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2017/08/07(月) 10:43:47.50ID:CAP_USERスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が先月21日、現在のムーディーズと同じ「A+」としていた格付けを4年ぶりに「AA−」に格上げしてから2週間後に出てきた決定だった。
機関投資家の視線は今、2006年から11年間にわたり従来の格付けを維持している米国のもう一つの格付け機関、フィッチに集まっている。別の2社と似た評価論理を展開しながらも、サムスン電子の格上げの可能性に否定的な意見を出してきたからだ。
◆サムスン電子に否定的なフィッチ
ニューヨークとロンドンに本社を置くフィッチは2012年、「サムスン−実績改善も格上げの可能性は低い」という内容の評価意見を発表した。当時、サムスン電子の債券がグローバル機関投資家の間で韓国政府の債券より高く取引されながら浮上した格上げ期待に冷や水を浴びせる報告書だった。
フィッチは報告書で「これ以上の評価は与えにくい」という論理を展開し、2006年にサムスン電子に付与した「A+」を事実上、半導体・携帯電話ハードウェア事業者の「格付け天井」(rating ceiling)と見なした。根拠は3つあった。
サムスン電子の主力事業である▼半導体・携帯電話業況の変動性が大きい▼現金を保有しても出ていく設備投資費用が多い▼20%を上回るマイクロソフト・オラクル・IBMなど他の技術企業と比較して営業利益率(2007−11年平均8.6%)が著しく低い−−という理由だった。
フィッチのこうした論理は2012年にサムスン電子の営業利益が前年(15兆ウォン)比で倍近い29兆ウォンに増えると、挑戦に直面した。サムスン電子の格付けを見直してほしいというグローバル機関投資家の問い合わせが相次いだからだ。
これに対しフィッチは2013年6月、質疑応答形式の報告書で「サムスンがまだ本当の革新家(true innovator)としての姿を見せられずにいる」と答えた。半導体業界がいわゆる「スーパーサイクル」と呼ばれる盛況に入った後もフィッチの格付け論理は変わらなかった。
◆変わる格付け機関の基準
ムーディーズが新しく出したサムスン電子の格付け報告書は、これまで格付け機関がハードウェア技術企業に抱いていた固定観念に大きな変化が生じたという点を暗示している、というのが業界の分析だ。
ムーディーズは▼サムスン電子が自ら技術障壁を積み上げて営業の安定性が高まった(業況変動性の負担が低下) ▼設備投資支出が営業キャッシュフロー比85%から60%に低下する経営効率性を達成した▼営業利益率が昨年の14%から今年は21%に上昇する−−と評価した。
今年4−6月期に14兆ウォン(約1兆3760億円)を上回る過去最大の営業利益と23%の営業利益率を達成したことについては「技術力の側面でサムスン電子のリーダーシップがさらに強まった結果」とし、技術的革新が業態の限界を克服していることを示唆した。
国内のある格付け機関の関係者は「サムスン電子の実績が着実に改善し、フィッチがこれまで格上げを拒否しながら前に出してきた論理がすべて崩れている」とし「業況の変動性が大きく利益率が低いという理由だけでは従来の格付けに固執するのが難しくなった」と話した。
※本記事の原文著作権は「韓国経済新聞社」にあり、中央日報日本語版で翻訳しサービスします。
http://japanese.joins.com/article/086/232086.html