中国の宅配便業務は、「1日当たりの取扱個数が1億個の時代に突入」し、市場の規模は2014年以降、世界一をキープしている。中国国家郵政局が先ごろ発表した17年上半期の宅配便業界の統計は、多くの人を驚かせた。

今年第二四半期(4-6月)以降、中国ではすでに1日当たりの宅配便の取扱個数が1億個が常態となる時代に突入した。12年は通年で56億9000万個だったのが、16年には312億8000万個まで増加し、今年は上半期で既に173億2000万個に達している。新華網が報じた。

宅配便の業務量が急増しているだけでなく、中国の宅配便はサービスも向上し続けている。例えば、配達にかかる時間は58?60時間で、時間通り72時間以内に配達できた割合は12年の72.4%から16年には75.53%に上昇した。

配達距離が1000キロ以下の宅配便の場合、84.62%が48時間以内に宅配を完了している。その他、クレーム率も過去最低となった。上半期、中国全土の宅配便サービスの有效クレーム率は6.6%。前年同期比で3.9ポイント減となった。

これをみてもサービスのクオリティが大きく向上していることがわかる。

中国の宅配便が急速に発展していることは、宅配便業界のサービスチェーンが伸び、宅配便市場が規範化されて秩序が保たれるようになってきたことと密接な関係がある。

また、スマート端末の活用やサービスの概念のグレードアップなども注目を集め、多くの海外メディアもこぞって絶賛している。

英紙は「デイリー・メール」は2日付で、「無線インターネットを搭載したロボットが中国最大のオンライン小売り業者の倉庫の效率を3倍に」と題する記事を掲載。最近、100台以上のロボットが導入された中国最大の「ロボット倉庫」を紹介した。

同記事によると、中国は世界最大のEC取引市場を抱え、最新の統計によると、中国のEC取引の17年の売上高は世界のオンライン小売りの売上高の半分を占めるようになると予想されている。

そして、ロボットを導入することで、EC取引業者の倉庫での仕事や物流の效率が大幅に向上するとした。

しばらく前には効率の良い中国のピッキングロボット「小橙」が世界中で話題になっており、海外のネットユーザーに驚嘆の声をあげさせている中国の宅配便業界におけるロボットの活躍は今に始まったことではない。

ドローンを利用した宅配便も海外メディアの注目の的となっている。

米紙「フォーチュン」が掲載した「中国の農村でドローンを使った宅配便業務を展開」と題する記事では、「現段階では、ドローンを使った宅配便の面では、米国より中国のほうが前を進んでいる」と指摘し、「好スタートを切った中国に、米国が追いつけるかは、今後の様子を見なければならない」とした。

中国の宅配便業者が提供している差別化したサービスも海外メディアの注目を集めている。米紙「ニューヨークタイム」は7月30日付で、「中国では、デザイナー商品を直接家まで届けてもらえる」と題する記事を掲載し、中国のeコマースのぜいたく品宅配サービスを紹介した。

同記事は、「長期にわたり、中国人は、海外旅行に出かけた際にぜいたく品を購入したり、海外でぜいたく品を代理購入してもらうというのが主流だった。しかし、EC取引が日に日に便利になり、サービスが差別化するにつれ、国内でそれら高級ブランドの商品を購入する消費者が増加している」と指摘している。

オンラインショッピングユーザーが業界を制しているといっても過言ではない現在、宅配便は一般の人々の生活において重要な位置を占めるようになっている。そして当然ながら、中国で留学、生活している外国人にも影響を与えている。

ある街中で取材された動画では、外国人留学生たちが中国の宅配便サービスに対する思いを語っており、「中国の宅配便は、自国のそれよりスピーディー。EC取引業者も荷物が今どこにあるかを検索できるサービスを提供しており、とても親切」と声を揃えている。

米国人留学生「翌日配達できることもでき、これは米国では不可能だと思う」。

英国人留学生「英国よりとても便利。携帯で荷物がどこにあるかを検索することもできる」。

http://j.people.com.cn/n3/2017/0807/c94475-9251840.html

>>2以降に続く)