふざけのノリは、長らく苦楽を共にしてきた仲間たちとのセッションにより生まれたものであり、今回紹介した以外にもたくさんあるのでぜひどうぞ。 乙 シークレットトラックのレビューもありがとうww B'z/OFF THE LOCK 1,君の中で踊りたい ★★★★ (3:45) Wikipediaによると1000時間の制作時間をかけて作られた今作の一曲目。逃げ出したいくらいに厳しい状況に耐えきれず、精神世界で暴発。誰かの心の中くらいではカッコいい自分でいたいという願望の賜物。魂を預けてもいいと言う覚悟の強さに痺れる。あ、ディスコ風のサウンドです。 2,Hurry Up! ★★★ (3:48) おそらくはどの時代でも流行るタイプではない、シンセキラキラの高速ナンバー。ドラムの音が軽快で、息が切れそうな感覚を覚えさせられる。逃げ出した彼女を取り戻せとおせっかい焼く歌詞も面白い。 3,Never Let You Go ★★★★☆ (5:40) シンセが泣きのメロディを奏でるバラード。演歌の如く情念を込めた稲葉には惨めながらも甘美な雰囲気があり、路地裏で雨に撃たれて傷心の自分に酔っているような独特の視点を得られる。 4,Safety Love ★★★★ (4:10) 後ろ盾が無いと怖いのは、わかるよ。でもあんまり匂わせると足元掬われるよ。って歌詞。キラキラしたシンセのサウンドに感じる華やかさは、バブルの雰囲気。 5,Guitar Kids Rhapsody ★★★★★ (4:43) ギターが気持ちよくかき鳴らされるロッカバラード。ギター少年になりきって生き生きと思い出を歌う稲葉。最高にカッコよくみえるぜ。シンセは程よく盛り付け程度なので、以降のアルバムにいてもそれほど違和感ない。 6,夜にふられても★★★ (3:56) 星空のドライブ。と言わんばかりにキラキラしたナンバー。ドラムがアクセルになって生まれる疾走感がたまらない。曲のキーが全体的に高めなのも、テンションの高さを物語る。ギターも楽しそうに演ってる。 7,Loving All Night ★★ (5:22) ギターは全面に出てるけど、クラップハンズとラップを主体にしたサビの雰囲気含めてこれは好きになりにくいな。歌詞も難解さは耽美を削り語感を意識したYELLOW MONKEYのような雰囲気がある。 8,Oh!Girl★★★ (4:11) ギターの音圧とシンセの音圧がイーブンなせいで必要以上にキラキラしてしまっているが、間奏やアウトロでギターとシンセがユニゾンしているところはこの頃の最新の音を追求するってコンセプトがあるからまあいいかな?ドラムの影が薄め。 9,Rosy ★★★★☆ (4:56) ジャケットの背景が想起される冷たいシンセの音でスタート。前作の如くシンセがパワーバランスの要になっているが、より風景やその温度を直感的に理解出来る作りになっている。今作をヒットさせるために苦心した稲葉の精神の摩耗が乗っている歌詞は彼なりのストレート。たしかに前作の雰囲気を引きずって今作を作るのは困難だったろう。成功している自分たちに逢いたくなる思いがここで爆発。 10,OFF THE LOCK ★★★☆ (1:21) 何とかアルバムは完成したようだ。このサウンドが多くの人の心の中で踊ることを願って、稲葉はこう叫んだのだろう。「OFF THE LOCK」と。 残響のように残るギターが儚い。 今作にかけた熱量の重みを知るためのナンバー。 総評、★★★★ B'zの2ndアルバム。前作が思った程に売れなかった事から念には念を入れてアルバムをじっくり作ったとされる今作は、OFF THE LOCKと名が付くように人々の心に入り込める雰囲気を狙っているなと感じた。感傷的なナンバー、盛り上がるナンバー、自分に素直なナンバーなど詩世界も多方面から切り込んでストーリーを作っている事からもそれが伺える。その分1や9,10で暴露した願望や精神の世界がより生々しく本音を綴っているようで、より心の内側まで緊迫的に迫る。初期3作の中では最も野心的かつ、生々しくヒットへの憧れが出ているので作り込みが凄く、完成度は高いように思われる。シンセとギターの絡みも格段に巧くなっているし。 赤い公園/公園デビュー 1,今更 ★★★★ 開放的なサビが無邪気なのだが、歌詞が不穏であり無邪気な子ども心を歌った曲とは到底言えないのがかえって怖い。Cメロの歌詞なんかは本当に無邪気の塊なのに。白いワンピースを着て聴きたい。 2,のぞき穴 ★★ イントロの琴の音はバッサリカットされたアルバムミックス。命令系の歌詞と288BPM(一部144BPM)、で繰り広げられるハードな演奏が不気味な曲。しかも一部の歌詞の表現が「羽織ものに包まった36℃の塊」を遥かに超える危険なものであり、それがこの曲を生理的に受け付けないようにしているとも言える。(後述) 3,つぶ ★★★ 歌詞は添え物で、カウベルの入りや無機質に鳴くギター、ベースの直線的雰囲気を味わう曲。ひとまずはこのバンドの素の音が聴ける。 4,交信 ★★★★★ イントロはピアノで清潔に、歌詞はファンタジックかつ無邪気に。パブリックなイメージとしてはこの曲かナンバーシックスあたりがこのバンドの持ち味だと思う。1番終わりのコーラスの透明感が凄まじい。 5,体温計 ★★☆ こちらは同じような入りでも、重々しく深刻な雰囲気でスタート。サビの地声の張り上げ方が拗らせた大人の女性のイメージそのままで生々しい。 6,もんだな ★★★★ 高圧的でスプラッタな雰囲気とは裏腹に自傷の跡を匂わせる歌詞に戦慄。「さらばの門重たいな」で自○を意識してしまったのは勘違いで済むと良いんだが。 7,急げ ★★★☆ 爆発音の模倣から始まる仰々しいイントロ。富○サファリパークを思わすリフレインに乾いた笑いが噴き出した。ボーカルの生々しいシャウトを生理的に受け付けない人はこれと次の曲はまず聴けない。 8,カウンター ★★★ 女の子のコーラスでポップにしたつもりでいるなよ。と言いたいくらい暴走したげな熱の入った演奏が核。ギターとドラムの血気盛んな轟音が鳴り響く凶悪なナンバー。 9,贅沢 ★★★★☆ ここに来て再び可憐な雰囲気に戻る。ピアノを主軸にするとドラムの音が軽快になり、仰々しさや荒々しさが抑えられていい感じ。歌詞も無邪気で良いなと。 10,くい ★★★☆ イントロの入りが超不気味で尻込みしそうになるユニゾン(演奏は最小限)。ガールズバンドでここまでの暗い雰囲気が出せるのかと驚嘆。SEがまた不気味で、生理的に恐怖を煽る。2番で突如轟音のバンドサウンドが入り、約100秒の疾走感あるアウトロで幕を閉じる。今作の総括となるこの曲で光が見出せたのだろうか。 総評、★★★☆(おすすめ度★☆) 赤い公園の初のフルアルバム。ガールズバンドのパブリックイメージであるポップな雰囲気が、位相を変えて変な位置で開花したようなアルバムで、無邪気な曲と生々しい曲の振れ幅が凄まじい。健全なイメージはアルバム全体としては皆無。(1,9は健全っぽい気もするけど) 特に2曲目の「のぞき穴」では、生々しさが頂点を極めていて、特に「よだれ垂らしてパプリカのパレード」というフレーズは最恐だと感じている。ただ単純に「パ」で韻を踏んでいるだけならただセンスがアレだったね無邪気だなwで済むが、意味を知って意図的に組み込んだとするなら…。 ジャケットの可愛らしさに惹かれて買うと惨事になりかねないが、一応youtubeでMVが視聴できる(1,2,4)のでまずそれを見て自分から欲しいと思ったら買うといい。やはり今作も人に勧めるのは難しい。 BAD COMMUNICATION/B'z 1,BAD COMMUNICATION ★★★★☆ (7:22) 打ち込みのシンセがリズムキーパー。雰囲気だけで言えば未来都市のように洗練されているが、やけに奔放な稲葉の声が程よく野暮っぽさを引き出していて、カッコいいの一言。踊れるデジロックと言わんばかりにビートがきっちりしていて、歯切れのよいフレーズの並びは気持ちいい。1990年、1995年や2008年にまた異なるVerが出ているが、この雰囲気とはまた異なるので興味ある人は聞いてみて。歌詞は難解だけどタイトルを見るにこれ素直に書いてあるんだろうなって。 2,OUT OF THE RAIN -OFF THE LOCK STYLE-★★★★ (7:38) 原曲は「君を今抱きたい」という曲で、その曲の持ち味である、アンニュイな雨を感じるサウンドが拡大され、約2分強のイントロではシンセの独壇場である。打ち込みをここまで駆使して作り上げた曲はなく、時代を感じるどこか高飛車な雰囲気や踊り回るシンセのサウンドが特有の世界観を生み出している。ムードとしては最高だが、歌詞が難解で喜怒哀楽で言うところの「哀」を表現していることしか伝わらないのが切ない。その感情を乗りこなしてクールに歌に込める稲葉がカッコいいと言われればまさにその通りだけど。 3,DA・KA・RA・SO・NO・TE・O・HA・NA・SHI・TE-OFF THE LOCK STYLE- ★★★★ (7:15) 全く売れなかったデビューシングルも、ここまで魔改造されてミリオン売り上げたEPに入れられたら本望だろうな。と言わんばかりに原型からは吹っ飛んでいる。まず、演奏時間が2倍くらいになっていて、中盤に長い間奏が挟み込まれる。具体的な表現は難しいが、あからさまにRemixしました!と言わんばかりの打ち込み音の入り乱れには、好みが分かれることだろう。比較的OKな私は何も問題なかったが、ダメな人は多分ダメって言うのだろうな。歌詞も肝心なところが上手くぼかされていて、唯一はっきりと耳に残るのは、 「だからその手を離して」というタイトルのみ。 ちなみに その明らかにRemixしました!ってところで、稲葉のシャウトが聴けたり、松本のギターが早弾きを魅せに魅せたりと、サウンドで勝負している事が伝わるため、じっくり聴き込むとおいしいよ。 総評、★★★★ 新曲1曲+Remix2曲というB'zの初のEP。これでミリオンを突破し、有名ユニットになる足掛かりが出来たので結構重要な名盤だが、内容としては1st,2ndで見せたデジロックの世界観の総括で、より掘り下げて打ち込みの魅力を感じさせたりだとか、ギターを前面に出して演らせたりだとか、とにかく「聴かせよう!」という意思を強く感じる。これで売れたので良かったが、仮にこれに味をしめてこの路線ばかり続けていたら、Easy Come Easy Go!以降で見せた更なる躍進はなかったものと思われるので、きちんとハードロックにも活路を見出してくれて良かったなとは思う。とはいえ、初期のB'zのまとめとしてこれ以上はない1枚に仕上がっていると思う。 久々に来てみたらめちゃくちゃ投下されてて驚いてるよ! 勢いで途中まで書いてたやつ仕上げちゃったよ!ってことで投下 GARNET CROW / GOODBYE LONELY 〜Bside collection〜 Disc 1 1.Go For It ★★☆ 常時ずっしり響く打ち込みドラムが印象的な曲。 歌詞も「明日を迎え撃て」だの「その命の限り 下ろせ Hummer」だのと力強い応援歌みたいな感じ。 GARNET CROWにしてはこういうタイプの歌詞は割と珍しくて新鮮ではある。 カップリング曲を集めたアルバムということで1曲目候補に困るのはわかるがトップバッターしてはヘビー。 全部聴くとこの位置になんとなく納得してしまうが……。 2.Secret Path ★★☆ エレキギターが随所で目立っている爽快なアップテンポナンバー。 サビ→Aメロ→Bメロ→サビ→間奏→サビとシンプルな構成ではあるが 最初のサビだけキーが3つ低くそのうえアレンジも控えめでどうもサビっぽく聞こえにくい。 次のサビが来て「最初のはサビだったかー」みたいな感じ。 頭がサビだと他の部分の印象が薄くなりがちだがそうならずにバランスよく仕上がっている点は上手い。 3.For South ★★★☆ クールなキーボードサウンドが適度に疾走感を出していて聴きやすい。 この曲が入ったシングルのジャケットが確か夜の阪神高速を長時間露光で撮影した写真だったが A面よりもこちらの曲のイメージに合っている。 4.八月の夜 ★★★★ イントロ、1番Aメロとタイトルの通りの雰囲気がうまく漂わされている。 もともと得意としているようなミディアムの悲しげな曲なので「いつもの」感がすごい。 5.Circle Days ☆ メロディがどうもつまらない曲。 ラストサビ歌い終わりで無音になった後「かな」と歌うのが好きじゃない。 そこ途切れさせるなよ! 6.Float World ★★★★★ 浮遊感の中に力強さも感じられる不思議な曲。 メロディが尋常じゃなく強い、やっぱりいいソングライターだよゆりっぺ……。 コーラスワークが非常に美しくこの曲の良さを最大限まで引き出している。 7.His Voyage ★★★★☆ 曲が大方いわゆる王道進行(4536)で構成されているが 中村さんの転調の多い曲作りが単調さを感じさせないように働いているため既聴感はあまりないように思う。 アルバムでいうと『THE TWILIGHT VALLEY』あたりの時期の曲なのだが この時期の古井さんがハマってたのかパシパシいう打ち込みのスネアの曲がやたら多いが、これがいい。 イントロのベースのフレーズもいい。 歌詞はたまにある人が死んでるやつだが、表現は絶妙にぼかしていていいオチになっている。 曲のつくり、アレンジ、歌詞すべてバランスよく好きな曲。 8.lose feeling ★★★★☆ もともと温度の高い曲は少ないグループだがその中でも相当ダウナーな1曲。 軽めの打ち込みだがドラムもベースもちゃんと入っているのに絶望的に暗い。 マイナーコードを押し付けてくるような暗さではなく妙な明るさというか やんわり温かい雰囲気でもってしてなおかつ突き放してくるような曲。 9.短い夏 ★★★ 攻撃的なギターソロで始まるミディアム。 Aメロもなんだか歌謡曲チックなベタベタなメロディで渋めの曲かと思ったらサビは割と明るい。 「八月の夜」といいGARNET CROWの夏曲ははかなさとか切なさを前面に押し出した曲が多い。 10.Crier Girl & Crier Boy 〜ice cold sky〜 ★★★★☆ ひんやりとした空気感がある曲。 頻繁に裏声が使われているのが印象的。 初期の中村さんの歌はうまいという感じではないがファルセットの織り交ぜ方はすごくいい。 この特徴的な声が好きな人向け。(というかそもそも結構聴く人を選びそうな声だが) 11.Flower ★★ タイトル的には美しめの曲が来るのかなと思えばマイナー系の地味曲。 非常にコメントに困る……。 2番で急にメジャーキーになるところはちょっとおもしろいかも。 12.nonsense ★★★★ 珍しくノリノリアゲアゲ! テンポそこまで速くないけど。 Bメロは手拍子パンパンしたくなる。完全にライブ向け、もうライブじゃ聴けないけど。 間奏をギターソロじゃなくて流れるようなピアノにするいい意味で軽さ重視な点もグー。 サビが全英詞だったりリズムパートが際立っていたりと何も考えずに聴くのが一番いい、このアルバム重いし。 13.愛に似てる ★★★☆ 特に目立った部分や聴きどころがある訳ではないがトータルバランスはやけに良い。 1番終わった後すぐにブリッジに飛んでラスサビに入っていく構成で3分半にまとめてあるのがいいのか。 「愛に似てる」ってことで身も蓋もないことを言えば「愛じゃない」んだろうが その距離感の描写が凄くいいので歌詞のほうに重心を置いて聴きたい曲。 14.whiteout ★★★ ロックアプローチのかっこいい曲。 アコギも重々しいエレキもしっかりあって 作曲も作詞もアレンジもGARNET CROWでは担当しない岡本さんはこういうところでしっかり存在感を発揮している。 といっても全体的にロック色の強いのは活動中期ごろなので初期(2ndアルバムの時期)に出た曲としてはかなり尖ってる。 15.hi-speed スペシャル oneday ★★★★ タイトルでまず驚かされてしまうが中身は結構軽いノリの曲。 どれもこれも悪いいい方をすればくどい曲が多いんでラスト前に置かれることでいいクールダウンに。 シングルで出た時、リズム以外は相当重たい曲のカップリングだったのでこういう立ち位置が似合う。 そんな中でもしっかり日常の風景が思い浮かぶ歌詞はさすが。 サウンドも小気味よく最後のサビのシンセのブラスとか非常にいいフレーズを鳴らしてくれる。 16.夕立の庭 ★★★★☆ イントロ・アウトロのキラキラしたピアノが素晴らしい。 アウトロではさらに英語のコーラスが重なり、より華やかになっているのが綺麗。 なぜかピッチが上げられて微妙に音が高くなっているのが気になる。(イントロで言うとAとB♭の間のキー) ただの演出なのだろうか。 Disc 2 1.in little time ★★★★★ ドラムを使っておらずコーラスやピアノでしっとりと聴かせてくれる曲。 2枚あるデビューシングルのうち、地味なほうのカップリングという非常にもったいないリリースの仕方だったが 曲の人気が高いおかげか5試�Nのベストにb燗�チてたりすb驕B この給ネが刺さるなら滑ヤ違いなくGARNET CROWのアルバムを片っ端から漁るのがいい判断だと思う。 2.Love Lone Star ★☆ うーん……。 メロディや歌詞を聴かせるようなタイプの曲に音をつけすぎてる印象がなぁ……。 それこそ「in little time」くらいしっとりしててもいいんだけど。 3.Argentina ★★★☆ 派手派手なブラスアレンジがいい! 非常に情熱的で気分を高ぶらせてくれる、ライブで聴きたい曲。 カップリングにしてはキャッチーな曲なのでシングルしか知らない人に勧めるならこのあたり。 4.Holy ground 〜just like a "dejavu" arr.〜 ★★ 2ndアルバムの『SPARKLE 〜筋書き通りのスカイブルー〜』に収録されている曲のリアレンジバージョン。 原曲は湿度を持った濃厚なアレンジだったがこちらはアコギが目立つシンプルなアレンジ。 このアレンジが原曲の良かった部分をスポイルしてしまっていて残念。 重い歌詞にさっぱり合ってないし、方向性自体間違っている気がする。 音作りは非常に丁寧なだけに惜しい。 原曲の先入観がない人が聴いたらまたちょっと違うだろうか。 5.夏の終わりの長い雨 ★★★★ アコギとパッサパサ打ち込みドラムが目立つ曲。 リズムの軽さを補うようにオーケストラヒットを随所に用いていてちょうどいい感じに穴埋め。 サウンド的なバランスはいいが転調の仕方がド派手すぎる。 最後にキーがあがる転調はよくあるものとしてもそれ以外は本当に突然転調する。 「とりあえず転調しとけ」な雰囲気を感じずにいられないが案外好き。 6.彼方まで光を ★★★★ 日食のことを歌った部分が印象的だが個人的にはなんだかなあといった感じ。 ……と思っていたがしばらくこの文章を寝かせてる間にかなり好きな部類になってしまっていた。 とんだスルメだった。 2番Bメロの歌割が複雑すぎて好き。 7.廻り道 ★★★☆ ファンの間で非常に人気が高くこのアルバムをリリースするために行われた人気投票でも1位を獲得した曲。 確かに良いんだけど何回も聞きたいかと言われればそうは思えない、なんかあっさりしすぎているし。 緩急がなく退屈。 ……うん、この曲も寝かせてる間に良さを感じるようになりました。おそろしや……。 ラスサビ繰り返しの部分の歌詞の詰め方がおしゃれ。 8.夜深けの流星達 ★★ なんか天体とか空に関する曲ばっかりだねこの辺? それだけ宇宙への思いを馳せるような曲をAZUKIさんはよく書く。 これこそ普通のミディアムナンバーといった感じであんまり好んで聴かないな。 9.blue bird ★★★ R&B調のゆったりしたナンバー。 リリース年がR&Bが流行ってた2000年なのでGARNET CROWがR&Bをやったら的な試みだったのだろうか。 青い鳥という割には非常にカラッとした空気を感じる。 たまにしかない岡本さんのコーラスが聴ける曲。 10.Jewel Fish ★★★★ 軽快なコーラスが楽しい。 本当、コーラスワークが丁寧だなあと何度も感心させられる。 好きなんだけど書くことがないというか……普通にいいです。 11.未完成な音色 ★★★☆ この曲もデビュー直後のカップリングとしてリリースされてて しかもインディーズ曲をそのままシングルとしてリリースしたときのカップリングなので ベストに入らなかったら相当熱心な人しか聴かないようなところに収録してるくせに 手抜きのての字もないくらい作りこみがしっかりしてて人気の曲。 なんでこれをカップリングで出したのか……。 GARNET CROWとしてはかなり王道の暗い曲。 この曲が刺さるなら(ry 12.一番素敵だった日 ★★★★ イントロからジャカジャカ掻き鳴らされる歯切れのいいエレキギターのフレーズで一気に曲の世界に引き込まれる。 歌詞の主人公から感じるヤケクソ感みたいなものが一番素敵「だった」日というタイトルに端的にあらわされていると思う。うまい。 13.トランス・トラップ ★★★★ ひんやり目のサウンド。 タイトルと掛けているのかは知らないがキンキンしたシンセはところどころ鳴り響いている。 別に四つ打ちのダンスナンバーじゃないけど。 14.Nora ★★★☆ 歌詞がどの目線からなのかいまいちよくわからんと思ったら最後にネタバラシする曲。 タイトルで半分くらいバレる叙述トリック的な。 こういうアコギとかでしっとり聴かせる曲やるんなら ベースとかドラム生にすればいいのにと思うが滅多に使ってくれない、ちょっと残念。 15.live ★★★★★ 曲を明と暗に分けるならこの曲は100%明、とにかく明るい。 彼女らの曲で1番と言ってもおかしくないくらいに明るい。 こういう曲をシングルA面ではなくカップリングに突っ込むところがすごいと思う。(この曲に関しては実際A面にする話もあったらしいが) メロディはとびっきりキャッチーで歌詞も非常に前向き。 暗い曲が多いといわれているGARNET CROWだけれど実はこういう曲も結構向いているのではないか。 本作収録曲で唯一演奏時間が5分台の曲だが長さを感じさせない、パワーに満ち溢れた名曲。 16.たとえば12月の夜に ★★★★ 12月の曲に始まって12月の曲で〆るDisc 2。 ちょっとセンチメンタルなクリスマスソング。 テーマはありふれたものでもなんかやっぱりちょっとひねくれてる。 総評 ★★★☆ 本作リリース時点で発売済みの33枚のシングルの中からカップリング曲を集めたアルバム。 (このあと解散までに出たシングルはたった1枚だが……) 基本的にはすでにオリジナルアルバムを何枚か聴いていてもっと聴いてみたいと思った人向けの作品。 間違ってもコナンの曲だけ知ってるような人が手に取っちゃいけない。重すぎてハマる前に聴くのをやめそう。 カップリング曲集ではあるがクオリティとしてはA面曲と並べても遜色ない曲がそろっている。 タイアップを付けて大衆に幅広く知ってもらうような曲じゃないのでカップリングにしましたくらいの感覚だろうか。キャッチーさは薄い。 2枚組でそれぞれ1時間超のディスクになっていてなおかつカロリーが高い曲ばっかりなおかげで通して聴くのはかなり疲れる。 で、これだけのボリュームでリリースしているのに結構収録されていない曲がある。 収録漏れしてる曲がなんとも微妙な曲ということもないし、 「Holy ground」のリアレンジ入れるくらいならそれらを入れろよと……。あといくつか他のベストにすでに入ってる曲もある。 そこはシングル集めてねってことなのだろうが中途半端な感じが否めない。 と、いくつか不満な点はあるが手っ取り早くカップリング曲に触れられるのでアルバムとしては重要な立ち位置の作品。 このアルバム聴いて気に入った人は残りのカップリングも聴いてほしい。 なぜこのアルバムに入れなかったんだと思うはず。(「Timing」は入れてほしかった……) >>284 乙。コナンの曲知らないから逆にこのアルバムから手に取ろっかな〜なんて(笑) そういえば明日くらいにCDが届くからレビューやってみようかな、俺も。上手く言葉に出来たら、他のCDでもやってみたいし。 100s/中村一義 1,ロード中 ★★☆ キャノンボールに続くイントロ。LIVEとかでこの曲とともに暗転したら盛り上がるんだろうな。 2,キャノンボール ★★★★ 囁く様な高音ボーカルと低音ボーカルのユニゾンを堪能できるAメロから、開放感抜群のサビになだれ込む様が気持ちいい。後期ソロの象徴的な曲。「僕は死ぬ様に生きていきたくは無い」という歌詞が衝撃的。 3,グッデイ ★★★★ お昼のワイドショーのOPにぴったりなあっけらかんとした雰囲気がいい。ボーカルの地声と裏声の切り替えは恐ろしいくらいスムーズで見習いたい。イントロが内輪ノリで出来ているためそこは好みによるだろう。 4,いつだってそうさ ★★★★☆ 語りかけるように歌うボーカルと、クラップハンズとベースを基調としたシンプルなメロディが耳馴染み良いナンバー。突き抜けた気持ち良さや、感動するような雰囲気はないけれど、これくらい肩の力を抜いて聴ける曲はほしい。 5,♪ ★★★★ インスト。波の音の奥に古き良き独特なポップスのメロディ。コーラスも気持ちよく耳に届く。 6,Yes ★★★☆ ストリングスで開幕は高貴な雰囲気であるが、以降はピアノとリズムトラックベースの健康的な雰囲気。ジュビリーのような奇妙さは無いが、ここぞというときに絡むストリングスやコーラスが、比較的内向的な作りの雰囲気に広がりを見せる。 7,<DAS>in ★☆ インスト。ハウリングのような音が耳に悪いので低評価。無念。 8,ラッタッタ ★★★ これまでの曲に比べて内向的な雰囲気が強くなる。少し加工されたボーカルにドラムの音圧を上げてより生々しく。泥臭い雰囲気が出るが、別にネズミのラッタとは特になんの関係もない。 9,セブンスター ★★★★ イントロが幻想的でいい感じ。ギターのリズムが生命線となっている曲で、徹してコードを刻む様子に大黒柱の様な安定感を感じる。Aメロで引っ込んでいたボーカルはサビで少し前に出るも、やはり控えめ。 10,スノーキング ★★★★★ ボーカルの声が露骨に柔らかくなった。バンドとして各楽器に見せ場があるワルツ風味の曲調は激しさこそないが、独特の緊張感があって好き。 11,Sui ★★★★★ インスト。ギターと水滴の音のユニゾンは極端に閉鎖的な印象があるものの、次曲の繋ぎとしては完璧なムード作りをしていると思う。こういう雰囲気重視の曲を自分も作れる様になりたい。 12,ZEN ★★★★★ ピアノの悲壮感漂う旋律が支配する雰囲気は、どこまでいっても閉鎖的。内向の極みみたいな曲で裏声を多用する、静かではあるが感情の起伏の大きいボーカルの歌い方に高い評価。ドラムの音は特にボーカルの声に追従し、前に出てくる印象。 13,<DAS>out ★★★☆ 11〜12で約7分間続いた閉鎖的な雰囲気を払拭するためだけの「インスト」車の音がやけに不穏。 14,メキシコ ★★★★ 夕焼けを見た時に感じる独特の感傷に触れられる曲。タイトルの意はさておきとして、Bメロからサビへと橋渡すドラムの音が荘厳で、目の前に伸びる道筋を示しているかのように感じる。最後のサビの「バイバイ」で地声から裏声に切り替わる瞬間がアルバムのハイライト。 15,新世界 ★★★★ 14と同じで夕焼けを見た時の感傷を感じられる曲だが、こちらの方がより強く胸に迫る。ギターが前に出てきていて、ボーカルも少年のような(おっさんの)地声で力強く歌っているので、夕陽が落ちていく空がより鮮明に。今作のED。 16,ひとつだけ ★★★★☆ ラストにしれっと現れるのは14分ある大曲。 ピアノを主体にして大人しく歌うボーカルが、優しく聴き手の耳を撫でる曲。アウトロの合唱で大団円的に〆る。 16,シークレットトラック★★ さて、この曲の実態だが、4:30以降は長い無音であり12:30ごろに再び音が入るのだが、雰囲気がうってかわり、民族音楽的な叫びと手拍子が入り乱れる謎曲になっているという一風変わったものである。ケチャのようにも聴こえるし、霊長類が興奮しているだけの様にも聴こえるし…謎w 総評、★★★★☆ 中村一義の4thアルバム。バンドサウンドが基調となっている本作はソロの作品の中では開放感が強く出ていて、前作のような何かに駆られて歌わされているような雰囲気も、1stの頃の下町的で密な雰囲気もない。純粋にバンドとして音楽を楽しんでいると言う印象。これ以降彼は100sというバンドを結成し、活動の主軸を移すため、実質ソロ作品としては最終作、総括に近いイメージがある。 >>287 中村一義/100s でした。アーティスト名とアルバムタイトルが逆になっていました。失礼しました。 椎名林檎の三文ゴシップ、日出処のどちらかレビューできる人いますか?CD持っていないので気になります。 >>290 乙です アーティスト名が先でなきゃいけないって決まりはないし(このスレ的にも一般的にも)別にいいんじゃないかなw B'z/IN THE LIFE 1,Wonderful Opportunity ★★★★☆ (4:38) 非シングル曲かつアルバム1曲目でアラクレなどとともに絶大な人気を誇るのもわかるミドルナンバー。どん詰まりで散文的なAメロBメロの歌詞を聴くと、サビの韻を踏んだ歌詞がより印象的で、何もかも放り出して今だけは踊りたくなるような高揚感がある。 2,TONIGHT(Is The Night) ★★★★☆ (4:53) 思い出はモノクロームと歌ったかつての大滝詠一を思わせるムードナンバー。あちらの爽やかさが、夏の日差しとひまわり畑を思わせるものなら、こちらは冬の高貴なバーやホテルの夜を思わせる。 3,『快楽の部屋』★★ (4:53) 意図的に音質を落としたような荒削りなギターとドラムの生々しい音が苦手。稲葉の声はあくまでも添え物である。このあたりもLoving All Nightに近いと言える。イエローモンキーが耽美さを意識した難解な歌詞であったけど、その路線をB'zに求めるのはお門違いというべきなのか。 4,憂いのGYPSY ★★★★ (6:40) イントロのフェイクは今だったら全力でがなりそうな気がする。大地を踏みしめる様な雄大な雰囲気を醸すエレキギターと、優しいアコギの対比が気持ちいい。この時期にALONEがあると考えると被っている気もしなくないが、この郷愁を煽る感じは好きなのでOK。 5,Crazy Rendezvous ★★☆ (4:25) 車の排気音から始まるのがなんとも言えない雰囲気。夜にふられてもをより生音っぽくしたような曲だが、あのキラキラとしたドライブのイメージはシンセでガッツリの方が良かったんだろうな。 6,もう一度キスしたかった ★★★★☆ (4:39) イントロのピアノとシンセに引き込まれること間違いなし。稲葉の泣きの入りそうな歌唱が演奏にバッチリ合っていて、サビ直前直後の転調と合わせて別れのイメージを盛り立てるのに一役買っている。 7,WILD LIFE ★★★★★ (4:27) 演奏が尋常じゃないレベルでカッコいい。サビでの稲葉のオラついたボーカルが最高にキマってる 8,それでも君には戻れない ★★★★★ (4:44) 演奏が尋常じゃないレベルで切ない。自分の過失で出て行った「君」の帰りを待ち、気が気でなく動転している雰囲気が強く伝わる。後にACTIONというアルバムで「わるいゆめ」という曲がこの雰囲気を継承しているが、いずれも「君」が生きているのかどうかすらわからないという状況で病んでいく男の様が物悲しく描写される。 9,あいかわらずなボクら ★★★★ (1:44) タンバリンの軽快な音と、合唱の様なボーカルが暖かい。8の後に聴くと涙が落ちる。 10,ALONE〜album ver.〜★★★★★ (6:21) イントロのコーラスから、ドラム、キーボードとなだれ込む様に入ると一気に夕焼けが見えてくるナンバー。これまでの曲と比べて若く聴こえる稲葉の声が頼りなく不安な気持ちを煽っていて、それがまた切ない。音像もひたすら雄大だし。 総評、★★★★ B'zの5thアルバム。IN THE LIFEということで、今後自分たちの生命線となるハードロックとこれまで培ってきたポップで先進的な雰囲気を上手くミックスさせた曲が多く、これまでのアルバムを聴いている人なら感動モノの出来。個人の見解では、1,9,10などより自分の生活に根付いて生まれたであろう曲がまずあり、そこに2,6,8のような切ないエッセンスを加えることで全体の深みを出している様に思える。3,5,7の様なオラついた隠し味も女々しさの中和に必須だが、3は特にアクが強かった印象。 >>286 の者です。 ようやく感想が書けるくらい聞き込めたから、明日にはここに書き込めるかも。 小田桐仁義/STARTER KIT 1,Warm again ★★★ 登録者数2000人前後(当時)のYouTuberへの提供曲。冬の寒さや暖の取り方、季節の移ろいから自分たちの境遇を歌う歌詞が飾り気なく自然体である。 2,桜の城下町 ★★★ 登録者数1000人台(当時)のYouTuberへの提供曲。(後からタイアップが付いたみたいな感じ) アコギの弾き語りで素朴な一曲。歌詞カードに2行毎にまとめられている歌詞を見るとシンプルに収まる文学的な世界に触れられる。 3,クエスト ★★★☆ 登録者数20万人前後(当時)のYouTuberへの提供曲。クエストというゲーム風のタイトルに日々の生活を充てた歌詞が面白い。サウンドも軽快なのでゲームのテーマソングでもいけそう。 4,浴衣と金魚 ★★★★ 情緒的な一曲。爽やかな声は一夏の思い出を歌うのにピッタリで、ノスタルジックな気持ちになる。 5,White Mirage ★★★★☆ 打ち込み型マーチ調の少し不気味な曲調が世界観を強調する。蜃気楼をテーマにしていて歌詞も掴みどころが少ない。 6,宇宙の海はホログラム ★★★★★ 直前まであえて煮え切らない曲調にして、ラストのサビで転調。目の前をパァッと明るくしてくる仕掛けが面白い。転調の妙を感じる曲。 7,陽気な春さん ★★☆ ピアノが軽快な一曲。韻を踏んでいるわけではないが踏んでいるかの様にメロディが躍動するので最初は騙されました。ラストへのつなぎが強引かな。 8,Fools ★★ 単純にAメロの語りのような独特な歌い方が苦手。宇宙っぽい雰囲気を奏でる演奏隊が歌詞のやるせなさを強調していて孤立感を強める。 9,サマーダンス ★★★ あ〜。こちらはBメロのぶつ切りなメロディからサビへの飛翔が唐突である。歌い方も上下が激しく、情緒が不安定な感じである。歌詞を見るとこの演り方は正しいのかな?バンドサウンドは好き 10,トーキョーゾンビ ★★★ 登録者数3万人弱(当時)のYouTuberへの提供曲。 緊張感のある歌詞はメッセージ性抜群。これは割とみんな刺さるかも。自分は刺さりすぎてキラーワードだった。(特にサビ)ユニゾンの声が恐ろしく不安定で、ある種ゾンビっぽいw 11,ラムネ ★★★★★ あ〜爽やかだ。このボーカルはこういう毛色の曲が最も似合っていると思う。もっと演って。 死生観から辿って今の生活を顧みる歌詞が◎ 12,かぜまち ★★★★★ 登録者数1万人(?)程(当時)YouTuberへの提供曲。 ノスタルジックな歌詞の言い回しは曲単位で異なり、この曲では詩っぽさと口語的な歌詞が入り混ざっていて親しみやすい。間奏は必聴。 13,キャラバン ★★★★☆ どなたですか!?と心の中で歌い方に突っ込んでから聴くと、一息ついて優しく語りかける歌詞がいい感じに励ましをくれる。 14, Filmy Eyes ★★★☆ 歌声がちょっと遠くなっている。サビの高揚感とユニゾンがちょっと合っていないのが残念だが、疾走感のあるメロディは好きなので評価は少しアップ。 15,Same As Yesterday ★★☆ オルガンサウンドと弾むような軽快な歌声がBeatlesっぽい気がする(この表現、大丈夫かな?)こういうオマージュ系の小品は音楽的なルーツを辿れるから面白いかもね?(面白いかな?) インスト(+コーラス)の方が良かったのかも。 唐突に終わってしまう。 16,バイバイ2020 ★★★★ 音質が悪かった原曲と比べると歌声にもハリが出てきていていい感じ。別れをテーマとした歌詞だが、希望が見えるのも◎ この曲もYouTuberが使用したらしく、提供曲の欄にはあったのだが、詳細は不明。再編集盤なので贅沢は言えないが、これはラストでよかった。 17,ヒエログリフ ★☆ 再編集盤らしいので贅沢は言えないが曲調が曲順に見放された印象がある。多難な歌詞に気難しい歌い方、ギターフレーズが重くのしかかる。晴れることはない。だからシャッフルして9曲目くらいで聴きたい。サマーダンスの後くらいに。それで★★☆。 18,Lucky Dance ★★★ イントロで星野源を思い浮かべてしまった貴方。今、同じこと思ってました!サビの盛り上げ方やドラムの入りにも近い物を感じる。なんか煮え切らない感じや〆にも。 19,渚めぐり ★★★★☆ アコギのこなれた雰囲気。歌い方のクセもコーラスの入りもそんな感じ。盛り上げ方もタメ方も。あぁ。気持ちいいな。 20,Sunny Sunday ★★★★★ 歌声が良いアクセントになって軽快なリズムと、晴れやかな演奏を補強している。ザクザクと刻む様なサビ、マーチ調の間奏、バンドサウンドも含めて今作の総まとめみたいな雰囲気。 総評,★★★★☆ 小田桐仁義のベストアルバム(再編集盤)。サブスクでも聴けたのだが、CDとして欲しくなったので注文してみた。結果としてサイン入りのCDが届いたので結果オーライ。 20曲、73分という長大なアルバムだが、曲ごとに雰囲気が明らかに変わって行ったりするので全体としては飽きないし、好きなタイプに出会えると思う。 YouTuberに曲を提供することで、YouTubeからもリスナーを集めることに成功していて、結果的に廃盤商品の再発や、今作の発売に至るきっかけを生み出している。 「三代目」と銘打たれた今作は二つのアルバムを一つにまとめた物らしく、(15+5)曲という印象が強い。ジャケットのカセットに「+α」と書かれている部分がトラック16〜20になる。だから20曲レビューしたが疲れるなこれ。 追記、今回レビューしたアルバムは 「おだじん直売所」というサイトから購入できるので、このレビューをみて興味が出た人は買ってみて下さい。数量限定で、本人のサイン付きで届きます。 (自分はそれで総評を★★★★→★★★★☆に変えました) 赤い公園/ランドリーで漂白を 1,ha•ji•ma•ru•KOIGOKORO ★★★ (0:04) 「甘いと思えばいけると企て」とだけ超高速でボソボソと呟かれる。本編の前に入っている、巻き戻さずに聞けるマイナストラック(死語ですねはい)のようだ。曲目に記載なし。 2,ナンバーシックス ★★★★★ (1:55) 比較的軽い音で構成されたバンドサウンドが目新しい。カウベルのコンッ!という音やシャンシャンと鈴の音が聞こえたりもする。ボーカルの裏声の使い方も自然で良き。 3,uh-huh,OK? ★★★★ (0:22) 「バンドエイドを洗ったらもう二度とつかぬのだなぁ」という独特のセリフとピアノのセッション。女性のコーラスが楽しそう。曲目に記載なし。 4,よなよな ★★★ (2:58) 開幕叩きまくられるシンバルが騒々しいが、本編は覇気とは程遠く柔らかく歌われる。静と動の温度差が大きく、サビはテンポが2倍になってユニゾンが入る。 5,Somewhere over the wink ★★★☆ (0:09) 「応急手当てをして!」とまくしたてられる、そのあとのヨーイショーでうっかり脱力してしまう。エコーがしっかり残響を生んでいる。 6,血の巡り ★★★☆ (2:25) 印象としては4に近いが、さらに温度差が大きく ドラムの音もユニゾンもより威勢を増している。 2番以降のコーラスが絶妙にガールズバンドっぽい。2倍になったテンポの演奏とともに悲鳴がやけに白々しいような。ふざけているのか何なのか。 7,Prism on the picture vol.16 ★★★★ (0:09) 「有名だ病は土から還る」タンバリンと優しい合唱のような声。曲目に記載なし。 8,ランドリー ★★★★ (3:26) 生々しいボーカルの裏声がやけに耳に響く。声が高級と言われているが妖艶なような無垢なような不思議な感覚。演奏もその空気に合わせた緩いような緊迫したような曖昧な雰囲気。 。 9,Children go home with the Crow ★★★★★ (1:02) 「誰みたいに 何みたいに なれたかな なれるかな」 遊び疲れたかのような声でデュエット。力の抜けた歌い方でこちらの睡魔を煽るムードナンバー。 後半は環境音が薄く蠢く不気味な雰囲気で、唐突に閉めるドアの音が無ければ飲み込まれそうになる。曲目に記載なし。 10,何を言う ★★★★ (3:42) イノセントな雰囲気のピアノバラード。なんだけどねぇ…ラストは必聴。 総評、★★★★☆ 赤い公園の2nd EP。偶数番にしか曲目が書かれていないことに最初は戸惑ったが、トータルとしては、奇数番の隠しトラックがアルバム全体の流れを上手く繋げる潤滑油のようになっていると感じた。もし自分がアルバムを作れるとするならばこのサイズ感かつこのような構成をお手本にしたい。前作と比べて音が優しく、歌詞も棘が無いため誰かに薦めてもいいと思える一枚。今度友達の耳にイヤホン挿そうかなwこのアルバムの曲を流したイヤホンをね。(なんてね!) 椎名林檎/三毒史 1,鶏と蛇と豚 ★★★★☆ ムード抜群のオープニング。半インスト的だが、椎名林檎の独特な無機的と有機的を狭間とする声が入ってより週末的。オーケストラで優美に仕立てるも、心臓の音のようなビートで疾走感抜群。さも幻覚のようだ。雰囲気に丸呑みされて次の曲へ。 2,獣ゆく細道 ★★★★ 宮本浩次とデュエット。後を振り返らず前へ前へと突っ走る感覚は共通しているようで、破滅的でありながらもどこか清々しい。 3,マ・シェリ ★★★★ 歌詞が入ってもなお雰囲気は変わらず掴みどころがなく妖しげな匂い。二重人格を思わせる展望の歌詞だと思う。 4,駆け落ち者 ★★★☆ 櫻井敦司とのデュエット。 瓦礫を持ち上げて力強く迫ってくるSEに圧倒される。かつての迷彩のような自暴自棄な歌詞はタイトルを見るとまぁ納得。若干櫻井さんが引っ込んでいる印象。 5,どん底まで ★★★★☆ 晴れやかなメロディの動きに反して歌詞がネガティブの方に走っているので温度差で風邪を引きそう。この疾走感は好き。ギターを軸にしたリズムが。 6,神様、仏様 ★★★★ 向井修徳とのデュエット。 ラップと歌唱の狭間をすべる向井さんの声が目立つ曲。笛のような音が聴こえるとなんか和風ですね。 7,TOKYO ★★ ハマる人にはハマるピアノ主体の独特なメロディ。この歌唱のクセは多分椎名林檎にしか飼いならせない。リズムが難解で音程の上下が激しく、息継ぎもままならない。木馬のメリーゴーランドでグラングラン揺らされているようで船酔い。 8,長く短い祭 ★★★★☆ 浮雲とのデュエット。 ジャズのように静と動の切り替えがきっちりした曲。実際に祭会場にいるかのような熱に浮かされた気分になる。浮雲さん声良いですね。クリアな音質で聴きやすい。 9,至上の人生 ★★★★☆ 彼女のソロ楽曲ってこんなに壮大なものだっけ?と首を傾げるくらい音の広がりが凄い。どっしりとしたバンドサウンドは4分で濃密。朝靄が晴れるような曲。 10,急がば回れ ★★ ヒイズミマサユ機とのデュエット。 色っぽいようなぶっきらぼうな椎名林檎の歌声に対して、取り巻く演奏はシンセサウンドやギターリフのフックが目立つ曲。今作の中では最もアレンジに比重が傾いている曲。浮雲氏の声とは異なり消え入るような落ち着いた声のヒイズミ氏のボーカルもこのサウンドでは浮いているな。 11,ジユーダム ★★★★★ 歌詞を聞かせるために演奏はあくまでも添え物として常に半歩下がる。人間の素直な欲望を詰め込んだような歌詞、それを諦念めいて歌う椎名林檎のボーカルがいい感じ。アウトロのコーラスも気持ちいいですね。 12,目抜き通り ★★★★★ トータス松本とのデュエット。 足元からライトアップされそうなキラキラした歌い出しが◎。この調にジャズのリズムが乗ると一気に夜っぽく優雅ですね。今作を締める感動的な一曲。 13,あの世の門 ★★☆ …嘘です。この曲が最後。 物々しいも優雅な聖歌隊の声とやさぐれた椎名林檎の声の対比が凄まじい。先程は華やかさを見せた弦楽器もこちらでは妙に生々しい音に。間奏以降で見せる躍動感はバレエのように滑らかで演技的。天に召されていくかのようなラストのリフレインで後味が… 総評、★★★★ 椎名林檎の最新アルバム(2021年現在) 7曲のソロと6曲のゲストボーカルとのデュエット曲で構成されている。上手く互いが調和したデュエットもあれば、片方に喰われたデュエットもある。(駆け落ち者と急がば回れ、がそんな感じ) 音楽性の多様化を目論む求心力が強いのはわかるが、1st〜3rdのような椎名林檎の世界観だけを目当てに新アルバムとして買うと多分「…」となるだろう。スペシャル盤のつもりで聴くといい。 back number/逃した魚 1,重なり ★★★ しょっぱなから私怨の渦巻く歌詞にゲンナリするが、それでも演奏の疾走感は抜群で、メロで押さえ込まれた分サビで勢いが発散していく。 2,春を歌にして ★★★☆ さっきの曲を泣きメロにしてより叙情的にねっとりと。情景描写は確かに上手いけど、人によってはこれでお腹いっぱいだろうな。 3,sympathy ★★★ ナヨナヨしたボーカルとやるせない歌詞がマッチした佳作。なんとなくここで自分は察した。多分こう言う詩世界苦手だ!最後まで聴くと少し救いが見える分他よりはまだいいのかも。ギターがザラザラした音像だけど、この曲にならいいか。 4,then ★★☆ 疾走感があるし、ドラムのリズムはしっかりキープできているんだけど、涙声に肉薄する投げやりな歌い方のボーカルがキツいかも。この曲のサウンドで「海へ行こう!」なんて歌ってくれたらなんと気持ちいいことか。全ては歌詞の世界観のせい。 5,海岸通り ★★★ わ〜お。本当に海に来たよ。演奏が開放的なおかげで今作の中ではサウンドに集中できる部類。シンプルなアレンジが功を奏しているね。歌詞は例によって…はぁ。2番終わりの間奏が清涼剤。 6,KNOCK ★★★ これも演奏が良いなって思うんだけど、ボーカルが入ると途端に後ろに下がるのはなぜでしょう。いっそのこと、人の声も楽器として活用するのはどうでしょう?と思えど、おそらくこのバンドは歌詞を聞かせるための曲を作っているのだろうと容易に予想できるからそれはないか。例によって間奏が聴きどころ。アウトロのクレッシェンドもGood job. 7,西藤公園 ★★★☆ 叙情的な歌詞は風景描写にぴったりで、この歌声はまさにそんな世界観にピッタリハマっている。曲自体の完成度やドラマ性はどれも高いはずなのに、評価が今ひとつなのは自分自身が苦手なだけなのかもしれない。それはごめんなさい。 総評、★★☆ back numberの1stEP。全国流通盤としては多分最初だと思う。コンセプトは恐らく「男女の人間模様」故に失恋曲やそれを匂わせる曲が多く、ハッピーエンドは殆どない。気分が沈みまくって、感想どころではないのを、何とかこの一枚を伝えようと思って書いてみた次第である。筋が一本通ったアルバムで、なおかつ演奏の感情の昂りも歌詞と上手くマッチしているため、そこで★ひとつ多めに評価した曲が多いが、詩世界だけで評価するならおそらく個人的には…もう少し救いを下さい。 凛として時雨/Feeling your UFO 1,想像のSecurity ★★★★☆ 初っ端でカーチェイスを思わせる疾走感に、緩急が程よく絡まって心理戦の模様。平時からすでに地声と裏声の狭間を行き不安定な男ボーカルと、女ボーカルの安定した高音の対比がよくわかる。ちなみに最高音はどちらも同じくらいです。 2,感覚UFO ★★★★ 挨拶代わりのような前曲とは異なり、プログレを匂わせる密な曲構成に固唾を飲む。全く意味のわからない歌詞は飛び道具のようなもので、声という楽器のリズムを決定する。 3,秋の気配のアルペジオ ★★★☆ メロウなはずの雰囲気が手数の多いドラムに侵食されかけている気がする疾走系ナンバー。晩秋のようなヒリヒリした冷気はメロの無機的な雰囲気に由来するのか。女ボーカルの単体の声がかなり聴けるため、1,2よりも安定した印象。 4,ラストダンスレボリューション ★★★ 今作の中ではドラムやギターのフレーズを堪能しやすいミドルナンバー。疾走感は一旦緩やかになっていて、ダンスビート的なノリ。男女ボーカルの掛け合いを聴いていると、この雰囲気の曲の方が疾走感全振りよりもその味が出ているかも。中盤の間奏からラスサビにかけてのセッションとホイッスルボイスが今作のハイライト。 5,Sergio Echigo ★★★★☆ 今作の中では最も曲構成がシンプルだが、静と動が両極に振れすぎた男ボーカルのせいでかなり怖い印象になっている。サビのシャウトの生々しさは全曲聴いてなおトップで、演奏は聴きやすいのに曲としてはいつ裏切られるかわからない恐怖で常に怖い。間奏がその極みで1:38〜3:51にまたがり曲調を変えながら進行する様子が凄まじく不気味。ラストの女ボーカルも喚声点限界レベルで張り上げているし。 総評、★★★★☆ 凛として時雨 2nd EP。高BPMの疾走感ある演奏と男女両方の高音ボーカルが肝となっている一作である。時雨というバンドを聴いて想像できる要素はあらかたこの一枚に入っていて、特に4なんかは現在のスタイルにも通じるミドルテンポ→ハイテンポの移行や密な曲構成が楽しめる。 余談だが、全作を通して聴くと思うのが 男女ツインボーカルとしての強みは今作が極めている気がする。 フリッパーズ・ギター/three cheers for our side 1,ハロー/いとこの来る日曜日 ★★★★ イントロの気怠げな雰囲気からAメロに入るときのテンポアップ感が堪らない。アコギの軽快なサウンドにワクワクした気持ちが反映されている。 2,ボーイズ、トリコに火を放つ ★★★☆ よく聴いてみると子どもと大人の中間、モラトリアムを感じさせる声がする。歌詞に反して常夏のビーチの雰囲気がするのは何故だろう。 3,すてきなジョイライド ★★★☆ 潮風の匂いを感じるギター演奏が気持ちいい。それは歌詞カードに書かれている内容とはまるっきり異なるがまあいいか。 4,コーヒーミルク・クレイジー ★★★★☆ 喫茶店の午後を思わせるほのぼのとロマンチックな曲。一貫して中性的なボーカルの甘い声が聴こえてくる。歌詞カードは…見なくてもいいか。 5,僕のレッドシューズ物語 ★★★★ 休日の朝を思わす爽やかなバンドサウンドが思春期感全開で甘酸っぱい。演奏の世界観を補完するために歌詞カードを読むと、ノスタルジックな小説風の歌詞が。 6,奇妙なロリポップ ★★★★☆ イントロのスパニッシュな雰囲気が堪らない一曲、キメの多いサウンドや分かりやすい構成が功を奏してかなり聴きやすい。 7,ピクニックには早すぎる ★★★★★ 懐かしさの漂うメロディの進行や転調の仕方。ドラムの軽快な音が気持ちいい。春風を感じる緩やかなテンポの言葉運びもGood。 8,サンバ・パレードの華麗な噂が ★★★★★ 一気に古臭いベンチャーズ系のギターは人によってはたまらないだろう。語感を意識したフレーズ運びが性急な演奏に乗って疾走感は抜群。終わったと思わせてスローテンポにリプライズ。 9,恋しているだとか好きだとか ★★★★ 太陽の光が嫌味なく降り注ぐ様を感じられる爽快なナンバー。サビ入りのロングトーンが堪らなく気持ちいい。Aメロの歌詞だと絶対に滑舌が良くないと歌えないな。あ、ラストサビのガヤは要りませんw 10,さようならパステルズ・バッヂ ★★★★ 9〜10と続くメドレー。この曲もまたカーステレオで聴きたいな。晴れた空の下でね!(何年先の話だよw)久しぶりに歌詞カードをみると少年の決意みたいなことが書かれてて、このボーカルの雰囲気と合っているなと。 11,やがて鐘が鳴る ★★★☆ 演奏速っやw 250オーバーのBPMに対してマーチの様にバタバタと鳴り響くドラムの音が印象的。マーチの様な独特の開放感があるけれどさすがにこれにスネアロールを入れ込むわけにはいかないなw平易な言葉で綴られた歌詞が青臭くていい感じ。今作のボーカルに合っているよ。途中で減速して加速する展開は長い演奏時間だからこそ出来るギミックかな?2曲分聴いている感覚に陥る。 12,レッド・フラッグ ★★☆ 11〜12のメドレー。つながる様にしてこの曲へ。ハーモニカって凄いですね。知りもしない地中海の土地の郷愁を感じて。 総評、★★★★ 中古屋で買ったCD。タイトル(〜海へ行くつもりじゃなかった)だけ見た衝動買いにしてはいいものが聴けたと思う。このCDをイヤホンで聴きながら海に行ったら凄く楽しかったです。 歌詞とメロディの調和を是非とするなら「はあ?」で終わるけれど、曲を聴きながら歌詞カードをめくると演奏の世界観が程よく補完されて、曲だけ聴いている時とはまた違った感覚になります。 まずは流し聞き、次に歌詞カードを開いて聞きましょう。 B‘z/WIKID BEAT 1,I WANNA DANCE(Wickid Beat Version) ★★★ 演奏がかなりMIXに侵食されている箇所もあるがかっこよさは健在。歌い方もいいけど、原作の精神世界ベースの雰囲気が削り取られたのは痛いかも。あの緊張感が足りない。 2,KOMA-CHI-ANGEL(Red Hot Style) ★★★★ 開幕いきなりMIXの音で後頭部殴るのやめーや(怒)wスパニッシュで情熱的な雰囲気が日本語を排することでより鮮明に出て良い。演奏も集中して聴けるし、プッシュプッシュ!の掛け合いも楽しいし。 3,BAD COMMUNICATON E.style ★★★★☆ 前曲との繋ぎやイントロのSEがカッコいいので高評価。初期のB’zがやりたかったであろう打ち込みとバンドサウンドの融合はこの曲が集大成。歌詞に重きを置いて歌っているBrotherhoodやACTION、C‘monなどのアルバムならこれはご法度だが、歌詞の乗りもノリに変えてビート感を高める感じはいいと思う。ただこれで極めると心に残る歌詞は生まれてこなかったのだろうか。以降のハードロック展開のありがたみもわかる一曲。 4,LADY-GO-ROUND”W-40Style”★★★ タイトルコールが気持ち悪すぎて床を転げながら聴くイントロは原曲が素敵なだけあっていい感じ。女性のコーラスも多く挿入されていてASMRっぽい。原曲にはないパートは軒並みギターがクールに鳴り響くので、ここに来てまたギター前に出てきたなって印象。などと曲自体の出来はかなりGoodだが いかんせんタイトルコールが「大戦犯」である。★ひとつ落としてった。 アウトロはギターは泣いているっぽくて好きです。いかんせんタイトルk(略) 総評、★★★★☆ B’zの2nd EP。前作よりも原曲を壊さずアレンジ出来ている曲が多く、90年のアルバムにして独特なSF感が感じられる。古臭いのだが、明らかに「当時の最先端行ってます」みたいな堂々とした雰囲気。 歌詞が完全に封殺される分演奏をよりしっかり聴けるので、演奏面でのアレンジがカッコよく、原曲の歌詞があってもなくてもみたいな曲が高評価な印象。 そう考えると初期3作のシングルは歌詞がしっかりしてたんだなって再確認出来た。これは意外かも。 いつの間にかspotifyの無料視聴が時間無制限になってた THE BOOK/YOASOBI 1.Epilogue ★ 導入なのにエピローグのインスト。久々にピアノ触った、みたいなユルい感じの演奏。 狙って無機質さを出してるのかな、とこの時点では思っていたが…。 2.アンコール ★★ 「明日世界が終わるんだって」という詞で始まり、どこかまったりした終末感を堪能してる曲。 これもピアノの演奏にメリハリがなく、それが乾いた印象を与えてくる。 単音弾いてるピアノに強弱がないというか、全弾同じ音量で叩いてるような。 それをチャンネル単位で音量上げ下げして調整してる感じで、テクノみたいなアレンジ手法。 歌い方も無機質。メロディは綺麗だが、後の曲を聴き進めるにつれて被ってくる。 3.ハルジオン ★★★ 実質的に「夜に駆ける」の焼き直しと思われるキャッチーな曲。構成からキメの配置まで似てる。 ピアノの使い方やオクターブを上下するベースも似ているが、この曲のほうがギターの躍動感でプラス。 ピアノはピアノだと思って聴くと違和感あるので、あくまでピアノ音源の打ち込みと割り切ったほうが良さげ。 16分で刻んでるハイハットシンバルに抑揚がないのが、作りっぱなし感があって苦手。 貪欲に新しい歌メロをつぎ込み、ピアノやギターのソロパートなしで突っ走るスタイルの曲。 4.あの夢をなぞって ★★★ ボカロの有名曲「メルト」に対するオマージュと思われる曲。 ハイハットは8ビートでも音量均一か…。前拍か後拍どっちか強調したら? ベースの音粒はもうちょっと何とかならなかったのか。音つながりすぎ。 歌メロが豊富なのは頼もしいが、リズムパートのアレンジに穴がありすぎる。 それで受け入れられるのがボカロ界隈ということか。でも他のPはしっかりしてるような。 5.たぶん ★★★★ ギターメインのアレンジがいい感じの、ハーフタイムシャッフルの曲。 歌メロの手数は減るが、元々歌い手が体温低い感じなので、まったりした曲はよく合う。 何度も別れを繰り返すさまを淡々と歌うこの曲には、抑揚のないハイハットも合ってる。 鍵盤がピアノ系からオルガン系メインになるだけで随分耳馴染みが良くなる印象。 やたらブレイクで全体止まれをして処理するアレンジが多い今作だが、 この曲は隙間を活かしたリズムの掛け合いがあって有機的。 6.群青 ★★★★ ハイハットに抑揚がついてるだけで嬉しくなるアップテンポ曲。最近の作品なんだろうか。 ベースも欲張り過ぎずにツボを押さえた感じで、歌メロを引き立てる役に徹している。 いわゆる厨二感みたいなものが薄れているので、らしくないといえばそうかもしれない。 転調はノルマなのか結構無理にぶち込んでくるが、「あーーー」の切羽詰まった感じはジワる。 コーラスを大胆に入れたアレンジも迫力がある。 7.ハルカ ★★ 途中の無理矢理な転調にヤケクソ感のあるまったり曲。ピアノのノッペリ感もヤケっぽい。 さすがにこの曲はピアノも歌心のあるアレンジがよかったのでは。サビのベースも輪郭なさすぎ。 他曲に比べサビに長い音符を使った、ちょっとテイストの違う美メロを試した曲か。 音の詰め込みに強い印象のikuraだが、高音がパワー不足で押し切れない感じでもある。 他曲と比べて歌詞がストレートで耳に入りやすい分、やはり歌唱でどう表現するかを求めてしまう。 ボカロっぽくする意図もあるのだろうが、ビブラート封印はつらいところ。 8.夜に駆ける ★★ 発表が最も古く、最も同人くさいアレンジの曲。ピアノの無神経感が凄まじい。 Aメロ頭のベースは変なラインで動き回っており、歌メロ聴いてない感じで嚙み合いが悪い。 結果的にその後のAメロ繰り返し部分のキメで曲が盛り下がってしまう。 メロディ楽器的にベースを使いすぎ。足し算のアレンジは上モノで工面したほうが。 ピアノは例によって事務的で感情死んでるうえにソロの終わり方もカッコ悪い。 歌メロは孤軍奮闘の出来栄えだが、歌詞が次々に設定盛りすぎで内容が伝わりにくい。 出会ったのか別れたのか分からないレベル。うえだゆうじの「希望の宇宙の…」を思い出す。 各パートがそれぞれ勝手に自己主張して、派手で薄っぺらい厨二感だけが悪目立ちしてる印象。 未完成感というか、個性のぶつかり合いを演出したライブ性がウリということか。 9.Prologue ★ プロローグと題されたエピローグ。ピアノは生で誰かに弾かせた方がいい。本当に。 総評 ★★ 全作詞曲を手掛けるAyaseとシンガーikuraによるユニット、YOASOBIの1stEP。 リズミカルに音符を配置した流れるようなメロディが特徴的で、1曲に惜しみなくアイデアを つぎ込むが、量の多さゆえに若干仕事が被って聞こえる部分も。長い音符をたっぷり歌う曲も不足気味。 大胆な転調も武器だが、ぬるっと転調するのではなく派手にバッサリいくタイプで、 前後をまたいでメロディを鳴らすタイプでは無い。もっともそのおかげで聴きやすくはなっている。 生演奏はサポートによるギターのみで、他はすべて打ち込みということらしい。 これがボカロPらしさというか、個人的には苦手な特徴に繋がっている。 生のギターはAyaseなのかと予想していたが、それも違うとなると色々合点がいってしまう。 カバーの弾いてみた動画が分かりやすいが、演奏する側はどうしたって表現として細かい強弱をつける。 Ayaseにはその感覚が欠けすぎている。棒。プロの演奏がどう聞こえてるのか確認したいレベル。 ずっと真夜中でいいのに。やヨルシカとよく括られるが、アレンジではまだ勝ち目がない。 米津もサポート入れてから化けた印象があるし、専門家と分業したほうがやはり質は上がると思う。 作詞は自身のメッセージではなく、全曲それぞれ原案の小説に基づいているらしい。程度の差はあるが、 基本的にサビでもずっと設定を語ってる感じで、直情的な感情表現に乏しく共感しにくい。 シンガーも無機質で加工強めなので、そもそもBGM的にする狙いが既定路線とは思うが、 情報量のわりに音楽に乗せて伝える効果が薄く、言葉が耳をすり抜ける印象。 総じてオシャレなようでオシャレじゃない、まともなようでまともじゃない作品。 今回はアレだけどスタジオミュージシャン入れれば全然戦えるようになると思う。 今のままで流行ることに疑問はないが、彼らに憧れてプロ目指しても行き詰まりそうな印象はある。 演奏に違和感を感じにくい人向けの一枚。あいみょんのような実直なタイプが好きな人には不向き。 いいねちょっと辛口なレビューw 昔の相対性理論とかセカオワもそんな評価だったような >>318 ちょうど次のレビューCDは 相対性理論「ハイファイ新書」 セカオワ「EYE」のどちらかにしようと思っていたので決まったら評価してみますね。 >>313 乙です 久々に辛口レビュー読めて嬉しい 夜遊びはいつかここで誰かにこき下ろしてほしかったので余計にw 周りの友人たちに薦められたので聴いてレビュー サザンオールスターズ/世に万葉の花が咲くなり 1,BOON BOON BOON〜OUR LOVE[MEDLEY] ★★★ 初手からメドレーってw前半部分はキーボードの奔放な動きとホーンセクションの派手なノリが堪能できるが、歌詞が芸術的過ぎてちょっとわかんない。AOR調の後半は大人しめのピアノサウンドが鳴り響く優しいアレンジ。 2,GUITAR MAN'S RAG(君に奏でるギター) ★★☆ 桑田さんの声と優雅な暑苦しさは合っているが、この手のねっとりとした雰囲気は自分は苦手。単調ではなく、シロフォンのような可愛らしい音や情熱的なギターソロが聴ける2:19以降が好き。 3,せつない胸に風が吹いていた ★★★★★ イントロに涼しい風を感じた。打ち込みのビートがバッチリ聴こえているが、キーボードなどであえてバンドサウンドから軸が外れているのでこれはむしろプラス。歌詞も過ぎ去りし青春を回想する感じで良いと思う。 4,シュラバ★ラ★バンバ ★★★(6/10点) 打ち込みのダンスビートが楽しい曲。桑田さんも楽しそうに歌う。仮に自分が歌詞を聞いて曲を評価する人だったら…どうなってたんだろう。こんな意味の無さそうな歌詞は。 5,慕情 ★★★☆ 曲順で損をした霧のように淡く優しいピアノアレンジが気持ちいい。昔のフォークソングを当時なりにアレンジしたらこんな曲になるのかな? 6,ニッポンのヒール ★★ 桑田さんの歌い方が投げやりになった社会風刺ソング。言葉尻で毎回音程を少し上げるのが耳に残る。演奏がやけにテクニカルなのでそこが面白いとの意見もありそう。 7,ポカンポカンと雨が降る (レイニーナイト インブルー)★★★★☆ 原さんボーカルの曲。安めのバーの女店主の様なあっけらかんとした歌い方が面白い。もっと言うとベスト・テンなんかで7位くらいでスタジオで歌ってそうなイメージがあるんだけど、当時を知らない自分が言っても説得力ないかw 間奏のギターが情緒不安定でまたこれが面白い。 8,HAIR ★☆ アコギ+αみたいなシンプルな曲。次第に盛り上がっていくが、これは桜井さんみたいな人が歌った方が合いそうなんだよな。サビが顕著。一曲を通してピンとこないが、間奏のストリングス+口笛は悪くないかも。 9,君だけに夢をもう一度 ★★★★★ サザンオールスターズについてあんまり知らないからただしくないかもだけど、これはシングル曲なの?ってくらいポップで歌詞がわかりやすい。今作では3に次いで演奏が心地よく耳に入る。奥でミョンミョン鳴っているシンセも気にならない。 10,DING DONG(僕だけのアイドル) ★★★ 歌詞に合わせて桑田さんのボーカルがねちっこくなっていてキモチワルイw演奏がノリノリで、ホーンやパーカッションが派手に乗るアレンジなのでうまく聴けるが、そうじゃなければ厳しいなこれはw 11,涙のキッス ★★ 真夏の果実が苦手(★☆)で希望の轍(★★★★☆)が好きな自分からすると、この手の癖のついた歌い方は苦手。牧歌的なアレンジと歌詞が水と油の様に分離しているメロと、なぜかちょっと調和したように感じるキャッチーなサビとの対比を面白がるべきか… 12,ブリブリボーダーライン ★☆ 歌詞の寒さと変に力の抜けた演奏が化学反応を起こしているのか耳が麻痺しそう。桑田さんの歌い方のリズムが妙にクセになるからそこ切り取ってイージーリスニングって事でいいかな? 13,亀が泳ぐ街 ★★★★ 今作のドロドロした雰囲気の核を突く陰鬱さよ。下町の生々しいところだけを上手く汲み上げたようななんとも言えない世界観がホーンセクションと桑田さんの歌い方で確立されているのが面白い。間奏はその極地。3:11〜4:55のホーンセクションはムードを吸いすぎて潰れそうなくらいに重々しい。最高のムードナンバーにして最悪に盛り上がりに欠ける曲。 14,ホリディ〜スリラー「魔の休日」より★★★ 私小説的なタイトルに反して投げっぱなしの歌詞のコントラストが鮮明に映る曲。13の重さから解放されて変になっちゃったようなポップな雰囲気を「躁」の一言で片付けていいのかな? 15,IF I EVER HEAR YOU KNOCKING ON MY DOOR ★☆ アカペラの楽しみ方を知らないと全く響いてこないのが辛い。あえて多重録音で合唱のように聴こえる桑田さんの声に身を委ねるなら… 16,Christmas time forever ★★★★ 鐘のイントロからムードをキメて入ってくる 優しくキラキラしたクリスマスソング。桑田さんの声も語りかけるように優しく、演奏も普遍的なミドルテンポで心地良い。安心して聴けるだけでいい曲認定出来そうなくらいこのアルバムはヘンテコだったのだ… 総評、★★★☆ 渋かったり、派手だったり、躁鬱だったり耳馴染みよかったりする古き(昭和初期〜中期)日本の郷愁を感じる一枚。ただ、いかんせん音楽の幅が広すぎて拾いきれなかった。自分が生まれる10年前のアルバムを紹介されたが、ひとまず「面白かった」とは言おうと思う。含みは色々あるけどねw 乙です 2008年生まれがこんなスレに来るとはw 同じ年ぐらいの頃の自分を見てるようでむずむずするな Wikipediaの情報見間違えた、2002年生まれか 乙 君だけに夢をもう一度は元々はシングルで出す予定だったと聞く >>324 数年後に読み返して当人もムズムズするだろうよw 相対性理論/ハイファイ新書 1,テレ東 ★★★☆ 特にタイアップはついていないが、ゆったりしたラウンジ系の演奏に乗せてテレ東を全力で押してくる歌詞が面白い。 2,地獄先生 ★★ 垢抜けているのか抜けていないのかよく分からないが、甘酸っぱさと緩さとの境界線を泳ぐメロディラインが耳に残る。歌詞は歌詞で学校モノだけど、よく聞くと…これはボーカルの声のせいかなゲンナリ度が3割増し。 3,ふしぎデカルト ★★★★ ぼんやりとした輪郭の薄い演奏に語感重視な歌詞が乗るとこのボーカルはより生き生きとする。LOVEずっきゅんの時もそうだったよね。サビの追っかけコーラスも好き。 4,四角革命 ★★★☆ イントロからのだるそうな雰囲気がドラムの合図で疾走感に変わるのがアイデアとしては好き。タイムトラベルを意識した物々しい歌詞とサビの言葉尻リフレイン(例えば四「角」カクカク「革」命)からの2文字しりとりのユルさのギャップに笑っちゃう。 5,品川ナンバー ★★★★☆ これもタイアップはついていないが、猛烈に品川ナンバーの車を推してくる。ラップのように韻を踏んでくる歌詞と、リズムキープのクラップハンズが楽しい一曲。 6,学級崩壊 ★★★ 好きな人はハマり、嫌いな人はとことん嫌がるだろうボーカルの性質を引き出した一曲。演奏のパターンも単調で、声を聴かせる事に終始しているので、耐えられなければ捨て曲が確定する。ウィスパーボイスって地声とか裏声ってあるのかな? 7,さわやか会社員 ★★☆ 「さわやかサンシャイン」だとか 「さわやか三組」だとか言ったらキリがないくらいありふれていそうでいないタイトルが小ツボにハマった曲。韻を踏んだりリズムよく進行したりはするけれど何故かコレはあまり好きじゃない。 8,ルネサンス ★★★ ラウンジっぽいゆったりとした雰囲気に合わせて中世っぽい歌詞と算数を混ぜて歌うアイデア先行の曲。そういう勢いは好きだけど、あからさま過ぎる歌詞はあまり好きじゃないかも。あと、隙あらば韻を踏んでくるよ。 9,バーモント・キッス ★★★ 雰囲気重視で夕景のぼんやりした様子が見えてくる。パーカッションや鈴の音色が後から入ってきて、無味無臭なシンセを飾りつけするのは悪くない。今作の中でも静かな演奏なので相対的にボーカルが大きめに聞こえてくる。 総評、★★★☆ ボーカルの声がウィスパー系で囁いたり、あまり力を入れずにあえて無感情で歌うことで良い個性を発揮するタイプなので、アイデア先行で歌詞が作られているであろう1,4,5,8などは高めに評価をつけました。一方でちょっと余計に力入っているように感じる2,7は評価低めかもしれません。演奏は繰り返しで聴かせる事で印象に残るタイプで、特に短い周期でAメロを繰り返す曲はメロディがより鮮明に残るかなと。 よくも悪くもフロントが特徴的なのでちょっと有名になると「出る杭は打たれる」的な事になりやすいのですが、このバンドは以降もマイペースにやれているのでまぁ良いのかな。 声の性質が好みならハマり、そうでなければダメかもしれない一曲。あとはアイデア先行で勢いに走った歌詞や演奏が苦手ならおすすめできない。 B'z/GREEN 1,STAY GREEN〜未熟な旅は止まらない〜 ★★★☆ だんだんクレッシェンドしてこちらにやってくるイントロの発想が面白い。歌詞も平易で伝わりやすく、初期のイメージは完全に無い。ハードでキャッチーなサウンドとアツいお兄さんのような独特の爽やかさを醸す稲葉のボーカルは今に通ずるB'zブランド。ちなみにかの有名なエアーバンドこゴールデンボンバーはこの曲をオマージュした曲を過去に作ったことがあるらしい。知らんけど 2,熱き鼓動の果て ★★★★ 燃えたぎる情熱を静と動の異なる二つのアプローチで表現した曲。過去にはCalling、後年だとARIGATOが静と動を一曲で表現しているが、この傾向の曲は仰々しくなりがちなのに対して、この曲は汗が弾けるくらい爽快に演っているのでくどくないのがいい。 3,Warp ★★★★ 独特の広がりを見せるイントロからは一転して、洋楽のようなハードなサウンドを展開するので、メロと間奏のギャップがデカい。歌詞はわりと難解な部類で、今作の中では聞き込める部類。 4,SIGNAL ★★☆ 静かな曲でもムサいのが今作の特徴。打ち込みの異質なサウンドに女々しいラブソングのような歌詞が入っていて唯一無二の世界観。 5,SURFIN'3000GTR ★★★☆ 今作の中でもかなり暑苦しい一曲。聴いているだけで汗が滴り落ちてくる。こんな軟派な歌詞はこのハードなサウンドで誤魔化さないと気持ち悪くて聞けやしないなぁ。常にギターがうねうねと前に出て来ていてギター好きにはたまらない一作。 6,Blue Sunshine ★★★★★ 夏の午後を思わせる日差しの強さは前曲と同じなんだけど、こちらには少し涼しい風が吹いているイメージ。コード進行がシンプルなのでアコギで弾いてもいいかもね。今作のベストトラック。 7,ultra soul[Alternative Guitar Solo ver.] ★★★★☆ 数年間シングルバージョンをアルバム未収録状態にした罪深いアルバムバージョン。LIVEでの演奏に比べて水がスッと流れていくような爽やかさがあり、特に間奏のギターはオリジナルよりも激しいながらもどこか涼しい顔をしていそう。ラストもultra soul連呼からの「夢じゃない、あれもこれも」で燃えながら締めるLIVEverとは異なる流れていくような締め方。こちらも水面の揺れを感じる。 8,美しき世界 ★★★☆ この曲に悪いけどこの勢いのまま「Rock man」が聞きたかったのは自分だけじゃないはず。まるで「GOLD」を別のニュアンスで切り取った様な穏やかなサウンドだが、こちらのほうがよりアルバムのカラーにあっているのかもしれない。後半の幕開けを静かに告げる。 Rock manだったら★4.5、GOLDだったら★4つだったな。 9,Everlasting ★★★★ 凄く良い曲のように聞こえるけど、メッセージソングのような言葉の熱量で勝負する曲は次作のアルバムの方が合っている気がする。消えない虹のようにアッサリとしたバラードではなく、演奏の熱量は凄まじい。間奏のギターソロはバラードにしては荒ぶっているかな。 10,FOREVER MINE ★★★★☆ ギターの押しが強い曲で、前に出ようと後に下がろうとその存在感は消えない。歌詞もラブソングとは毛色が違う独特の雰囲気。この煮えきらない雰囲気は悪くない。間奏では稲葉がボソッと二言ほど呟く。 11,The Spiral ★★★★★ 熱帯夜のようなぼんやりした雰囲気はCallingに近く、二番煎じでより安直な歌詞だったとしても、静と動をメロとサビで何度も行き来する重厚な構成を自然に聴かせることは中々できる事ではないと思う。後年で言えばsanctuaryがこの路線。 「自分はどっから来たの?裏庭に咲いた花のNameまだ、覚えてる?」のフレーズに思わず息が詰まる。 12,GO☆FIGHT☆WIN ★★★★ 根性見せろや!的なノリが非常にアツく盛り上がる一曲。サビのギターサウンドは今作イチでシンプルな作りで、ガンガン前に押し出そうとしてくる。後年でいうとFreedom TrainやMan Of the Matchなどがこの手の応援ソングであると思う。勿論ここまでシンプルに背中を押す曲では無いが。 総評、★★★★☆ 暑苦しさの中に潜む爽快な雰囲気がヤミツキになるB'zの12thアルバム。途中で明らかにB'zサウンドとの乖離を感じる打ち込みアレンジの曲や女々しい曲が出て来たりもするが、彼らなりのポップさの表現だとすれば可愛らしいものである。 限りなく男らしいアルバムであるので、願わくば男旅のでムサくるしくかかっててほしい。真夏の太陽が燦々と照りつける車内とかで。 椎名林檎 1,宗教 ★★★★ (5:07) いきなり大奥かと聞き紛う音の洪水で幕開け。全体的にひ弱で根のないように聴こえる歌声に、オーケストラ調の大サビや、ブレイクビーツ的なサビがのしかかる。サビと大サビが2回ずつあるのが特徴的で、段階的に盛り上がる。 2,ドッペルゲンガー ★★★ (3:46) 前曲の世界観を疾走感で補完したようなイメージ。オーケストラが創る荘厳な雰囲気は消え、より身近なものとして前衛的な雰囲気を享受することになる。次曲の迷彩と同じようにアウトロが長く、鬱屈とした雰囲気を後味悪く引きずる。 3,迷彩 ★★★★☆ (3:44) 投げやりな歌詞と奔放な歌い方には、暴れ馬のようなジャズがよく似合う。彼女の作品としては屈指の高速ナンバーで(200BPMくらい?)それがまた異質な雰囲気である。アウトロはドッペルゲンガー同様長く(全体の1/3)暴走していく弦楽器を始めとした演奏陣の圧が凄い。 4,おだいじに ★★☆ (3:01) ピアノバラードかつ、無垢な歌い方で比較的優しい雰囲気。歌詞も口語的で親しみやすい。サビ終わりのノイズのようなギターだけはいただけないが、ただのピアノバラードで終わらせないぞという意思が伝わるのでまぁよしとする。 5,やっつけ仕事 ★★★★ (5:10) 約2年半越しに12cmCDで聴けるようになった初出は「絶頂集」という8cmCDの中での一曲。原曲のマニアックなロックのイメージは消え、童謡のように親しみやすいポップな雰囲気になった。 余談ですが、林檎ファンのみなさんは、掃除機の音を聴くとこの曲を口ずさみたくなりませんか? 6,茎 ★★★★☆ (3:52) 原曲はSTEM(大名遊ビ編)というシングルで、今作によりオーケストラと彼女の情感こもった歌声で提示されていた世界観が判ることになる。親となった自覚を歌う新境地の様な歌詞である。転調し大サビに移る時の高揚感は凄まじいが、前半が非常に低い音程で歌われるので、喉がしぬ。 7,とりこし苦労 ★★★★★ (2:36) 林檎氏の巻き舌歌唱、サンプリング、バックでは謎の男によるコーラスワークが聞けるなど、当時の林檎氏のサウンドの欲張りセットみたいな曲。2番のメロで1フレーズだけ入り込むさまざまな楽器の音が楽しい。 8,おこのみで ★★ (5:45) 7〜9は実質メドレー。7の余韻が残っている。 煮え切らないセッションに、遊郭のような歌詞がマッチしていて、どん詰まりの雰囲気があるが、ここまで評価が芳しくないのは私の主観だから。…失礼致します。ラストに9のイントロの匂い。 9,意識 ★★★★☆ (2:45) かなりマニアックなイントロとは打って変わったシンプルな演奏かつ平素な歌詞が良い。バンドサウンドも比較的「陽」な部類で茹だる部屋に吹く涼しい風のような心地よさがある。原曲は茎同様シングルに収録されているが、3番が遅くなって雨に塗れるなどあちらの終わり方がかなり往生際が悪かったので、こちらのほうが好印象である。 10,ポルターガイスト ★★★★ (3:41) 踏切の音に他意はないと信じたいメトロノームとシンセサイザーの不気味な高音で非常に不安なイントロ〜Aメロ〜サビに対して弦楽器が入ると、途端に安定感が増して安心出来るという間奏〜2番の対比が面白い。よく聴くと歌詞も平素ですね…あ、そうでもないわ。 11,葬列 ★★★★★ (5:12) 砂漠(アラビアっぽい)の雰囲気で熱熱しく始まる非常に気持ち悪い曲。林檎氏の歌い方もどこか空虚でありながら、怨みのような深い情念がありそうで、闇を感じる。アウトロ直前の大サビの教会的な雰囲気や、アウトロ中に元々大きかった演奏のミックスが持ち上げられるなどして得られる焦燥感は未だに馴染めない。 前作を知っている人ならお馴染みの終わり方。 総評、★★★★★ (44:44) 1st,2ndにこもってた生々しい「女」の雰囲気の角が取れて聴きやすくなった3rdアルバム。前作のドイツっぽい雰囲気や前前作の変に若々しい雰囲気はまるっと消え、その代わりに遊郭のような独特の和風感が出ている。どこか明治〜昭和初期っぽい匂いだ。個人的にはトータルで一番きっちり纏まっているこのアルバムが最も好きだが、人によってはこれだけダメって人もいるかもしれない。そういう人は「三文ゴシップ」「日出処」など聴きやすい作品からどうぞ。 ※アルバムタイトルが変換できなかったので、お詫びにシングル「りんごのうた」に収録されていた3曲をレビューして締めます。 1,りんごのうた ★★★ (3:31) いつもより優しい歌声と、自身の名前のルーツを探る歌詞がどことなく番外編的。こんな私的なナンバーを採用したみんなのうたって… 2,La Salle De Bain ★★★★★ (4:07) 2ndアルバムに収録された「浴室」のアレンジ違い。あちらが打ち込み主体の楽曲だったのに対し、こちらはオーケストラで凄まじく。フランス語のタイトルからわかる様にフランス語の曲でサビのフレーズもフランス語なのだが、大半の歌詞が「英語じゃね?」と突っ込まれました。歌詞カードを見たら… 3,リンゴカタログ〜黒子時代再編集〜 ★★★★★ (4:48) これ一枚で彼女のキャリアがわかります。数十曲のフレーズやらサウンドやらを繋げて一曲にする手腕は恐るべし。まさに神の領域。 総評、★★★★☆ このシングルはソロ活動の区切りとなる一枚で、ある意味1st〜3rdの総括である。それにしては新曲が私的すぎるだとか、過去曲の再編集で稼ぐのはいかがなものかと意見が来そうだが、私的には、林檎氏についてより深く掘り下げられる名盤だと思いました。でも、あの葬列は明るすぎたかな w 乙 変換で出てこないタイトルは検索してコピペするといいよ 加爾基 精液 栗ノ花 WE DO/いきものがかり 1.WE DO ★★ 水野によるアッパーな曲。久々に本人とおぼしきギターも聞ける。名越っぽくないギターが水野だとすると、冒頭サビと アウトロで一部聞こえる素朴な音色が水野だろう。いつもエレキ・アコギともメンバー以外のサポートギターが入るので中々見かけない。 正直水野レコーディングでほとんど弾いてないかも。自分が彼らを知ったときはすでに今の体制だったので、いつからなのか調べたら1stからだった。 売れて結構経って水野がギターマガジンに初登場した時も、収録曲のどの部分が自分の演奏なのかは明らかにしなかった記憶がある。 詞には非常に前向きなメッセージが込められているが曲は保守的。今作の中ではAメロ・Bメロと丁寧に書き分けられている曲か。コード進行もいつになくロック。 サビへの橋渡し的なBメロの延長が上手く機能している。それでも平凡な曲で、いつものようにアレンジに助けられてる感は強い。 2.SING! ★★ 水野によるミドルテンポ。なんか昔聞いた時よりは作曲が上手くなってる気がする。歌メロのリズムの間延び感が薄くなった。 それでもBメロ後半の引き延ばし感は悪癖か。そこからサビへの繋ぎ方をアレンジャーと奏者に丸投げな訳だしなあ。 亀田のベースがめちゃめちゃいい仕事ぶり。昔の作品に比べて、サポートが遠慮なく曲を侵食してきてる印象。そしてそれで正解。 浅く広くポジティブな言葉を散りばめて深く掘り下げない歌詞は、もはやいきものがかり節といっていい個性。何が「大丈夫だから」やねん。 臆病な自尊心というか、周りに悪く思われないために言葉を選びすぎて無難で響かない詞になってる感じ。 吉岡の低音が細いのも気がかり。専任なんだからもっと上達してもいいんでは。高音はともかく低音は歳とっても出るし。 3.スピカ〜あなたがいるということ〜 ★★ 山下によるミドルテンポ。いかにもギター弾き語りで作ったっぽい歌メロのリズムで、16分の裏拍にあたる音符をやたら伸ばす。 変なスペースが空きがちだが、アレンジが全体的にメロに合わせ過ぎない感じで距離を取っているのが功を奏している。 前曲に負けじと森田のベースが大活躍。出だしがBメロっぽいフレーズのサビと、サビっぽい出だしのBメロの組み合わせが面白い意欲作。 4.STAR LIGHT JOURNEY ★★★ 水野による懐かしの湘南ポップスっぽい曲。というかアレンジの思い切りの良さで色付けされてるだけで、元の曲は他と大差ない。 水野はもう何年も同じような曲ばかり書いているし、未だに自分で編曲しないので完成型のイメージも毎回してないように思える。 言ってしまえばアレンジャーがサザンに寄せた曲。アレンジする側が何か考えないと収録曲全部同じ感じになっちゃうし苦労が絶えない。 山木の重量感あるスネアと綺麗なシンバルの鳴りが印象的。吉岡低音頑張れ。 5.アイデンティティ ★★ 全く水野っぽくないタイトルが面白い水野曲。あるの?ほどほどの自虐と問題提起、当たり障りのないポジティブメッセージで埋められた詞が特徴的。 作曲もそうなんだが、作詞が輪をかけて使い捨て感があるというか、後世に残らないし残す気もない感出てる。商品と割り切っているというか。 夢とか明日とかすげえ言うけど作曲に関しては幅全然広がらないし、とっくに興味ない感じがする。商人に特化してることは確かにアイデンティティかも。 サビのわたしはぁーって間延びがイラつくが、サビっぽい派手なメロをDメロまで溜めた構成と、どこかに続いていくような終わり方は良い。 サビのベースは思い切って音数減らしてすっきりさせている。アレンジはいいから★いっぱい付けたくなるが、原曲がなあ…。 6.あなたは ★ 吉岡の詞曲による、短編を無理に3分間引き延ばしたような曲。実質Aメロのみを繰り返す。ギターの音は聞こえない。ソロ準備曲か。 7.太陽 ★★★ いきものがかり作詞作曲とクレジットされている珍しい曲。3拍子の牧歌的なアレンジで、メンバー総出っぽいコーラスもいい感じ。 彼らの曲は元々リズム的な歌メロの音符の置き方が3拍子に向いてるし、締まるとこが締まって長すぎた部分が丁度いい長さになってコンパクトにまとまった。 メロは安直だけどそれが可愛らしい感じでフィットしてる。誰かが作った4拍子の曲に対して別の誰かが3拍子アレンジを提案して共作になったんだろうか。 日記をあえてダイアリーと言う詞も歌謡曲感があって彼ららしい。久々にサポートなしでそのまま路上で披露する姿もイメージできる曲。 8.きみへの愛を言葉にするんだ ★★ 水野の詞曲によるアッパーな曲。リズムに勢いをつけるためにシンコペーションを多用したサビメロは地味で後半盛り下がり感あるが、アレンジは有能。 派手なホーンセクションで入った後の静かなAメロ、隙間を埋めながら盛り上げるギター、Bメロのスケール感あるベースと盛り沢山。 みんなでユニゾンするリフなんかも多分アレンジャーと奏者のアイデアだろう。こういう曲では出来ればギターくらいは水野の演奏であって欲しいがどうだろう。 吉岡の「それわあー きっとおー」みたいに母音を一音勝手に増やす感じの歌い方がリズミカルさの足かせになってる印象。昔より歯切れが悪くなった感はある。 9.しゃりらりあ ★★★★ 水野の詞曲による歌謡ファンク。といっても曲自体はいつもと変わり映えしないので、水野がそうアレンジしたいと言ったのかは謎。 イメージ的には水野はギター弾き語りで作った曲を編曲者に丸投げしてるんじゃなかろうか。作曲の幅が狭いのにアレンジの幅だけ妙に広すぎる。 原曲が作り込んでいるというよりはサッパリしていて、同音連打を嫌ったいつもの蛇足的な寄り道メロディがない分アレンジに変化を持たせ易かったのでは。 じょいふるや気まぐれロマンティックのようなパターンで、原曲がシンプルなおかげでアレンジする側の裁量が存分に発揮された良曲という印象。 ワウギターにクラビネット、ファンキーなドラムとベースが絡み合いながら、ダサかっこいいキメで一致団結するさまが痛快。沖山のベース久々に聴いた。 後奏の無理矢理な展開も高揚感がある。吉岡の歌い方がややネットリしてるのが難点か。もっと吐き出すように発声したほうが曲に切れ味出たかも。 10.try again ★ 曲順で割を食った感のある山下曲。この曲だけが特別レベルが低いわけじゃなく、アレンジ前はだいたいどれもこんな感じといった作曲なのだが、 あまりにも保守的で意外性のない曲に対して王道アレンジが施された結果、うんざりするほど聴いたいきものがかりの捨て曲そのものになった印象。 必要悪というか、メリハリとしてこういう犠牲は必要なのかもしれない。逆にこれでいい人ならいきものがかりの曲は全部いいのかも。 11.さよなら青春 ★★★★ 非常にシンプルな構成の、水野によるバラード。今作で最も意欲的な曲か。古き良きフォークソングの例にならってか、同じメロをひたすら繰り返す。 不変のメロディが曲の芯を貫く一方、それを彩るアレンジは次々に表情を変え、変わらない気持ちを抱える自分と変わりゆく環境の変化の対比を思わせる。 なんちゃって懐メロで適当にお茶を濁してきた印象の強い彼らだが、この曲は世代の架け橋的な音楽的意義を感じうる出来だと思う。 歌メロを絞る決断をはっきり見せた作曲は成長といえるのでは。安達のベースが曲を情感豊かに歌い上げている印象。アウトロのなごり雪感も面白い。 12.口笛にかわるまで ★★★★ 吉岡の詞曲によるバラード。個人的には水野より吉岡の曲づくりのほうが共感できる。ざっくり作曲した後、水野より時間をかけて推敲してる感じがする。 サビが中だるみしないようにきっちりメロを作りこんでいて、他曲に比べてシンプルなアレンジで成立しうる歌謡曲になっている。 詞もこういうラブソングが個人的には彼らに一番しっくり来る。決意や変化を声高に歌うのは白々しい。 M7同様、サポートなしでもパフォーマンスできそうな貴重な曲。1stの延長上にあるはずだったいきものがかりって感じがする。 13.季節 ★★★ 山下の手による曲。まさかの3連バラード。ちょっと前曲とイメージ被り気味で、サビメロ後半の間延びも気になるが丁寧な出来。 季節と題しているが実際には春がメインで、桜も登場するが別の曲のイメージもあってこの題に落ちついた感じ。 「気づいたら何故か伝う涙は 喜びにも悲しみにも優しさにも似てるような気がしたんだ」この思わせぶりな全部盛り感こそがいきものがかり。 Aメロから亀田のベースの主張が強くていい感じ。最後にキー上げ転調を持ってきた高揚感あるアレンジで大団円。 総評 ★★ ボーカル吉岡とエレキギターの水野、アコギの山下からなるいきものがかりの2019年作品。前作から5年空いたらしい。 メロディは鈍重で地味。長々していてキャッチーさがなく、展開もベタで先が読みやすい。オチの予測がつく長話といった印象。 全体的に歌メロの間延びが多く、Bメロからサビを引き出すのが下手。ちょっと外れた音を選んでみる勇気もないし、そもそも選択肢として持ってないのかも。 こればっかり聴いてる間は相対的に良曲が生まれるんだが、他の人の作品挟んで戻ってくると「ちょっとギター触ったら誰でも書ける曲」と思ってしまう。 トレンドに全く飛びつかないのでご年配の方も安心して聴けるが、大抵の聴き手はそれぞれ他の音楽からも影響を受けて成長するので、 こういう作曲がずっと好きな人は限られてくると思う。流行に無関心な一方で洋楽の古典からの影響も感じず、アンチビートルズと言っていい作曲ぶり。 島田、亀田、本間などの一流編曲者に支えられて成立している感は否めない。参加ミュージシャンも各曲で名前を出した以外にも小倉、西川、江口など超豪華。 アレンジャー、スタジオミュージシャン酷使の代表格。要介護状態。また一方で、スタジオマンがいくら名演を披露しても、いきものがかり聴く層の需要は そういうところじゃなさそうなので無駄遣い感がある。そもそも自分で編曲しようと思わない限り、作曲の穴も直りようがないんじゃないかと思う。 全部自分で作るボカロP出身者が躍進しているが、ちょうどその勢力に出来る作曲が苦手なので、彼らにチャンスを与えた戦犯的な立ち位置に思える。 詞は前向きで健全。けなし合うより認め合おうみたいな内容が多いが、自分達への批判を封じる意図にも思える。違うかもしれない。知らない。 総じてネタ切れの向こう側といった趣の作品。いい曲もあるが、一聴目の印象から良かった曲は少ない。よく聴けば良い所もあるよってレベル。 何とか褒めるために聴き込んだ面は正直ある。才能溢れる若手から見ればいわゆる老害かもしれない。違うかもしれない。わからない。 自作曲のアレンジに悩んでいる人にとっては手本の山となる有意義な作品。自分たちにしか作れない音楽を!みたいなミュージシャンが好きな人には不向き。 >>343 乙。活動再開したとは聞いていたけど、曲の評判は知らなかったからこういう意見は貴重(そもそも1stのベスト以降知らないんですけどね) 椎名林檎/無罪モラトリアム 1,正しい街 ★★★ (3:52) シリアスな歌詞と後悔に咽ぶように荒れたボーカル、ギターサウンドがマッチしている。なんかあいみょんが歌っててもおかしくなさそう。 2,歌舞伎町の女王 ★★★☆ (2:53) 全部フィクションで綴られたご当地ソング。やさぐれた少女の様な声とその雰囲気を絶妙に補完する下町情緒に溢れたアコギサウンド、質素なドラムがいい。この曲で歌舞伎町に風評被害が出てませんように。 3,丸の内サディスティク ★★☆ (3:55) イントロのカウントに盛大にムカついてから、妙にノスタルジックを感じるピアノとドラムのおしゃれなアンサンブルを堪能。語感と遊びでつけたような歌詞は前曲よりはストーリー性が無いものの、やはり街のイメージにケチがつかないか心配。歌舞伎町かこちらかどちらが好きかでよく意見が分かれる印象。 4,幸福論(悦楽編) ★☆(原曲は★★★★) (2:59) アルバムのカラーに合わせるために敢えてグレた音にしたことが見え見えの曲。天使の羽が見えたMVの優しい雰囲気は根こそぎ抜かれて、拡声器と荒れたギター、シャウトで全部のベクトルが無垢な少女とは別の方に飛んで行っちゃった。サビの早口は好きじゃないですね。 5,茜さす 帰路照らされど…★★★☆ (4:07) 静かなメロから一気に盛り上がるサビで夕暮れの景色を引っ張ってくるのは流石。煌々と眩しく赤い夕陽に向かって声を張り上げる林檎氏の背中が浮かぶよう。 6,シドと白昼夢 ★★★★ (4:03) このアルバムを中古で買った当時アルバム曲は、 これと茜さすと同じ夜しか聞けなかった。(ゆえに幸福論のAlbum verは殊更に憎かった)タイトルを回収するフワフワしたAメロの雰囲気は唯一無二とも言える気持ちよさで、ガラスの割れる音がメンヘラっぽいのもいい感じ。サビのバンドサウンドは一転して白昼夢の外に放り出された生々しさ。 7,積木遊び ★★☆ (3:23) 傍若さが不純な演奏の不気味さが耳に響く。間奏のトランペットとかまさにその極み。 8,ここでキスして。★★★☆ (4:19) 冒頭のアカペラの堂々とした歌唱は、弱冠な少女とは思えないくらい堂々としていてカッコいい。王道の切なさを提示するバンドサウンドも、荒々しさは少なく、林檎氏の声を際立たせる耽美な雰囲気と間がある。このアルバムでは最近聞き直して印象が良くなった曲。 9,同じ夜 ★★★★ (3:37) 演奏が弦楽器主体でメロウだから聴きやすい。演奏が全体的に荒れ気味やさぐれ気味の今作では、数少ない子守唄の様に優しい歌唱も聴ける。当時はこっちの方が好きだったけど今はシドの方がいいかも。 10,警告 ★★☆ (4:05) この枠は「リモートコントローラー」でよかったんじゃないかな?同じ夜から打って変わって痛みを感じるくらいに棘のある林檎氏の声と、歪んでいるかの様にすら聴こえる演奏が辛い。ラスサビ前に吐息が聴こえるくらい演奏が静かになるが、そこから動であるサビに持ち込む展開は良い。 11,モルヒネ ★★★☆ (3:41) びっくりするくらい印象に無かったけど、Aメロの優しいアコギとポコポコいうパーカッションが穏やかで家庭的にすら感じるのはこのアルバムにそれほど家出の時のような独特の心の痛みがあったということで。 総評、★★★☆ 椎名林檎の1stアルバム。とんでもなく売れたらしいが、林檎氏の歌唱がやさぐれた少女のように切れ味を持ち、なおかつ歌詞が近寄り難い印象で、演奏がそれに寄ってかなりハードだったこともあり、個人的には受け付け難かった。部分部分で林檎氏のボーカルとしての技量や演奏の面白さ、歌唱と演奏を合わせた時のハマり具合を感じたことで再評価していってこの採点になった。少しずつ聞き手がサウンドに歩み寄ろうとすると思いの外好きになれる場所があるかも。 個人的な 初期の作品の評価としては3rd>2nd>1stであり、作品を出すごとに面白いアルバムになっていくと実感している。 椎名林檎/勝訴ストリップ 1,虚言症 ★★★★ (5:25) 声が前作に比べて聴きやすくなった気がするのは気のせいではないと思う。如何にも嘘っぽくて見え透いた歌詞が優しく聴こえてきたらいよいよ末期かな。 2,浴室 ★★★☆ (4:15) 打ち込みとバックコーラス、プログラミングでマニアックな一曲。ストーリーテラーのように他人事の様に歌う林檎氏は、どんな顔をしているのだか。 3,弁解ドビュッシー ★★★☆ (3:16) 歌詞がなんか小憎たらしくなっただけで、幸福論(悦楽編)で感じた様な不快感が薄れている気がする。アングラ感がぷんぷんする拡声器越しの声がこの世界観に良く似合うわ。 4,ギブス ★★ (5:38) 前作でいう同じ夜とここでキスして。の中間に位置するような気がする。演奏の静と動の境目が読み易く、また歌い方も上手く波に乗っているが、何故かこの曲は好きじゃない。歌詞を変えてみる?インストにしてみる? 5,闇に降る雨 ★★★★★ (5:03) 弦楽器と打ち込みを使って聴かせるイントロは良いと思う。アンニュイな気分にさせるダウナーな林檎氏の声もハマってら。1st〜3rdの「曲」単位で言えばこれが一番好きまであるかも。 6,アイデンティティ ★★★ (3:05) この手のやさぐれた曲は定期的に出ているイメージがある。昔なら尾崎豊の「15の夜」現代ではAdoの「うっせえわ」ちょっと前なら…あ、これだとレビューじゃないや。ヤメだ。ヤメ。 7,罪と罰 ★ (5:32) イントロの巻き舌と演歌調の歌声から叩きつける雨の様なドラムに閉口。歌詞も歌詞で非常に生々しく、悪い意味で「女」らしさを感じてしまう始末。ただの選り好みで評価をするのが良いのか悪いのか別にして主観を吐くとこの感じ。 8,ストイシズム ★★ (1:46) プログラミング、打ち込みの見せ場。ボーカルがコーラスとして楽器になっているのは悪くないが物凄く耳に響く声が一瞬ノイズの様に響いて減点。 9,月に負け犬 ★★★ (4:14) 何というか久しぶりに落ち着いて聴ける曲。ギターが生々しく蠢く曲で、歌詞も決して明るくないので、「こういうのがお好き?」と聞かれたら返答に困っちゃう。 10,サカナ ★★ (3:43) イントロはキーボードが好き。コーラスが嫌い。ベースが唸るメロはムードがいいんだけど、サカナって歌詞が良く似合う生臭さを感じるなおい。林檎氏の囁き声は地声とかなりギャップがありますな。 11,病床パブリック ★★★☆ (3:16) 一曲単位だと評価の芳しくない曲も、トータルとして見ると評価が高いのは、一転して生々しさを湛えて妙に真に迫る歌い方にあるな。そう思わせる曲。例によってアウトロが苦々しく尾を引く。 12,本能 ★★☆ (4:13) ついさっき言ったことをここで実感したよ。仮に自分がガラスならこのサウンドでビリビリ来ちゃうよ。歌詞は深い事を言ってそうで案外そうでもないのかも。 13,依存症 ★★★★★ この曲がなければこのアルバムは締まらない。 そう言えるくらいに闇を払えるナンバー。メロの鬱屈とした宵の青い雰囲気からサビの日の出の様な眩しさを魅せられるのが嬉しい。暗い気持ちが清算されて清々しい後味がある。約3分間に渡るアウトロの演奏は、朝日をバックに歩き出せそうな感じでエンドロールを流し込んだりしても良いと思う。6:23からの展開は必聴。 総評、★★★★ (55:55) 椎名林檎の2ndアルバム。散々な言いようの曲もあったが、それら含めてこのアルバムの形を担っており、決して捨て曲があるとは言えない。一貫して「女」らしさを感じる歌詞は葛藤やら欲望やら卑下などで汚れているようにも見えるが、逆にそこまでさらけだして詩を書いていると発想を転換すると、いっそ物凄く素直なアルバムだ。故に1stよりも馴染みやすい。3rdの飾り立てた雰囲気とは毛色が全く異なるので、3rdから入った人は留意するように。 斉藤和義 / 55 STONES 1. BIHIND THE MASK ★★★☆ いきなりYMOのカバーで始まる。 打ち込みのドラムにハードなエレキ、ボコーダー。 エレキギターはともかく、打ち込みのドラムといいそもそもYMOといい 斉藤のパブリックイメージからは離れている。 そういう狙いなのかどうかしらないけど。 意外に再現度は高いので★半分おまけ。 2. Boy ★★★★★ 打って変わってバンドサウンド。 爽やかな疾走感のある曲で、 「ドレミファソラシド」をそのまま使ったメロディといい いい意味で勢い任せな感覚を感じる。 後半の緩急の付け方には勢いだけじゃなく経験値も。 あとボーカルも、こういうののほうが歌いやすそう。 3. Strange man ★★★☆ また打ち込みに戻る。 低音のシンセがカーティスメイフィールドみたいなダークさ。 ギターソロ前にブレイクを入れるあたりなど、斉藤の打ち込みも余裕が出てきた。 なんかボーカルの音がこもっている気がする。 今作は宅録とスタジオ録音が混ざっているらしいが、この曲はたぶん自宅だろう。 4. 純風 ★★★ 歪みすぎないギターの音色が明るい60年代ソウル的な曲。 リズムの頭がどこだか分からなくなるやつをかましてくる。こういうの好き。 とはいえあまり語ることもない曲。 5. Lucky Cat Blues ★★★ タイトルからしてブルースかと思ったら、 機械的なビートに執拗なベースがテクノポップっぽい。 そしてまたボコーダー登場。何言ってるのかさっぱり分からない。 テクノ+ブルースでありながら、意外と展開は凝っている。 点数が低いのはやりすぎ感があるからです。 6. 魔法のオルゴール ★★★★★ このアルバムとしては珍しいバラード。そしてイチオシ。 ドラムマシン(おそらく808)のビートなのだが、いい具合に隙間を作ってあり、 それに合わせてアコギも強弱をつけてある。 歌うベースラインや奥で鳴ってるシンセも良い味付け。 じわじわと盛り上がっていくアレンジの妙はさすがベテラン。 7. シグナル ★★★★ ストリングスのフレーズが耳に残るシティポップ調の曲。 そういえばこういうのもできたんだった。 Boy同様生バンド編成のアレンジで、 特にギター(真壁?)がムードある演奏をしている。 豊富なキーボード類も聞き所。 8. レインダンス ★★☆ Just The Two Of Us進行(丸の内サディスティック進行)だと思う。 この人としては珍しい。 たぶん宅録で、アコギ、エレキ、ソロエレキとギターが揃い踏み。 さすがの上手さだが、それ以外あまり引っかかるところがない… 9. 木枯らし一号 ★★★★ エコーの効いたエレキと 抑制的なドラムマシン(808系)がいいムードを出しているバラード。 間奏だけクラップが入るあたりなど、打ち込みのテクの上達を感じる。 だけど一番の聞きどころはボーカルだろう。 10. 一緒なふたり ★★★★ 珍しくアコギが目立つサウンド。 シャッフルのリズムに乗ってけだるげに歌う斉藤からは余裕が感じられる。 短くスパッと終わるのも好印象。 11. 2020 DIARY ★★★★ ボブディランとニールヤングを足して2で割ったような印象の スローなロック。 1970年代初頭のスワンプロックを参照していると思われる。 そういうの好きだけど、いかんせんこのアルバムでは浮いてる気がする。 しかも8分もある。 否応なく「アルバムの核」みたいなポジションにならざるを得ないが、 他の曲の打ち込み的な雰囲気と違うので、 アルバム全体として見たときにこの曲を入れるのが正解かどうか… 12. ぐるぐる ★★★☆ 生の手拍子と陽気なアコギで始まるシャッフルナンバー。 「ドゥルドゥルドゥー」みたいなコーラスが妙に耳に残る。 アルバムのラストとしていい仕事をしているいぶし銀な曲。 総評. ★★★★ 「Boy」を筆頭に楽曲は粒ぞろい。 何度か触れたが打ち込みの使い方が向上し、 緩急のついたアレンジが可能になった。 問題は「2020 DIARY」がなんか浮いているように思うことと、 「Strange man」「Lucky Cat Blues」「レインダンス」あたりの打ち込み+エレキな曲は もうちょっと減らしてくれても良かったかなというあたり。 光るところもあるんだけれど、大傑作にはなっていないアルバムと思った。 >>353 乙 聴いてみたけどいいアルバムだった 2020 DIARYは停滞感があるっていうか、もっと前に進む力が欲しいなって感じがしたな >>354 きっかけになったなら良かった 2020〜はやりたいことは分かる気がするんだけどね 相対性理論/シンクロニシティーン 1,シンデレラ ★★★★ ボーカルの発声がウィスパーでも安定してきた印象。特に低音部分。ヒーリングミュージックとメロウなポップスを混ぜたような落ち着く演奏の裏では水面の白鳥のようにドラムがバタバタも動き回る。語感を意識した歌詞は健在。 2,ミス・パラレルワールド ★★★★ どことなくチープにも聞こえるシンプルな演奏が耳に残る。平易な歌詞は覚えやすく、特にサビはキャッチーの極み。 3,人工衛星 ★★★☆ 疾走感のある演奏が癖になるが、どこか涼しい顔でやってそうなこの煮え切らない感じがもどかしい。 4,チャイナアドバイス★★★ 語感意識の歌詞としては今作でも群を抜いて上手い気がする。Bメロが無い気もするが、イントロのコーラスがAメロって考えるとあるんだよね。 5,(恋は)百年戦争 ★★★★★ メロウかつ柔らかいウィスパーボイスの魅力がうまく引き出せているミドルテンポ。どこか中華街っぽいギターフレーズも雰囲気作りに一役買ってる。 6,ペペロンチーノ・キャンディ★★★★☆ 群を抜いて躍動感のあるギターフレーズが目立つ間奏と、コミュ症のような独特な発声をするAメロの対比が面白い。Bメロはパッと聴きふざけているようにも感じるけど、ウィスパーボイスとの区別化としてこんな声も出せるんだぞっ♪って事ならそれはそれでいいか。 7,マイハートハードピンチ ★★★★ サビの「あいうえおっ」から始まる歌詞が耳に残るが、逆にそこ以外がシンプルに印象に残らないため、サビでキャッチーに掴むというこのバンドの特性がよく出た曲。 8,三千万年 ★★☆ こういうハイテンポ系ハネリズムかつウィスパーボイスは割と新しめの試みだろうか。でも、これは向井秀徳氏のような声で聴きたいかも。 9,気になるあの子 ★★☆ 二曲おんなじ感想で申し訳ないが、これこそアヒト・イナザワのドラムで聴きたいかなって思う。何となくナンバーガールが演りそうな曲で、歌詞なんかも向井秀徳氏が歌えば程よく変態性が出て面白いと思う。これじゃただの片想いの妄想だよ… 10,小学館 ★★★★★ うまく言葉には出来ないけど、宙に浮いて足の着かない感じのする演奏にこの声がハマる。歌詞も大概で、こんな時にそんな事気にするの!?とツッコミ高鳴る事請け合い。この路線が後の天声ジングルの世界観に繋がっているのかも。 11,ムーンライト銀河 ★★★★★ 椎名林檎でいうところの依存症のザラザラした部分の角を取って取って毒気を抜いたような曲。 メロウなギターフレーズを聴きながら空を見上げると綺麗な星空が浮かんでいそう。大きな山は無いが、平坦な分ヒーリングミュージックとして、入眠導入にもピッタリ。3:38から始まるアウトロの進行はトランスっぽい。 総評、★★★★☆ ウィスパーボイスが安定し、全曲一定以上のクオリティで聴ける相対性理論の3rdアルバム。前作の地獄先生や1stのLOVEずっきゅんを超えるインパクトの曲は無く、小粒揃いだがその分聴き疲れも無く、楽しみ切れる印象。ぜひ1st〜3rdまで聴いて、インパクト以外の面からもこのバンドを見てほしい。 B'z/THE CIRCLE 1,THE CIRCLE ★★★★ (1:57) 民族楽器に宗教歌的なアレンジが後にも先にも無い挑戦的なナンバー。音楽性で言うところのマンネリ打破という意味ではACTIONよりもアクション起こしている気がする。ソロっぽいとの意見もあるのだが… 2,X ★★★★ (3:55) 「一寸先はX」と慣用句的に謳われるB'z流の応援歌。1の流れを組んだハードで怪しい雰囲気に流されて青い血が滾る。景色が紅に染まる夕景の時間に聴くも良し、朝から奮い立たせる時も良し。週末よりはむしろ月曜日とかのほうがオススメ。 3,パルス ★★★★ (2:45) このアルバムの統一された張り詰めた空気感を象徴する超アッパーな曲。歌詞も生き死にを分ける状況下にあるし。AメロのBPMが明らかに全楽曲最速だと思う。サビは半分の170だとして。 4,愛のバクダン ★★★★ (4:24) ライブなどではハッピーな雰囲気を全面に押し出して歌われるのだが、冷静に考えると曲調含めて到底本来ならそんなナンバーではないんだよね。歌詞も願望吐露系のともすれば暗いものだし、調も「ARIGATO」の転調前や「雨だれぶるーす」と同じだし。疾走感で全部やり切った感じ。 5,Fly The Flag ★★★★ (3:45) B'zが後にハードロックユニットと呼ばれるようになるまではそうは思わなかったが、現代的なB'zのお手本のような曲。ちょっと頼りない雰囲気と、静かに燃える闘志を上手く表現できている。イメージとしてはNEW LOVEの3曲目くらいにありそう。 6,アクアブルー ★★★★ (3:20) MR.ARMOURのようなハッタリ的シリアス。アクアブルーの意味は現代の子じゃわからないかも。なんていうか、ポケベルやテレフォンカードが時代を映す歌詞になったように。歌詞はあくまでも肩の力を抜いて。 7,睡蓮 ★★★★★ (4:11) Aメロがなぜかいちばん心に刺さり、Bメロやサビで曲の世界観を補完して完成していると個人的には思う。曲調こそ違うが米津玄師の「メランコリーキッチン」もこの系譜。じわじわ染み入る今作のバラード枠。 8,Sanctuary ★★★★★ (3:43) お手本のような清々しいハードロック。今作の中では平易な歌詞だが、わかりやすくなったらなったで諦念した厨二病みたいで空虚だなぁ。それでも構成がガッチリ組まれていて、静と動が分かりやすいから安心して聴ける。プログレの対極。 9,Fever ★★ (4:17) じつはイントロの心臓の音のようなドラムの音から実はそこまで好きでは無い。ザ・マイスターのような雰囲気をやるには、やけに伝わりづらい歌詞や、閉塞的で疾走感に欠けるハードロックのニガイ部分が見え見えでキツい。 10,白い火花 ★★★★ (3:58) 8にあった空虚な雰囲気は払拭され、より生々しくなった。生音にこだわって演奏するすべき詩の世界観を立派に体現している。多分9よりこっちのがウケると思う。特に最近のリスナーには。 11,イカロス ★★★ (3:32) タイトルの付け方や緩急の付け方が明らかに異質で、多分LIVEなどでも今やりづらいタイプの曲。Aメロ→サビでテンポが2倍になるが、割と無理やり感が強い。シャウトとギターソロの入りは良いが、詩もかなり直接的で応援歌としても他のと比べると明らかに浮いた個性がある。 12,BLACK AND WHITE ★★★ (4:24) 単純にグロテスク。演奏のハードさと閉塞感がこれまでの比ではなく、8の空虚で厨二病的な諦念がまだ温く感じるくらいには歌詞もエグい。アルバムの中で極端に独特な曲や求心力の強い曲は、LIVEのセトリから外される印象にある(ROOTSとかケムリの世界とかThe spiralとか)が、これもその系譜。テクニカルなギターソロやラストの稲葉の1オクターブ推移するシャウトが面白いが、それもこの世界観で演られると天才科学者が自分だけ面白がってやっているような独特の着いていけなさがある。 13,Birghter Day ★★★ (3:57) ミスチルの「深海」という曲よろしく、ここで終わりではなく、更に深く沈んでいくような雰囲気がたまらなく荘厳。ただその分どちらにも言える事だがその続きが欲しかった。DISC2みたいな? 総評、★★★★ B'zの14thアルバム。民族楽器を使ったり、今に通じる独特の歌い方だったり、応援歌だったりが最新アルバムのルーツとなっていそうな雰囲気。 ハードロックの酸いも甘いも感じられるのはある意味プラスかも。 過疎ってて寂しいのでちょいとレビュー。 RADWIMPS/絶体絶命 1,DADA(dadadada Ver.)★★★★★ 歌い出しから〆まで3分49秒間全く隙のないハードロックナンバー。いや、カッコ良すぎる。独自の人生観及び死生観がふんだんに描かれた歌詞はAメロからCメロまでとにかく心に引っかかるものが多い。特にしんみりするCメロの囁くような穏やかな歌唱はそれまでのトゲトゲした雰囲気を払拭し、穏やかかつ的確に心に釘を刺してくれる。 2,透明人間18号 ★★★☆ 爽快感がある演奏もそうだが、野田さんの少年のような澄んだ声がその雰囲気をバッチリ掴んでいてより気持ちいい。サビらしいサビは無いが、その分タメのようにくるBメロ、Cメロの印象が強い。 3,君と羊と青 ★★★★ 一時期はこれが代表曲になりかけたというパンクナンバー。勢いだけで突っ切る力強く実直な演奏と背伸びしてあえてストレートに表現しない歌詞がかえって若々しさを助長しており、本当に聴きやすい。×○で会心の一撃が出てきてからは少し薄れたものの、この勢いあるナンバーは初期に近く今ではレア。 4,だいだらぼっち ★★★☆ ひとりぼっちは寂しいけれど、みんなひとりぼっちなら、寂しくなんかない。ひとりぼっちなんかじゃないから。と優しく語りかけてくれるだけでもう満足。6分間あるので濃い1〜3の演奏に疲れた頃に聞けるのが嬉しい。 5,学芸会 ★★★★☆ 今作の中では最も個人的な雰囲気を醸す歌詞に苦笑する人もいれば共感する人もいるのだろう。まぁ確かに誰もが主役になれるわけじゃ無いけども 6,狭心症 ★★★★★☆ 一歩一歩踏み締めるようなギターのフレーズがやけに神妙な一曲。歌詞は平易で、読みモノとしても良い部類だが、野田さんの歌唱の感情の込め方によってその内容がより心に届くように加工されているイメージ。個人的にはこのバンドの最高傑作候補。 7,グラウンドゼロ ★★★★ 本当は前曲との間に1分ほどのブランクが欲しい所だが、なんというかイントロの夜空のようなロマンチックなシンセの音でうまく引っ張ってくれているので良し。アルバムのクライマックスのような雰囲気があるが、実はこの次の曲が中間点。 8,π ★★★★ 跳ねたピアノとドラムのセッションが気持ちいいですな。ギターも楽しそうに勢いに乗っかっていますよ。3分ほどであっさり終わっていく。 (この説明でインストって勘違いする人いるかな) 一応歌詞はある。 9,G行為 ★☆ セカオワでいうRe:setのような曲で頭から〆まで訳がわかりません。歌い方も好きじゃないし、平坦に同じフレーズを繰り返すギターに対して何とかドラムが頑張って表情を変えようとしているのが健気。頑張って。 10,DUGOUT ★★★ イントロに殴り飛ばされた様な勢いを感じながら音圧の低いボーカルを聴く。というよりドラムの音圧がデカイのな。確かに置き去りにされている気がするよ。あ、いい歌詞だな。 11,ものもらい ★★★☆ 4から疲れっぱなし(8も休憩か)だったので、こういうメロウなナンバーが箸休めのようにくるだけで嬉しい。ここ以外なら1曲目に入れるのがいいかな。今作のタイトル的に。 12,携帯電話(Cat.Ver)★★★★☆ クリスマスの時期に聴きたくなる切ないナンバー。ベンチに座りながら暖かいコーヒーを飲んで。あの頃のように誰かに何かを渡すことは無くても、あの日遠く離れた友達を想って雪のない道を歩きたくなる。間奏のヴァイオリンが秀逸。 13,億万笑者 ★★★☆ 反骨精神のような静かな闘志を感じる強いナンバー。バンドサウンドで演る意義が見出させる挑戦的な歌詞と芯のある歌声が素敵。 14,救世主 ★★★★☆ ギターをかき鳴らす「ジャーン」というサウンドと太鼓のように「響く」ドラムの空間的な作りがヒーリングミュージック的。サビの変拍子と戯言のような歌詞でなお掴みづらい雰囲気を幻想的と見るか空虚と見るかで評価は分かれる。自分は好きなので高評価。 15,ツクツク法師 ☆☆☆☆☆ 突然始まって心臓に悪い!明らかに野田さんの声じゃ無いし、誰だよ!しかもこんな乱暴な歌い方なのに音程安定しているとかどうなってるの?あと、ひとり明らかにリズム走った歌唱したよな?割とバレるんぞ!1フレーズずつ歌う部分の4人目の声可愛いな。誰ぞ? 総評,★★★★☆ いや〜楽しかった。4thからどんどん最高点を突破していくように良いサウンド、キレ良く刺さる歌詞が聴けるRADWIMPSの6thアルバム。恐らくはこの時期がいちばん演奏に脂が乗っていたんじゃないかってくらい全曲退屈にならない。詩の世界観をうまく補完していて、詩を歌として完成させてくれる印象。アルバムタイトル「絶体絶命」 を「いとしきからだ、いとしきいのち(愛しき身体、愛しき命)」と解釈しただけはある。本当に心に届く一枚だ。あえていうなら9曲目はマニフェストで良かったと思う。PVとかホント秀逸だったし。 乙! 懐かしいなぁ昔よく聴いた もう10年経つんだね OZ/100s 1,OZ I ★★★★ 突然の嵐とか聞いてない。 意表を突いた開幕に初聴き時は驚いた。 2,A ★★★★★ からの陽気なロック。 ロックバンド系によくある序盤のアップテンポで盛り上がる曲は聴き慣れて安定し定番のワクワクするメロディだと思っていたのだが、ボーカルの声が特徴的で元々何かの加工が入ってるんじゃないかと思われるボーカルのサビの裏声はもう鳥肌モノ。 3,B.O.K ★★★★☆ この3曲の繋ぎにMr.Childrenの「深海」を意識した僕はコンセプトアルバムを理解している 人間なのだろうか。王道のロックサウンドも中村氏の歌詞を載せたらそれはもう独特な世界観。 4,バーストレイン ★★★★ 安定の一曲。 こういったスピッツみたいな曲が一曲あると一気にロックバンドっぽい。風を切るような爽快感に包まれている。 5,ここが果てなら ★★★★★ いきなりアルバムが終了の雰囲気になるものの決してまだ終わらない。 長い旅をしてきたかのような雰囲気は恐らくこのアルバムを完成させた時の中村氏の気持ちの様にも感じる。 このアルバムが出るまでに前作から長い年月が経っているからである。 6,なのもとに ★★★★★ どこかで聞いたことあるような懐かしさ感じるメロディはゆっくりした時間を 過ごす時に最適。安心を感じるからだ。 2曲目で鳥肌を立たせたボーカルは今回呟く様に歌っているためか裏声がとても心地良く聞こえる。 7,OZU★★★★★ この先の曲は比較的メッセージが重い物が多く、曲も暗い。だからこの曲がここにあるのは全く毛色の違う曲と曲を繋ぐトンネルのような役割だろう。セピアの色した心象風景の世界感と 民族楽器の音色が心地良いため★5つ。 8,(For)Anthem ★★★★ ピアノやストリングスが曲のシリアスさを煽って来る。ボーカルの声が聞こえづらいのだがこの サウンドのおかげで重い主張をしているのが良くわかる。アウトロの消えゆく様なシンセの音色も如何せん。 9,Sonata ★★★★ ロックサウンドにピアノを入れてさらに ボーカルの声質でかなりのシリアス。 終わりの無い迷いの中へと引き込まれる様な独特の緊張感が漂う。 歌詞が難解でよくわからないのも要因。 10,やさしいライオン ★★★★☆ この辺りで鬱っぽくなったサウンド。 静と動がハッキリしていて突如爆発するサウンドがまたたまらなく良い。感情を操るかの様な曲の進行が見事。 11,Leek Rag's Leek ★★★ 聴き慣れない楽器の音にボーカルの声の加工感(生声だけど)が何故かビートルズの様な気がする。ビートルズも確か様々な楽器を使って音楽を作り上げていた様な気がする。ただ好きかと言われたら僕には苦手なデザインの曲。 12,Santa's Helper ★★ 前の曲から気づかないうちに移動。 やはり聴き慣れないR&Bの様な雰囲気は僕は苦手な様でそれ程好きでは無い。特段曲が悪い訳ではない。 13,Honeycom.were ★★★★☆ 前の曲から気づかないうちに移動。 英語っぽく聞こえる歌詞は中村氏の手によって作られた日本語の空耳。お見事。 14,扉の向こうに ★★★★★☆ この曲単体だけで聴くと言葉に詰まるが僕はこの前に神聖かまってちゃんの曲「マイスリー全部ゆめ」を聴いていた為そのアウトロの雰囲気を持って開幕したこの曲は相当の名曲なのでは無いかと直感で感じたのだが大正解だった。 閉ざされた感情に一筋の光が差し込んでその光が徐々に大きく広がっていく様はまさに「マイスリー全部ゆめ」そのもの。ただ進む方角が違いあちらの着く結末が死で希望を棄てたのに対しこちらは生の方角へと進み希望を見つけたのが特徴的この曲は中村一義における「光芒」か。 15,OZV ★★★★★ ちょうどこんな感じで暗いトンネルの中から抜け出せた僕を祝福するような感動的なメロディ。そしてこの先には希望と取れる明るくて切ない楽曲がズラリと 並ぶ。 16,光は光 ★★★★★ 心にぴたりと寄り添う穢れの無さそうなメロディがかなりの好み。癒される曲でさながら回復魔法を受けている気分。 17,いきるもの ★★★★★ 鬱屈とした雰囲気を全て吹き飛ばす至高のサウンド。 笑う者、涙を流す者、悩む者、 別れを決める者、流れを決める者 弱さを知れる者、生きて見る者。 それらは全て自分だもの。と歌う歌詞は座右の銘にしたいと思える中村氏の名言。最後の拍手も素敵。 18,K-ing ★★★★ R&Bは自分には苦手な曲デザインだけどこの場合は鬱屈とした11〜12の印象が無くなってかなり聴きやすくなっている 19,またあした ★★★★★ このまま行こう と優しく語りかけるボーカルの声が凄く安心感をくれる。 まるで僕の肩を持って一緒にゴールまで走っていってくれるような。ラストのコーラスはまるで大声援の様に感じて思わず涙腺が緩む。 20,バハハイ ★★☆ たった四言お遊びで作ったであろう歌詞に生きる事に感謝して大切に生きよう。というメッセージが乗った曲。 21,ハルとフユ ★★★★☆ ハーモニカの出だしに思わずドキッとした曲。幻想的に優しく包みこむ歌い方は静かに僕を眠りに誘う。 1〜6(OZT)総評 ★★★★ アップテンポな曲からしっとりした曲 まで幅広い楽曲があるため聴いていて 飽きる事が無い。 中村氏の作詞センスもここが一番良い。 最も今作では聴きやすいエリア。 おススメ曲 2,4,6曲目 8〜14 (OZU)総評 ★★★★★ 重いメッセージを持つシリアスな曲が 多い為受け付けない人には多分無理かと 思われるがハマる人はここで大ハマり。 しかし14だけは聴いてみて欲しい。 全体的には先の見えないトンネルを進むイメージだった。 おススメ曲 14曲目、10,11曲目 15〜21(OZV)総評 ★★★★☆ 心が癒される曲が多く聴いていてすごく 元気をくれた楽曲たちの集まり。 個人的に14以外ではここの流れが好きで 落ち込んだ時には必ず聴きたいと思う。 おススメ曲 15,17,19曲目 総評 ★★★★★ 出会いはいつあるかわからない。何気ないその瞬間に、生涯のパートナーであろう相手にもう出会っているのかも知れない。そう感じたアルバム。 平沢進/サイエンスの幽霊 1,世界タービン ★★★★ 30年前、「世界タービンツアー」と称され、VHSでPVが作られたこの曲。常軌を逸した前衛的なカットと謎のお兄さんが入り混じる形容し難い世界観に度肝を抜かれる。(こちらは一応ニコニコで視聴可能)曲としても偏屈な科学者が無理に笑いを誘ったようなノイズ塗れの躁曲であり、非常に聴く人を選ぶ。 2,ロケット ★★★☆ 前曲とはことなり、アコギの躍動感が前面に出た軽快なナンバー。ストリングスで少し憂いを帯びさせて、夏の夕方のような独特の爽やかさを出している。 3,フィッシュ・ソング ★★★★ 原曲は「FISH SONG」と言い、1984年発売のカセット・ブック「SCUBA」のみで聴くことができた曲のリアレンジ。全体的にゆっくりで雄大なリズムに雄々しい歌声が乗り、シンセがその周りを楽しげに飛び回るある意味牧歌的な曲。 4,カウボーイとインディアン ★★★ BPMは308という歴代邦楽でも類を見ない速さである。ストリングスやラッパなどが暴れ回る様に合わせてボーカルは声を張り上げ、雰囲気を乗りこなそうとしている。「飛び散る血」なども含めてナチュラルにグロテスク。もっというと女声ボーカルの圧がグロテスク。 5,QUIT ★★★★★ アルバムの終焉を思わせる大団円のような雰囲気は夕暮れを想起させる。笛の音が鳴り響くメロはやけに物悲しく、遠く伸びて消えていくボーカルは遭難中の山奥のよう。時折聞こえるしゃがれ声の老人は、実は旧・軍人って言ったら、どなたか信じますかね?アウトロの笑い声の主は故人。 6,アモール・バッファー ★★★☆ 電車内で流さないように。咳のサンプリングで睨まれます。はい。警告終了。 7,夢みる機械 ★★★★★ 今作の核のような曲。テクノ的アプローチのサウンドと、世界を股にかける独特なポエム(取り扱い説明書的だが)が見事にマッチして、孤独感を高めてくる。未来人になって人の消えた地球を歩いているかのよう。 8,テクノの娘 ★★★★☆ ストリングス+テクノ+コーラス+語りでかなり前衛的な曲。サウンドトラックになりそうなのは、歌詞の世界観が物語的で、AIのような独特な人工知能の日常をテーマにしているから。アウトロがかなり後を引く。 9,FGG ★★★★ 雄大さ、特に自然の力強さが出ているビートが核の曲。歌詞も有機的なエッセンスが強く、化学の源である自然を元にしていて理にかなっている。 総評、★★★★ 平沢進のソロアルバム。その2作目。 「こんなヒラサワに誰がした」と言われるように より彼の曲の世界観が未来的、技術的な面に進んでいる。テクノ的で躁な曲と民族的で鬱な曲がバランスよくある中、夢みる機械がそのバランスをうまくとっているかのように思う。 6,アモール・バッファー ★★★☆ 電車内で流さないように。咳のサンプリングで睨まれます。はい。警告終了。 7,夢みる機械 ★★★★★ 今作の核のような曲。テクノ的アプローチのサウンドと、世界を股にかける独特なポエム(取り扱い説明書的だが)が見事にマッチして、孤独感を高めてくる。未来人になって人の消えた地球を歩いているかのよう。 8,テクノの娘 ★★★★☆ ストリングス+テクノ+コーラス+語りでかなり前衛的な曲。サウンドトラックになりそうなのは、歌詞の世界観が物語的で、AIのような独特な人工知能の日常をテーマにしているから。アウトロがかなり後を引く。 9,FGG ★★★★ 雄大さ、特に自然の力強さが出ているビートが核の曲。歌詞も有機的なエッセンスが強く、化学の源である自然を元にしていて理にかなっている。 総評、★★★★ 平沢進のソロアルバム。その2作目。 「こんなヒラサワに誰がした」と言われるように より彼の曲の世界観が未来的、技術的な面に進んでいる。テクノ的で躁な曲と民族的で鬱な曲がバランスよくある中、夢みる機械がそのバランスをうまくとっているかのように思う。 >>373 は連投ですね。申し訳ない。 ちなみに彼のアルバムでは、世界観のはっきりしているコレか救済の技法、Sim Cityが入門編とされているようです。 ミノタウロス「肖像」 ゾンビランドサガ 「フランシュシュ The Best」 お願いします >>376 承知した 相対性理論/天声ジングル(2016.4.27) 1,天地創造SOS ★★★★★ 相対性理論の王道であるスペーシーかつ電波の入ったような独特な歌詞とギターフレーズが心地よい。ドラムは一曲を通して似たようなフレーズを刻んでおり、それが一本筋を通してまたテクノっぽい。転調からの長いアウトロは疾走感抜群。 2,ケルベロス ★★★★ こういう世界観、神話や架空の生き物をベースにして曲を作るのもこのバンドの王道な印象。前の曲に対して雰囲気は緩く、バンドのサウンドも有機的。歌い方にも感情が入ってきている。 3,ウルトラソーダ ★★★★☆ LIVE盤「調べる相対性理論」で大化けした曲の元。歌詞と演奏は1に近くシリアスよりだが、ボーカルの声はどちらかというとブレスも入ってより生々しい。 4,わたしがわたし ★★★★ 日常にあるちょっとした違和感に取り込まれていくミイラ取りがミイラに。みたいな感じの曲。ボーカルの独特な輪郭を持つ歌声をうまく包みこむミドルテンポでのどかな演奏も箸休めに。 5,13番目の彼女 ★ 生理的に合わないっていうのもあるが、可愛らしい雰囲気のシンセサイザーとノリノリのギターに対して他の楽器(声含めて)が追いついていない印象。女の子女の子してくる歌詞もボーカルと合っていないし。サビの英語のリフレインがガチで辛い。総じて空騒ぎな一曲。 6,弁天様はスピリチュア ★★★★★ 急に持ち直したように思えたのは、ヒーリングミュージックのような起伏の少ないスローテンポなサウンドに語り口調のボーカルがよく合っているから。程よく閉鎖的で終末的な雰囲気がラストに爆発するのも面白い。LIVE盤に収録されていて、そちらの方でもまたかなり面白い演奏になっているのでぜひ。 7,夏至 ★★★★ 1番サビ後の哀愁、草の匂いを感じるギターソロに高評価。過ぎ去った青春を思い起こしながらもこれからの自分にアクションを起こそうと(妄想)する歌詞もイイ。 8,ベルリン天使 ★★★☆ 雰囲気モノも悪くない。以上 9,とあるAround ★★ 先ほど5で突っ込んだようにこちらもシンセサイザーとギターの空騒ぎ感が強い。歌い方は比較的大人しめなので、テンションの差がね…雰囲気としては5同様可愛い系。 10,おやすみ地球 ★★★★ アコギやハーモニカっぽい音がかえって新鮮なイントロ。歌詞も次の曲に向けてようやくその世界観を取り戻してきた感じ。サビ前の「パッ」だとか「ワッ」だとかで韻を踏む歌詞もアイデアか。 11,FLASHBACK ★★★★☆ 同じようなフレーズを繰り返しながら拡大していく様はまさにテクノで、これ以降突き進んでいくみらい的、技術的な雰囲気に合致している。これもLIVE盤に収録されているが、こちらはCD盤の本作の方が好きかも。 総評、★★★★★ 相対性理論の2021年現在における最新オリジナルアルバムのレビューでした。 雰囲気としては非現実的で、独特な感性により切り取られる日常がだんだんと何かに侵食されていく、というのが近い。特に4の歌詞の展開は少し転生、突然変異的なエッセンスが入っていて面白いながらに怖い。以降の作品や次のLIVE盤はこの世界観がより拡大されたものなので、ある意味では自己紹介ともとれる一枚かもしれない。 とりあえず落ち着いたら42〜3枚くらいレビューを書こうかなとおもいます。7〜8月にかけて書けるかな… くるり / 天才の愛 1.I Love You ★★★★☆ リード曲。そして個人的にはスルメ曲。このタイトルでこの曲調という所もThe くるりって感じ。 2.潮風のアリア ★★★★ 「グッドモーニング」「奇跡」系列の泣きのバラード。こういう曲ではくるりは外さないイメージ。 最後の最後で流れるファンファンのトランペットは本当に感慨深い。 3.野球 ★★☆ あのホームラン打った時に流れるパーパーパーパッパラッパラーってやつに歌詞を乗せて一曲作ってしまった珍曲。 なんか色んな人に絶賛されてたけど野球ファンでもない自分的にはそんなに… 4.益荒男さん ★★★ 風刺曲。これも先行で出た時はネタ曲に聞こえたけど前曲からの流れで聴くと相対的に普通に聴こえる。 5.ナイロン ★★★☆ うーん、これは…南米?ジャズ?ジャンルの区別に困る一曲。カルディとか行ったら流れてそうな曲。 なんだかんだこういう曲はくるりにはなかったと思うのでしれっと新境地なのでは。 6.大阪万博 ★★★ プログレ?っぽいインスト。 どう考えても万人受けする曲ではないけどシングルに切ってしまうあたりはやっぱりくるり。 7.watituti ★★☆ 続けてスキャット入りセッション風インスト。 上手く言えないけどなんかどっかのカフェとかヴィレッジヴァンガードとかで流れてそう。 8.less than love ★★★ オシャレ系インスト。雰囲気的にはwatitutiとあんまり変わらない。 流石にちゃんとボーカルのいるバンドが3曲連続でインストを入れるのはどうなんだという気もするが、その辺も「くるりだし」の一言で片付けられるんだろうな。 9.渚 ★★☆ ようやくボーカルが復活してラストにたたみかけ始める。 でも正直ここまでの曲の中では一番印象薄い。 10.コトコトことでん ★★★☆ 未発表曲のリメイク。ゲストボーカルとしてHomecomingsの畳野彩加が参加。 くるり十八番の電車ナンバーだけど、なんだかんだ一番このアルバムでポップな曲なのでは。 11.ぷしゅ ★★☆ 歌詞に唐突に英語入れてくる系のディスコナンバー(?)。 くるり自体そこまで聴いてないの分からんが、日本語を大切にするイメージが強かったのでこういう曲を出すのは意外だった。 総評 「ソングライン」以来2年ぶりのくるりの新譜。 自分の耳が浅いのか、くるり自身歳をとったからなのか、一曲一曲に強いインパクトは持たせずにトータルで聴かせてあっさりと通り過ぎていく印象がある。 「『thaw』の続編」なんて声もあったが、まさにそういう感じ。後期THE BOOMみたいに地味なところに味を見出すのが今作の正しい楽しみ方なんだろう。 それに「魂のゆくえ」からもう6作連続音楽性がとっ散らかったような作品が続いているので、そろそろ「アンテナ」「ワルツを踊れ」みたいなコンセプトを統一したアルバムももう一回聴きたいところ。 「ナイロン」「less than love」の雰囲気を発展させて全体的に南米・ジャズなアルバム作るとか、「コトコトことでん」を発展させていっそのこと誰かしらのアルバムをプロデュースするとかしても面白いかもしれない。 ソングラインやthawもお願いしたいです レビュー無いので くるり / thaw 1.心のなかの悪魔 ★★★★☆ 「魂のゆくえ」期のアウトテイク。 これぞくるりといった淡々と進む叙情感たっぷりな名曲。「ハイウェイ」「さよならリグレット」路線みたいな。 派手さはないけど、訴えかけてくるものがあって惹きつけられる。 2.鍋の中のつみれ ★★☆ 「魂のゆくえ」期のアウトテイク。 前曲と同じく、構成はごくシンプルな淡々とした曲。 タイトル通りつみれ目線で展開する歌詞は面白いけど、総合的に見れば前曲のほうが上だと思う。 3.ippo ★★★ 「坩堝の電圧」期のアウトテイク。 シングルひとつ残さずに辞めていった元メンバー・田中裕司のドラムがここで初蔵出し。 ただ、肝心の曲調がカントリー調だったので結局普通にドラムを叩いている様子は伺えなかった…曲自体は良かった。 4.チェリーパイ ★★★☆ 「TEAM ROCK」期のアウトテイク。 今作に入っているこの時期の没曲の中では一番まともな構成というか、唯一ちゃんとしたボーカルがある。 そうはいっても曲自体はだいぶ前衛的。全体的に漂う不穏な空気はどっちかというと「図鑑」期に近い。 5.evergreen ★★☆ 「坩堝の電圧」期のアウトテイク。この曲だけ新しくボーカルを録り直したそう。 若干吉田省念の作風に引っ張られたような和やかな一曲。ちょうどこの頃担当していたチオビタのCMソングとかに使われてても違和感ないと思う。 最後に向かってだんだん演奏が忙しなくなっていくのがひねくれ者のくるりらしいといえばらしい。 6.Hotel Evropa ★★☆ 「ワルツを踊れ」期のアウトテイク。 ベース担当の佐藤が作曲した1分にも満たないインスト。 曲というよりは街並みの音をサンプリングしたテープコラージュみたいだ。 7.ダンスミュージック ★★★☆ 「TEAM ROCK」期のアウトテイク。 これも佐藤作曲のインスト。初期くるり特有の実験精神が炸裂している文字通りのダンスミュージック。 なんだかんだ「TEAM ROCK」自体実験的なアルバムだったんで案外この曲が入っててもおかしくなかったかも。 8.怒りのぶるうす ★★★ 「ジョゼと虎と魚たち」「アンテナ」期のアウトテイク。 タイトル通りブルージーで重ためなロック。サビはまさかの叫び声オンリー。 しかし飛び道具感も否めず、そこまでリピートするような曲でもない。 9.Giant Fish ★★★ 「ファンデリア」「さよならストレンジャー」期のアウトテイク。 初期くるりのイメージをそのまま投影したような曲。 「続きのない夢の中」「窓」が好きな人はこの曲も気に入ると思う。 10.さっきの女の子 ★★★ 「NIKKI」期のアウトテイク。 跳ねたリズムのロックンロール。サウンドが三枚目。 この明るさからはメディアにたくさん出てきて一番世間に素直だった頃のくるりの根幹が垣間見える。 11.人間通 ★★★★☆ 「TEAM ROCK」期のアウトテイク。 くるり全般を見渡してもなお一番意味のわからない怪曲。ただこういう曲が結構ツボだったり。 わちゃわちゃしたサウンドやエネルギッシュな最後のマーチの箇所は特に気に入った。 12.Only You ★★★★★ 「ファンデリア」「さよならストレンジャー」期のアウトテイク。ここからCDのみの収録。 「トランスファー」と「ミレニアム」を合わせたみたいな明るくも暗くもないロック。 個人的にこういう路線が好みなので、この曲があるだけでもCDを借りてきてよかったと思える。 13.Wonderful Life ★★★ 「坩堝の電圧」期のアウトテイク。元メンバー・吉田省念氏作曲の牧歌的なナンバー。 くるり加入前の彼の作風に近い気持ちよくうたた寝できそうなゆったりした曲調。 と思いきや最後でいきなりドラムが入ってロックロックし始めるのには普通にビックリした。 14.Midnight Train (has gone) ★★☆ 「NIKKI」期のアウトテイク。 6分にわたって淡々と(といってもこっちは「ラブソング」「ガロン」に近い雰囲気)進行する浮遊感ある一曲。 なんかこの曲だけ歌声が妙に細いので、曲調もあいまってフィッシュマンズの「LONG SEASON」を思い起こさせられる。 15.ヘウレーカ! ★★★☆ 30秒に満たないNHKの教育番組用のインスト。歌詞も「へウレーカ」しかない。 NHKに献上した曲だけあって今作の中では一番わかりやすい曲調。改めてくるりの職人気質っぷりを感じる。 アルバムの締めにはあんまり似つかわしくないけど、他に締めに使えそうな曲がないのでここに置いてあるのは妥当か。 総評 コロナウイルスによるライブ自粛を受けて急遽発売されたくるりの没曲・アウトテイク集。 元々が没曲だったりするので地味だったり実験的な曲が多い。(しかしくるり自身(特に最近の)がそもそも地味な曲・実験的な曲を多く出しているので、もしコロナがなくてこれが普通の新作として世に出ていてもそんなに違和感はなかった気がする。) そんなわけで今作は完全に聴かせるモードに入った一作。コンセプトにしても完全にファンアイテムで、間違ってもライトリスナーが聴くような作品ではない。 しかしくるりの長所を前面に引き出した「心のなかの悪魔」や今のくるりにはもう書けない曲であろう「Only You」、ベストの初回盤にしか入ってなかった8~11などのレア曲も収録されているので、逆にファンであれば聴く価値は大いにある。 コロナが出てきてよかったとは全く思わないが、それをきっかけにこのアルバムが世に出てきたのは本当によかったと思う。 平井堅 / あなたになりたかった 1.ノンフィクション ★★★★ 数年前に久々にヒットした名曲。「POP STAR」の時と同じようにベスト盤に目玉として急遽収録したのちアルバムの一曲目に置いてきた。 その辺の事情は置いとくとして、曲自体は自殺した友人に向けた曲ということでひたすらにシリアス。 1番ではギター弾き語り→2番サビからバンドが入ってくる引きの編曲構成も見事に曲を引き立てている。 さすが紅白への返り咲きに持っていっただけあって、パワーがすごい。 2.怪物さん feat. あいみょん ★★★ 前作の「グロテスク feat. 安室奈美恵」に続く女性コラボ枠。 二人とも声質が対照的かつ若干メンヘラ気質なので、コラボするに際して相性は本当に抜群だったと思う。 ただ、詞曲アレンジから何から若干あいみょんに引っ張られた感が強く、加えて全体的に薄味なので、ちょっと物足りない。 3.#302 ★★☆ カラオケボックスを舞台にしたほぼギター弾き語りのバラードラブソング。 発売当時はこういうシンプルなのもういいよ…とか思ってたけどこの流れだと案外ハマる。曲順の妙だ。 とはいえこれ単体だとそんなに残るような曲でもない。 4.1995 ★★★ 水曜日のカンパネラが編曲を担当したエスニックな怪曲。 シングルが弾き語りばっかりでアルバム一枚に一曲ぐらいのペースで出てくる変な曲・マニアックな曲が出なかったので、ここでバランスを取ったと思われる。 曲調としては充分に尖っているが、平井堅自身の声が昔より丸くなったので中和されてそんなに尖った感じはしない。 5.僕の心をつくってよ ★★★ 映画ドラえもんの主題歌。ピアノ一本でほぼ通してしまうバラードで、本人もインタビューで語っていた通り、子供向け映画の主題歌の割にはだいぶ湿っぽい。 それなりに平井堅ファンである自分としてはもうとっくに覚えてしまった曲ではあるが、ここまでもこの先も弾き語り主体な曲が進んでいくので、そんなにファンじゃない状態でさらっと聴いただけではあんまり印象に残らないかもしれない。 6.オーソドックス ★★★☆ 近年の平井堅のイメージに沿った編曲薄めのネガ強めな曲。 後ろの伴奏が薄いので歌詞を聴かせる編曲構成になるよう狙ったと思われる。 感想としては、普通にいい曲としか…あんまりこれといったクセがないのでコメントしづらい。 7.ポリエステルの女 ★★☆ 匿名性をテーマにしたテクノ系の新曲。 調性があまり安定しないようなAメロの歌声の加工には賛否が分かれそう。 声の加工具合にも驚きだが、前作に「驚異の凡才」というさらに強い加工を施した曲があったので、少しインパクトが落ちてしまう。 8.トドカナイカラ ★★★ 映画主題歌だったり、YouTubeで歌い手がカバーしてちょっとバズったり、地味に話題の多い良曲。 例によって編曲構成は超シンプルで、平井含め演奏者はわずか3人。(ボーカル、ギター、プログラミングの3人) これも楽曲の芯が強いので、そこまで地味な感じはしない。というか、ここまで削ぎ落とさないと良さが見えない曲だった気さえする。 9.いてもたっても ★★★☆ 曲には関係ないけど魔法使いに変身するPVがすごいことになっててちょっと話題になった曲。 歌詞的には恋に落ちた男子を描く過去曲でいえば「言わない関係」みたいな純情系の可愛らしいタイプ。 それに加えて3分ちょっとでさらっと終わるので口当たりの軽い(?)印象を受ける。ただこのアルバムの中では結構凝った編曲。 10.知らないんでしょ? ★★☆ 一時期の中島みゆきのDNAを感じる重たい女性目線のピアノ弾き語り曲。 時々入るガラスの割れる音や追いかけてくる靴音が軽くホラー。前曲との落差がナイアガラレベル。 欅坂のあの人をモデルに作ったそうだが、仮にもアイドル(当時)なのにこんな殺伐とした曲の元ネタにされるとかどんだけ荒んでんのあの人。 11.鬼になりました ★★★★★ 「ポリエステルの女」と同じデジタル系のナンバー。 歌謡曲的な楽曲とダンサブルなアレンジがうまく噛み合っている。理屈抜きで曲全体をリードするベースとリズムが心地いい。 個人的に新曲群の中で一番気に入った。ハマる人は一度ハマればヘビロテ確実だろう。 12.half of me ★★★ 2009年のカバーアルバムに新曲のピアノインストとして入っていた曲。まさか歌詞付きで正式に発表されるまで10年近く待たされるとは思わなかった… ここにきて地味に初めてピアノ・歌以外に何も入れていない。単体だとつまらないが、前曲からの流れがあるとまぁいいかとなる。 曲自体はまたエモーショナルな感じのバラード。時系列的にも10年前ぐらいまでの平井の作風に近い。 13.おやすみなさい ★★☆ エレピ弾き語り(?)のこじんまりとした曲。 ここまで色々感情を振り回される曲が多かったので前曲に続いて休憩的なバラードで綺麗に締めにいった印象。 総評 5年間の長いブランクを経て発売された平井堅の新譜。 弾き語り風のシンプルな曲が多く発表され続けていたので、やや退屈な内容になると予測していたのだが、流石にアルバム曲にそういった曲は用意されておらず、派手目な曲が多く揃えられているのでなんとかそれで「あっさり寄り」というところまで抑えられた感じ。 安室奈美恵とコラボしたりインド人になったりした前作に比べて、今作の目玉のドラえもんタイアップ「僕の心をつくってよ」、久々のヒット曲「ノンフィクション」はもう既にベストに入っちゃったしあいみょんとコラボした「怪物さん」は時期が悪すぎてあんまりパッとしなかったしで若干話題性に欠ける気がしていたのだが、普通にゲオで大量入荷してたのには驚いた。平井堅ってそんな人気あったっけ、って。 それはさておき、今作は、全体的に見るとそんな前作の延長線上にあるような作品だったと思う。元々作風がごちゃ混ぜ気味なのに加えて、ここ10年は一貫してヒット曲を出すことに意欲を見せているので、印象が被るのも仕方ないことなのかもしれない。平井堅のいちコアファンとしては、アルバムごとに違う面が見えるのを楽しんでいた節もあるのでそこは少し残念だった。 ただ、シングルとして単発で出されて食傷気味になっていたシンプルな曲たちがアルバムとしてまとめられるとここまで統一感を持つのは、(少し考えればそりゃそうだけど)盲点だった。ちゃんとシンプルな曲が続きすぎないようにアクセントとしてクセの強いアルバム曲を配置してバランスを取っているのも計算高い。聴けば聴くほどに曲順が練られていると痛感する。アルバム一枚を通して順番に聴いてみてほしい一枚。 おつ。 シングルが印象かぶる問題は平井堅に限らずある気がする… ふとしたことです / 川本真琴 1. アイラブユー ★★★★☆ 「音楽の世界にようこそ」からの楽曲。 前奏でいきなり音像の大きなピアノとアンニュイなストリングスが世界観を作る。 川本の歌も歌い上げ系に似合うものになっている。 間奏も聴き逃がせない。チェロ? が効いてていいね。 2. fish ★★★★ 「願いが変わるまでに」からの楽曲。 コロコロした高音のピアノが印象的なイントロ。 Aメロは歌の入るペースを原曲の半分にしている。このほうが歌いやすいのだろう。 途中からアコギ、ベース、クラリネット? など楽器数が増えるが、 ピアノ弾き語りという基本線は揺るがない。 3. 愛の才能 ★★★☆ 「川本真琴」からの有名曲。 ジャズやブルースの影響を受けた形に大胆にアレンジしている。 ピアノは三連符シャッフルのノリで伴奏しているのに対し、 ボーカルは例の16分音符喋りまくり系ボーカルなので、 ピアノとボーカルのノリが全く違う。 これはオーバーダビングなのかライブ録音なのか? どっちにせよ難しそう。 聞いてて楽しいけど違和感は拭えない。 4. gradation ★★★★☆ 「願いが変わるまでに」からの楽曲。 ピアノ弾き語りにしても原曲とそんなに印象が変わらない。 このころの楽曲はピアノで作ってるのかもしれない。 緩急のあるアレンジの中で、ボーカルにも微妙な色彩の変化が感じられる。 今(2016年)の川本真琴はミディアムテンポ〜バラードくらいが合ってるのかもしれない。 5. OCTOPUS THEATER ★★★★ 「gobbledygook」からの楽曲。個人的に好きだったので再録は嬉しい。 モード風のハーモニーが美しいミディアムテンポの曲。 再び歌の入るペースを減らしている。 具体的には「キスミーキスミーキスミーキスミー」を「キスミー」1個に変えている。 かつての早口ボーカルからのモデルチェンジを象徴してる感じ。 ドラムが入るが、シンバル系が中心のジャズドラムって感じの仕上がりで、あくまで基本線はピアノ弾き語り。 6. ドーナッツのリング ★★★★ もとはシングルのカップリング曲。 「ピカピカ」とかを連想させる宇宙的規模のバラード。 高音を振り絞るように歌っていた原曲と比べ、 ファルセット気味に余裕を持って歌うボーカルが聞きどころ。 7. やきそばパン ★★★★ 「川本真琴」からの楽曲。 ドライブ感のあるピアノリフに乗って言葉がマシンガンのように叩きつけられる。 原曲のノリが前のめりだとすれば、多少レイドバックしているような気もする。 あと原曲よりブルーノートを強調している気がする。 アップテンポな曲は少ないので貴重。 8. タイムマシーン ★★★☆ 「川本真琴」からの楽曲。 岡村靖幸の影響も色濃い失恋バラード。 ベースの存在感が強く、今までの中ではバンドありきのサウンド。 原曲より若干スローにしていると思うが、ちょっとムーディーになりすぎかな…。 原曲にあったセリフ「大丈夫だよ 一人で帰れるから バイバイ」は無かった。 9. ふとしたことです ★★★☆ 新曲。 ピアノのベース音がリフのように楽しいポップな曲。 カホンか何か、ドラムではないパーカッションが入るのもイメージに合ってる。 箸休め的な存在。 10. 1/2 ★★★★ 「川本真琴」からの有名曲。 いきなりギターの音色で始まるのでちょっとびっくりする。 そこから先はこのアルバムの基本線であるピアノ中心の音に戻る。 2番あたりから他の楽器も目立ち始めるが、この2番あたりのバランスが一番好きかも。 しかしこの穏やかな感覚、1stや2ndからは考えられないなあ。 総評. ★★★★ ピアノ弾き語りによるセルフカバーアルバム。 セルフカバーの話題では避けて通れないのが選曲だが、 このアルバムもやや1stに偏り過ぎてる気がする。 俺は2ndが好きなのに…! 「ドーナッツのリング」のようなファン受けが良かったのだろう曲もあるが…。 ただピアノもボーカルも上手いし、 今のスタイルと昔のスタイルの差も分かりやすく出てきたので、 企画自体は成功のような気がする。 点数はそんなにつけなかったけど、「愛の才能」のリズムでの遊びみたいなのは好き。 >>388 >>393 乙です ただ水曜日のカンパネラはユニット名で プロデュースしたのはメンバーのケンモチヒデフミねw back number/MAGIC 1,最深部 ★★★★ 初っ端から人間くさくて情緒不安定な歌詞と、錯乱したような200BPMの演奏が胸を抉る。ウィットに富んだ悲観的な歌詞が共感性MAX。 「誰かの妄想の君にでもなったつもりかい?」 2,サマーワンダーランド ★★☆ 演奏のエモさと疾走感のある言葉の詰め方が安心のクオリティ。ジャケットのイメージからして、今この時、というよりは過ぎ去りし夏を回想しているような世界観もお約束。 3,瞬き ★★★☆ 情に訴えかけるような歌声と三連バラードのリズムが上手くマッチしていると思う。映画音楽的で、曲の盛り上げが上手い。サビの最高点の盛り上がりでストリングスを使う手法もいいよね。 4,あかるいよる ★★★★ 3とあまり感想は変わらないけれど、内省的な歌詞が彼ららしくて好き。こちらも映画音楽的で、盛り上げ方が上手い。 5,ARTIST ★★★★☆ 過度な悲観を茶化しているかのような軽快な演奏が上手くフックとして引っかかる。この手の曲が増えてきた最近のback numberイイぞ〜。 6,オールドファッション ★★ 最大公約数的な形で多くの人の心を掴んで止まないタイプの曲。恋愛(片想い)に対する語彙が凄まじく、さまざまな視点から曲が作れるのも彼らが長く愛されるバンドとなった理由だろう。 7,ロンリネス ★★★★★ 深くは語りません。神曲。このテの曲を人気絶頂の頃に作ってくれたことに圧倒的感謝。 8,雨と僕の話 ★★★★★ 今作の最高傑作にして最大の問題作。3,6とは明らかに異なるシリアスで肌寒い空気、メロで細々と耐えてサビで爆発して濁る発声、とめどなく溢れる後悔。全ての要素が噛み合って大きな大きな絶望感を味わえる曲。取り返しのつかない感じはfishに近いが、あちらが間接的な死を匂わせる曲なのに対してこちらは明確に 「君が触れたもの全部が優しく思えた、例外は僕だけもう君は見えない」 「終わったのさ、あるのは痛みだけ」 などと生々しく匂わせてくるのが怖い。そうなるともうタイトルの「雨」についても何か裏のあるものに見えて来るから完全に救いはない。 9,エキシビションデスマッチ ★★★★★ イントロから曲終わりまで終始ブチギレているのはおそらくこの曲くらいだろう。Liarが困惑と錯乱、怒りの感情は比率少なめだったのに対してこちらは怒りに全振りとでも言わんばかりの押せ押せな勢い。良くやった。 「ああそんなもんで人の未来を測るんじゃねえ」 「ジャンのケンの本能パーでぶん殴ってよ」 「それでいい、それがいんだよ、そういうもんだらぁ」などと歌詞も荒々しく、暴力的でパブリックなイメージとは遠く離れる。 10,monaural fantasy ★★★★★ 女々しさに狂気をはらませた渾身の一作。4をさらに内省的にした歌詞は自分の無力さや負け犬の様を思わす情けないものだが、そこから逃避しようと片目を潰すあたりに強烈な何かを感じる。歌詞だけならある種のパンクロック。 11,HAPPY BIRTHDAY ★☆ 凄く悲しくなってきたのであまり聴けていない。ただ、あまりにもこうあからさまに漂って来る悲愴感には耐えられない。 12,大不正解 ★★★★☆ やったー!5以来のカラッとしたアッパーソングだ。ちょっとした情けなさをはらませながら、それでもなお受け入れて力強く演ってくるあたりにハングリー精神を感じる。10とは大違い。最後に少し希望が見えてアルバムは終了。 総評、★★★★☆ ベスト盤を出してさぁこれから!と息巻いたback numberの6th。1st〜5thで結構匂わせて来た女々しい感じは薄れ、よりシニカルになった歌詞の視点の切り込み方が気持ちいい。特にスカッとする曲が多く、カップリングはどれも名曲と言えるのではないか。一つの要素だけでなく、より多様な方向性に舵を切ったのは正解だと思う。back numberが苦手な人にもオススメできるかも?個人的には1,4,5,7,9,10,12あたりが特に良い。 >>399 ミニアルバムいれたら7枚目なんだよね。 逃した魚 あとのまつり スーパースター blues ラブストーリー シャンデリア MAGIC 6thフルアルバムもしくは7thのほうが良かったかも? おいしくるメロンパン/indoor 1,桜の木の下には ★★ ノスタルジックなタイトル通り、情景描写に徹した歌詞、独特なストーリー、流れるようなBメロの歌唱が上手く噛み合って、うまく説明出来ない思春期ごろの心象が浮かび上がる。レビュアーである私が好きかどうかを別にして。おすすめ度は★★★★くらい。 2,look at the sea ★☆ 夏らしく爽やかでシンプルな印象の演奏は好印象。ベースの音量が大きめに出ていて、軽快にランニングをするようなテンポ感が楽しめる。目立つタイミングと、縁の下の力持ちでいるタイミングを弁えたドラムも良い。ただし、イノセント風味のボーカルがめちゃくちゃ女々しい歌詞を歌うのは妙にシャレオツ感が出て苦手なんですよ。おすすめ度は★★★☆。 3,caramel city ★★★★☆ 落ち着いたミドルテンポの曲に、いじらしい歌詞がイノセントなボーカルのメルヘンな雰囲気に良く合っている。跳ねた様なギターメロディも心地よく、楽しそうな雰囲気が伝わってくるよね!おすすめ度は★★★★。 4,泡と魔女 ★★ 雰囲気と疾走感は良いとして、サビのメイビーの連呼がイマイチ好きになれなかったかなって。近いのが最新作「theory」に収録された「透明造花」だが、あちらに比べて不穏であるため、聴く人をより選ぶ印象にある。おすすめ度は★★☆。 5,あの秋とスクールデイズ ★★☆ 煮え切らない自分を高校生活の情景からじっくり描き出していく様に、それぞれのストーリーが掻き立てられそうな一曲。テンポチェンジが全アルバムの中でも特に印象的な曲で、それに合わせて音圧を変えてくるボーカルもなかなかに情緒不安定。MVが秀逸である。おすすめ度は★★★。 総評★★★☆ 一曲の中でも多様な表情を見せる展開の妙技が面白いと近所で話題になってたバンド、おいしくるメロンパンの2nd mini。情景描写を主体とした歌詞のクオリティは高く、次作以降では更にそのレベルが上がっていることから、この作品も彼らの基軸を固めた重要な一枚であると言える。ただし今作はメロディの勢いと歌詞の雰囲気が少しズレている箇所があったり、どことなく強めに女々しさが漂ったりしていて、馴染みにくい箇所があった。後発の「flask」「theory」あたりをこの後に聴くとそのあたりが上手く噛み合って、より聴きやすいアルバムにドンドン進化していることが明らかとなるだろう。 おいしくるメロンパン/indoor 1,桜の木の下には ★★ ノスタルジックなタイトル通り、情景描写に徹した歌詞、独特なストーリー、流れるようなBメロの歌唱が上手く噛み合って、うまく説明出来ない思春期ごろの心象が浮かび上がる。レビュアーである私が好きかどうかを別にして。おすすめ度は★★★★くらい。 2,look at the sea ★☆ 夏らしく爽やかでシンプルな印象の演奏は好印象。ベースの音量が大きめに出ていて、軽快にランニングをするようなテンポ感が楽しめる。目立つタイミングと、縁の下の力持ちでいるタイミングを弁えたドラムも良い。ただし、イノセント風味のボーカルがめちゃくちゃ女々しい歌詞を歌うのは妙にシャレオツ感が出て苦手なんですよ。おすすめ度は★★★☆。 3,caramel city ★★★★☆ 落ち着いたミドルテンポの曲に、いじらしい歌詞がイノセントなボーカルのメルヘンな雰囲気に良く合っている。跳ねた様なギターメロディも心地よく、楽しそうな雰囲気が伝わってくるよね!おすすめ度は★★★★。 4,泡と魔女 ★★ 雰囲気と疾走感は良いとして、サビのメイビーの連呼がイマイチ好きになれなかったかなって。近いのが最新作「theory」に収録された「透明造花」だが、あちらに比べて不穏であるため、聴く人をより選ぶ印象にある。おすすめ度は★★☆。 5,あの秋とスクールデイズ ★★☆ 煮え切らない自分を高校生活の情景からじっくり描き出していく様に、それぞれのストーリーが掻き立てられそうな一曲。テンポチェンジが全アルバムの中でも特に印象的な曲で、それに合わせて音圧を変えてくるボーカルもなかなかに情緒不安定。MVが秀逸である。おすすめ度は★★★。 総評★★★☆ 一曲の中でも多様な表情を見せる展開の妙技が面白いと近所で話題になってたバンド、おいしくるメロンパンの2nd mini。情景描写を主体とした歌詞のクオリティは高く、次作以降では更にそのレベルが上がっていることから、この作品も彼らの基軸を固めた重要な一枚であると言える。ただし今作はメロディの勢いと歌詞の雰囲気が少しズレている箇所があったり、どことなく強めに女々しさが漂ったりしていて、馴染みにくい箇所があった。後発の「flask」「theory」あたりをこの後に聴くとそのあたりが上手く噛み合って、より聴きやすいアルバムにドンドン進化していることが明らかとなるだろう。 おいしくるメロンパン/indoor 1,桜の木の下には ★★ ノスタルジックなタイトル通り、情景描写に徹した歌詞、独特なストーリー、流れるようなBメロの歌唱が上手く噛み合って、うまく説明出来ない思春期ごろの心象が浮かび上がる。レビュアーである私が好きかどうかを別にして。おすすめ度は★★★★くらい。 2,look at the sea ★☆ 夏らしく爽やかでシンプルな印象の演奏は好印象。ベースの音量が大きめに出ていて、軽快にランニングをするようなテンポ感が楽しめる。目立つタイミングと、縁の下の力持ちでいるタイミングを弁えたドラムも良い。ただし、イノセント風味のボーカルがめちゃくちゃ女々しい歌詞を歌うのは妙にシャレオツ感が出て苦手なんですよ。おすすめ度は★★★☆。 3,caramel city ★★★★☆ 落ち着いたミドルテンポの曲に、いじらしい歌詞がイノセントなボーカルのメルヘンな雰囲気に良く合っている。跳ねた様なギターメロディも心地よく、楽しそうな雰囲気が伝わってくるよね!おすすめ度は★★★★。 4,泡と魔女 ★★ 雰囲気と疾走感は良いとして、サビのメイビーの連呼がイマイチ好きになれなかったかなって。近いのが最新作「theory」に収録された「透明造花」だが、あちらに比べて不穏であるため、聴く人をより選ぶ印象にある。おすすめ度は★★☆。 5,あの秋とスクールデイズ ★★☆ 煮え切らない自分を高校生活の情景からじっくり描き出していく様に、それぞれのストーリーが掻き立てられそうな一曲。テンポチェンジが全アルバムの中でも特に印象的な曲で、それに合わせて音圧を変えてくるボーカルもなかなかに情緒不安定。MVが秀逸である。おすすめ度は★★★。 総評★★★☆ 一曲の中でも多様な表情を見せる展開の妙技が面白いと近所で話題になってたバンド、おいしくるメロンパンの2nd mini。情景描写を主体とした歌詞のクオリティは高く、次作以降では更にそのレベルが上がっていることから、この作品も彼らの基軸を固めた重要な一枚であると言える。ただし今作はメロディの勢いと歌詞の雰囲気が少しズレている箇所があったり、どことなく強めに女々しさが漂ったりしていて、馴染みにくい箇所があった。後発の「flask」「theory」あたりをこの後に聴くとそのあたりが上手く噛み合って、より聴きやすいアルバムにドンドン進化していることが明らかとなるだろう。 >>403 寝ぼけて3連投しました。すみません。 ついでにちょっと訂正で、5の評価は★★★☆です。 B'z/MONSTER 1,ALL-OUT-ATTACK ★★★★☆ いきなりマニアックなタイプの曲。Callingばりに練られた曲構成は見事の一言だが、それゆえに緩急が凄まじく、LIVEでやったら客がついていけないと思う。サビのBPMはあのHurry Up!やmagnoliaよりも速いだろう280。 2,SPLASH! ★★★☆ 雰囲気ゲーな所のあるダンサブルなロック。歌詞はどこか神話的で革新的な雰囲気だが、メロディが俗っぽくきているのでまぁハマる。 3,ゆるぎないものひとつ ★★★★ 今作くらいから現代の稲葉に繋がる内面を憂う歌が一曲は出てきたイメージ。ソロで見られた歌詞のネガティブさはナヨナヨした男の共感を…呼ぶのかなぁ? 4,恋のサマーセッション★★★☆ イントロで爆笑できるのはいいね!後年で言うと夢の中で会いましょう、Too youngと同様LIVEでは演奏出来なさそうだが、本人たちは演ってて楽しいだろうタイプの曲。歌詞はLADY NAVIGATIONあたりを彷彿とさせる楽しげな夏を思わせる曲。仮にあの路線を続けてたらあと10年は早くこの曲出せたんじゃ… 5,ケムリの世界 ★★★☆ 歌詞さえ変えれば洋楽かなって思うくらいには渋い演奏。同じようにずっと刻まれるギターフレーズがため息のように重くのしかかる。 6,衝動〜MONSTER MiX〜 ★★★★★ 今のファンなら待ってました!と言わんばかりに爽快感のあるロック。ultra soulのような世界観の歌詞は応援ソングとしてもピッタリで、スパッと終わるため後味も含めて気持ちいいのがポイント。 7,無言のPromise ★★★★★ 寂しげな演奏に恐る恐る前を向いて飛ぼうとする歌詞が刺さる。ピアノから始まり、ストリングス、ギターと楽器を重ねていく感じはこの時期のバラードにありがちだが、この曲のアレンジとしてはかなり合っていると思う。 8,MONSTER ★★★★☆ 1同様今LIVEでやっても客がついて来れなさそうな異様な熱感の曲。コブシヲニギレの感情を私怨から苦悩に変えたような歌詞と演奏の勢いは紛れもなくカッコいいロック…ちょっと、「ダサい」って言わないでよバカ! 9,ネテモサメテモ ★★☆ 中々に茶化しの効いたロック。Mr.ARMOURとか、ハルカとかってLIVEではどんな雰囲気になるんだろ? 10,Happy Birthday ★★★ この時期にpleasureUが重なっているからか、どうかしてたと言われがちな曲。明らかにB'zで演る曲ではないだとか、反応は良くなかったと聴くがいざアルバムで聴いてみるとささくれ立った気持ちが緩和されていい感じ。 11,ピエロ ★★★★★ 後期のB'z(今作以降?)では屈指の人気を誇るカップリング曲。本来なら隠れた名曲のポジションにいるはずの曲だが、じめっとした激しめの音が今作の雰囲気に合っていたためアルバムに入ることになった。 12,雨だれぶる〜す ★★★★★ 1秒でムード歌謡の世界観に引き込まれる神曲。 13,明日また陽が昇るなら ★★★★★ ミディアムバラード。最後にこう前向きな曲がくるのは嬉しい。ドロドロした曲が多かった分この晴れやかさがたまらない。 14,OCEAN〜2006MiX〜★★★★☆ ボーナストラック。ELEVENでは今夜月の見える丘に、C'monではultra soul2011などヒット曲が、アルバムの世界観を飛び越えて最後にくる事があるが、こちらは割と成功している部類。エンドロールとして上手く機能している。 総評、★★★★ だんだんと現代のB'zに近づいてきた作風の15thアルバム。ソロで見られた内省的というか自虐的なキャラやコミカルな三枚目のような独特なキャラ、背中を強く押してくれるナンバー、メンバーが楽しそうに演奏するナンバーなど、以降のアルバムで見られる特徴が集約されている。稲葉の声も馴染みのある感じに近づき、世間のイメージと最もギャップが少ないと思われる。 追記、今日が15周年でしたっけ?このアルバム発売から。いや時の流れは早い。 おいしくるメロンパン/thirty 1,色水 ★★★☆ 疾走感とあどけない声が上手くマッチした夏らしい佳曲。なだれ込むようにして始まるサビこそキャッチーさにかけるものの、このノープランな感じも若々しくてオッケー。 2,シュガーサーフ ★ 251BPMという凄まじい速度でまくしたてるように言葉を発する忙しないロック。速度超過がいけないのか、がなり立てるボーカルが声質とあっていないのか、ちぐはくしていてただただやかましく感じる。 3,5月の呪い ★☆ ハネリズムのような軽快なビートに大して煮え切らないんだかなんだか。といった歌詞や歌い方に少し困惑する。から元気っていうか、道化っぽい感じ?ちなみに約4年後の「斜陽」はこのノリを正統に受け継いでかなりいいテイストに仕上がってます。 4,砂と少女 ★★★☆ マーチングバンドがやりそうなメロディ。ジャケットには海が写っているけれど、その向こうを静かに眺めるような雰囲気。演奏もゆったりとしていて、文学的に聴こえてくるから面白い。 5,紫陽花 ★ 2と同様かなりやかましい枠に入る。しかもアルバムの締めだから、後味もあまり良くない。次作「indoor」や3rdの「hameln」のような叙情的な雰囲気も、「flask」の爽やかなイメージも締めとしては上手くハマっているのだが、これが最後のせいでぶつ切りのような印象を与えている。近い雰囲気の曲に「憧憬」があるが、あちらに比べてこちらは演奏構成が未熟な気がする。 総評,★★☆ おいしくるメロンパンの1st。作品を出せば出すだけ洗練されて良い盤が出てきているというのはどうやら本当のようで、ボーカルのあどけなさや一曲の中で様々に表情を変える構成力は後のアルバムに続くにつれ徐々に円熟し、最新作は凄く良いと近所で話題になっていた。なるほどそれを知ってか、近辺の口コミでは2nd〜5thが絶賛されていたのだろう。特に「hameln」「theory」の評価は高かった。でもこの盤が足掛かりになっているのだから貶すわけにはいかないな。 >>408 おすすめ度は 1,色水 ★★★★☆ 2,シュガーサーフ ★★☆ 3,5月の呪い ★★ 4,砂と少女 ★★★★ 5,紫陽花 ★★☆ です。参考までにどうぞ。 乙です この頃は地下室TIMESを始め、いろんなとこで叩かれてたけど 近年は本当いいバンドに成長したよな >>408 乙です。ジャケットが良い盤ほど売れないですよね。このバンド。hamelnは曲は良いんですけどジャケットが…そしてこれはジャケットは凄く良いんだけど…あえて言うなら色水、シュガーサーフの評価はもう少し私なら高めかも。砂と少女、紫陽花の評価は同感。 おいしくるメロンパン/halmen 1,水葬★★★★★ ダウナーで退廃的な部分とアップテンポでキャッチーな部分の対比を味わう曲。やさしい口語体の歌詞はともすればエモさの塊で、分かりやすいぶん情景が綺麗に浮かぶ仕様。バンドの性格として分かりやすさを追求した曲。 おすすめ度★★★★★ 2,命日 ★★★☆ 快活なバンドサウンドが吹き抜ける風のように爽やかな曲。雰囲気も歌詞もジャニーズ(特に嵐)にありそうな曲で、オリコン1位も狙えそうな売れ線。ただし、わざわざおいしくるメロンパンが演るべきかというと… なんというか、Mrs.GREEN APPLEやAlexandrosあたりが出す音な気がする。 おすすめ度★★★★☆ 3,dry flower ★★★☆ バンドサウンドをウリにしたボカロPが作ってそうな、メロからサビの盛り上げへの誘導がコンパクトで上手い曲。ただ、これもおいしくるメロンパンが演るべきかというと…優しい声に調教されたGUMIあたりで聴きたくなる。 おすすめ度★★☆ 4,蜂蜜 ★★★★ あ、ようやくらしい曲が来たな、と。程よく肩の力の抜けた歌声とアコギの演奏が心地よく耳に入る。1〜3と激しめの曲が多かったので普段なら没個性的なこの曲は箸休めとしてむしろ個性的。 おすすめ度★★★ 5,nazca ★★★★ バンドを勇者パーティに例えるなら、みな魔法使いだろうか。曲は、数多の言葉や音を操り人々の感情を突き動かす魔法のようだ。などと厨二病のような事を言いたくなるくらい朝にピッタリな曲。これ聴いて旅に出たい。 おすすめ度★★★★ 総評、★★★★☆ おいしくるメロンパン3rd mini。 今作の評価は全アルバムの中でも高い方で、特に水葬の評価は近所でも頭一つ抜けている印象。実際、映画音楽のように段階を踏んで盛り上がる様は劇的で、伝えることに特化した歌詞ともマッチしてストレートに心に届いた。それがバンドとしてやりたかったことかどうかはわからないが、おそらくこの曲は思い通りに出来た曲なのではないか。2,3ともモチーフのようなものがまず思い浮かんだが、その分どこか馴染み深く聴けたのも良いし、4の包容力も5の前向きな雰囲気もアルバムの構成としては欠かせない。とてもバランスの良いアルバムだと思う。 ちなみにこのバンドの爽やかな演奏、ボーカルの声に注目したいならこのアルバムを。文学的な歌詞、曲全体の構成力に注目したいなら「theory」を強くお薦めする。 おいしくるメロンパン/flask 1,epilogue ★★★★ 一聴目でアレっ?て思ったが、冷静に考えるとこれがスタンダードだったなと思い出せる爽やかさ。「桜の木の下には」を思わすイントロだが、いたって本編は健康的で、歌詞から演奏から青春のような透き通る気分を味わえる。人に勧めるならまずこれで。おすすめ度は最も高い。 2,憧憬 ★★★ 一聴目で「紫陽花」を思い出してゲンナリしたが、通しで聴いてみると良い。何というか、あの頃未完成だった声の緩急、演奏のトゲトゲしさが無くなって非常にサラッと聴ける曲に変身していた。小綺麗になって思った事だけど、これは結構無理してた路線なのかな? おすすめ度は★★★★☆ 3,水仙 ★★★★☆ 最初に聴いたおいしくるメロンパンの曲のひとつ。当時は近所で流行りだしたばかりで何が何だかよくわからなかったが、何というかエモいなぁ。だけでずっと覚えていた曲。演奏構成や詩世界が一筋縄ではいかず、よくわからないまま記憶に残るのも彼ららしい。ちなみに「桜の木の下には」も最初の頃に聴いた。 おすすめ度★★★★ 4,candle tower ★★★☆ 無理して歌うなよ、と心配したくなるサビに対比して、Aメロ〜Bメロが非常に大人しい。プログレのような拍子のわからない構成や絶唱のような感情的な歌い方が嫌いならとても聴けたものではないが、そのあたりを上手くくぐって文学的な歌詞に浸るのが良い聴き方のような気がする。1とは対照的にこちらのおすすめ度は最も低い。 5,走馬灯 ★★★☆ おそらくは聴きやすさ、薫風のような爽やかなサウンドに全てを振ったお陰で深みがかっ飛んだ一曲。故に耳馴染みはよく、「このバンドいいよね?うん!」などと話題のタネにするには良い曲な気がする。一応テンポチェンジなどもあり、名刺のような個性のある曲かも。 おすすめ度は★★★★★ 総評、★★★★ おいしくるメロンパン4th mini。聴きやすさに全てを注いだのか耳馴染みがよく、卵液に浸した食パンの如く吸収されていく印象。その深さは強烈に覚えているというよりは後々「あっ、あのバンドのあのアルバム良かったな」となる感じで、総じて悪い印象はない。その分フックに欠けるため人によっては今作がつまらないアルバムに感じるかもしれない。しかしそこは、最大公約数の期待に応えるためにあえて個性を残しつつ毒気を抜いたらこうなったということで。初心者にはピッタリなアルバムである。実際近所でもこのアルバム嫌いという人は殆どいなかった。聴きやすいらしい。 >>416 主観の好みとおすすめ度がブレまくった結果やで。自分の好きなものばっかり勧めてもしょうがないやん? 今年でた女性ボーカルのアルバム150枚くらい点数つけたから なんか意見ちょうだいな >>408 シュガーサーフはバラードアレンジされたら化けそう。BPMを半減させてアコースティックにするとか。 おいしくるメロンパン/theory 1,獣 ★★★★☆ ともすれば前作epilogue以上にバンドの特性をよく表した曲で、大胆な転調や静と動の表現、イノセントなボーカル、変拍子が独特な世界観を生む。歌詞が文学的でわかりやすいのはhamelnの水葬の如くイレギュラーであるが、それもまた良い。おすすめ度は★★★★★。名刺がわりだね。 2,透明造花 ★★★★☆ 泡と魔女を正統アレンジしたような曲で、前曲とは対照的に健康的なサウンドで難解な歌詞を聴く。開放感は抜群で毒気も薄いので万人受けしそう。間奏で一度落ち着けて最後のサビで転調する仕掛けは、ありがちだが正統派なこの曲にはよい。おすすめ度は★★★★☆。 3〜4 亡き王女のための水域〜架空船 ★★★★★ アルバムの中核を担う前半と後半で性格の分かれる11分13秒の大曲。 前半は雨上がりの土(または降雨前の大気)のような印象的な鬱を匂わすサウンドで、閉塞感の漂うバラード。語り口調で歌うのが特徴的だが、この声質だと聴きやすくて好印象。3:54で鳴り響くあまりにももの悲しいギターの音色は本曲の世界観の象徴。悲しげなジャケットともよくあっている。スネアドラムが虚しくひとりで行進しながら後半部分へとつながる。 後半部分はトラックこそ分けられるが6:04からスタートする。全曲のどこか夢見心地で浮いた気分から引きずり出され、緊張感と疾走感に満ちていくイントロが特徴的。この曲も中々に閉塞的で、光の見えない仕様になっているがBPMが68から185に変化したことで、より求心力のようなものが強くなり、感情的に訴えかけるようなボーカルの声が切ない。曲展開も一筋縄では行かず、2番Aメロからいきなり間奏に流れ込む仕様や、Cメロ直後にいきなり音が切れるパートなどは知らないと本当にびっくりする。4トラック目3:22からの展開はまさにあっと言わせる出来。 おすすめ度は★★★★★。ただし、ある程度アルバムを聴き込んだ人にしかおすすめは出来ない。おいしくるメロンパンの文学性が惜しみなく注ぎ込まれた大曲。 5,斜陽 ★★★★ 240BPMで躁的に始まるサウンドだが、この流れだとそれすら物哀しいのが特徴的。MVは繰り返す日常を表したようなテンポ良い映像切り替えが特徴的だが、開放的な気分になれないのが切ない。キメは「振り返らないで僕もそうするから、約束をしよう」という歌詞で別れのようにも、過去を引き摺らないという決意のようにも取れる歌詞。 おすすめ度は★★★☆。 総評、★★★★★ 個人的には最高傑作、あるいはもうこれ以上は無いだろうかと錯覚したおいしくるメロンパンの2021年現在の最新作。近所でも今作はかなり話題となり、多くの人が口を揃えて絶賛していた。 転調やテンポチェンジを武器とした頭に残るサウンドが核となるのは前作以前からのお約束だが一曲一曲の歌詞の文学性、またサウンドとの融合は今作が群を抜いて良いと感じた。あえて欠点をいうなら「水葬」レベルの世界観の曲がアルバム内に複数あるせいで、全体として世界観が閉塞的かつ緊密になっているのが万人受けを阻むことだが、個人的にはそれでもいいと言えるだけの説得力があるように感じる。ちなみに単曲で聴く「斜陽」とこのアルバムの最終曲として聴く「斜陽」だとだいぶイメージが異なる。まだ聴いてない人は5曲目から聴くのもあり。 >>424 ハロー。待った?じゃあいくね。 小田桐仁義/Tutti Frutti 1,Winter Hour ★★★★ AOR調のサウンドにバンドアレンジを加えた現代風のシティポップ。歌詞は哀愁に満ちていて、これもまた過ぎ去ったバブルの後の世界観にピッタリ。 2,パラレラーズ★★★★★ BPMは270で、なおかつ大胆なビックバンドのアレンジなため、サビを聴くだけで一曲聴き終えた気になるともっぱらの評判。曲進行も結構不思議な部類でAメロ→Bメロ→サビ→Aメロ→間奏→Cメロ→Dメロ→サビと流れが多い割に信じられないほど速いBPMのせいで3分57秒に収まっている。 3,Tutti frutti ★ 小田桐氏のコーラスと前衛ポップの融合。今作全体に蔓延る独特な閉鎖的あるいはわずかな温かみの雰囲気にそぐわない圧倒的な躁の匂いが鼻に付くと言えばそうなる。そしてこれがアルバムタイトルなせいで一貫したコンセプトにブレのようなものを感じる。今作ではなく、前作「Starter kit」に入っていたら評価は★★くらいになる。 4,カタヌキ ★★★★☆ 重々しいバラード。ハッキリしたドラムの音の粒がシリアスな歌詞に叩き込まれる様が曇天の雹を匂わす快作。 5,Mellow Ride ★★★ 歌詞が何回な上に非キャッチーど真ん中なサウンドを使ったため、実験作という印象が強い。試しに卒業アルバム引っ張り出して聴いてみたら意外とすんなり歌詞が入ったので+☆。 6,白い迷宮 ★★★★ 寒寒しさを全面に匂わすザクザクしたギターサウンド、シンセサウンドの融合が気持ちいい。歌詞は氏にありがちな哲学的なもので、人によってはとっつきにくいがそこも含めて迷宮っぽさが出ているのでヨシ。 7,Flower in the Dark ★★★★★ 今作の中では最もわかりやすい歌詞とキャッチーなサウンド、官能的なボーカルで多くの人を虜にしそうな曲。ラストの減速が個人的にツボ。 8,ティールな街角 ★★★ ティールとは、マイクロマネジメントを上から行わなくても目的のために進化を続ける組織のことである。この曲はそのような街を見つけた喜びを、大きな手振りのブラスアレンジで表現している。ここに置くと砂漠のオアシス見たいな曲。 9,Plastic Sun ★★★★★ 今作の中でも前衛を極めたサウンドはオルゴールの音色だけがランタンのように切なく灯る。 10,素敵じゃないか ★★★★ 何が、と具体的に形容しがたいがアコギを軸にして肉付けされた音作りの温かみが優しい曲。 11,Guiding Light ★★★★☆ この曲がラストにあることで、閉鎖的な雰囲気からの解放がスムーズに行われているように感じる。夜明け前に家を出る感覚に近い。 12,クエスト(Remaster)★★★★★ 今作のエンドロール。前作に収録された際に比べ音が増えており、より大団円的な雰囲気に仕上がっているのがポイント。前作では出発の曲というイメージだったが今作はようこそ!ってイメージ。 総評★★★★ 小田桐仁義の2nd Full。前作に比べて曲の世界観に一貫性、アルバム内を纏うストーリー性がキモとなった一作。歌詞は人の心の弱い部分を切り取ったり、奮い立たせようとするものが多い一方でティールな街角のような希望に満ちたものもあり、砂漠とオアシス。という雰囲気が先行した。 次回作はmemeというアルバムになるが、そちらはシングル+ベスト(カラオケ)アルバムといった趣向があるためここではレビューできません。 中島みゆき/Singles2000 1,地上の星 ★★★★ 人は宇宙ばかり見てる、氷ばかり掴む、と目の前にある輝きを忘れ、遠くにある輝きに憧れる人々に向けた歌。スーパーヒーローは案外この世界にたくさんいるかもしれません。 2,ヘッドライト・テールライト ★★★★☆ 今作のなかで唯一肩の力を抜いて聴ける曲。タイアップの影響か。個人的にサビの男声コーラスがツボ。ただし、前曲同様フェードアウトなので30秒程度尺が削られている。 3,瞬きもせず ★★★★☆ 野生動物としてはなんの武器も持たない人間を「痛むための涙だけを持って生まれた裸すぎる獣」と盛大に批判するが、サビの高揚感と転調で上手く賛歌っぽく仕上げている印象。案外自分が知らない自分のいい所ってあるんですかね? 4,私たちは春の中で ★★★★ 恒例のやさぐれ系。男なら素直に裏声使う音域を派手にがなっていくあたりに求心力を感じるなって。恐れについて歌っているはずなのに全然そう聞こえないのもこのあたりが要因だろう。 5,命の別名 ★★★★★ 気がついたら糸に埋もれている隠れた名曲。セールス的にも不振な部類だが、タイアップ先の影響からか、歌詞は壮大というよりは仰々しくなっていて分かりやすいありがたみを感じる。詞というよりは説話みたいな?ちなみにコレも30秒ほど尺が短い。 6,糸 ★★★★★ 命の別名のお株を奪った中島みゆき随一の知名度を誇る名曲。初出はEAST ASIAという92年(浅い眠りの時期)だが、シングルカットされて命の別名のB面となった。CMなどで聴くと原曲のキーを使う人が殆どいないため、男性はこの曲をオク下で歌うことは避けるべきか。 7,愛情物語 ★★★ やさぐれ系。いかにもA面っぽく無いマニアックな雰囲気のハードロックだが、間奏のストリングスの勇ましさには度肝を抜かれる。じゃあこれがみゆき風のロックの世界観だろうか。 8,幸せ ★★★★★ イントロからパブリックイメージ全開の演歌。近現代の空気に呑まれていく。個人的には大吟醸をそばに置いて聴きたい(二重の意味で) 9,たかが愛 ★★★★☆ 8をわずかにテンポアップした壮大な演歌。たかが愛、とちっぽけに歌ってみせるがそれを棄てられないのが人間の性というものらしい。 10,目を開けて最初に君を見たい ★★★ イントロでアコギが跳ね回り、頭から尻尾まで浮ついた歌詞を歌う。かなりの変化球だが、詩の中身が徐々に重くなる90年代以降としてはレアだが、それ以前には割とあったらしい。SingleTを参照のこと。 11,旅人のうた ★★★★★ 今作はこの曲のためにある。と言ってもよいくらい核として機能する曲。説話の様な歌詞、コーラス、地を踏みしめるようなドラム、サビの高揚感。今作の総集編のような立ち位置の曲。 12,SE・TSU・NA・KU・TE ★★ 転調がぬるっと入ってくるので一部切り取ると二曲くらいに分断しそうな曲。MaybeのようにBPMや曲調は変化しないためあそこまでとっつきにくいと言うことはない。 13,空と君とのあいだに ★★★★☆ 犬目線で歌ったとされる歌詞は悲壮感たっぷりで、非常に心に迫るものがある。ただこれは子を持つ親も同じ様なことを思っていそうで、完全にその視点のオリジナリティによって持っている曲だとは思わない。個人的には11のほうが好き。 14,ファイト! ★★★★★ 無機質なドラムの音から始まり、か細く入ってくる歌声が進行とともに力強くなっていくのがポイント。最近でこそよくある展開になってしまったが、曲の進行とともに様々な楽器が入ってくる展開はこの曲に合っている。 総評.★★★★★ 8,10,12以外は何らかのタイアップがついており(2,6以外は内容劇重のタイアップ先ばかりだが)知名度はかなり高いとされるシングルを並べた中島みゆきの3rdシングルコレクション。コレ一枚でおおよその雰囲気は掴めるため入門編にピッタリ。曲の尺が一部カットされているものもあるが全体の流れには影響しないのでまあよし。 平沢進/SIREN 1,電光浴-1★★★★★ 最高のアカペラ。ヒーリングミュージックのように心が安らぐ。私のカラオケの十八番。 2,サイレン(Siren)★★★★☆ 賛歌のように響き渡るサウンドがテクノらしさとは離れているが、ストリングスの裏でうさぎの様に静かに跳ね回る電子音はやみつきになる。 3,On Line Malaysia ★★★ 現代版花魁の逃避行みたいな緊迫した雰囲気のある曲。全体的に張り上げるような歌声がそれを後押しし、コーラスで飾りつける。 4,Siren(セイレーン)★★★★ タイトルからわかるように清廉潔白な歌謡曲。アレンジも昭和的で、70年代にありそうな豪勢な感じ。その分サビのセイレーンの連呼だけが異国情緒満載で面白い。 5,Nurse Cafe ★★★☆ 知名度は今作でも随一な曲。詩世界はどちらかというと童話的な雰囲気があり、夢見心地で聴けるのがポイント。「家々の窓を破り」という歌詞が絶妙に夢遊病を思わせる。 6,Holy Delay ★★★★☆ 絶妙にスペーシーなナンバー。全体として起伏が乏しく、歌詞も少ないことからヒーリングミュージックとして聴くことができる。好き。 7,Gemini ★★★★ ラストナンバーかと思い違うほどに壮大さを醸す一曲。読み聞かせるように歌う氏のボーカルは、今作の中でも特に聴きやすい。 8,Day Scanner ★★★ 現代人が好きそうな歯切れの良いテクノ。歌詞の語感もよくポンポンと曲が展開していくのも良いところ。氏のかけ声も含めてLIVEでは楽しめそう。 9,Siam Lights ★★★★★ 本当に良い曲を耳にすると言葉が失われる。ということがよく分かる。満天の星空の下でぜひ聴いてほしい。 10,電光浴-2 ★★★★★ 1と感想は同じです。カラオケで私が90点台が出せる数少ない一曲。 11,Mermaid Song ★★★★★ 理屈ではなく直感的に人の感情に波を立てるような現象を「エモい」と定義した場合、この曲は相当なエモみを持っていると思う。低音で呟くように歌われるため聴き取りづらいが、その分サビの裏声がくっきりと映えるのもポイント。 総評、★★★★★ 平沢進の6thアルバム。オリコンからは姿を再び消したが、個人的には前作よりも心を動かす曲が増えた印象。月の影の圧倒的なエモみや、環太平洋擬装網のような痺れる緊迫感に突き抜けた曲こそ無いものの、全体として疲れずに聴けるので安定をとったと見て好印象。 B'z/ULTRA Please -The First RUN-[Disc1] 1,BAD COMMUNICATION-ULTRA Please Style- ★★★★★ 言葉遊びを意識した歌詞でコミュニケーションの難しさを語る曲。2008年当時風にアレンジされており、ハードロック調になっている。この方向転換は正解で、原作のデジタルサウンドビートよりも踊れる曲になっている。稲葉の声もこっちの方が歌詞に馴染む。 2,BE THERE ★★★★ 歌詞もサウンドも主張が強いためオリジナルアルバムには馴染まないだろう一曲。そのため今作での収録に多くのファンが沸いたことだろう。イントロの左右に振れるビートが一番印象に残る。 3,Easy Come,Easy Go! ★★★★☆ B'zの演るアジアンロックの先駆けのような曲め、オリエンタルな雰囲気がどこか懐かしさを匂わす一曲。歌詞も昔の自分を回想する場面がある。 4,LADY NAVIGATION ★★★☆ 私情を挟まなければ革新的な(時代を感じる)当時のデジタルロック。アルバム収録は7thまで見送られたが、それもそのはずの個性の塊のような曲。特にサビのNAVIGATIONのスペル読みの部分はまさにアイデアの勝利。ここを消してようやくアルバム曲として馴染んだくらいの癖の凝集。 5,ALONE ★★★★★ Easy Come,Easy GO!同様オリエンタルな雰囲気が漂う。時系列的にはこちらの方が若く、新しい暮らしを始めたばかりの主人公のナイーブな心情が描かれている。 6,ZERO ★★★☆ B'z風ハードロックの先駆けだが、今となっては軽快なシンセの方が頭に残る不思議な一曲。なお間奏明けのCメロでのラップがよく物議を醸す一曲。センスは…悪くないのかな? 7,いつかのメリークリスマス ★★★★★ 神曲。冬でも夏でも聴けなんなら春秋でも良い。 8,愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない ★★★★ アイドルユニット・B'zとしての魅力が遺憾なく発揮されたキラキラしたサウンドにちょっと軟派で情けない歌詞がぴったりと吸い付くように相性がいいため、男性ファンからの評価が高そう。 9,裸足の女神 ★★★★☆ アイドルユニット・B'zとしての魅力が遺憾なく発揮されている。こちらは女々しさの残る歌詞が庇護心をそそるニクイつくりで、多くの女性ファンが魅了されたことかと思われる。 10,ねがい ★★★★★ アルバムVerから13年。ようやくのシングルバージョンアルバム入りだが、アルバム版の豪勢なノリと比較してもこのシンプルさで充分素敵だと思う。個人的にアンセム。 11,love me,I love you ★★★☆ アイドルユニットっぽい雰囲気は前年までに薄れ、シンプルにロックユニットとして成り立って来た頃の曲だが、意味深な歌詞と軟派な歌い方で、やはりノリは上々な模様。 12,LOVE PHANTOM ★★★★★ 神曲。こんなレビュー見てる暇があるならCD買って聴いてくるか、YouTubeにあるPVでも見てみるとよい。 13,ミエナイチカラ ★★★★ これも歌詞の自己主張の強さのせいでアルバム入りを逃した部類。この暑苦しいくらいに背中を押す歌詞は後年になるにつれ円熟していくので乞うご期待。 14,Calling ★★★★★ 知る人ぞ知る隠れた名曲がここで登場。一曲の中で二曲分のサウンドアイデアが仕込まれており、構成力に度肝を抜かれる一曲。後に「熱き鼓動の果て」「ARIGATO」でこの作りが再現されているが、完成度はこれがいちばん。 15,さまよえる蒼い弾丸 ★★★★ 意味深に問いかける歌詞は稲葉ソロに近い雰囲気。ポップとロックの融合として完成度は高く、結成当時掲げられたロックとデジタルビートの融合という点ではここで実を結んでいるかと思われる。 1,HOME ★★★★ シングル盤。こちらは日本語詞である。ストーリー性を持たせた歌詞を意識したせいか牧歌的な弾き語りが似合う曲。 2,ギリギリchop ★★★★★ 浅いようで深く、深いようで浅いことを言ってのける歌詞は熱に浮かされ、いきりたつ演奏のテンションと合致している。当時のアルバム内ではBrotherhoodやながい愛より売れ線やってた。 3,今夜月の見える丘に ★★★★ 毎回間奏のギターソロアレンジが変わる事でお馴染みのこの曲。このアルバム内のアレンジはELEVENよりもあっさりと爽やかに駆け抜けるため、非常に聴きやすい。ELEVENのときのグツグツ沸き立つエモーションは薄まったがまぁ良い。 4,juice ★★★ 今で言えばDAREKAやSKYROCKET同様、LIVEで演奏した時のグルーヴ感を意識した煽り曲であるため、CDでは魅力が薄れる。DVDで聴くとブチ上がるため★★★★★は間違いない。 5,ultra soul ★★★★★ 流れるようなサビを意識したためか、サビの疾走感はまさに清涼感の塊。〆でバシャアッ!と水飛沫が上がるような演出も好み。LIVEではのちにこの水飛沫がより映えるようにハードロックアレンジされたVerを演奏するようになった。 6,熱き鼓動の果て ★★★★ Callingでやっていた二重に畳みかけるサビ、という構成をもっとわかりやすくしたもの。故に初心者にも勧めやすい一曲。 7,IT'S SHOWTIME! ★★★★ 1曲目にピッタリな妖しいイントロに魅了されて始まる一曲。「見たこともない自分に会える」と言う歌詞が無敵感満載。 8,BANZAI ★★★ これもLIVE感が大事になってくる一曲。わかりやすい進行だと侮っていたら間奏で一波来るのがB'z流。弾け飛ぶ汗の飛沫がスローモーションで追えるイメージ。 9,愛のバクダン ★★★☆ ARIGATOというシングルを差し置いて収録された2005年のシングル。曲がカリスマ臭を漂わせているし、愛を世界に振り撒いてくれと懇願するさまは稲葉らしくなくて面白かった印象。 10,OCEAN ★★★★☆ ドラマタイアップがついているため曲が引っ張られているが「形の違うココロ何度でもぶつけ合って」など、独特の解釈で人と人との関わりを描く歌詞により当時のB'zの世界観としてもそこまで違和感はない。屈指の壮大さを誇るシングル。 11,衝動 ★★★★☆ この曲→好き アルバムVer→もっと好き この曲の魅力は突き抜けたシャウトにあるが、ラストがちょっとおとなしめなので、アルバムVerの方が好きかなと。 12,SPLASH! ★★★☆ 崇高で有難みをぷんぷんと漂わす神話的な歌詞に俗物っぽい生々しいサウンドで真っ向勝負。これは結構刺さる人もいるのでは? 13,永遠の翼 ★★★★★ 神曲。これもタイアップの影響で主にPVの作りがヤヴァイことになっており、涙腺崩壊を狙ってくる。 14,SUPER LOVE SONG ★★★★ 有難みのある歌詞をお馴染みのハードロックで聞かせる展開はこの時期よくあった。序盤に置いてあると聞きやすいが、29曲目(Disc1と合算)に来るとちょっとしんどい。単体で聴くのもアリ。 15,Pleasure 2008〜人生の快楽〜 ★★★★★ BPMがB'z最速と謳われるHurry Up!と同じ事で(局所的にはALL OUT ATTACKがあり、後にだれにも言えねぇなどもっと速い曲が生まれたが)非常に疾走感のある曲。メロでは半分になるので、緩急のつけ方も完璧。ラストのピアノソロが今作のハイライト。 総評、★★★★★ 20周年のB'zのベストとしては過不足なくその魅力を発揮出来たものと思われる。バラードの世界観の被りや、ハードロックの連続、ということは少なく、アルバム内でうまく緩急を付けられていたのが高評価。そのため曲が変わるタイミングで「おっ!次はこの曲か。ワクワクする!」と言ったような事が最後まで続くと思われる。 TK from 凛として時雨/Secret Sensation 1,Secret Sensation ★★★★★ ロックとオーケストラのスタイリッシュな融合は後のソロの方向性を決定づけている。ここぞと言う時にゆらめく光のように飛び交うシンセの音も好き。 2,subliminal ★★★★ 大人しかった前曲とは異なり、ボーカルが情緒不安定に聴こえてくる。まぁこちらが通常運転なんですけどね。は、さておきシンセの音がより前面に出てきた事で先程よりもより妖しい雰囲気。 3,ear+f ★★★★★ 演奏は今作の中でも圧倒的なシリアス。神々しさ、圧倒的輝きを感じながらも、閉鎖的な楽曲。歌詞に重きがありそうで鳥籠の中の鳥を思わす様なもどかしさを感じるのは何故だろう。Cメロ→サビの繋ぎはその後の「ten to ten」に似た様なものを感じる。 4,like there is tomorrow ★★★★☆ 今作の中では最も穏やかで、それでいてかなり冷ややか。まるでもやがかかるかの様に曖昧な音像と、遠くから差し込む様な微かな光を感じる。アウトロでは、ギターが叫ぶかのように掻き鳴らされる事で、元々声量の小さかったTKの主張を引き立てているような気がする。 5,white silence[Live] ★★★★★ ライブ音源と聞くとどうしても騒がしいオーディエンスの歓声を思い浮かべてしまうのだがこの音源ではまるでオーケストラの演奏を聴くかの様に、美術作品を鑑賞するかの様に、はたまた演奏、またはTK本人に魅せられ息を呑むかのようにオーディエンスは聴き入っている。曲終了後の刹那の残響と我に帰り感動したオーディエンスの拍手で静かに華々しく締められる様子もGood. 総評.★★★★★ 五曲でソロの方向性をバンドとうまく分離させたmini album。故に神々しさや芸術性が先行して、もともとの荒々しいロックを求めていた人の心にはうまくハマらなくなったが、TKのボーカルを追求する上でより生々しくキマる音響がある程度確立されたかと思う。(この直前くらいからバンドよりもソロプロジェクトの方が知名度爆上がりして現在ではバンドよりも売れるっていうね) 凛として時雨/Feeling your UFO 1.想像のSecurity ★★★★★ イントロのギターの鋭さが衝撃を与え、そのままの勢いでカーチェイスのような緊迫した雰囲気に移行。TKの声は第一声からもう既に高く曲の雰囲気とマッチする。Aメロの最後でTKの絶叫を聴いた後のギターは凄く魅力的。Bメロで一旦落ち着くもののそれは更に激しくなるサビの予兆であり、決して曲自体が穏やかになった訳ではない。 2,感覚UFO ★★★★★ 感覚ユーフォーではない。 感覚ユーエフオーである。 (サビでもそう歌っている。) 前曲の流れを切らずに厚いベースの音からスタートする。耳を鋭く刺激するギターとドラムの音。終始フラットで高いTKのボーカル。 (最低音はmid2G#) Aメロの中で早くも静と動の使い分けがあるがTKの声は裏声っぽくなってもフラット。だから静のすぐ側に動を感じてしまう。Bメロで一瞬ボーカルが激しくなった後、間奏のギターに繋げていく。ギターのプレイでたっぷり焦らした後のサビのキャッチーさと爆発力は時雨の中でもトップクラス。このあと再び曲は静に戻るが、フラットなTKの声のせいで、まだ静のすぐ側に動が常に潜んでいるような気がして凄くドキドキする。 大サビでは345がソロで歌い上げる。 3,秋の気配のアルペジオ ★★★★ 前曲の流れを感じる中、最初のギターの「ジャジャ!」という音にはっとしたらこの曲が始まる。秋という季節の哀愁を感じさせるギターの音が強く強く主張をする。音圧は変わらないまま感情は興奮から哀愁へと移る。1番だけ聞くときっとこの曲は大人しげで切ない曲なのだなと思ってしまうが、2番のBメロを聞くとここで終わらないような気がしてくる。TKと345の掛け合いはこの後になにか一つ山があることを予感させる。呼応するかの如くギターやドラムは音圧を上げる。そして、二人の声が重なったその時…,。 4 ラストダンスレボリューション★★★★☆ 今までとは違った印象をまず抱くはず。轟音かつハイスピードでもなく哀愁を感じる事もない。どこか洗練されているように思うはず。TKが中心で345がアクセントをつけていたこれまでのボーカルと違い今回は345が先導しTKが呼応して叫ぶといった展開が多い。間奏の2:13でのTKの吐息が曲の世界観をより一層印象付け、3:07からの超高音ホイッスルボイスでそれを唯一無二の物にしている。 2転3転する曲調もこの曲ならでは。 5 Sergio Echigo ★★★★★ 重厚な音が支配する世界観。歌詞はシリアスTKはサビでアリエナイような声で叫びを繰り返す。 「You can hearって」と繰り返す。 1:37から始まり1:52から安定する間奏はひたすら穏やかに進んで行く。しかし油断は禁物。曲は展開を続けるが決して曲そのものが落ち着いた訳でない。 5:00からは345のソロボーカル。 カッコイイ、カッコイイ。唯それだけ。 総評、★★★★★ 売上の割に人気度の高いこのアルバムだが、バンドの特性であるツインボーカルや攻撃性の高い演奏はここで鋭さを極めており、以降ではなかなか味わえない。10曲ある#4でお腹いっぱいと感じる人も、これなら大丈夫か(大丈夫ではない) リクエストいいっすか? 月ノ美兎「月の兎はヴァーチュアルの夢を見る」お願いします DOES - 道楽心情 1.道楽心情 ☆ 劇場版の『銀魂』劇中歌用に書き下ろされた曲。シンプルなサウンドが特徴的なDOESにしては珍しく、中間付近で少し凝ったアレンジが施されている。 しかしこのアレンジが個人的には大不満で、DOESの重要なアイデンティティが喪失された絶望感を味あわされたように感じた。 また歌詞についても、過去の銀魂提供曲と比べて”あからさまに”銀魂を意識したワードが散りばめられているのだが、ちょっと狙いすぎなきらいがあり、そこに薄ら寒さを覚えてしまった。 『バクチ・ダンサー』なんかは自分の色をそれなりに出せている佳曲だったのに、どうしてここまで『銀魂』に媚びへつらった楽曲を作ってしまったのか。ここまで媚び媚びだとDOESの曲である必要性が殆ど全くないと言っていい。 2.ブレイクダウン ★ 1曲目同様に書き下ろされた曲。イントロのヘヴィなギターリフを聴いた時は「これだよこれ!」と、1曲目の反動もあってかなりワクワクしたことを覚えている。 全体的に割とカッコいい感じのハードロックだな〜?と思っていたが、間奏の「ワッショイ!」という掛け声で何かもう全部ぶち壊しになった。いい年こいたオッサンが何やってんだよ…と。 3.結び斬り ☆ 劇中歌に採用された訳ではないが、1・2曲目同様に書き下ろされた曲。 『KATHARSIVILIZATION』以降顕著に目立ち始めた、明るく開放的なメロコアナンバー。 DOESがやるこの手の曲ってどれも全部一緒に聞こえるし、個性が一切感じられないんだよね。正直どんな曲だったか思い出せなくてわざわざ聴きなおしちゃった。 総評 ☆ 4〜5年ほど活動を休止していたDOESの復帰作。上のレビューの通り、劇場版『銀魂』に合わせて書き下ろされた楽曲たちが収録されている。 はっきり言って、今作には心底ガッカリした。ここ最近の氏原ワタルのツイッターを見ていても、『銀魂』を中心としたアニメオタク(とりわけ腐女子)に媚びへつらうような気色の悪いツイートが目立つようになってたし、少し嫌な予感はしていたが、まさかここまでガッカリさせられるとは。 『NEWOLD』や『SUBTERRANEAN ROMANCE』の頃の、無骨でヒリついたアンニュイな音を鳴らし、どこかシュールで妖しげな詩を歌うDOESはそこにはいなかった。面影すら感じられなかった。文字通り「アニソンバンド」に成り下がってしまった。 まぁでも、『銀魂』以外の曲はサッパリ売れなかったし、こうなっちゃうのも仕方ないな、と思う節もある。なんでみんな『赤いサンデー』とか聴かないんだろう、と常々思っていたし。 今後も『銀魂』以外の曲が売れる未来はやってこないんだろうな、と思うと何ともやるせない気持ちになった。 味あわされた、で読む気力失せちゃった 「味あう」なんて言わないよね 言葉の使い方はレビューの主旨と関係ないからわざわざ指摘するのも野暮 ちなみに同音の連続を避けたくて変化した言葉は他にもあるので 「味あわ」は次第に定着する可能性はある このあと18:00〜20:00くらいの間に Virtual Rabbitレビューします。 >>444 下書きのデータ飛んだので翌日の1:00までに書き込みます。 Virtual Rabbit 1,嵐の海 ★★★☆ 勇壮な旅の船出を思わす力強いドラミングと、伸びやかな裏声が秘められたパワーの象徴かなと思う。 2,バンディリア旅行団 ★★★★☆ 異国的な楽器の奏でる民族歌謡の風味だが、西洋の旅団というよりはどことなく極東の侘び寂びを感じる。不思議な曲。 3,我が心の鷲よ、月を奪うな ★☆ 遊戯のようなピアノの前奏を抜けると、気の抜けた朗らかな詩読みが始まる。平易でわかりやすい歌詞の割に曲調は読みづらく、数小節先で何が起きるかわからない独特の不安がある。 4,ヴァーチュアル・ラビット ★★★ 勢いで激しく水飛沫を上げるヴァイキングのようなイントロで始まる。3同様曲調が読みづらく、クールというよりはパッションを感じる演奏の途中に「ハイッ!ホーゥ!」と水をぶっかけられる気持ちを想像して下さい。 5,UNDOをどうぞ 簡単に言うと、老人の語りとコーラスの半インスト。ここであれこれ言うより聞いた方が早い。 6,山頂晴れて ★★★★★ 明治後期〜昭和初期らしい独特の無双感を感じる曲。何というか誇らしい気持ちになれる良曲。 7,静かの海 ★★★ 民族っぽさ復活。ほのぼのとした雰囲気に対して妙に達観したような歌詞が悲しげだが… 8,死のない男 ★★★★☆ とってつけたような歌詞に対して曲としてのアレンジは非常に入り組んでおり、オーケストラと民族音楽とオペラをかき混ぜたカクテルのようなテクノは非常に聴く人を選ぶ。 9,太陽の木 ★★ 人によっては盛り上がりのない寂しげな曲であり、人によっては巡る血を沸々と静かに沸き立たせるようなパワーのある曲。太古の骨董品を見て何を思い馳せるか。つまりはそんな感じ。私はよくわかりませんでした(完) 10,ロシアン・トビスコープ ★★☆ 間奏で電話のモチーフサウンドが出てくる。 「トウキョウノヒラサワデス」…誰? 総評,★★★ 世界観が発散していて、自分が迷子になりそうな一枚。勇壮な雰囲気を哀愁で包み、惑わせて閉じ込める。そんな感じ。一曲一曲が絵本になりそうだけど、読みたいかどうかは別。知らない土地に観光に行く気分で聴くか、普段は行かない美術館で作品を見ている気分で聴くといい。 B'z/C'mon 1,C'mon ★★★★☆ 実は一曲目からバラード(これはロッカバラードに近いが)というアルバムはこれの他にはTHE CIRCLE,SURVIVEのみで、ミニを含めてもFRIENDSシリーズしかない。故にレアな始まり方である。地を踏みしめながら一歩一歩進んでいくようなギターフレーズがたまらなく良い。 2,さよなら傷だらけの日々よ ★★★★ SEVEN HEAVENやSTAY GREEN、アラクレのように爽快なハードロック。弾ける汗が容易に想起される熱量がウリ。 3,ひとしずくのアナタ ★★ 絶妙によくわからない曲。2から疾走感を取ってより暑苦しさを強調したハードロック。サビの歌詞は稲葉節全開だが、演奏がソロではまずないタイプ。 4,Homebound ★★★★★ TINY DROPS,Classmate,それでもやっぱりなどの系譜で薄口バラード。メッセージ性こそしっかりあるが、演奏の構成がシンプルで聴きやすくACTION以前の重くコテコテな印象はない。 5.Don't Wanna Lie ★★★★ back numberのいつか忘れてしまっても、と印象が非常に近いため悲しさが先行してしまい、最近までまともに聴けなかったがこの手の三連バラードは何気に泣いて泣いて泣き止んだら以降ほぼ出ていなかったため、結構レアだったりする。 6,DAREKA ★★★☆ ハードロックをB'zが意識演るようになる以前の作品だが、のちのDINOSAURにいても違和感が無いくらいに近年の作品に馴染んでいる。ちなみに8曲目までバラードである。 7,ボス ★★☆ ACTION期を思わす本当に悲しくなるタイプのバラード。わるいゆめ、が過去にあったが悲壮感のタイプは違えどバッドエンドが根底にある雰囲気としてはそれが一番近い。 8,Too young ★★ バラード続きで飽きてきた頃に始まるお遊びソング。跳ねた演奏のグルーヴ感やコーラスワーク、稲葉のボーカルを聴くとすごく楽しそうだが、ファンからの評価はついてくるのかなこれ。いずれにせよLIVEには向かない。 9,ピルグリム ★★★★★ 巡礼者と名付けられた所謂王道バラード。C'monにかなり近いギターの雰囲気だが、Bメロとサビの切なさが段違いで、バラード続きの今作では人によってはここで心が折れることも考えられるが個人的には凄く沁み入ったので高評価。 10,ザ・マイスター ★★★★ ALL-OUT-ATTACKやMONSTERと違い圧倒的な排斥の雰囲気はないが、これも演奏の圧についてこられなくなりそうなタイプ。この疾走感が病みつきになることは事実で、演っているほうは絶対楽しいと思う。 11,デッドエンド ★★★★★ 演奏の激しさで言えば今作最強のハードロッカバラード。ギターの圧が全体を引っ張っているのでとにかく暑苦しく、聴いているだけで汗が流れてくる。歌詞も押せ押せで心にずずいと迫ってくるため、終盤に置くのはかなりキツいのでは?1曲目にあったら印象だいぶ変わったと思う。 12,命名 ★★★★★ ストリングスと激しい雨を思わすギターのイントロに折れそうになる心を押しとどめて聴くタイプのバラード。最初にストリングスが入るだけでこうも印象が変わるのかと言いたくなるくらいに毛色が違うバラードになっている。OCEANをより生々しくしたような歌詞が辛い。サビは感涙必至である。それにしてもどうしてこんな歌詞を思いついたのだろう。 13,Ultra Soul2011 ★★★★★ LIVEでよく聴くアレです。ボーナストラックとしてではなく、もっと前に出てきて良かったんだぜ?バラード続きで疲れた脳に心地よく聴こえてくる爽快さだが、いかんせんこれもハードロックなので、人によっては受け付けないアレンジかも。そんな人はLIVEで聴きましょう。円盤も可。 総評,★★★★ B'zが25周年を迎える前最後のアルバム。2,3,8,10,13を除いて全てバラードなので、勿論の事バラード率は全アルバムでも屈指のものである。しかし上手く歌詞の視点や演奏のアレンジが変わっていて、なおかつハードロックが根底にあるため、似たり寄ったりの感じや散漫とした感じの印象を受けないのが良い。バラードベストを聴いてもっと聴きたいと思った人はこれかFRIENDSシリーズを手に取ると良い。B'zのバラードが苦手な人には向かないので、シングルは普通にベスト盤で聴きましょう。 白いアトリエ / 白華。 (2021.08.07) 1.白華。 ★ 1分ほどのSE的なオープニングナンバー。シンセサイザーに乗せて聞き取り不可能な声が流れる。 2.東京。★★★☆ 先行シングルとして配信され、MVも公開されていた曲。 冒頭から 「感情の波を掻き分けて」 とクリープハイプリスペクトな歌詞から始まる。 サウンド面ではカッティングを多用したアレンジを前面に出しポップなアプローチを見せることにより、それまでのこのバンドのイメージを覆す佳曲となった。 3.独白。 ★★★☆ こちらも新たな一面を見せる一曲。 畳み掛けるようなリズムで綴られるのは、彼女との幸せな日常を語る男の独白。 だが、それが最後の最後で聞き手が裏切られる展開はゾッとするものがある。 一筋縄ではいかないところにやはりこのバンドらしさを感じる。 4.幸福論。 ★★★ 重厚なドラムから始まるミディアムテンポの曲。 前2曲と比べると今までの流れを汲む曲ではあるが、どこか陽な雰囲気というか、タイトル通り幸福な感じが漂っている。 総評 ★★★ メンバーそれぞれが読者モデルやアパレルでも活動するインディーズバンド・白いアトリエ(一昨日、SHIROI ATELIER.に改名したらしい)の配信限定2nd EP。 今作から新ベーシストを迎えている。 ガラッと雰囲気が変わり、今までのバラード主体のイメージから、ポップな路線へと舵を切った作品。 それによりVo.Gt リョウスケの歌声や歌い方の癖も今までより中和されているように思える。 本格的に売れ線を狙っているのだろうか。 個人的には今までの重い歌詞や感傷的な曲調が好きだったので、どこか残念な気もする。 10月には初のフルアルバムも発売される模様。 現在の路線はRADWIMPSやandropが好きな人に受けそう。 それ以前の作品は一昔前のネオV系が好きな人にも勧められるような作風だった。 今後の活動にも期待。 >>446 お、ヒラサワレビューだ レビューされてると嬉しい気持ちになるなあ 自分のベストソングも『山頂晴れて』ですね 戸川さんとの掛け合い好きです 保管庫サイト消えたのか…あそこに載りたくて俺ここでレビューを始めたんだよなぁ… >>454 めっちゃ気持ちわかります。メロンパンレビューしましたが、載る気満々で書きましたから。 ところで、変なCD見つけたんですがレビューいいですか?今夜やります。 よし。書き込みます。 諭吉佳作/men 1,ムーブ ★★★★ 一言でいえば「軽い口当たりのラップ」 音響がピアノメインのセッションに近く、ジャズっぽいが、歌詞の並びがヒップホップのノリなので、個人的にかなり面白い。終始ハイテンションだが、中性的なボーカルのテンションは比較的波風が立っておらず、起伏に富んだ演奏を引き立てている。 2,まま ★★★ 前衛的なアンビエント楽曲。声が前曲より太く聞こえる。4拍子の演奏に対して歌詞のノリ方が不規則であり、不協和音的で一歩先の展開が読めないあたりは演奏と同調していて売れ線とは遠く離れている。曲は4分だが7分は聞いている気分。 3,ショック ★★★ 変拍子で唐突に始まる。ピアノとドラムのグルーヴ感に終始しており、そこに合いの手や茶々のように歌詞が載る。このフリーダムな感じは完全に遊びな気がする。終盤で複雑に転調するなど、散漫ではなく、見えない骨組みのようなものを感じるのもポイント。 4,外B ★★★☆ 電子音頭。あるいは近未来的ヒップホップ。スペーシーでビートの効いたリズムベースに飾りつけたようなリリックが異世界的で実感に欠ける。なお転調が2回あり、自然に溶け込んでいるが雰囲気にそぐわないため転調はなしで良かったかも。 5,この星にされる ★★★★☆ Homecomingsのような落ち着いた声にはっきりした日本語が聞こえるため違和感がすさまじい。歌詞は全体的に暗喩的で意味深だが、このあたりは戸川純や谷山浩子を聞いているとそこまで抵抗なく聴ける。バラード枠とも取れるほど演奏が安定して聴かせにかかっているため、今作の中では勧めやすいほう。 6,くる ★★★☆ 椎名林檎の積み木遊びを思わせる独特な感性の洒落がある。ピアノがアレンジの核なのだろうか、ここまで常にどこかしらで鳴っている。リズムペースが中盤で一気に変わるためこれも長さの割に充実度が高い。 7,はなしかたのなか ★★★★ カービィの海BGMのようなまったり感のなかゆったりと進行する。この曲だけじゃなくアルバム全体で言えることだがボーカルの休符が掴みにくいため歌いづらいことこの上ないだろう。あるいは、自分だけが歌いこなせる優越感か。 8,撫で肩の…………★★★☆ ここでヒップホップに戻る歌詞。しかしあちらと違い定期的に流れを崩してくるのでどちらかと言うとガッツリヒップホップというよりやくしまるえつこに近い不思議ちゃんなイメージ。 総評,★★★★ 1曲1曲で長さの割に多様なアレンジ、リズムパターン、歌い方を試行しているため8曲ながらフルアルバムレベルのボリュームを感じる一作。ボーカルは中性的でブレが少なく、とっ散らかりやすい演奏に一定の張りを与えている。演奏構成もプログレさながらに密で、サビとメロの境目がない曲もちらほら。しかし、ベースラインとしてピアノの音が常に鳴っているため、筋は通っている模様。一言で言うと音の芸術品。安易な気持ちで聴くより美術館で作品を見るイメージで聴いて。しかしこの作品をカゴに投げ売りしていたCDショップは一体何を考えているのだろう。 おお、まさかの諭吉佳作/men メジャーデビュー作のはずだけどCDショップよ、そんな売り方してたのか... >>461 何かのCDと抱き合わせで買って2200円でした。遊園地の入場券より安かったのですが、ひとりぼっちの遊園地より遥かに満足しましたね。抱き合わせで買ったCDもレビューしましょうか。 まとめサイト消えてしまったら 一体、どうすりゃいいんだ 10代の頃に書いた黒歴史レビューがやっと消えたと思うと嬉しいけど それでもやっぱり寂しいな 本スレのレビューは過去スレのログから一応見られるけど 避難所は全滅かな ほんとに消えてる… あのまとめで知った音楽かなりあっただけに残念でならない もっと隅々まで目を通しておけばよかった まぁサイトもブログも淘汰されたしこれも時代の流れかと 他の人の評価見たくて検索しても全曲に☆評価してレビューやってる人って少ないんだよね ああいう簡潔で視覚的にわかりやすいのが好きなんだけど わかる トータルでならAmazonレビューでもいいけど(あれはあれでどうかと思う点がたくさんあるけど)曲単位で星ついてるというのが単純なのに貴重なシステム せめて掲示板に人が増えればいいなあと思うが… まあ何度かレビューしたけど聴き込んでるアルバムでも結構大変だし時間取られるんだよね。 GReeeeN/いいね☆ 1,ファンファーレ ★ 悲しい話私はミュージカルが好きではない。街中で突然踊り出すような絶妙な違和感に耐えられないからだ。今作の始まりとして置かれたこの曲も例に漏れず、曲としてはかなり違和感のあるように感じられる。 2,あいうえおんがく ★★★☆ 唯一無二というか、めちゃくちゃ幼稚な歌詞があざとさの塊で、最初は全く受け付けなかったが、よくよく聴くと「夢」だとか「前向うぜ」みたいな押し付けがましい曲よりもずっと自然に自分の言葉で歌詞を紡げている感じがして、幼稚ではあるが稚拙ではないなと評価が上がった。マーチングバンドのような楽しげな雰囲気も、終盤の転調も歌詞の幼稚さと合っているから聴きやすい。 3,HEROES ★★☆ 音量を絞って歌声を聴かせるメロと、一気に盛り上がるサビの対比をメインに持ってきた印象。まるで情けない主人公が少しずつ立ち上がろうとする過程を歌詞にしているが、こういうのって以前もあったんだっけ?…もうおぼえてないや。シングルの中では結構高評価。 4,恋のワールド ★★ 中学生が正直に気持ちを綴ったような歌詞に比較的シンプルなアレンジがバッチリあっているため聴きづらいということはない。ドラムが常に一定のリズムを刻んでいるのが単調だが、そこまで壮大な雰囲気を求められる曲でもないので、まぁいいのでは。間奏の遊園地っぽいホーンのアレンジも取って付けっぽくてかわいい。それにしても「今の僕のこの感情を世界の偉い人が集まり悩んでも解決策は見つからないだって世界はいつも恋愛中」とか、ある意味で厨二感すごくてワロタw 5,フタリ ☆/2 恐ろしく曲のアレンジが一定な上に、遥かよりも更に静かなので、ドライブ中に聴くとまるで聴こえない。歌詞も歌詞で歯が浮く(と思っているであろう)言葉を並べて強引に押し通そうとしており、歌詞カードは読めたものじゃなかった。曲の控えめな雰囲気に対してこの落差は風を引くレベル。間奏のオルゴールが響きがただただ虚しい。 6,桜Color ★★☆ 前曲がアレだったので、相対的に評価が伸びて美味しいところを持っていく形となった。歌詞そのものは、新社会人が思ってそうな事を全部まとめた感じで、新鮮みはまるでないが、あえてそれを歌詞として腹の底から書き上げる事で共感を多く集めたのもまた事実。メロがやけに心細く、サビで盛り上がるのはHEROSEとドン被りだが、世界観としては間違ってはいない。 7,BESTFRIEND ★★★ イントロ聴いて「あ、GReeeeN変わったな」と思わせるくらい音がシャープになっていた。ピアノと電子音を合わせることでここまで新鮮なアレンジに聴こえるとは思わなかった。Bメロからサビにかけてのビートのクレッシェンドはサビの爽快感に一役買っていると思う。 8,トゥルタッタッティオーイェー!!!! ★ BPMが320と今作の中では屈指の速さである。そのスピード感に合わせて、片想いの感情がまくし立てられる。しかし高音ボーカルの人のアドリブ「おはよう!あれれ?」があまりにも稚拙なこと、そのあとの歌詞が「違うやつに言ったフリをしろ」などとメチャクチャで、いつかの口笛のときもそう言ったが、スベリ笑いを無闇に狙いに行くべきでは無いと思う。しかも前作からかなり年月も経っているし、いい大人がなに言ってんだって。 9,イカロス ★★☆ 前曲のスベリ笑いをこのイントロで回収。さてはおめー確信犯だな?曲としてはピコピコサウンドを主軸にしたサウンドで、久しぶりにGReeeeNを聴き進めるきっかけとなった曲だが、今となってはBEST FRIENDに完全に食われている。ベスト盤まで待つべきだった。歌詞は中学生あたりに本気で響くかもしれないですね(笑) 10,Cooking 彼氏 ★ 中田ヤスタカ氏のサウンドをもっとわかりやすくした上で、中毒性を欠いたような雰囲気に、今作イチ稚拙な歌詞が乗るのだからたまったものではない。「ヒーハーハーフーハーハー…」は流石にないだろ。サビは大事なんだからさ。 11,両親への手紙 ★★★★ 父母歌より結構進歩していてびっくりした印象。歌詞もよりインスタントな部分から踏み込んでいて、より手紙として読んだ時に心に染み入る出来となっている。「この手紙を書いてる文字もあなたが一つ一つ教えてくれた」という歌詞は親でも無いのに心に刺さった。手紙として気持ちを届けるというアイデアは覆面グループであるGReeeeNとしては上手くハマっているかなと思う。 12,雪の音 ★★☆ 雪のサウンドエフェクトに寒さを強調する高音のシンセがいい感じに雰囲気を出している。ただ、神聖かまってちゃんの「仲間を探したい」ばりにそのエフェクトがガンガン出てくるので、歌を聴きたい側からすると少しくどいかもしれない。歌詞はかつての「冬のある日の歌」の舞台を別視点で見たかのような初々しい男女の物語。 総評,★★☆ ベスト盤で区切りをつけたらしく、このアルバムは「塩、コショウ」以前とはかなり違った出来になっている。ミクスチャーの珍妙なノリはピコピコサウンドやEDMにとって変わられ、アレンジが変化した事で新鮮な気持ちで聴くことが出来た。かつてそのアルバムのあらゆる粗を探し叩いていた自分からすると、この変化はなかなかに気持ちの良いものだったと思う。まぁこのレビューはあのときよりもかなり採点甘くしているんですけどね笑 歌詞も以前までの直球なインスタントの雰囲気とは異なり、一歩踏み込んで自分の言葉として噛み砕いて表現できている部分が多く(あいうえおんがく、両親の手紙)個人的にはそのあたりが好印象になった。今回はシングルの「イカロス」を手にして聴き始めてアルバムにたどり着いたが、こういうアルバムが今後また出てくるなら次も手を伸ばそうと思える一作になった。 ※変なウケ狙いはいらないので、BESTFRIENDのような爽快なサウンド、両親への手紙のような真剣な歌モノは絶対入れてほしい。 乙です もしかしてあの時の酷評レビューの方...?w >>475 一部評価変更 3,HEROSE ★★★ 5,フタリ ☆ 6,桜Color ★★ 8,トゥルタッタッティオーゥイエー!!!!☆ 10,Cooking 彼氏 ☆ >>478 なんかもう一枚出てたっぽいので。 GReeeeN/今から親指が消える手品しまーす。 1,エレグリトリカルパレード ★★ ミュージカルは嫌いと言ったが、こちらは歌詞にメッセージ性があるためまだ悪くないと思う。240BPMと少し押し流し気味のサウンドだがやっつけ感のように感じることはなかった。 2,オトノナルホウヘ!!!!★☆ 煽りソングである。ただ、ノリノリっていうには些かテンポが遅すぎるように感じる。試しに1.20倍速で聴いたらテンションとうまく合致したので歌詞の雰囲気に対するBPM合わせは結構重要なんだなと再認識させられた。2:10以降のメロディパターンが忙しなく変わる所は意外性があって結構イイ。 3,愛し君へ ★☆ メンバー4人のパート分けがあり、それぞれに聴かせどころのある曲で、オレンジレンジでいう所の「花」を彷彿とさせる。歌詞そのものは恋愛をしていたら大方思いつきそうなワードの羅列で、目新しさなどないものの、かつての「いつまでも」と比べると伝える相手がハッキリとしていて、悪い印象はない。惜しむらくは、キンキンとした高音パートに対して音がキラキラしすぎたために耳が少し痛くなる事。転調後はそれが顕著。 4,crew ★★★ 疲れている時に聴くとマジで励まされるんじゃなかろうかってくらい、語りかけられている気になる。「口笛」のような嫌味っぽさも無く、「扉」ほど明るいわけでもないところがまた生々しくて良い。Cメロや転調がしっかり仕事をしていると思う。 5,風 ★★★ 「風に吹かれた花びらのようにヒラヒラ舞って私の想いを乗せてくれ」という詞は一見ありふれた表現だが、それは地球の大気の流れが国境を超えるものであり、すなわち遠くの世界を夢見ているという連想に結びつけられたものと思われる。そのため、旅行会社のCMとして、タイアップ先で化けたと言える。これもまた転調が仕事をしている部類で、一層心が浮き立つ。 6,忍 ★★ ファミコンサウンドを意識した音が特徴的なアッパーナンバー。イカロスとはまた異なるピコピコ感で、あちらに比べてよりメロディアスかつ、曲の流れに自然に溶け込んでいるため演奏としては申し分ない。しかし、その分メンバーの囃すような声が蛇足に聞こえなくもないのが惜しい。インストとしての評価はこちらの圧勝だが、GReeeeNの楽曲としてはイカロスの方が好き。 7,虹 ★★☆ BEST FRIENDのような高揚感あるサウンドに、より安定感を加えた印象。あちらが垢抜けたサウンドでガンガン貫いていくイメージならこちらはJPOPにありがちなメロディアスで哀愁のある部分が強調された印象。好みは分かれるが自分はBEST FRIEND派。 8,ガム噛む wonder come ★★ 下馬評に比べると随分と良かった印象。とはいっても相変わらず低音パートの歌声はウケ狙いのややスベリを貫いていてシュールだし、高音は高音で囃し立てがやかましい部分もあり、サウンドもマーチっぽくて1,2なんかとかぶっているが、ガムという独特な食べ物と魔法を結びつける歌詞の結構ワクワクさせてくれる感じは受けが良いのではないかと思う。 9,愛すべき明日、一瞬と一生を ★☆ あらかじめ言っておくと字余りでまくし立てる歌詞の並びが嫌いである。その上歌詞の一部がかまってちゃん一歩手前のネガティブさであるため、人によっては結構イラッとするかもしれない。でもただ無責任に夢だとか前向こうとか言ってるよりはよっぽどマシなんだよな。メロディはまたもマーチ調。いったいいくつ被らせるのか。 10,僕らの物語 ★★(Full.Verなら★★★★) この曲はもともとは2トラックで一曲であった。その前半部分が収録されている。実際そう言ったシングルはミスチルの「ニシヘヒガシヘ」「フェイク」などがあったが、あれらが一曲として切り離せるのに対して、こちらは曲調の違う鏡のような存在であったため、切り離すと相当な違和感を感じる結果となった。せめて2曲目をこれにして、もう一つを15曲目にもってくるなど工夫はできたと思う。この曲調はかつてGReeeeN離れのきっかけを作った花唄になぞらえたパンクサウンドであり、やはり相当に評価が分かれる(特別悪いとは思わないが)。そのためもう一つの曲の存在がうまい緩衝材になったのだが…とにかく悔やまれる。 11,いつもいつでも ★ 高音パートがとにかく不安定な歌唱をするうえに、「あ、ども。おひさしぶりです」にあったようなビート意識のサウンドなので、涙空の焼き直しに感じてしまいあまり良い評価を下すことは出来なかった。平均点が高いアルバムの中に入っている分この粗が目立つ。 12,卒業の唄〜アリガトウは何度も言わせて〜 ★★☆ …これは流石にファンサービスみたいなものだから。メンバーが変わる変わる歌うのとか、同じメロでも曲調に変化を少しずつつけることで、マンネリをうまく解消できているあたりは「遥か」に比べて大きな進歩であるが、このテーマの大曲はアルバムの中の一曲として入れるとどう考えても浮くと容易に考えられたはずだ。素直にベスト盤までとっておくべきだったのでは。 13,あの日のオレンジ ★☆ 起伏の少ないメロディに静かな歌唱が添えられる様は前作「フタリ」を思わせてそもそも印象が良くない。しかし、低音パートの人が結構綺麗に歌ってくれていた上に、ユニゾンが曲調に暖かくハマっているため、あそこまでの酷評にはならない。Cメロや最後の転調もマンネリ解消に一役買っていて、退屈なままで終わらないのも評価ポイント。 14,our song〜アナタヘ〜 ★★★★ ピアノメインで語るように歌われる前半から次第に盛り上がって、最後に大団円のような雰囲気になる構成はミスチルの「image」に近く、とても良い傾向である。our songと銘打たれているように、多くの人に語りかけようとする言葉選びがそれまでに比べて格段にうまくなったと思う。そして、この多くの人に語りかけるコンセプトは、覆面アーティストであるGReeeeNだからこそ、より一般化されていて、説得力が増すのである。 総評,★★★ GReeeeNのアルバムとしては「いいね」の次の作品。一曲一曲が粒揃いで、抜きん出た曲や、新鮮な衝撃をくれる曲は前作より少ないものの、平均点は高めになったなという印象。評価基準としては前作と特に変わりないため、やや甘めに★をつけたが、自らのキャラクター性を意識した歌詞作り、歌い方、メッセージの伝え方としてはどんどん円熟していっているなと素直に思った。次回作があればぜひ聴きたい。かなりマンセーレビューになったが、本当に昔より良い曲が多いと思う。 B'z/SURVIVE 1,DEEP KISS ★★★★★ 暴走族のバイクかのような激しいサウンドで幕開け。稲葉も情緒不安定のようで、シャウト気味の歌詞やとっさの弁明のような早口がイタい。雰囲気で言うと山口とかあのあたりの空気感に近い。 2,スイマーよ!!★★★★ 爽やかで疾走感のあるギターと打ち込みが気持ちいい曲。その割に歌詞が鬱屈とした現状を打破しようと四苦八苦するもので、その対比がまさにB'z的。地域的に言えばやはり常夏というべきか沖縄っぽい。 3,Survive ★★★☆ 渋いなっていうのが最初の印象。荒涼とした夜に寂しげに響くサウンドはアコースティックで、稲葉の寂しそうな歌い方も相まって東京砂漠たる単語がピッタリであった。 4,Liar!Liar!★★★★ この忙しない感じや、まくしたてて巻き上げていく雰囲気は何処となく下世話な気分。それでいて対して速くないこのBPMがかえってふてぶてしさを増長しているとも言える。ギターの太くザラザラとした音色がやけに快い。大阪っぽいかな? 5,ハピネス ★★★ 男ウケ最悪なふわふわとした爽やかさのせいで、どちらかというとジュディマリや後のAikoっぽい雰囲気がする不思議な曲。疲れた人間に寄り添い、腹を割っているような歌詞に人当たりの良さを感じる。優しい陽の光の感じは北関東的。B'zの歌詞のキャラ的にこう言うのも決してアウトではない。 6,FIREBALL ★★★★★ 耐えて溜めて、ここぞと言う時にガツンとやる感じが東北系のタフネスを匂わすハードロック。BPM的にはバラードだが、常にギラギラとした歌声、感情を沸々とさせるドラムの生で全く気持ちは安らがない。B'z好きには堪らないだろうな。 7,Do me ★★★★ こういう成金っぽい独特な無双感は最高に気持ちいいだろうな。「迷える子羊ちゃん」とか最高に自己陶酔してないと言えないからね。名古屋と福岡で迷ったけど、このいかにも我が道を!って感じは名古屋でいいかな。 8,泣いて 泣いて 泣き止んだら ★★★★☆ このアクが強く味わいを添える感じは四国っぽいかなってイメージ。実際こんな演歌みたいな演奏は他では聞かないし。ちょっと口下手に慰める歌詞も面白いな。 9,CAT ★★★ いかにもおしゃれ全開なシンセのキラキラ感は初期の3rdアルバム「Breakthrough」に近い。歌詞も何処となく魅力的でワガママな匂いを嗅ぎ取っている節があり、一筋縄ではいかない感じが神戸っぽいと言えるかな。 10,だったらあげちゃえよ ★★★★★ だったらあげちゃえよと変に気前のいい感じが可笑しくて好きな曲。投げやりみたいな勢い余った感じで叩くドラム、感情のままに叫ぶギターとボーカル。本当に気前が良いわけではなく、ムズムズするから気晴らしにパーッとって感じが良くも悪くもB'z臭全開でこんなサウンドでもちゃんとB'zの曲してるなって印象。ちなみに名古屋か福岡で迷ったけど、こちらの方が包括感がある上に成金のような豪胆を欠くため福岡かなぁ…? 11,Shower ★★★★ 京都っぽい異郷のイメージ。静かに静かに感情を堪える様は10と対照的で、盛り上がりに欠けるもののきちんと感傷という形で残る。 12,Calling ★★★★★ 2つの異なるサビを一曲に盛り込む姿勢は、後に「熱き鼓動の果て」「ARIGATO」などにもリサイクルされたが、やはり最初にやったコレが一番ドラマ性があって好きかな。この手の切なさを感じる土地は何処だ?東関東か、北陸か、山陰か。とにかくそんな風に出ていく人、残る人といった棲み分けがなされる土地の哀愁を感じる。 総評 ★★★★★ B'zのアルバムとしては比較的アクが薄いために、紹介がしやすい無難なアルバム。しかし聞き込むとそれぞれ異なった雰囲気のサウンドに擬人化のように土地性を練り込んで妄想できるのだから楽しみ方の幅は広いといえる。後のアルバムでは多少なりともアルバムの個性が統一されている節があり、ここまでバラエティ豊かなのも珍しい。あ、あと1は山口以外だと鹿児島っぽい。 IN A MODEL ROOM/P-MODEL 1,美術館であった人だろ ★★☆ イントロから流れ続ける「すぽぽ すぽぽ すぽ」みたいな音が何なのかとっても気になる。メロディはキンキンしたシンセとバンドサウンドがミックスされていてカオス。歌詞は…怖い。 2,ヘルス・エンジェル ★★★☆ 1曲目よりバンドサウンドに比重が傾いたが、そのせいで今度はよりメッセージ性の高そうな怪しい歌詞がガツンと聞こえてくる。素人風味のするコーラスはこの集団の人となりを示しているか。 3,ルームランナー ★★ 一聴すると楽しそうだが、楽しいんだから楽しくないんだからわかんない歌詞はリズム性のみに振ったのかまるっきり意味が伝わらない。BPMがどう考えても速すぎるせいで曲全体が必要以上にセカセカしている印象。案の定最後にバテてるし。 4,ソフィスティケィテッド ★★★ ベースの音の奥の機械音のようなシンセが不気味な一曲。なんか歌というよりは朗読みたいなテンション。一曲通して盛り上がりがない。そもそもコレを聴いている私がドのつく素人なので「マスターベーション」などの専門用語はさっぱり。ググるべき? 5,子供たちどうも ★★★★ バンドサウンドがここでしっかり出てきて聴きやすい。ここまで引っ張ってきたシンセは3歩下がってお淑やかに。その分歌詞が出張っているような気が。メッセージ・ソングかな。 6,KAMEARI POP ★☆ 最高に不気味な一曲。バンドサウンドが離れてシンセの一人歩き。4さながら基本的に起伏が少ないが、AメロとBメロの二つのパターンがあるだけで幾分聴きやすいのが救いか。かと言って私が好きかどうかで言ったらまた違うんですがね。ちなみに「亀有」は東京の地名。修学旅行で名前を覚えました。 7,サンシャイン・シティー ★ 大の大人がこんなふうに騒いでいるのはあんまり好きじゃないですね。コーラス含めて全体が悪ふざけみたいです。歌い方もなんか茶化しみたい。 。 8,偉大なる頭脳 ★★ ぐちゃぐちゃドロドロしているっていうのが一番それらしいような曲。4/4拍子や3/4拍子などのスタンダードな曲に慣れすぎた私たちへのアンチテーゼ?コーラスも歌い方も含めて全部後味が悪い印象。ちなみにバンドサウンドとシンセの親和性としてはこの曲が一番いいかも。 9,ホワイト・シガレット ★★★★ と、思ったらこっちの方がもっと良いじゃないかと。歌い方も幾分真面目になった印象。煙がキーワードになってそうな一曲とはいえやはり真意が見えづらい。ケムに巻かれている気分。 10,MOMO色トリック ★★★ 前曲から続けて結構バンドサウンドにシンセが馴染んだ曲が続いてる。アニソンにありそうなサビの疾走感や「モモ」コーラス、「ピンクは血の色」というキャッチフレーズは耳に残るため、一般ウケという面ではこの曲が一等賞。 11,アート・ブラインド ☆ ? 総評 ★★☆ 父親の書斎を漁っていたら見つけたCDをレビュー。ヒトっぽい形をしているドットがユニークな動きをしていたので、楽しそうなCDだなと思って聴いてみた。実際の所そこまで楽しいかと言われると少し微妙で、全体的に歌詞が分かりにくかった。ヘルス・エンジェルや子供たちどうもなど、伝えようと努力が感じられる曲はまだしも、それ以外は歌詞カードを読んでもまだ難しい。でも普段聴かないタイプの曲が聴けたのでその分勉強にはなったし、面白い部分もあったので損は無かったと思います。 久々にスレの存在思い出して調べたらまとめサイト無くなってたのな… 0 / 青葉市子 いきのこり●ぼくら ★★★★☆ マイナー系のシャッフルビートで始まる。 ガットギターなのも相まってジプシーみがある。 スローになる中間部はけっこうポップで、 斉藤和義とかがやっててもおかしくない。 そこからマイナーシャッフルに戻るなど、ライブ映えしそう。 漫画「蟲師」の暗いエピソードみたいな歌詞。 iam POD(0%) ★★★★ メジャーセブンス系のコード。 シャッフルではないが三拍子。 三拍子だと声質も相まってドリーミー。 iPod懐かしい! 自分(歌い手)をiPodに、あなたを電池に例えるという かなりハイセンスな歌詞。 あなたがいれば歌えるみたいな意味合いはわかるが… 3. Mars 2027 ★★★ 今度はSFだが いきなり「ベンガラ色の岩石」とか言い出すので宮沢賢治っぽい。 ギターの演奏は力強く、その上をか弱げなボーカルが漂う。 ちょっと長い… 4. いりぐちでぐち ★★★★☆ かなり長い… なんとなく久石譲を思い起こさせるような スローなアルペジオで始まる。 ガットギターとは思えないようなエフェクティブな音作りをしている。 そのギターのフレーズとボーカルでハモる瞬間の美しさ。 歌詞はエロい意味なのか…? 5. うたのけはい ★★★★ 爽やかなギターで流れ上すごく安心する。 つじあやのみたいな… ボーカルが常にダブリングされている。 けっこうエフェクト好きなのかもしれない。 最近の作「アダンの風」ではシンセなども取り入れられていたが、 弾き語りだけでなく、音作りが好きな人なのかも。 6. 機械仕掛乃宇宙 ★★★★ カバー作だそうだ。 そういえば他の曲とコードの感じが違う(気のせいかも) そしてカバーゆえに あまり小細工(小細工と言っては悪いが)をすることがなく、 ストレートな弾き語りの実力を楽しめる。 そして長い… いろんなワザで盛り上げてはくれるんだが。 7. 四月の支度 ★★★☆ ゆっくりしたアルペジオの歌。3拍子系。 重いというより引っ張られるような独特なグルーブがある。 ときおり挟まれる不穏なコードが不穏。 たっぷり5分半あるが前曲が12分あったので短く感じる。 8. はるなつあきふゆ ★★★★★ 爽やかなイントロですごく救われた気分になる。 メロディもわりとはっきりしている (歌詞はSpotifyにありませんでした)ので、 山崎まさよしあたりのバラード曲を聞いているかのよう。 総評. ★★★★ 「青葉市子やってみるか〜 生き残りぼくらが入ってるやつにしよう」 って感じで始めたが曲が長い。 弾き語りで長い曲を聴かせる力があるのはすごいことなのだが、 それはそれとして長いと疲れる。 ただ長い曲だけではなく、 始まりの生き残りぼくらと終わりのはるなつあきふゆが フックがあるため再鑑賞に耐えうる作品になっていると思う。 >>491 乙!これは何年ごろの作品ですかね。CDならAmazonで安いの買おっかなって。 THE YELLOW MONKEY/SICKS 1,RAINBOW MAN(7:43) ★★★★ 過去にも自分以外の誰かをキャラクターにした曲はあり(4000粒の恋の歌、フリージアの少年など)、キャラソンのような歌詞にさほど違和感はないが、シタールやギターを背後に忍ばせてまるでミュージカルのように歌う開幕2分は度肝を抜かれた。それ以降はいつものバンドサウンド。 2,I CAN BE SHIT MAMA(4:33) ★★★★ 轟音のギターに、静かなメロで静と動のメリハリが付いている。サビは比較的明るく勧善的だが、その分、サビ後の口笛のメロディーや厭世的な歌詞が後に引く。アルバムのカラーにはピッタリ。 〜でもなければ、〜でもないっていうどっち付かずさ、結構自分もあるので刺さりました。 3,楽園(4:45) ★★★★☆ ノイズミュージックのようなイントロから程よくキャッチーで共感されやすい歌詞が心地よい。サビに至るまでの盛り上げも自然で、どこまでも登っていけそうな高揚感を示唆するサビ前のドラムは必聴。 4,TVのシンガー(4:23)★★★☆ 3曲目の曇り空の下で晴れ晴れとした気持ちは、実はTVの中の世界で、こちらが現実です。と言われたら泣けてくるようなヒリヒリとする歌詞が、終始まとわりついて情けなさが込み上げてくる。それでもなお、名声や地位に縋ろうとする泥臭さに人間味を感じるのも一興。 5,紫の空 (5:44)★☆ イントロ、Aメロとテンション低く退屈な展開をするので、箸休めと言われればそこまでだが、その流れを派手に吹き飛ばすBメロ〜サビの流れが非常に厄介なもののように感じて一筋縄ではいかない。ちょっとジャズっぽいセッションや、「この恋は他人から見たら5足で1000円の靴下さ」など世俗を感じるフレーズもちょっと敬遠を感じるのかもしれない。 6,薬局へ行こうよ(1:37) ★★★ 紫の空の下で薬を買いに行くなんか情けない主人公の姿がありありと浮かぶ怪曲。犬の鳴き真似が入ったり、歌ってる途中に笑ってしまったりと、肩の力が抜けすぎているのもポイント。 7,天国旅行 (8:28)★★★★★ 私もファンもバンドも認める名曲。諦念めいた雰囲気で快楽に溺れる様子を描いた歌詞や、やや突発的なBPM変化を含む即興性とも感じられる様な演奏は、聴けば聴くほど味が出る。中盤のカウントや、ラストの急展開などおよそ500秒間蛇足が一切ないのは本当にすごいとしか言いようがない。 8,創生児(5:08) ★★★★ シリアスなムードで流れるようなメロに対して、サビの王道感漂う演奏の勢いが白々しくてかえって面白い。2番の歌詞のメタさは必聴。そのあとの掛け合いは創意工夫とみるか、寒いと思うかで大きく評価が分かれる。 9,HOTEL宇宙船 (4:44)★★☆ ここにきて、一般受けしそうなキャッチーな曲を持ってきた。終始楽しげな演奏はギター、ベース、ボーカル、ドラムとどの楽器に絞って聴いても顕著で強烈な躁の雰囲気が漂っている。ただ歌詞はイエモンというよりも「けいおん!」の放課後ティータイムや「バンドリ!」のパスパレ向きで、そこをらしくないと取ってしまうならこの曲は相当浮いている。私は好きだからいいが、ファンは当時どんな心境だったのだろうか。ラストの掛け合いとか本当にアイドルバンドの雰囲気まんまだし。 10,花吹雪 (4:35)★★★☆ 前曲が少しアレだったのもあって、シームレスに続くこの曲にもその余波が行っている。ビートルズのサージェント・ペパーズロンリーハーツクラブ・バンドから次の曲にシームレスに流れる時もそうだったが、前曲のキャラクター性が残りやすいのは少々考え物である。 11,淡い心だって言ってたよ(6:07) ★★★★☆ 泣いた、以上。 12,見てないようで見てる(4:36) ★★★★ 古き良きUKロックの軽快さを思わす演奏や言葉遊びを含めた小気味のよい歌詞は、内容に問わず好印象を振り撒いてくるから面白い。アクの強い今作の中でこれと次の曲が好みが別れなさそう。 13,人生の終わり(7:59)★★★★★ 胸がキュッと締まるような切なさです。ギターのサウンドには撫でるように吹く冷たい風を感じました。 総評★★★★★ イエモンの6thアルバム。SIXとSICKSを掛けているだけあって、どこか病んだ雰囲気の強いアルバム。そんななかでいつもと変わらず元気な1,6,12の存在に癒されたり、9〜10の意外性のあるノリを楽しんだりと横道に逸れつつ、4,7,11,13など締めるべきところはきっちりしまっている遊びと雰囲気を両立したアルバム。 * THE YELLOW MONKEY/MOTHER OF ALL THE BEST 1,NAI ★★★★ * 結構誠実な歌詞で、穏やかな歌い方なので比較的聴きやすい。途中で演奏が盛り上がる箇所があるが毒気がないのでカラオケにもピッタリ。 * 2,SPARK ★★★★ * Chelsea Girlが帰ってきた!と思ってやっぱりこういう厨二的路線がハマるんだなと思った。バンドとしては踏み絵的な曲で、この曲調や歌い方が気に入らなければ多分このバンドの音楽は聴けないと思う。 * 3,楽園 ★★★★☆ * ローテンポなバラードながら演奏は刺々しくジャンキーな快感が得られる珍曲。サビに向けて少しずつ高くなっていく音程や、A→B→A→B→サビの焦らす構成、サビ直前の駆け上がるようなドラムなど仕掛けのひとつひとつがうまく嵌まっている。 * 4,TVのシンガー ★★☆ * おふざけ曲の部類に入るかな。歌い方は意図的に汚くなっており、茶化したような歌詞も含めて生理的に受け付けない人は多いかも。「どうすればモテるか、どうすれば儲かるか、それがダメならスーサイド(ドヤァ)」に関してはマジでウザいね。 * 5,Tactics ★★★☆ * イントロのアルペジオから流れるような歌い出し。五感を意識した歌詞はオシャレで、ファッション感を振りまいてると考えられる。 * 6,球根 ★★★★☆ * 静と動のコントラストを意識したバラードで、演出面がかなりしっかりしている。私小説のような歌詞も含めて演劇性に富んだ曲。ちなみにこれも踏み絵です。 * 7,BURN ★★★☆ * 男くさい曲。何をどう言ってそう見るかというと、荒削りなバンドサウンドに無骨に乗っかるオルガンの音色や暑苦しい歌い方に似合わない女々しい歌詞である。このバンドの男性像が浮き彫りとなったある意味ではもっとも正直な曲。 8,LOVE LOVE SHOW ★★★★★ アイドルソングのような歌詞やノリのいいテンポに起因する陽の雰囲気は、「俺たちこんな曲も作れるんだぜ」感が出ていて結構無邪気。硬派な曲ばかりでなく、この軟派な雰囲気もまとめて好きになれたら相当楽しめるだろうな…って結局これも踏み絵じゃん。 9,HOTEL宇宙船 ★★ 流石にこれはやりすぎ。8のノリをさらに延長し、コーレスまでつけてしまった所謂アイドルソング。以前のレビューでは放課後ティータイムという意見が出てたが、私的にはこれはTOKIOかなって感じ。いずれにしてもイエモンらしさは相当に薄れる。 10,カナリヤ ★★★☆ 聴きやすさに全振りしたようなシンプルな演奏、ユルイ歌詞。悪くないと思う。 11,パール ★★★★ パンクバンドみたいな速度でまくし立てる。詩の雰囲気は2に近いんだけど、こちらの方がアクがない分聴きやすい。 12,花吹雪 ★★★★★ 決して楽しくはないけど青春を感じさせる純な歌詞ですね。恋愛ドラマなどで一線張れそう。コレがこのバンドのキャラクター性かと言われると流石にちょっと違うけど個人的には何故か好きだったりする。 13,JAM ★★★★☆ 三連バラード。と聴くと退屈そうだが、歌詞が過去一で気合い入っていて聴かせるため、決して凡曲で終わることはない。それまでの曲と毛色がかなり違う上に、他に類を見ないためかなり独特な曲ではあるが、ゆえにしっかりこの一曲で噛み締める必要があるかもしれない。 総評,★★★★★ 一言で言うと「誠実さ」が見えるアルバム。 バンドのキャリアの中で、特定の時期 や音楽性、歌詞に偏重せず幅広く選んで聴かせた点はベストアルバムとして相当うまく出来てると思う。これ一枚でおおよそバンドの外面、内面を把握する事が出来るのはありがたく、誠実さがこもっていると言って差し支えない。ただその分、この曲が苦手ならこのバンドは聴けない、みたいな踏み絵的な曲がちらほらあるのも事実。 久々にレビュー 米米CLUB/SORRY MUSIC ENTERTAINMENT [Disc.1] 1.I'm Sorry ★★☆ 1発目から「柏田」と「先輩」が「アイムソーリー山」を到着しようとする、とかいうどうでもいい演劇付き。 米米特有の「とりあえず謝ればなんでもOK=ソーリー曲」という図式を表す曲ではあるが、CD入れて初っ端これじゃひたすら困惑。 2.ボッサボサノバ ★★★ ボサノバでもなんでもねぇ、というのはもう既にいろんな人に言われている。 訳わかんないフェイクとシャウトを楽しむが吉。 3.男同士 -POSTホモ伝説- ★★☆ ホモになりきれない「POSTホモ」を描いたテクノ演歌(?)。 任侠映画みたいなセリフ、ビブラート効かせすぎなボーカル、「ヤンチョ!ヤンチョ!」とかいう掛け声、尺八みたいなキーボード、全てがクドすぎて食傷気味。 4.VIVAみたいなもの ★★☆ フラメンコっぽい音楽に乗せて何を歌うのかといえば、タイトル通りの内容だけ。 歌詞見て「結局何が見たいんだよ!」とキレる人も少なくないだろう。ライブ音源とスタジオ音源をミックスしてるとかいう謎の凝り具合は何なんだ。 5.ワンダフルSUNでぃ ★★★☆ さすがにシングル曲、だいぶ構成も曲調もしっかりしている。 底抜けに明るい曲調と歌詞は、意外と夏フェスとかにも合いそう。解散コンサートでも初っ端ら辺に演奏されただけある完成度。 6.サマーラブストーリー ★★★ 「智恵子」から「竜二」へのあまりにもトレンディすぎる手紙のナレーションでもうお腹いっぱい。 途中からは謎の男と子分がひたすらドッキングしてぇ!とシャウトしまくる始末。 バラード→急にアップテンポという流れは過去の「I LOVE YOU」に近いといえば近いか。 7.0721 ★★☆ まぁ、タイトル見て察しろということである。 歌詞よりも爽やかに「シコシコ」だの「ピュッ」だの歌ってるコーラスが心配。 8.THE HAIR ★★★☆ 当時流行していたヘアヌードに対する批判の歌詞というのはさておき、演奏がやたらカッコいい。 スラップするベースと吠えるホーン隊がキモ。 9.日本の夏 ★★☆ 「おじさんも種無いよ。兄さん、分けてくれんかね」のワンフレーズで察しろということである。 最後の「すっぽんぽん」の連呼にIQ0でノリノリになって答えるのが吉。 10.DEEP IN YOUR NICE BODY ★★★★☆ 山下達郎「SPARKLE」のギターリフ引用してるだけあって、インストだけなら高速で聴いても全然イケるAOR。 いくら歌詞をローマ字表記にしたからって、さすがに生々しく性行為の様子を実況されちゃたまらんぞと。 しかしここのゾーンは下ネタの歌詞ばっかりだな。 11.いただきました ★★★☆ 料理店に来たクレーマーとバトる店員、みたいな芝居でスタートする爆走ニューウェーブ歌謡。 異様にギターのカッティングがキレキレ。間奏の商人(あきんど)の啖呵にぜひ耳を傾けよう。 12.虫の息 ★★☆ 五木ひろしが歌ってると思って聞けばなかなかのフォーク+演歌。 「私は何語で喋ってるんですか」と聞かれても、と12曲まで聴いても未だに新しく困惑ポイントが出てくる。 13.露骨にルンバ ★★★ やっぱルンバでもなんでもないムード歌謡。ライブじゃコケシ抱えて歌ってたとかなんとか。 Mステで歌ったのは半ば伝説化。こんなん歌っても売れねぇだろ。 14.ポンコツ君とガラクタ君 ★★★ 童謡か「みんなのうた」かみたいなメロディーと、全然上手くいかない人生を過ごす主人公の歌詞がいい感じにマッチ。 1枚目の中じゃ1番何言ってるか分かり易い内容。 15.アンジュール ★★ サンスクリット語で歌ってるらしいです。 歌詞に「東八郎」出てくるところがピークで、その後はちょいくどい。 柿の種を食べて死んだ「君」への恨み節を綴った曲とかなんとか。 16.サンサルバドルの雪 ★★ ソーリー曲でもなんでもない、普通のマイナー調かつ3/4のインスト。 ちなみにこっからTr.18までは繋がってます。 17.世界ミュージックアラモード 前曲と次曲を繋ぐMC。次の曲は、西ファロレモンド出身の、世界的オペラ歌手「マドレーヌ・フォン・スクヴァビッチ」さんが歌うらしい。 紹介でサラッと「大学を父親の裏工作で卒業した」とか言ってるのが地味にツボ。 18.タトゥーレ ★★★★★ 出産を祝う歌、だとか。まぁオペラ歌手にしてはお粗末な歌唱である。 2分間ぐらい暴れて終了。ラストの客の反応が視聴者の気持ちを代弁してくれます。 「やめろ!!」 [Disc.2] 1.伴天連の人魚 ★★★ 「セクシー連呼」→セリフ「私は伴天連の人魚です…」→コーラス「パイポパイポで〜」 この流れをエンドレス。 いや、俺がおかしくなったんじゃなくてほんとにそういう曲なんだって。 コーラスの「ウワァァァ〜〜」とかいう悲鳴は何なんだ。 2.スカンジナビアで逢いませう ★★☆ たくさん地名を入れた歌詞で歌ってみたかったんです、みたいな。 前これレビューしてた人も言ってたけど、やたら荘厳にホーン隊のイントロで始まる癖にオケヒがやたら安っぽくて閉口。 「デーン!!」じゃないんだよという。 3.金・金・金 ★★★★ 金だけを考えて動く人間への怒りのロックンロールとでも言えばいいのか。 歌ってる内容が分かるだけでもこのCDでは貴重。普通にカッコいい。 4.てんぱってんだよ ★★★☆ また演奏はグルーヴィーでやたらクールだが、歌詞はてんぱってるらしいです。 これに普通の歌詞を付ければワンチャン後世に伝わるファンクソングになっていたかもしれない。 5.プロは大変だ ★★★☆ 1発録り、にしてはクオリティがやたら高い。やっぱりプロ集団ですよね。 の割に石井竜也が「あぁ間違えた…」とか言ってたりするんだけど。 6.プヨプヨ ★★☆ イントロのキーボードリフとベースのメロディが一部あってなくて気持ち悪いのが、個人的にあんまり好きじゃなかったり。 要は「四角い頭を丸くしろ」という歌です。終わり方が謎。 7.鶴のしかえし ★★★☆ 看病してくれた爺さんを自分を撃った奴だと勘違いした鶴が復讐を企てる、とかいうまさかのメタフィクションもの。 オチがまさかの展開。これ子供に聞かせたら泣くぞ。 8.オーチャンガ ★★☆ オーチャンがなんかした、という歌。いや本当にそういう内容なんだよ、茶柱が立ったとかどうとか言ってるけど。 なぜか内容が「ボッサボサノバ」と被りがち。 9.パパは893 ★★ 強姦罪で捕まった精神異常者が謎の曲を歌わされている、というシチュエーションでいいのかこれ? パパは893で怖いけど、子犬が嫌いとかいうギャップがあるんですな。 10.ヤスちゃん ★★☆ ジェームズ小野田の紹介ソング、のくせになぜか沖縄調。そこはファンクでいいじゃないの。 メロディーとアレンジは相当しっかりしてるのがまた違和感。 11.でましたプルルンじーさん ★★ 「オーチャンガ」と感想は同じ。だから何が出たんだよ、っていう。 ジジイになったけど女遊びは辞めないよ、みたいな決意宣言の歌だと思ってください。 12.VIVA PEPE ★★★ まぁ、ほぼChicの「Le Freak」ですから。そりゃ悪くなるわけがない。 「しゃんとしなさい!」と誰かが怒られてる歌です。 13.アバンギャルド ★★★★ アマチュア期の音源らしいけど、これは面白いぞ。 「君らには分からんよな」とかアバンギャルドぶってる男も、なんだかんだミーハーなところもあるけど恥ずかしくて隠してるだけだよな、みたいな。 14.マンボ踊り ★★ 「ダカダカダン!ダカダカダン!」って言っときゃマンボになる、ってもんでもないですから。 なんか曲終わりに毎回吐いてるのはどういう意図なんですか。 15.DRY MAN ★★★☆ バックトラックはかなりイカしてるので、ナレーションは聞き流そう。 ただ「尖ってる」をステータスにしてるクリーニング屋の息子(ニート)の悲劇を3分40秒ずっと聞かされるだけなので。 16.MY GIRL 第3章 ★★★☆ あまりにもコテコテな歌謡曲。ここで放出されても疲れるって。 女の人を捕まえて押し倒して好き放題する、みたいな歌詞のくせに結局妄想オチ。 ボーカルが要所要所で桑田っぽいのは意識してんだろうな。 17.ハードでゆこう ライナーノーツで唯一解説拒否されてるんだもん。そりゃ、俺も分かんないというしかない。 イントロのキーボードとかギターリフとか、やたらHRっぽいのが聞きどころ。「俺だってハードになりたいよ」ってそういうこと? 18.芸術家 ★★ 謎のシュールレアリズムを2個聞かされてそっから先は置いてけぼり。 やたら壮大なバックトラックも含めてだいぶハイカロリー。 19.コロンビアのお花畑 ★★★★☆ ただのギターのアルペジオに、コーラスとピアノが重なるだけのインスト。 しかし、聴いたら謎にRPGをクリアした時のような達成感が湧いてくるのでこの評価。 総評. 1995年リリースの米米CLUB、12枚目のアルバム。 「君がいるだけで」以降良くも悪くも無難な感じの作品を出してた彼らが急に覚醒し、ソーリー曲=おふざけ曲だけをひたすら詰め込んだ2枚組アルバムがこれである。 聴いた感想としてまず第一は、「疲れる」。 読んでてこんな投げやりなレビューねぇだろ、と憤慨しかけた人もいるかもしれんが、全編渡ってシュールなギャグと下ネタ、内輪ネタが千本ノックの如く押し寄せてくる今作はとにかく聴くのに忍耐力がいる。もちろんいい曲も入ってるっちゃ入ってるんだが、特に2枚目以降からほんとに何を狙って作ってんだが分からない曲の連発でそっからはもうほぼリスナーはKO状態では。 初回特典についてる運コイン(カールスモーキー石井が便器にウンコを入れてる=ウンコ・イン)も含めて脱力しまくりな作品。だからもうアルバム全体評価のしようもない。 例えばこれを「米米の最高傑作!」と言ってしまうとこれ聴いた人が米米にドン引き、もしくはCDをかち割るという可能性も否定できないので何ともかんとも…。 でも「君がいるだけで」とか「浪漫飛行」も良いけど米米の本質は間違いなくこういうソーリー曲に溢れていると思うので、機会があれば聴いてみよう。そして俺みたいに「I'm Sorry」のイントロを聴いてフリーズしてみよう。 (おまけ) ソーリーアルバムは91年にも「米米CLUB」という作品が出ているのだが、それに比べるとこのアルバムは素直にカッコいいと思える(カッコよさと面白さを6:4ぐらいでブレンドしてる)曲がちょっと少ないかも。「あたいのレディーキラー」「インサートデザート」枠になる曲がもうちょい欲しかったかも(強いて言うなら「DEEP IN YOUR NICE BODY」「THE HAIR」辺りかな)。 あとは「米米CLUB」に比べるとやっぱりひたすらギャグの連続なので濃いに加えてエグい。なので先にそのセルフタイトルアルバムを聴いてからこっち、というのもありかもしれないです。 稲葉浩志/マグマ 1,冷血 ★★★★★ 重々しいシンセの音と、闇の底から響くようなシャウトで始まる今作の閉塞感を存分に匂わせるスタート。自己紹介の様な歌詞が説教くさく感じてきたらいよいよ年貢の納めどきか。 2,くちびる ★★★☆ サウンドはかなりハードで、当時のB'zのアルバムに入っていてもおかしくないが、歌詞が直接的すぎてあくまでも大衆ウケは望んでいない模様。描写が執拗に丁寧な上にシャウトなどが狙い過ぎていて、うっかり惚れ惚れしてしまいそう。 3,そのSwitchを押せ ★☆ きゃあ、耳が痛いわ。歌詞はかまってちゃんな人間を揶揄したもので人によっては刺さりに刺さる。ノイズが少なくワウのように頼りないギターフレーズが骨太なバンドサウンドの中で目立ってる。 4,波 ★★★★ B'zが苦手な人からの評価が妙に良かった記憶がある穏やかな曲。多分キンキンする高音がほぼ無いのが功をそうしたか。アコギの奏でる一定のフレーズが波の様に耳を撫でる。 5,眠れないのは誰のせい ★★★★☆ ジャズのようなスゥィング感を感じるナンバー。本音と建前のギャップに苦しんで眠れない人を描写した歌詞のせいで、このリズムが深夜の暗く怪しく、心細さを誘発してくるのがにくい。個人的にはラスサビ前のドラムのリズムとボーカルが強調されたところが好き。 6,soul station ★★★☆ 初聴きのタイミングでコレをラストナンバーと勘違いしたほどの終末感漂うオルガンのイントロからスタート。A→B→間奏→A→B→サビ→間奏という構成は後のraging riverなどにも通じる壮大さを生むんだなぁって。 7,arizona ★★★★★ コレこそB'zでやってほしかったタイプの曲。Liar!Liar!と交換しても全然悪くないと思う。荒涼としたサウンドにキンキンしない稲葉の歌声が聴けるので初心者向け。 8,風船 ★★★★ コレだけ聴くと誤解されそうだが、稲葉浩志の歌詞世界でこのような優しい歌詞、歌い方は少ない。ギターレスでピアノの旋律がメインの起伏が小さい楽曲も聴かせる歌唱力は流石の一言。 9,台風でも来ればいい ★★★★★ ファンが望んでる一般人稲葉浩志の姿ってきっとこんな感じなんじゃないかなって思う。嫌な事を全部帳消しにするために神じゃなくて台風に縋るってwww 10,灼熱の人 ★★★★ 現在で言えばMR.ARMORのようなエセシリアスな曲。音圧の高いギターで叩きつけるようにぶつける歌詞は一見力強いが、このアルバムだと自分に言い聞かせてる様にも聴こえてまあこれが面白い。 11,なにもないまち ★★★★★ 嘘だろ自分ボサノヴァ好きだったのかよ、と思うくらいハマった曲。稲葉の声は今作1で情けなくてハマるが、それ以上にパーカッションの歯ぎれの良い音が好きで、裏でなってるハイハット?も心地よく感じてくる。 12,Chopsticks ★★★★ これもボサノヴァかな?とおもったら途中でギターが入ってきて一気にプログレっぽくなりました。雰囲気で言うとAnother gameというアルバムのEchoesが1番近いのだろうか。 13,JEALOUS DOG ★★★ イントロが気持ち悪くて中々聴けなかった曲。BIGのようなギターの清涼感に対して歌詞が妙に女々しいため、なんか色々とダメな気がしてきた。曲構成というか、楽器の入り方はすごく上手いと思う。 14,愛なき道 ★★★★★ これもB'zで聞きたかった曲。だったらあげちゃえよ。よりもこっちの方があのアルバムのカラーには合っていた気がする。演奏もパブリックなB'zのイメージであるカラッとしたハードロックで、歌い方に尖りがないためウケると思ったけど… 15,Little Flower ★★★☆ 稲葉のバラードはやけにホーリーなイントロが多いなって印象。譜割に対して歌詞の分量がアンバランスAメロのため、割と退屈せずBメロも聴き通せるのが良いところ。サビの箇所は明確だがパンチが足りないため(もっともこのテーマならパンチなんかいらないかw)一曲通して盛り上がりに欠けると言われたらそう。 総評 ★★★★ 稲葉浩志初のソロアルバム。B'zが苦手な人でも尖った歌唱が少なく、全体的に暗いものの安心して聴ける曲は多い様に思える。 規制によるCookie削除を恐れて分割投稿しました。次からはいっぺんに投下します。 ごはん味噌汁海苔お漬物卵焼き feat. 梅干し 桑田佳祐 1.Soulコブラツイスト 〜 魂の悶絶 ★★★★★ 近年の桑田らしい昭和歌謡リスペクトなナンバー。 失恋の曲だが所々今の社会情勢に通じる部分も多く感じる。「命がけで今日も生きてるんだよ〜♪」とか。 華やかだけどどこさが切なさが漂う。今の時代だからこそ心に沁みる曲。 2.さすらいのRIDER ★★★★ いぶし銀なブルース。男臭くてかっこいい。 3.SMILE 〜晴れ渡る空のように〜 ★★★☆ サザンの東京VICTORYに続く東京五輪応援ソング。五輪期間中は毎日民放で流れていた。 正直桑田の作る応援歌ってあまり好きではない。良いこと言おうとして当たり障りのない言葉ばかりというか。 と言いつつ五輪中継で流れるのを聴いてたら選手の活躍も相まって良い曲に思えるようになった。単純。 4.金目鯛の煮つけ ★★★★★ フォーク調で温かみを感じるナンバー。庶民の日常を描いた曲。しんみり。 桑田のラブソングといえば大体別れたりフラれたりしてるが、今曲は珍しく別れずに終わる。 60半ばにして桑田の新境地と言えるかもしれない。仕事帰りに聴きたい。 5.炎の聖歌隊 [Choir] ★★★★☆ ここに来て桑田らしい爽快なポップナンバー。久々にライブを開催できる喜びを歌っている。 聴いてて開放的な気分になれる。楽しさと切なさ両方を感じさせるまさに桑田の真骨頂と言える曲。 6.鬼灯 ★★★★ ポール・マッカートニーを意識したというナンバー。タイトル的に「ほととぎす [杜鵑草]」や「簪 / かんざし」系統のバラードかと思ったら意表を突かれた。 反戦歌。下手にバラードで歌われるより心に残る。今作で一番桑田らしい曲だと思う。 総評 ★★★★☆ 桑田佳祐のサザン含めキャリア初のミニアルバム。タイトル通り非常にバランスの取れた献立みたいな一枚。 個人的には桑田の近年の最高傑作だと思う。次作も期待したくなる作品。 あけおめ、初レビューです HAKUEI/サムライ 1.クロノスの罠 ★★★ 宇宙っぽい長いイントロから始まる、生死がテーマのロックバラード。ギターの音が爽やかながら、どこか哀愁を感じる。 全体的に濃いこのアルバムの中で、曲調や雰囲気、歌詞等一番癖が無い曲だと思う。良く言えばとっつきやすく、悪く言えばインパクトに欠けるといった所。 2.Baby 999 xxx ★★ サイバーな壊れ系ロック。HAKUEIの声に少し加工がかかっている。さらにサビではひたすら○○ックトゥーザフューチャーを連呼する、シングル曲としてはなかなか攻めた曲。 こういう曲は短い方がいいかな…6分はさすがにお腹いっぱい。 3.Que Sera,Sara ★★★★ ここからこのアルバムの傾向が露になっていく。 歌詞的には病んでる・壊れちゃった系ではあるものの、言葉遣いや曲調もあってかどこかコミカルで妙に聴き入る。しかしサビ部分は短いながらも曲調が一転して不気味な物となる。「さぁ お口をあけて 死ぬほどおいしい ダイナマイト」といった直球エロをいきなりぶち込んでくる歌詞も、いかにもHAKUEIワールドといった感じで良き。 4.踊る旅人 ★★☆ PENICILLINメンバーの一人、O-JIRO作曲。ぴょんぴょんしたテクノサウンドや、サイレンっぽい音が入るのがいかにも808(O-JROとSleep My DearのYASUMICHIのユニット)。パロディ満載の歌詞が特徴で、2番サビ前ではマジンガーZの歌詞がまんま入っている。いいのかこれ。良くも悪くもサビの歌い方がキメながら叫んでいる感じなので、その辺は好みが分かれるかも。 5.猿の惑星 ★★★☆ くるくる回るようなピコピコ音が特徴的なロック。曲の構成はシンプルだが、濃い曲が続いた中では丁度良い。歌い方も曲調もPENICILLINや初期machineの方に近く、この曲もあまり癖のない方かも。 しかし、歌詞の※アメリカンショートヘアー♂3歳ってなんなんだろう。 6.カマキリ夫人 ★★★★★ HAKUEIのネタ系曲の中で、最もぶっ飛んでいる曲だと思う。クワガタ愛を語る「男のロマン」も、メンバーをギャグ調に紹介していく「BVB」もこの曲には構わない。何から何にかけてぶっ飛んでいる。あくまで個人の意見だが。 理不尽なカマキリ夫人の行動、「頭からガリガリガリガリガリガリ君」や「でも…でも…でも…デーモン?」といった駄洒落の混じった小学生のような(褒め言葉)歌詞から一転、サビでは唐突に理想の未来を語り出し、曲調もキャッチーな物に変わる。結局カマキリ夫人とは何なのか?と考える余地も無い。そして何気にPS5も予言している。 とにもかくにもメチャクチャな曲だが、唯一無二の存在を誇るこの曲。万人にお勧めは出来ないが、興味のある方は聴いてみて欲しい。 7.Brand New Girl ★★★★★ 曲自体は少しレトロなロックンロール系のテイストが入っており、爽やかで軽快。テンポも良く、曲の長さも短めである為聴きやすい…けど歌詞はかなり性欲全開なエロエロソング。 だが、逆にそこがいい。エロ歌詞であるからこそ曲のテンポ・ノリの良さに磨きがかかっていると思う。 8.Queen Happy ★☆ 前曲のテンションを少し下げた感じ。正直印象薄めかな…歌詞も単調だし。 ちょっとアナーキーな街って感じの、ヘラヘラしたロック系の曲調は悪くないが、もう少しといった所。 9.ultra zone ★★★★ エロ曲3連チャン。ただ、曲の雰囲気のせいか前2曲よりもエロ度は薄めに感じる。 machineの「Hero」を彷彿とさせる、アニソンぽさのあるロックでカッコ良し。特にサビの部分とか、アニメのOPっぽい映像が脳内再生される。ただ歌詞はエロ系じゃない方が良かったかな…そこでちょっと減点。 10.昇天 ★★★☆ 千聖作曲。キラキラした宇宙系バラード。ちょっとチープな電子音が、逆に幻想的な雰囲気を映し出している。この曲もあまり癖が(以下略) ハードなロック系の曲が多い中、どちらかと言えば綺麗系の曲だが、サウンドの使い方からかアルバムから浮いている感じはしない。 11.侍 ★★★ 重めのハードロック。Bメロ〜サビの盛り上がりや間奏のジャカジャカ感は良いが、Aメロの部分は長いという訳ではないが少しダルく感じる。クライマックスを締める曲としては良いけど、単体だとパッとしないかな… 12.オオカマダタ ★★ GISHO作曲。お遊び系の曲でHAKUEIの声はトーンが下げられており、こもった様なエフェクトもかかっている。半インストみたいな感じ。「クセタノノビニキダナマイ」→「ノビタノクセニナマイキダ」等、文章が並べ替えられた歌詞が特徴。全解読は出来なかった… 最後は爆破音でEND。 総評 ★★★☆ エロ、ギャグ、パロディとHAKUEIのディープな部分を凝縮した一作。これより少し前に発売されたPENICILLINの「UNION JAP」も結構濃い作品であったが、本作はそれを何倍も上回る。 また、本作では作曲は主にmachineのkiyoshiが担当しており、前作と比べハードなデジロック系の曲が多くなった。 曲といいジャケットといい良くも悪くも人を選ぶ作品で、PENICILLINの曲を聴いてそこからHAKUEIソロ関連のアルバムに初めて手を出す場合も本作はあまりお勧め出来ない。まあその辺は人それぞれではあるが。 しかし、一風変わったHAKUEIの一面を見てみたい、PENICILLINのネタ系の曲が好き等といった方にはお勧め出来る作品。逆にあえて本作から入るのもアリかも。 YELLOW MAGIC ORCHESTRA/SOLID STATE SURVIVOR 1.TECHNOPOLIS ★★★☆ The 80年代って感じのサウンドで進行するインスト。 今聴くと恐ろしく時代を感じるが、当時の人にとってはこれが最も近未来的なサウンドだったらしい。 ヴォコーダーを駆使した「トキオ!」というシャウトが象徴的。 2.ABSOLUTE EGO DANCE ★★★★ 沖縄民謡のリズムを取り入れたオリエンタルな雰囲気の曲。 取り入れたのはあくまでリズムだけで、使われている音階は厳密には沖縄民謡のものではないらしいけど、素人の自分には普通に沖縄民謡にしか聴こえなかった。 あと、このタイトルは何を思ってこう名付けられたのか、YMOを聴き始めて5年ほど経った今でも分からない。 3.RYDEEN ★★★★☆ YMO、というかテクノポップの代名詞的な一曲。 どことなく堅さや難解さがあった前2曲に比べると徹底して開放的でポップ。 ここまでの3曲とも全て作者が違うので、それぞれの性質がそっくりそのまま表れたというか… 4.CASTALIA ★★★ シンセを主軸から外し、生ピアノメインで進行する重苦しい曲。 音的にはこの曲が一番現代っぽいが、そのせいで今作では逆に浮いてる感じも否めない。 いい曲だけどね。 5.BEHIND THE MASK ★★★★ 「RYDEEN」と同系統の大衆向けなテクノポップ。 なんとなく知的な感じが滲み出ていて、あちらがA面ならこちらはB面的な立ち位置に思える。 海外からの知名度的にはMJやエリッククラプトンにカバーされたこの曲が一番っぽいけど。 6.DAY TRIPPER ★★★☆ ビートルズのカバー。 なんだけど、変拍子の怪奇なロックに改変されていてほとんど面影はなく、完全に自分のものにしている。 カバーアルバムを「カラオケのようだ」と叩いている人はもしかしたらこれぐらいのアレンジを望んでいるのかもしれない。 7.INSOMNIA ★★★★☆ 怪奇なカバーの次は怪奇なオリジナル曲。 曲中に漂う空気感がなんか病んでる。タイトルも「不眠症」だし。 そういう妖しげなところが惹きつけられるから好きなんだけれども。 8.SOLID STATE SURVIVOR ★★★★★ そしてカッコいいデジロックで締め。 これも歌詞の和訳とか裏設定とか細かいところまで見てみるとだいぶ病的な曲ではあるけど、何も考えずに聴けばノリノリのロック。 テンポが均一なので淡々とした曲になるはずなのに、それを感じさせない展開と演奏技術が好き。 総評 ★★★★★ 一昨日の朝高橋幸宏氏の訃報を見てそのまま勢いで聴き返したYMOの2ndアルバム。 当時は3枚くらいしかなかったミリオンセールスを一瞬で達成しただけあってハズレがない名盤。 シンセサイザーを全面に使った当時のSFチックな近未来観がモロに表れているので、youtubeのコメ欄とかで見る「今聴いても古臭くない」「むしろ今の音楽より未来的」みたいな評論はピンと来なかったけど今聴き返しても充分楽しめる作品だった。 シンセの音色だけじゃなくて、随所で使われているベースやギター、そして全編通して参加しているドラムにもそれぞれ見せ場が各曲で見られ、一枚岩じゃないところが今作が名盤たり得るポイントかなぁと個人的には思った。 YMOというとやはりその後めちゃめちゃ表に出て第一線で活躍していた坂本龍一と、昨今の懐古ブームに合わせて今まで以上に再評価されている細野晴臣が最初に出てくるのだけれど、今作のボーカルは高橋幸宏、代表曲「RYDEEN」を作曲したのも高橋幸宏、印象的なアルバムジャケットの衣装をデザインしたのも高橋幸宏…と結構核心的なところで高橋幸宏氏が大活躍している。 YMO自体「天才ミュージシャン3人が揃った集団」と評されることが多いので高橋さんもその名を背負うだけのことはあるなぁとは思っていたけど、今回今作を聴き直してそれを改めて実感した。 こうなれば末期癌闘病中の坂本龍一氏、ユニット最高齢の細野晴臣氏にはせめて健やかに長生きしてもらいたいと思う。 04Limited Sazabys Harvest 1,Every ★★★☆ メロコアのサウンドに感覚的な歌詞は概ねこの手の曲として王道中の王道。ただ孤高の一匹狼や独りよがりになりがちな同系統のジャンルの中では比較的聴き手に添った歌詞となっていて聴きやすいと言えばそうだが、パンチとしては軽め。 2,Keep going ★★★★☆ 疾走感のある演奏に韻を踏んだり、繰り返しのフレーズを用いた歌詞が乗って楽しい曲。一瞬入る裏声の箇所も綺麗にハマっており完成度が高いと思う。そして最後の合唱形式もGOOD。 3,Glowing ★★★★ 情景描写と心理描写を的確に混在させた歌詞はかつての残響系のアーティストらしさがある。加えて語感の良さで疾走するサビでメロコアらしさもトッピングした味わい深い曲。 4,fade ★★★★★ 二重人格が片方の人格をもう1人の人間として投影する歌詞はやはり王道中の王道で、手垢がつきまくっている即ち作り手の手腕が試された曲。 基本的に嫌われがちだが、この歌詞ではどこか受け入れてほしさもあって切ない。 5,Finder ★★★★★ 文句なしのカッコいい曲。一見すると暗号や呪文のような歌詞に言葉よりも先に手が出ているような暴力性を感じるこれぞパンクと形容したくなる曲。 6,Predator ★★★★★ これもまた非常にクール。あえていうならコーラスの荒々しさがまさに常勝無敗の捕食者というべきか。サウンドも中速ながら全体的に尖っている。 7,Jumper ★★★★☆ 高揚感のある一曲。ミドルテンポでありながら、ラップ調の歌詞が疾走感をしっかり足してくるため、物足りなさは無い。個人的には大サビの裏声が好き。4のfadeにいたもう1人の自分を受け入れた姿だろうか。 ここまでの7曲でミニアルバムとしてカットしても充分にステキな一作になりそうな気がする。 8,Honey ★☆ 今作の中ではしっとりめのサウンドが箸休め的。ただここまでゆっくりだとどちらかと言えばアイドルバンド的な雰囲気が出てしまって、繰り返しの語感が良いと言っていた歌詞も少しあざとさが見えてくるのがキツい。歌詞もかなりスイーツでメロコアバンドのそれとは大きく性格が異なる。 9,Cycle ★★★★★ 箸休め的な前曲が作用してかめちゃくちゃ速く押せ押せなこの曲を聴いても聴き疲れしなかった。勢いとしてはKeep Goingを更に背中押すような感じにしたものが近いが、高揚感が段違いでさらに歌詞の一部が今作タイトルHarvestとリンクしていて、アルバム曲以上にアルバム曲してるカップリング曲。 10,hug ★★★☆ この手の跳ねたサウンドが大好物ということもあって無茶苦茶盛り上がった。ただ歌詞がメンヘラチックで随所にトゲがあるため物凄く苦手という相反した曲でもあった。 11,GalapagosU ★★★ やりたい放題な曲という印象が強い。自分達が表現したい音楽性を詰めて詰めて詰め込んだら、肝心の聴き手を完全に置いてけぼりにしてしまった様子。一曲の中でさまざまな表情を見せるサウンドがドーナツポップ的で楽しく、自分自身は結構好きな曲だが、売れ線を完全に放棄してまでやるべきことだったかと言われると首を傾げる。 12,kiki ★★★ 往年のボカロPが既に作っていそうな曲。歌詞の諦念感や荒み方に当時のJ-POPシーンとは一線を画す存在であった心情の捌け口という意味での匿名性を思い出してノスタルジックに浸れた。 13,Harvest ★★★★☆ アコースティックギターを引っ提げた歌い出しが却って新鮮で、そのまま聴き入ってしまった。その後メロコア部分に入ると、暴走機関車のような超高速の演奏が今作を派手に〆ようとする。 14,Just ★★★★★ 若干の余韻があってこの曲へ到達。解放感という意味でも、ノリやすいテンポという意味でも、ちょっと青臭い歌詞もいう意味でも非常に心地よいロックである。 15 F.A.L.★★★★ この曲だけ音質が悪く、なおかつボーカルの声も荒い。シークレットトラック的存在になっていて前曲から8秒前後の曲間があってのスタートであることからも没曲かインディーズの曲との予想。 総評、★★★★☆ このバンドのサウンドの特徴としてはメロコアやハードロックなどひと昔前を思い起こさせる懐かしい印象が強かった。しかし演奏の幅が広く、アイドル的なポップな曲もあったり、ボカロにありそうなやさぐれた曲もあったりともしかしたらこのバンドのメロコア的性格は二重人格の片方なのかもしれない。そうすればHoneyやhugなどの存在も決してなくてはならないものであると言える。総じて満足な一作で、この手のバンドにありがちな全曲似たり寄ったりって感想とも無縁なため評価が低かった曲も含めてアルバム全体の評価を上げるポイントにはなっている。 まとめサイトが閉鎖した途端、急にレビュー少なくなったね やっぱみんな載せてもらうのがモチベーションみたいになってたのかな スマホで打つの結構面倒だし、配信でアルバム関係なく聴きやすくなったのもレビュー減った原因かもね FC2に新まとめサイト出来ていたのか、ありがたい… とりあえずレビュー。 RUDE GIRL'S PARTY 1.学園天国(RUDE GIRLS) ★★★★☆ 参加バンド全員集合。半~1フレーズずつ交代して歌っている感じだろうか。 スカ風のアレンジも相まって、より学園祭的なお祭り感があって良い。フィンガー5って70年代じゃね?ってツッコミもこの際どうでもいいや。 和教(少年カミカゼの男性vo)のラップもしつこさが無く、上手く溶け込んでいる。 アルバムの中で歌い方が苦手なボーカル(後述)もあったんだけど、このぐらいだとあまり気にならないかも。 2.キスしてほしい(中ノ森BAND) ★☆ 原曲がこのアルバムの発売時期頃に出来ていたらこんな感じのサウンドになっていただろうと思う。 アレンジとしてはまあ無難で悪くないけれど、歌い方が苦手…息多め系は苦しそうな感じがしてなぁ。 3.大迷惑(GELUGUGU) ★★☆ 女の子達がカバーした〜と銘打ってある中まさかのGELUGUGU。まぁ年代に関しても70年代の曲で始まってるので細かい事は気にすんなって事か。 所々歌い方を外していたりはするけど、全体的なバランス調整(原曲〜アレンジ間の)はしっかりとしており原曲に対する愛を感じる。 4.My Revolution(少年カミカゼ) ★★★ Aメロとサビはポップ・ロックとして綺麗にまとまっている。 カバーにおいて原曲にないラップを追加〜ってのは酷評されがちだけど、これはアレンジも相まって程々良いスパイスとなっていると思う。 ただ一つ、キーの関係かBメロの和教が苦しそうなのが気になる。 5.15の夜(midnightPumpkin) ★★ 最初はどうだろう?と思ったけどwakanaのハスキーなボーカルが不良少女感あってこれはこれでいいっちゃいいかも。 Bメロ〜サビ前が若干尾崎に引っ張られてる感あるのが惜しい。アレンジとしては凡作。 6.ジーザス!ジーザス!(コンコンジャンプ) ☆ 歌い方といいアレンジといい、ふざけているとしか思えない。 特に3分頃の最終サビ前とかもう…ハッキリ言って原曲に失礼なレベルで酷い。アレは本気なの?わざとなの? 7.Runner(ザ☆ボン) ★★★☆ 疾走感のあるロックナンバー(原曲)から一転、軽快な爽やかソングに。 このアルバムの中では結構大胆にアレンジされた曲だけど、ボーカルの声に合っていていいと思う。 後は歌い方に統一感があれば言う事なし。 8.世界中の誰よりきっと(SKULL CANDY) ★★★ 良くも悪くもシンプルなカバー曲。ボーカルの歌い方・声質もこの中では癖が薄めで聴きやすいと思う。 まあ…それだけって感じ。もうちょっと捻りが欲しかった。 9.六本木心中(THE PINK☆PANDA) ★★★★☆ よりハードでヘビーなバンドサウンドにアレンジ。 原曲の少し怪しげな雰囲気ともマッチしていて、そのバンドらしさもありつつ全体的に安定感のある仕上がり。 可愛さと刺々しさがいい具合に混ざり合ったボーカルもGOOD。 余談ですがこのバンドはメジャーデビュー以降はバンド名をBLiSTERに改名しているそうですね。(解散済みですが) 10.フレンズ(FRESH CHERRY SOURCE) ★ うーん…オサレ系のなりそこないというか、スカとロックが喧嘩しているというか。 楽器の配分?がもうちょいバランス良ければ… 11.恋のダイヤル6700(YUM!YUM!ORANGE) ★★★☆ フィンガー5(70年代)で始まりフィンガー5(70年代)で終わる。温故知新って事? こちらもスカ+ロックだけど、前曲と比べると良い意味でオサレ系になりすぎてない軽快なナンバー。やり過ぎない程度の感情の加減もナイス。 ただラストとしてはいまいちインパクトに欠けるか、でもフィンガー5括りが…うーむ。 総評.★★☆ 様々な若手女性ボーカルバンドがカバーした80~90年代の名曲コンピレーション。主にスカ・ロック・ポップパンク系のアレンジがメインとなっている。 この手のアルバムはやっぱり当たりはずれがあるな…でもこれを機に新たな出会いがあったりするので結構侮れない。 フォローとして、レビューにて低評価を付けた曲や歌い方が苦手なバンドもありますが、同バンドの他の曲も聴いてみて一概に悪いとは思っておりません。 普通に良い曲とかもあるし、歌い方も全ての曲で完全同じって訳でもないですからね。コンコンジャンプは変にロリ声作らなくても良かったのになぁ… 新まとめサイトの人ありがとうございます 結束バンド/結束バンド 1.青春コンプレックス ★★★★★ 何かが落下して無残に潰れたような和音三連発で始まるアニメOP曲。 「かき鳴らせ」「打ち鳴らせ」といった自身に訴えかけて奮い立たせるような詞は一聴してアニソンらしいのだが、 かき鳴らそうよみんなで!ではなく、あくまで内なる自分とのせめぎ合いを描写した詞が主人公のキャラを投影している。 今作全般で取り憑かれたように没頭するギタープレイの多い後藤だが、この曲では転調をクールに乗りこなすプレイも。 時系列的にバンド中期以降の曲なのか、ギタボ喜多のギターもカッティングに切れがあり、後藤のギターとの連携も良好。 2.ひとりぼっち東京 ★★★ 最初期に制作されてその後の音楽性の指標となったという、音速ラインとかにありそうな短調のアップテンポ。 浮遊感のあるエフェクターを駆使した曲に不思議系の詞を乗せて強烈キャラのボーカルをど真ん中に据える、という路線も無くはなかったのだろうが、 結果的にこのバンドは演奏技術で魅せる実直な路線になった模様。その辺の女子高生にしては楽器上手すぎ問題は避けられないものの、 けいおん!がもっと露骨だったためこちらはまだ設定的にセーフに思える。 3.Distortion!! ★★★★ ガールズバンドもののアニメ用としてはそつのない、KANA-BOON谷口の提供曲。ギターやバンド始めたてのワクワク感をパッケージした キラキラの曲で、ラストのギターピロピロとハンドクラップでその高揚感がMAXになる。劇中の設定ではバンドの作詞担当はネガティブ陰キャの後藤だが、 劇中歌ではないし、後藤作詞と明言されてはいないので、シングルのジャケ絵にもなっている初心者ギタボ喜多の作詞設定なのだろう。 今作には結束バンドのオリジナル曲というよりキャラソンに近いポジションの曲がメンバー4人分あるようで、これもそのひとつ。 そもそもベースの山田は売れ線化した前のバンドやめてきた設定なので、これが結束バンドの持ち曲だと色々整合が取れなくなる。 ギターは基本Lから喜多、Rから後藤かと思われるが、同時に同じフレーズが聞こえる時は同じのを一緒に弾いてると思っていいんだろうか。 この曲みたいにソロも同じのが左右から聞こえる場合は後藤のギターを両方に振ってるとみるほうが自然か。 4.ひみつ基地 ★★★ 今作ではかなりシンプルな部類に入る長調のアップテンポ。Aメロの後藤のグラムロックっぽい和音リフがいい感じ。 素直なバンドアレンジとサビの爽やかコーラス、あざと可愛い歌い方で前曲同様いかにもバンドアニメらしい明るい曲に。 今作は喜多のボーカルが無欲というか声優感を抑えるスタンスが基本なので、本来のファン層には待望の歌唱なのかも。 5.ギターと孤独と蒼い惑星 ★★★★ 劇中でバンド初のオリジナルとして披露される、アップテンポの短調曲。ある程度奏者側も初期衝動感を意識したのか、 全体的にガン攻めで大味なアレンジ。もし高校生の時点で既に技術的には思い通りに楽器を弾けたなら、 互いに隙間を埋め合うような緻密なアンサンブルよりはやはりひたすら弾き倒すほうを選ぶものだろう。 短いフレーズの反復が多い歌メロだが、周りがそれに合わせて歌メロとリンクした一体感を出すでもないのでボーカルの孤立感がある。 まあ最初から結束してないほうが結束バンドの物語としては正しいのかも。 イントロとアウトロに祭囃子みたいな後藤の決めフレーズが入るが、重ねる喜多の刻みは実はアウトロのほうが凝っている。 6.ラブソングが歌えない ★★★ メロコア+スカパンクといった曲調に、後藤がやや強引にいつもの弾き倒すギターを乗せた感じの曲。音が割れかけたバスドラが迫力ある。 喜多のボーカルがいい仕事ぶりで、過剰にしゃくらずにアクセントをきっちり前拍に維持しながらリズミカルに歌い上げる。 歌がソロになるパートも多いがリズムは綺麗で、アウトロではさらに感情を歌い放つような歌唱。予想外にいいリズム感。 7.あのバンド ★★★★★ サビのチョーキング連発が耳をひくアップテンポの短調曲。ギターの後藤は陰キャ設定だが、このチョーキングは陰キャというより 魔王とかが闇のオーラを自分の半径に飛ばしまくるような禍々しいイメージ。劇中でもメンバーは感動というより畏怖するような描写になっている。 地道な練習で技術を培った設定の後藤だが、この曲では才能の開花を思わせるような閃きのギターを披露しているのでは。 サビのコードが確定しにくくて悩んだが、山田のベースがサビでたまに土台の役割から応用的なソロっぽい動きになることと、 喜多のバッキングがシンプルなコードストロークじゃなくてリフっぽいオシャレな響きになってるのが要因だった。 というか喜多パートが普通に初心者ギタボには難しい。 8.カラカラ ★★★★★ ベースの山田がボーカルをとるアップテンポ。ベースボーカルとは思えない派手なプレイ。透明感のある声で、どちらかというと紅一点として 実際のバンドにいそうなボーカル。激しい演奏とまどろむような歌声の対比で、現実逃避感というか拒絶感みたいなものが浮き上がっている。 自己嫌悪の後藤とはまた違うネガティブさで、厭世感ともいえる山田の感情が表れた曲。一応山田のキャラソン枠にあたると思われる曲だが、 他のメンバーの曲と比べると露骨に結束バンドの持ち曲感がある。特にドラムの伊地知はバンドの看板曲と言わんばかりに入れ込んだプレイ。 ベースも8ビートの曲に対してやれることを試し尽くすような貪欲なプレイ。これだけベースの存在感があると、右のイヤホン外して 後藤のギターをカットしても、普通にそういう3ピースバンドの曲として聴けてしまう。 イントロの変拍子で5/8を三回やって8/6やるとこも、喜多のギターだけ聞くのが実は一番分かりやすい。 9.小さな海 ★★★ ネガティブなようで前に進む力をきちんと秘めた前向きな詞が印象的な長調のアップテンポ。 他曲と比べると山田の放し飼い感が薄く、まず伊地知のリズムパターンありきで山田がベース乗せたような感じの曲。 今作中唯一途中で倍テンポになる曲だが小綺麗にまとまりすぎて地味な印象になったような。 はっきりと明るいメジャー曲だとギター弾きまくろうにも音選びがちょっと窮屈になるし、やっぱり後藤は暗い曲のほうが向いてるのかも。 左右同時に二本のギターが鳴ったりしてパート分けが不明な曲だが、ここまでの傾向として喜多は高音弦をまず弾くことがないので 高い音使ってるほうが後藤と思われる。違うかもしれないけど。 10.なにが悪い ★★★★★ ドラムの伊地知がボーカルを取る、川本真琴っぽいミドルテンポのポップな曲。寄り道したり直進したりしながら力技でメロを紡ぐ。 行き当たりばったりの行動を全てハッピーエンドに収束してしまうような無敵感のあるメロディ。 今作全般の傾向として演奏の密度に対して歌メロがやや間延びした曲が多いが、この曲は歌と伴奏といった感じの力関係になっている。 山田のベースが妙にキュートで、サビの入り口まで寄り添って一緒に歌うような人懐っこいプレイになる。 11.忘れてやらない ★★★★ 劇中で演奏する曲では最もキャッチーで売れ線っぽい曲。喜多のボーカルはやはりリズム感が良く、音符を過剰に伸ばしすぎない音価感覚もある。 ちょっとした演技もこなしながらしっかりと曲のノリとリンクして歌っており、元々ギタボ向けの素材だったように思える。 曲自体は特に珍しくないが、そこは後藤が躁状態のパリピのように高速トレモロやら連続チョーキングで暴れまわって差別化している。 山田のテンションも高く、サビの「何回だって」とか「もったいないや」のとこで毎回無茶をするので謎のアンサンブルになる。攻めすぎ。 ただこういうタイプの曲はドラムが勝手に動ける部分が限られてくるので、二人がかき回すのは理想的ともいえる。 12.星座になれたら ★★★★★ バンドアパートのような16ビートのシティーポップ風ロック。基本的に全員上手くないと成り立たないタイプの曲調のため、 初心者のはずの喜多のギターテクに露骨なウソ感が出る。作中設定にこだわらなければ普通にクールなカッティングを堪能できる。 劇中では喜多がアドリブでソロを弾くがここでは収録されていない。雰囲気としてはDメロの後藤のプレイを参考にしたと思われる内容。 Bメロでは普通鍵盤でやるようなフレーズを後藤がギターでこなす。しかも一番と二番で違うの弾いてる。基本いつも後藤はこういうスタンスだし、 山田もバンド全体が絡むリフのとこ以外はいつもアドリブしまくってるのだが、そういうバンドの駆け引きが伝わりやすいという意味では 音像のすっきりしたこの曲の存在は大きいのかも。 13.フラッシュバッカー ★★★★★ イントロのドラムの感じから空間系エフェクト多用のふわふわした曲になるかと思ったら、予想外にはっきりした音像だったスローテンポ。 夢うつつの境界が曖昧な感じではなく、頭の中のノイズをギターで表すようにザザッ、ザザッと大きく刻む。 確かに後藤は脳内でだけぼんやり夢想するというよりは現実の行動にも干渉してしまう奇行タイプなので、脳内ノイズはでかいのかも。 一曲通してギターのLR振分けがはっきりした曲だが、最初のAメロだけ左右から同じフレーズが聞こえる。 左右同時に同じフレーズが聞こえる曲はたくさんあったが、実際に後藤と喜多が一緒に同じの弾いてるのはこの短い時間だけに思える。 確証は無いが、ほとんどの同期演奏は後藤のプレイに初心者の喜多の方が合わせる図式に聞こえるのに対し、ここは逆っぽいので設定的に整合性がある。 他曲に比べ王道な演奏でボーカルを引き立て、喜多もアッパーな曲との歌い分けをみせた情感豊かな歌唱を披露。 14.転がる岩、君に朝が降る ★★★ ギターの後藤が歌う、アジアンカンフージェネレーションのカバー。今更ながらメンバーの苗字はアジカンのメンバーから取っている。 怯えるようなたどたどしい歌声ながら丁寧に音程を取っており、どちらかというと下北系バンドの男ボーカルに多いような歌い方。 アジカンは8ビートの曲に8ビートの歌メロを乗せるのが巧みなバンドで、全体の統一感のために細かすぎる譜割りは入れない印象があるが、 このカバーも同じでいつものようには細かく弾き込まず非常にシンプルでどっしりした演奏。ただ、どう料理するか楽しみだった分肩透かし感も。 まあ結束バンドの持ち曲ではなくキャラソン枠と取れば妥当か。 総評 ★★★★★ アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」劇中の4ピースバンド、結束バンドの1st。 バンドアニメで女子高生というとけいおん!が浮かぶが、そちらは声優が前に出すぎて奏者の配役が不透明だった記憶がある。 特にOP曲の担当班はバンド丸々別人くらいの印象だったため、奏者の配役を開示している結束バンドのほうが一貫性を感じる。 そういうキャスティングには興味ない人のほうが多いかもしれないが、個人的にはこだわった分だけしっかり魅力になってると思う。 特に詞曲の提供者がバラバラなので、固定メンバーでキャラ付けしなければもっと散らかった印象の作品になっていたかもしれない。 バンドの音像としてはリードギターとベースが豊富な引出しを惜しみなく開放して回り、ドラムも派手に返すが基本は土台優先という感じ。 リズム感の良いボーカルは役割としては足場固めへの貢献のほうが大きい。主役というより構成音の一角という印象。 中高年のロックリスナーに訴えかける要素が少ないのが難点か。ブルース進行の土臭いロックは無いし、洋楽の名曲のリフや邦題を引用していて 往年のロックファンもニヤリ、みたいな要素も多分ない。ギターを弾き倒してるとは言ってもメタルみたいなコテコテのマイナーペンタでもない。 むしろ主役が女子高生であることを踏まえてその辺の温故知新な要素を避けて回り、好きに弾いてる感じにしたくらいの印象がある。 分類するなら下北系バンドだが、実際の下北系でここまで高密度に演奏するバンドはちょっと思いつかない。 ただ、自分が知る下北系は皆メジャーデビュー後だったし、アマ時代はこんな感じだったバンドの存在はあり得ると思う。 渾身の熱演をサーカスと揶揄されて尖った部分をメジャー仕様にマイルドに変更され、それでも世間から尖ったバンドと認知されたような人達なら、 野良の時点ではこのくらい暴れてたかも。結束バンドはそのifストーリー上の、野生の下北系をメジャー音源化したような存在に思える。 個人的にはサーカスも好きなので、単なるアニメサントラ以上の存在価値を感じた一枚。 フォーリミ聴いてみたからカキコ 04Limited Sazabys/Harvest 1,Every ★★★★☆ メロコアバンドにありがちな深刻な雰囲気はなりをひそめ、一曲目らしい勢いに満ち溢れた軟派な曲。簡潔にまとまっててよし。 2,keep going ★★★★☆ 先ほどよりも落ち着いてはいるが、テンポ的には押せ押せで進行していく印象。ドラムの躍動感が肝。 3,Glowing ★★★★★ キメを意識したパンクというと9mmが先駆者としているが、それを踏襲した雰囲気の歌謡ロック。サビの雰囲気は繰り返しなどを意識しててそれは相対性理論に近いか。 4,fade ★★★★★ 濁流のように全て押し流す手数のドラムが心地よい一曲。歌詞は難解だが前の人も言っていたように多重人格とかが近いのかな。 5,Finder ★★★★★ あ〜このハードな掛け合いがたまらんのじゃ〜 6,Predator ★★★★★ 鬱屈としたテンポのメロから這い出て疾走するサビがたまらんのじゃ〜 7,Jumper ★★★★★ 疾走感とハードさと高揚感のいいとこ取りじゃ〜 8,Honey ★★ 急にここでめっちゃ堅苦しくなる。ミドルテンポの演奏は否応がなく歌詞を聴かせてくる。それがやけに語りかけてくるものだから妙に胸が詰まる。 9,Cycle★★★★★ keep goingにPredator足したような緩急の付け方。Cメロ含めて各パートにきちんと見せ場が作れているこれぞ名曲。 10,hug ★★ はねるビートで味変出来ているからあまり気にならないつもりでいたけど、やっぱり歌詞が真面目すぎる…こういうのは髭にやらせればいいだろ… 11,Galapagos2 ★★★★★ 聴かせることを放棄して複数のイメージを無理やり固めたみたいなドーナツポップ的雰囲気が最高。天邪鬼な私のこともあるが今作ではベストかな。サビとかよくまとめられたなと 12,kiki ★★ 今作のミドルテンポの曲は全部歌詞がかなり真面目に作られているので腰を据えて聴くことが出来ると思う。構成もキッチリしていて、ポップスとしてはいい感じではないだろうか。ただしフォーリミでやる意味 13,Harvest ★★★ そういうことじゃない。アコースティックギターで奏でたフレーズをメロコアサウンドとして昇華する手法は楽しいが、いかんせん肩に力が入りすぎている気がする。そういうことじゃ…いや、そういうことか。 14,Just ★★★★ 今作のエンディングテーマ的な立ち位置にいるから多少歌詞は真面目でも大丈夫なようで、Jumperのような高揚感がボーカルの声の伸びと合っていい感じ。おまけで+☆。 総評,★★★★☆ 04Limited Sazabysの4th Full。総合的には1stのCAVUに日本語の割合を増やした感じ。fictionやkitchenのようなクスッと笑える雰囲気の曲は一切なく肩に力が入っている気がするのが気になるがまぁいつまでも若いようにはいかないからね…と。 >>546 総評に追記すると、monolithとかswimみたいにガチガチに肩に力の入った曲をミドルテンポで演るとわりと違和感があったねとそういうことになるかな。それに加えて肩の力を抜ける曲もなかったからちょっとキツかったなとそういう印象。なら意外と曲数を増やしたことで幅を広げたmonolithに近いかもしれない。 Cubism 1,Utopia ★★★★☆ これは快作。メタバース的な世界観を匂わす歌詞と快活なサウンドがやけにワクワクする曲。ミニアルバムのオープニングアクトとしてはこれ以上ないほど良い。 2,トロイメライ ★★★★★ 1に引き続きな世界観で、こちらはどちらかというとおとぎ話的な雰囲気がノスタルジック。水に指を滑らせるようなギターフレーズも必聴。 しかし、歌詞が斜陽的で聴けば聴くほど気分が沈んでいくのがたまにキズ。そもそもトロイメライ自体夢想って意味だからなぁ… 3,水びたしの国 ★★★★☆ こちらもおとぎ話的な雰囲気がある。ドラミングがマーチ的なのでよりあからさまか。しかし、歌詞はかなりシビアな現実をヒシヒシと訴える内容で、タイトルに違わず希望が見えないのがキツい。おそらくは暗喩なのだが、解釈すると主人公は余命幾許もなさそうな気がする。 4,灰羽 ★★★★ 変拍子かつ情報量多めな歌詞が支離滅裂感を出している辺り良くも悪くも「thirty」「indoor」期を思わせる懐かしい雰囲気だが、サビで提示されている未来が自らの死を匂わせるもので統一されており、そこは世界観を練って一曲一曲作られている今作ならではか。 5,蒲公英 ★★★★★ 優しすぎる絶望の歌。死にゆく自分の影を追わないように突き放した行動に対して外気がやけに優しく擦り寄ってくるのが、明確な一本道への道標のようで怖い。肉体的な自分の死もさることながら、自分の存在を完全に忘れ去られるという二つの死が同時に迫ってくる事を暗喩した終わり方はあまりにもむごく綺麗だった。 総評、★★★★★ おいしくるメロンパンの6th mini。 一曲一曲の世界観が練られていて、それぞれで堪能できた前作theoryとは異なる形ではあるが、こちらも世界観がかなり決まった状態で提示されたアルバムであると思う。Utopiaで設定された世界観に基づいて仮想現実における一つの恋愛が終わる様がテーマとなっているが、生身の恋愛とは異なる確実に触れられない一線や事情があることもまたどこか翻弄されているみたいで儚い。thirtyやindoorなどの支離滅裂だが無垢であどけない言葉が聴きたい人や、一曲一曲の完成度に重きをおいたtheoryのようなアルバムだと思って聴くとかなり毛色が違うため面食らうかもしれないが、こういった表現も面白かったという事は間違いない。 ヤングスキニー / 歌にしてしまえば、どんなことも許されると思っていた (2023.3.15) 1.ヒモと愛 ★ オープニングに相応しいアッパーでストレートなギターロックチューン。 ただ歌詞がね...「お金はないけどバイトはしたくないんだ」って、うーん。マイヘアやクリープもヒモっぽい曲はあるけど、もう少し捻りがあり、嫌悪感はないんだけどな。 2.ゴミ人間、俺 ★☆ ファン食いを繰り返し、炎上した件を自らMCなどでネタにしているかやゆー(Vo&Gt)の人間性をそのまま歌詞にしたような一曲。 本人主演のMVがクスッと笑える仕上がり。 曲に関しては、イントロなしで歌始まり。細やかに刻まれるハイハットがなんとも気持ちいい。だが、歌詞が気持ち悪い...。というか胸糞悪い。 この曲に自己投影している若い男子たち、去年施行された不同意性交罪にはくれぐれも気をつけてくれ...。 「騙されたあなたが悪いんだよ」じゃ済まないから。 3.本当はね、 ★★★☆ 現時点でストリーミング1億再生を突破している代表曲。 拍子やテンポのチェンジもあり、展開が多い曲で、どこを切り取ってもキャッチーなのがTikTokでのバズを生んだとも考えられる。 また、このバンドで一番演奏力が高いと思われるしおんのドラムが曲に効果的なアクセントを与えてる。 あとはマカロニえんぴつっぽいことに目を瞑ればヒットしているのも頷ける良曲。 4.美談 ★★ ポストロック風のイントロ〜Aメロが2010年前後のインディーズバンドを彷彿とさせる。 その手のバンドは小難しい哲学や鬱屈した感情を歌詞にしがちだが、かやゆーはこのサウンドでもコンセプト通り、恋愛について歌う姿勢を貫く。 これが彼なりの哲学か。 とそれは良いのだが、ここら辺でフレーズの語尾の 「ああ゛〜ぃ゛」みたいな歌い方のクセがいい加減くどく感じてくる。 5.コインランドリー ★☆ 元 plenty・江沼郁弥と共同編曲のシングル曲。 それまでの曲とは一転してエレピとローファイ感のあるドラムでチルな雰囲気を醸し出す。 クリープハイプの「5%」みたいな感じでやりたかったのかな。 シーツのシワと幸せを掛ける言葉遊びが出てくるが、尾崎の世界観に比べたら使い古されたしわくちゃな表現だな、と思ってしまう。 6.好きじゃないよ ☆ アコギのストロークとストリングスが絡み、back number風な雰囲気を醸し出す。だが、驚くくらいサビが盛り上がりに欠ける。 3:08〜 ピアノとストリングス、ボーカルだけになってこの後大サビが来るのかなと予想したが 同じメロディが淡々と続いて終わり。 アレンジの壮大さが逆にマイナスに出てるのかな...。もっとミニマルな編曲だったらまた評価も変わったかも。 7.夜のままで ★★ この曲のみ、かやゆーとゴンザレス(Gt)の共作。 2分足らずで終わる小品。 壮大さが裏目に出てしまった前曲から一転して、チルなギターとドラムが印象的なベッドルームミュージック風の仕上がり。 方向性としてはM-5にも近いのだが、こちらの方がリズムや歌詞の乗せ方もヒップホップみたいで無理矢理感がない。 8.東京 ★☆ さて、ここまで恋愛絡みの曲ばかりを歌ってきたが、やっと女の匂いがしない曲が来た。 東京で自分を見失う若者が主人公の私小説的な内容。 もしかしてだけど、きのこ帝国の「東京」のオマージュ? "〜東京" でサビを締めてから比較的轟音なサイドギター。 アウトロがドラムとベースで終わるアレンジ、メロディラインは割と心地よいんだが、「東京」というタイトルの曲には名曲がたくさんあるので作詞面はもうちょっと頑張れと言いたくなる。 9.らしく ★ 先行配信されたメジャーデビューシングル。 デビュー曲らしく、ストレートなバンドサウンドで近況報告を交えて決意表明のような歌詞を歌うのだが、それがなんとも薄っぺらく聞こえるし、最後になってくるともう、サビの「僕は僕だ」がくどい。 10.ごめんね、歌にして ☆ フォーキーな弾き語りから始まり、2番からバンドが入ってくる。 歌詞はこのアルバムの集大成的な内容。 なのだが、これどっかで聴いたことあるぞ。 クリープハイプの「ex.ダーリン」にそっくりだ...。歌詞でも "ハニー" って言ってるし...。オマージュという取り方もできるけど、なんていうか、、まぁ許されると思ったんだもんね。仕方ないよね。ってなるかどうかはあなた次第。 総評 ★☆ コロナ禍の2020年にSNSを通じて結成され、各方面で話題の若手4ピースバンド、ヤングスキニーのメジャーデビューアルバム。 とりあえず一聴してみて思うのだが、大抵の曲が2010年代の邦ロックの焼き直しというか、既視感が凄いのだ。 アマチュア感は抜けつつあるが、(インディーズ1作目の時は特に酷い) まだ基本的に何かの下位互換という立ち位置。 ただ、コンプライアンス重視のこの時代にM-2のような歌詞が書けたり、本人も "バンドマンだからいいじゃん" 的なスタンスで貫いてる所は評価できる。 作詞においてそこは他のアーティストにはない個性となっている。 しかし、M-8、9のようなメッセージを込めた曲においては薄っぺらさが全面に出てしまう。 発表時平均年齢20.5歳と、まだまだ若いし今後に期待。 >>551 すみません、アルバムタイトルに間違いがあったので、まとめの際などには訂正していただけると幸いです ごめんね、間違えて ✕ 歌にしてしまえば、どんなことも許されると思っていた 〇 歌にしてしまえば、どんなことでも許されると思っていた read.cgi ver 07.5.5 2024/06/08 Walang Kapalit ★ | Donguri System Team 5ちゃんねる