防衛省統合幕僚監部は14日、日本領空に接近した外国軍機などに航空自衛隊機が緊急発進(スクランブル)した回数が今年度第1四半期(4〜6月)で229回だったと発表した。前年同期と比較すると52回減少した。

 中国軍機に対するスクランブルが大幅に減ったことが原因で、前年同期比でほぼ半減した。

 第1四半期の中国軍機に対するスクランブルは101回。昨年度の各四半期は199回、208回、237回、207回だった。太平洋への展開を目的とした沖縄県・宮古海峡を通過する飛行も、昨年度は18回に上ったが、今年4〜6月は1件も確認されなかった。

 防衛省は中国側の意図に関し慎重に分析を進めているが「わが国の安全保障上重要な東シナ海における飛行など活動が停滞しているとは認識していない」としている。

 5月18日には中国海警局の船の上空を小型無人機ドローンが飛行し、航空自衛隊機がスクランブルした。

 ロシア軍機に対するスクランブルは中国軍機を上回る125回。四半期ごとのスクランブル数発表を始めた平成17年度以降では、26年度第1四半期の235回に次ぐ多さとなった。残り3機は国籍不明だった。

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4月14日、領空侵犯を防ぐためのスクランブル訓練で戦闘機に乗り込む航空自衛隊員=空自千歳基地(杉浦美香撮影)