中国の民主活動家、劉暁波氏が死去して15日に「海葬」が行われた。

 16日付けの中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報(電子版)は社説で、「中国側は外国のトラブルメーカーがかき立てる雑音を無視し続ける」との社説を掲載した。

 社説は、海外の人権活動家や一部政治家は「劉氏の病気や死を、自分たちのイメージを高めるのに利用し中国を悪魔呼ばわりした」と非難。

 「たとえ劉氏が治療のため海外に移送されていたとしても、中国を攻撃する否定的な面を見つけ出しただろう」とあてつけた。

 一方、「劉氏の家族の満足が外国の要求より重要だ」と主張。遺族を代表して記者会し中国共産党への感謝を表明した実兄、劉暁光氏を盾に海外メディアの批判に抗弁した形だ。

http://www.sankei.com/west/news/170716/wst1707160048-n1.html


【劉暁波氏死去】米国へ亡命の中国民主活動家らがNYで劉氏追悼 「本当の愛国者」

 13日に死去したノーベル平和賞受賞者で中国の民主活動家、劉暁波氏の追悼集会が15日、米ニューヨークで開かれた。

 米国に亡命した中国の民主活動家や友人ら約300人が、胸に白いカーネーションの花を付けて参列。劉氏を長期拘束した中国政府を非難し、劉氏を「本当の愛国者」とたたえて黙とうした。

 クイーンズ地区の中国系住民が多い地域にある「台湾会館」が会場。ステージには大きな顔写真と花束が並び「劉暁波は永遠の存在」と書かれた垂れ幕が掲げられた。

 劉氏は1989年6月の天安門事件の直前、ニューヨークに滞在しコロンビア大で客員研究員をしていた。

 当時から親しかったという元雑誌編集者の胡平さん(70)は「国際社会は(劉氏を死に追い込んだ)中国の非民主的な状況にもっと関心を持ち、改めるよう中国政府に圧力をかけてほしい」と訴えた。(共同)

http://www.sankei.com/world/news/170716/wor1707160018-n1.html

http://www.sankei.com/images/news/170716/wor1707160018-p1.jpg
15日、米ニューヨーク・クイーンズ地区の台湾会館で開かれた劉暁波氏の追悼式で黙とうする参加者(共同)