THE BACK HORN/情景泥棒

1.Running away ★★★★
本ミニアルバムのリードトラックで、傷を抱えながらも前を向いていこう、という曲。
サビでのVo.山田将司の切羽詰まった声がグッド。
A, Bメロは声量もテンポも抑え気味の雰囲気で、サビで一気に疾走化が増し爆発するという曲展開は、彼らの曲の中では珍しい。
また本曲では、彼らの曲として初めて打ち込みによる楽器(マリンバ)が用いられている。
新たな試みが多い本曲だが、違和感なくバックホーンが作った曲として馴染んでいる。

2.儚き獣たち ★★★★
なだれ込むようなベースから始まり、そのままの疾走感でサビまで駆け抜ける。
歌詞は全体的に暗く重苦しく、「死んでいった」「殺す」といった暴力的な単語も使われているだけに、Cメロの一転して優しい歌詞と曲調が際立って良い。
高レベルでまとまっている良曲。
こうベースラインが縦横無尽かつ高速で動き回ると、ドラムももう一段階手数を増やして欲しくなる気持ちはある。

3.閃光 ★★
曲調も歌詞もうってかわって明るく、若干前後の曲と比べて浮いてるように感じる。
他の曲が全体的に暗く重めなため、バランスを取るために入れたのかもしれないが……歌詞がストレートすぎて想像の余地がなく、彼らが他に作った明るめの曲と比べても物足りなさがある。
サビで単語を連呼する曲もM2, M4と連続しており、それらの出来が良いため相対的に微妙に感じてしまう。