>>204 伸ばし 1/2

Molimoto Kohji
羽生選手の演技について色々書きたいんだけどなかなかまとまらない。ただ、五輪に帰ってきた
羽生選手のSPの演技を見て感じたのは、まるで両足がまっすぐな木みたいだなという事だった。
足首にぶれが全くなくて、だからといって柔軟性もあるわけだからサポーターはともかくコルセットなど
はしてないだろうに、本当にブレードからひざ上までがまっすぐだった。まるで神社の柱にするような
まっすぐな木のように思えて、あぁ、フリーのテーマは安倍晴明だったっけ・・・と、本当にそのテーマ
と一体化しているんだな、と思って、それでフリーも大丈夫だろう、と昨日は思ったんだよね。

Molimoto Kohji
今では有名な通り、安倍晴明は日本最初の陰陽師で、いわば神事に関わるテーマでもあるんだけど、
いわば自然や生命と一体化しながら、悪霊や魑魅魍魎・・・つまり怒りや憎しみを鎮めていく、
というテーマで(鎮まれ、という・・・)、それをオリンピックで演ずるのは本当に五輪のテーマ
である平和主義と合っているのではないかと思い、実はそこがすごくプログラムコンポーネンツで
評価された部分なのではと思いました。で、それを羽生選手はやりとげた・・・。同じオーサー
コーチのハビエル選手の演技も、ラマンチャの男ってつまりはドンキホーテが元になってるんだけど、
そのドンキホーテの立ち向かう風は、実は戦争に向かう時代の空気であったりするかもしれないわけ
じゃないですか。その何かわからない勝ち目の無さそうな何物かに挑むナンセンスな主人公の物語
演技には、本当に感動させられた。つまりそれは、平和とスポーツの祭典に何度も参加してきた
ハビエル達選手たちが、戦争の渦中に行きかねない韓国や極東の、平和主義の人々に対して、彼らの
(共感的な)思いを伝えているのと同じだと思う。だから感動した。