日本帝国主義による強占期に端島炭鉱に徴用された朝鮮人を題材にした映画「軍艦島」(柳昇完監督)は、公開5日目となる30日、約400万の累積観客を動員した。歴代最多観客動員の「鳴梁(ミョンリャン)」に比べられる勢いの興行成績だ。しかしネット上のリビューは大方冷めている。ポータルサイトのネットユーザーの採点は、10満点に平均5点に及ばない。(観客評点は7点台)

論点は映画が「クッポン(国粋主義やナショナリズムに酔いつぶれていることを批判する言葉)」という批判だ。甚だしくは、ポータルサイトで「クッポン」を入力すると関連検索ワードに「軍艦島」が表示されるほどだ。日本政府の官房長官や韓国外交部の報道官まで同映画を取り上げて、それぞれ「この映画は創作物だ」「歴史的事実に基づいている」と刺々しい言葉を交わした。

大企業によるスクリーンの独占・寡占を巡る議論も続いた。CJエンターテインメントが配給する同映画は、29日だけで2019のすくーりんで1万808回上映された(上映占有率55.8%)。映画「軍艦島」について、映画評論家のチョン・ジウク氏(50)、観客のクァク・ジユンさん(27=大学院生)、チョ・ジョンヨプ、チャン・ソンヒ両文化部記者が28日、映画の中で議論を呼んでいる問題に迫った。

▼クァク・ジユン〓見ている間、とくに退屈したことはないが、あっちこっちで見た常套的な要素が溢れていた。まさに興行だけを狙った映画と言うか。

▼チョン・ジウク〓典型的な人物や善悪の構図で商業映画の典型を見せている。監督の名声を考えると、凡作かな?チェ・チルソン(ソ・ジソプ扮)、エイバ(イ・ジョンヒョン扮)のラブライン、イ・ガンオク(ファン・ジョンミン扮)とイ・ソヒ(キム・スアン扮)の父娘が多様な年齢層にアピールできるし、ソン・ジュンギ(光復軍所属特殊要員のパク・ムヨン役)の人気を考えても興行は成功しそうだ。

▼チョ・ジョンヨプ〓導入部の端島炭鉱の坑道の表現が印象的だったが、そこで終わっている。ネット上には「高が知れている半日映画」という酷評が多い。軍艦島という題材だけを取っただけで、歴史的事実や強制徴用者の苦労の表現は後回しになり、虚構である大規模の脱出劇と銃撃戦だけが浮き彫りになっているというのだ。観客のレベルは高い。

▼チョン〓周辺の反応は良かったけどね。ただ人物の変化が予測可能で、それさえも途切れ途切れになる感じだった。

▼チョ〓「悪い朝鮮人」を入れることで二分法を超えようとしたというけど、そのためにもっと悪辣だった日本帝国主義の強制動員の真相が見えなくなる感じだ。二分法を超えるためには「悪い朝鮮人」を強調するより、むしろ「善良な日本人」が必要だったのではないか。日本人の労務者が朝鮮人の脱出を見逃すカットが一つあるだけだった。


続きます。
http://japanese.donga.com/Home/3/all/27/1012074/1
Posted July. 31, 2017 09:41