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2017年7月30日、韓国日報によると、20代のエジプト人男性らがソウル市内のMBCテレビ社屋前を訪れ、このほど同局がテレビ放送を開始したドラマ「死んでこそ生きる男」(原題)の放送中止を求めた。

SNSでの呼び掛けに対してはイスラム教徒50人余りが抗議活動への参加意思を示していたが、この日実際に現れたのはエジプト人男性ら3人。彼らは「『死んでこそ生きる男』によるイスラム文化の深刻な歪曲(わいきょく)は、韓国が危険にさらされるのではないかと心配になるほど」とし、「MBCが責任を取ってすぐに放送を中止すべき」と主張した。

同作は今月19日の放送開始直後から「イスラム文化を歪曲している」との批判を受けてきた。仮想のアラビア国家で伯爵になった男性が主人公なのだが、そのせりふや行動の一つ一つがイスラム教徒を滑稽に描いていると指摘されている。MBCは問題を受けて21日に自社サイトに謝罪文を掲載したが、抗議に訪れた男性らは他にも、「ヒジャブ(イスラム教徒の女性が身に着ける布)を着けた女性たちのビキニ姿」や「コーランの横に足を載せたポスター」などイスラム教に関する誤りを挙げ、「謝罪文1枚では足りないほどの深刻な問題」だと指摘した。

男性らは抗議について、「韓国が好きだからこそ行った警告」だと述べ、同作をイスラム過激派が見た場合に韓国もテロの脅威にさらされかねないと不安を覚えたと訴えている。30日は警察やMBC関係者らの説得に応じ帰宅、翌週も抗議活動を続けるかどうかは今後の放送内容を見て判断するとした。

韓国のネットユーザーからはこの報道に多数のコメントが寄せられているが、男性らの主張に同調する意見が大勢のようだ。「MBCがまたやっちゃったね」「ドラマの作家は正気なのか?僕も心配になるほどだよ」「僕らだって目を細めるシーンが出ればアジア人嫌悪だと騒ぐくらいだ。ドラマだから許されるというのはおかしい」とMBCを批判する意見や、「韓国は中東への貿易依存度が高い。あちらの文化を尊重してこそ僕らも中東でもてなしてもらえる」との声が共感を得ている。

しかし一方では、「ローマではローマの法に従え。イスラム教徒諸君、ここは自由民主主義国家だ」「自分たちだって韓国を中国と勘違いしたり、おかしな風に描写してるくせに」「文化の歪曲は明らかな間違いだ。しかし、こういう問題で紛争やテロの心配をしなきゃいけないのか?」など、抗議に反発するようなコメントも少なからずみられた。